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昔から、妻が、口もとについた汚れティッシュで拭いて、それをすぐに捨てるのを見ると、いたたまれない気分になる。 ティッシュに限らず、紙というものは、すべて生きている樹を切り倒して作られたものだからだ。 それが、人工林であろうと自然の森であろうと、生命を奪うことには変わりはない。 そんなふうに思うようになったのは、小学生の頃に、読んだ本が関係している。 それは、『ナルニア国ものがたり』シリーズの最終第7巻、『さいごの戦い(C・S・ルイス著、岩波書店刊)』という本である。 同書の34ページに、ブナの精霊(木の精ドリアード)が、本体の樹を切り倒されて、王の前で倒れて嘆きながら死ぬ場面が出てくるのである…