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「だったら、今いるのは?」 アキはおそるおそる、辺りを見回す。さっきの崩壊がウソのように…シンと静まりかえっている。「わかるだろ?」ナイトが静かに、話しかける…
「ねぇ、ルークって…懐中時計は持っていなかったよね?」 確信を持って、そう答える。「そうそう」「確かに、そうよ」アキとカガリが、互いにうなづき合う。「なんだぁ…
「やばい!早くここから脱出しよう」 天井を見上げていた、ナイトの声が響く。「えっ?」つられて見上げると…天井からパラパラと、しっくいが落ちて来る。「うそっ!ま…
あはは!いきなり目の前のオジサンが、自嘲気味に笑う。「ホント、情けないよなぁ~ 他人のことはどうこう言えるのに、自分のこととなると、 からっきしなんだからな…
「オジサンは…やっぱり魔物なの?」 確かめるように、アキがそのままズバリを聞く。「あぁ、まぁ~ この器は、ただの人間だが… 私自身は、キミたちの知っているカフ…
「大丈夫、あれは…使い魔だ」 オジサンが答えるタイミングで、再び何かがビュン!と乱入してくる。「なに?」アキが鋭い声を上げると、手鏡を向ける。ピン!何かが、共…
「正装?」「このコスプレみたいなのが?」 まったく理解が出来ない…と、アキとカガリが目を見合わせる。チラッとショータを見ると、例のエンジェルリングが、怪しい紫…
何なんだ?こんな…三文小説の決まり文句みたいな設定は?「ねぇ~なに?どういうこと?バリアって?」思い当たることといえば…ここから出ることが出来ない、というこ…
「この城に?」 なぜ…そんなにハッキリと、言えるのだろう?アキはそのことが、妙に引っ掛かりを感じる。「あのぉ~なんで私は、ここに呼ばれたのでしょう?」アキはそ…
「どういうこと?」 ようやくアキが、オジサンに向かって言う。「オジサン…まさか、魔物に取り込まれてしまったの?」 ケイタのように?そうだ…と、アキはオジサンに…
(ナイトは?) 後ろを振り返ると、ナイトは表情一つ変えずに、杖をギュッと握りしめて身がまえている。「ねぇ、オジサン。 オジサンの息子は、見つかったの?」それで…
まったく予想外のことが、起きた。手鏡が強烈なオレンジの光を帯びて、まっすぐにオジサンに向かって突き刺さる。目が開けられないくらいの、強烈なビームだ。「おい!…
「ねぇ、アキちゃん…鏡を向けてみて」 ショータの心をくんだように、カガリがアキに話しかける。「カガミ?」鏡って…この手鏡でいいの?アキはまだ、ピンときてはいな…
アキがオジサンと話しているのを目にして、そのすきにショータはソッとリングをオジサンに向けてみる。もしかしたらこのオジサン…さっきのケイタの時のように、ニセモ…
「ちょっとアキちゃん、何を言っているの?」 カガリがあわてて、アキを止めるけれど…オジサンは、あはは!と大きな声で笑う。「うーん、それだと…正解にはならないな…
椅子に座っていたのは、まぎれもなくあのオジサンだ。(えっ?どういうこと?)まさか自分たちが、肝心なところで、間違っていたのだろうか?アキはただポカンと、口を…
「探し物?」 この人、私たちのことを、知っているの?まだ警戒心が解けないまま、アキはゆっくりと近づいて行く。「アキちゃん、気を付けて」震える声で、カガリがささ…
声をかけようか、どうしようか…と迷いながらも、中に入ると…反対側には大きな暖炉があり、チロチロと火が揺れている。(ケイタは…いないなぁ)ちょっぴり、ガッカリ…
何かが、襲ってきたりはしないだろうか?おそるおそるアキたちは、のぞき込む。腰が引けた状態で、ナイトの後ろに隠れるようにして、足を踏み入れる。「そんなに怖がら…
「そうだ、窓!」 いきなりアキがハッと気が付いて、クルリと振り返る。見た感じ、それらしいものは、どこにもない。鏡の中には、確かにこの辺にあった…と近づいてみる…
「えっ?」 当たっていない。確かに投げたのに?ピシッという音もなく…まるで音まで、吸い込まれてしまったみたいだ。「ねっ!」カガリが力を込めてそう言うと、アキの…
「窓?」 窓って…ないはず。カガリがアキに向かって、「そうよ、アキちゃん」嬉しそうに、アキの手を。「でも…どうして?」アキがつぶやく。ナイトがおもむろにしゃが…
(一体、なに?) どういうこと?何が不自然なのだろう?アキはじぃっと、鏡を見つめる。同じように、鏡を見ていたカガリが、「あっ」いきなり声をもらす。「えっ?なに…
「だったら、動かしてみたらどうだ?」 ナイトが、アキに話しかけてくる。「動かす?」カガリがアキの隣に立つと、思いっ切り鏡を押してみる。すぐにショータも駆け寄る…
「あっ!」「ちょっと!」「逃げるな!」 四人は口々に叫ぶと、いっせーのせ!で飛び出す。「そんなことをしても、ムダだよぉ」ケラケラ笑いながら、ジャックが声を上げ…
