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あなたはどこまで見栄をはりたいですか?「かけらのかたち」/深沢 潮
自分の中にある”嫌な感情”。誰もが隠したい感情を文章にしたものを立て続けに読んでおります。こちらの書籍もその一冊です。こんな人にお勧め他人の不幸は何の味、と言いますが、特に人生成功者と思われる人物が転落する様は何とも言えません。(性格悪いな
2018年の秋の話なのだが、十月になって漱石の「三四郎」(新潮文庫)を案内した。この秋は漱石で頑張ってみましょうか、そんな気分で、十月の半ばに、はその続編、「門」について書いた。 漱石の長編で前期三
夏目房之介「孫が詠む漱石」(実業之日本社) 今年も、漱石本をあさっています。昔読んだことがあるような気もするのですが、夏目房之介「孫が読む漱石」(今は新潮文庫)を市民図書館の棚で見つけたので
「二人の実朝」 小林秀雄「実朝」(新潮文庫)・太宰治「右大臣実朝」(新潮文庫) 平家ハ、アカルイ。ともおっしゃって、軍物語の「さる程に六波羅には、五条橋を毀ち寄せ、掻楯(かいだて)に掻いて待
南国は大雨が今朝から止んで随分いい天気になりました。 もわっとした熱気と日陰が少ない←東京は地下街や高いビルがあって結構歩き易い)ので夏負け起こしながらも、帰鹿して7回目の夏になりました。 夏といえば夏休み😊夏休みと言えば読書📚 ついつい買ってしまう文庫本。 テーマは普遍的なものですが、丁寧で緩やかな描写が夏休み向け。 しかし、110年前も色恋、嫉妬、確執、駆け引きで本当に「普遍的」テーマですね。 栞も定番🔖🔖 この間はセンテラス天文館図書館併設カフェで クルクル巻いてちゃんとスプーンに収まるトマトクリームパスタとアイスラテでランチして来ました🍅🍅 静かでゆったりした空間でした。 今朝はちょっ…
表題作を含む8話が収められた短編集。いずれも科学を絡めたストーリーになっているのが特徴だ。その科学も、数学や物理学などといった「いかにも」なものではなく、ちょっとひねった分野なのが一ひねりきいている。 たとえば天文学、気象学、地層学(?)など、科学の中でもさらになじみのない...
NHKBSプレミアムとBS4Kで毎週火曜日の午後9時45分から放送中の「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」観てますか?初回の「ボッコちゃん」から始まり、8月まで放送されるそうです。星新一さんのショートショートに夢中になった小学生の頃のわたし。大人向けの描写もあるので
「かがやき荘西荻探偵局2」東川篤哉著、新潮文庫、2022年3月かがやき荘西荻探偵局2(新潮文庫)東川篤哉新潮社西荻窪のシェアハウスで暮らすアラサー女子3人組が、周辺で起きた殺人事件を解決するユーモアミステリー第2弾。「アラサー」と呼んでいるのは自分ではなく、著者がそう呼んでいますのであしからず。Case1若きエリートの悲劇Case2ビルの谷間の犯罪Case3長谷川邸のありふれた密室Case4奪われたマントの問題事件はいたってシンプルで、アラサー女子3人組、西荻窪在住の財閥会長の女性、会長秘書見習いの男性の5人を中心とした会話が軽妙で、殺人事件の暗さを感じさせません。関連エントリ:学ばない探偵たちの学園かがやき荘西荻探偵局かがやき荘西荻探偵局(新潮文庫)東川篤哉新潮社かがやき荘西荻探偵局2
【書評】兵役ならぬ産役?女性が激減したディストピアでの少子高齢化対策とは!「徴産制」を読む
私は日常的に男女の違いとは何だろう?とよく考えてしまう癖があります。もし私が別の性別で生まれていたらどんな人生を歩んだのかなと想像してみたり、性別の違いを意識した適切なコミュニケーション方法とは何かについて職場や家庭で思いを巡らしてみたり。
【書評】日本人の生き方を世代別に読み解く!橋本治晩年の「草薙の剣」を読む
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」時代の流れに合わせて、人々の生活様式や考え方は移り変わってゆくものです。しかし一方で、変わらぬ事実もあるのでしょう。日本の歴史について、色々と考えさせられる小説に出会いました。今回は、『
【読書メモ】梨木香歩『鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布』(新潮文庫)
「土地の名前」に関するエッセイ集。全国各地の、主に古い土地について、その名の由来や様子などを紹介する。梨木氏の土地名に関する知識は膨大で、「この説にはしっくりくる」とか「由来は諸説あるが、どれもとってつけたもののように感じる」などの感覚にも説得力がある。 梨木氏の言葉や歴史...
ひょっぽこ読書記録No.84 『オズの魔法使い』ライマン・フランク・ボーム 新潮文庫 ー抜粋14箇所
にほんブログ村 『オズの魔法使い』 ライマン・フランク・ボーム 河野万里子訳 新潮文庫 ・太陽と風は、 若く綺麗だった エムおばさんまで 変えてしまった。 お嫁に来た時には 輝いていた おばさんの瞳も、 バラ色だった 頬や唇も、 すっかり 色褪せ、 今の、 にこりともしない 痩せぎすの おばさんが できあがった。 おかげで、 両親のいなかった ドロシーが この家に 住むようになると、 おばさんは、 ドロシーが 明るい声で笑うたびに びっくりして、 悲鳴をあげては 手で 胸を押さえていた。 今でも おばさんは、 ドロシーが 笑うと 目を丸くする。 何が そんなに 面白いのか、 ちっとも わからな…
「何者」 著者:朝井リョウ(新潮文庫)レビュー 直木賞受賞作
多くの人が人生で経験する青春ストーリー。 直木賞受賞作『何者』は、中々内定を貰えない就職活動学生達が過ごす時間の中で、自身や他人に葛藤するストーリー。 ある時、仲間の1人が内定を貰ったことをきっかけに、喜びや嫉妬、不安等の様々な感情が入交り、仲間の関係に変化が起こります。 果たして自分は「何者なのか?」と自問自答する若者の姿を書いた作品です。 もう一度あの時の自分を生きている気が出来る内容です。