「そんなことをしても、ムダだよぉ」 ヘラヘラと、小鬼が笑う。「アキちゃん」ついにカガリも、身を乗り出す。「つかまえて…ケイタのことを吐かせるんだ」ユウジまで、…
「さぁねぇ~どうだろうなぁ」 だが小鬼は、とぼけた顏をすると、「それは、自分で探してみろよ」ピョンと飛び跳ねる。「なによ!」アキが小鬼に、飛びかかろうとする。…
「小鬼だよ」 ナイトが吐き捨てるように、アキに向かって声をかける。「小鬼?」アキとカガリが、目の前の黒い悪鬼を見つめる。へへへへへ…その黒い小鬼が、薄気味の悪…
すると、信じられないことが起こる。みるみるケイタの身体が、小さく縮み始め…真っ黒な魔物に変化したのだ。「えっ?なに?」「ケイタ?」これにはユウジも、ポカンと…
「あぁ~そうだよ!」 いきなりショータが、ケイタにリングを向ける。「なんだよ、それ! ただのオモチャじゃあないかぁ」 おまえの趣味って、こんなものなのか?ヘラ…
「ライオンなら…あっちにいるよ」 再びケイタもどきが、ニコニコしながら、声をかけてくる。「えっ?まさか、ケイタが?」やっつけたの?と言いかけて、あわててアキは…
「え~っ」 なんでだよぉ。ケイタもどきは、本物のケイタのように、不満そうに大きな声を上げる。「ちょっと、ナイト~何とかしてよぉ」彼はナイトに向かって、訴える。…
最初にケイタをさらったのは…あの木で出来たペガサスだ。「えっ?」案の定、彼はそのことを知らなかったのか、目をキョロキョロと動かしている。「ペガサス?」「そう…
「何だよ、みんな… ボクのこと、疑っているの?」 哀れっぽい声で、ニセモノはアキたちに向かって、話しかけてくる。「ほら…あぁ言っているだろ」すっかりユウジは、…
「ねぇ~ケイタは今まで、何をしていたの?」 わざと気付かないふりをして、アキは話しかける。「今まで?」何を聞くんだ?と、彼はくぃっと頭を横に倒す。それからまた…
けげんな顔をして、カガリがアキの方を向くと…ショータもアキの方を向いてうなづき、『歩き方がヘンだ』とささやく。いつもはズンズンと、突進するように歩くケイタな…
「ちょっと、アキちゃん…ライオンが!」 カガリがアキに向かって、叫ぶ。「そうかぁ~仕方がないなぁ」ようやくナイトが、杖を振り上げる。(何なの?だったら素直に最…
「ちょっとぉ~どうしたらいいのよぉ!」 アキが吠えるのだが…「さぁ?それは、自分で考えればぁ」 頑張ってねぇ!軽やかな笑い声と共に、リルの姿は完全に見えなくな…
(どこかで、聞いた?) アキは、ハッとした顔になる。(でも…どこで?)一生懸命、アキは思い出そうとする。それは、隣にいるカガリも同じだったようで、ハッと息を漏…
「何か…来てる」 何が?ショータがキュッと眉をひそめて、カガリたちをかばうように、前に立ちはだかる。 どこだ? どこにいるんだ?目には見えない何かが…近付いて…
だが、そんなことで引き下がるショータではない。ビシッ!ビシッ!さらにツル目がけて、ロープを振り下ろすと…パラパラパラ…ツルから葉がちぎれて、辺りに散らばる。…
カツンカツンカツン…アポロンのひづめの音が、やけに響いて聞こえる。「ねぇ~アポロンに、一気に上がってもらった方が、いいん じゃあないの?」カガリがアキに向か…
「よし、行こう」 アキは意を決して、例の怪しげな扉をにらみつける。「ねぇ、ホントに…行くの?」一方カガリは、まだためらっているようだ。「うん、その代わり…カガ…
「カガリちゃん…あれ…」 ようやくカガリの方を振り向くと、背後を指差す。「えっ?」やっとアキの言っていたことが、わかったようだ。「えっ?どういうこと?」 さっ…
「何も見えないなぁ」 さすがのアポロンも、前に進めないことだろう…さて、どうしたらいいのだろう?思いを巡らせていると…ふとカガリが何かに気が付く。「ねぇ、アキ…
「何なのよ、これ…気味が悪い」 いつの間にか、緑色の汁でベタベタした身体を、アキはブルンと振るう。「ちょっと、アキちゃん。やめてよぉ」ビチャッ!緑色の汁が、カ…
魔物かもしれない。 魔王の手下か? 敵? それとも、味方?今はそれも、わからない…「たぶんショータたちは、塔のテッペンに、向かっているはず」何の根拠もないけ…
「あっ、ねぇ、ちょっと!そこは…鏡!」 ぶつかると思い、ショータがあわてて声をかける。するとオジサンは、クルリと振り向く。「さぁ~それは、どうかな?」ニヤリと…
「えっ?」 それにはユウジも、想定外だったようだ。「ウソだろ? だって、この人は…あのオジサンだ。 間違えるはずがない」 やけに強く言い切る。何しろ、この存在…
(もしかして…ナイトはあの鏡に、映るのだろうか?) ふいにショータは気になって、ナイトが鏡の前に立つのを、振り返って確かめる。まさか、映らないことはないか…と…