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芝崎祐典著「ベルリン・フィル 栄光と苦闘の150年史」(中公新書)を読みました。
来週の6月12日、13日、14日と、指揮者の山田和樹さんのベルリン・フィルへの初めての客演が行われます。活躍を期待していますが、ちょうど、同フィルに関する新書が出されたので、読んでみました。 参考:山田和樹指揮ベルリン・フィルのコンサート案内ページ 表紙 (帯裏に掲載された本書の紹介) (目次抜粋) 第1章 誕生期―市民のためのオーケストラとして第2章 拡大期―財政危機から国際化へ第3章 爛熟期―ナチとベルリン・フィル第4章 再建期―戦後の「再出発」第5章 成熟期―冷戦と商業主義の中で第6章 変革期―「独裁制」から「民主制」へ第7章 模索樹―新しい時代のオーケストラとは何か終 章 ベルリン・フ…
陳情書のハガキ文例。全体会議の偽造二件。中公新書,委員会NPが愛子天皇,赤門さんもネット署名!
今、民意に反し、2005年の有識者会議報告書も厳しく叱る「ミテコ個人の思うまま、特定の個人らに皇位継承させる」密室談合にて、日本国の象徴がケガれたものへと法令…
第1部 特別寄稿 魚住昭 現在新書はいかにして現代新書になったのか □ 黒柳徹子は「本の寿命というのは、人間の寿命なんかより、ずっと長いのだ。この野間出版文化賞も、加藤さんの時代から連綿と続く、贈り物の
新刊案内『ダーウィン 「進化論の父」の大いなる遺産』(2024年7月刊行)
久しぶりにダーウィンに関する新書が出版されました。2024年7月の新刊、鈴木紀之 / 著、『ダーウィン 「進化論の父」の大いなる遺産』(中公新書)です。実は進化生物学に関する本は割とでていますが、ダーウィンその人、あるいは「ダーウィンの進化論」についてはあまり語られ
新刊案内『生き物の「居場所」はどう決まるか』(2024年1月刊行)
本日は今年の1月末に出版された新刊をご紹介します。大崎直太 / 著の『生き物の「居場所」はどう決まるか』(中公新書)です。植物の本ではありませんが、生態学に関する著作ですから、生物界すべてに関わる内容です。様々な仮説、自然の観察、実証実験を通して、生物の「居場
#270 読了『平家物語 あらすじで楽しむ源平の戦い』~日本の古典『平家物語』を読むために
『平家物語』の戦いに焦点を当ててあらすじで理解することと、平重盛についてその見方を豊かにしてくれる1冊です。 『平家物語』について当然知っておくべきこと、まだ…
#556 レビュー 上演時期のアテナイの状況が肝『ギリシア悲劇』丹下和彦
2024年の読書目標”とにかく読了”のテーマは、ギリシア悲劇です。初挑戦なので副読本でどのようなものなのかを知ることから始めます。第1弾は『ギリシア悲劇 人間…
#532 レビュー 奈良の大仏建立に活躍した生き仏様『天平の僧 行基』
ヒストリーチャンネルで放送された『まんが日本史』の行基様のまさに”生き仏様"とでもいうべき素晴らしい姿にどんなお方なんだろうと思い、『天平の僧 行基―異能僧を…
週刊 読書案内 池内紀「闘う文豪とナチス・ドイツ」(中公新書2448)
池内紀「闘う文豪とナチス・ドイツ」(中公新書2448) 市民図書館の新入庫の棚で見つけて読みました。2017年の新刊ですから、まあ、返却本が紛れ込んでいたんだと思いますが、面白かったので文句はありません
日本鉄道史昭和戦後・平成編、中公新書、老川慶喜著、国鉄の誕生からJR7社体制へ
<投稿基準日:2021/8/3:20210803><購入日:2019/6/2> 急性膵炎入院後、鉄道本の読み直しや購入に熱心になった。購入から2年後、交通史のおさらいで読み直し。感想メモがなかったので、今回書き起こします。 <投稿再開日:2023/3/29:20230329> さらにコロナ感染と急性膵炎再発で、そのままになっていた原稿を直しつつ投稿。 ※本ブログは必ずしも紹介する本の内容を示しているわけではありません。 www.utachan.com <敗戦後の鉄道経営形態をめぐる動き> ・払い下げによる民営化論(案1945年) ・政府事業から公共企業体に組織改編(案1947年、1949年設立…
「行動経済学の処方箋」大竹文雄著、中公新書、2022年11月行動経済学の処方箋働き方から日常生活の悩みまで(中公新書)大竹文雄中央公論新社働き方から日常生活の悩みまで、最新の経済理論を駆使して処方箋を示した本。タイトルに「行動経済学」とありますが、本書も含め、「行動経済学」が指す分野が広がってきたよう思います。伝統的な経済学の理論を、実験を通して立証・反証することも行動経済学に含まれる印象です。著者の大竹文雄氏は主に関西方面で活躍されている経済学者で、著書も多数あり、自分も新書のみ何冊か読んでいます。コロナ対策専門家会議のメンバーでもあるそうです。本書の半分くらいは海外の行動経済学者が執筆した書籍と同じような話。半分はコロナ対策やテレワークなどを経済学の視点から解説しています。日本の文化・習慣や日本人の習...行動経済学の処方箋
辻井達一「日本の樹木」(中公新書) 秋になりましね。紅葉した街路樹の道を歩くのですが、肩に降りかかる葉っぱの名前なんて気に書けしなかった徘徊老人が、ふと、立ち止まって散っていく風情に気を取られ
《2004年 書物の旅 その21》 渡辺実「大鏡の人々」(中公新書) 受験参考書ではありませんが、平安時代とはどんな時代だったかという事を「大鏡」を解読しながら平安朝古文の素人にも面白く、ホント
「物語ウクライナの歴史」黒川祐次著、中公新書、2002年8月ロシアのウクライナ軍事侵攻以降話題の書籍を、今更ながら手に取りました。2002年に初版が発行されていますが、254ページから「ウクライナの将来性」という項があり、・大国になりうる潜在力・地政学的な重要性を挙げています。この2点が、まさにロシアがウクライナに侵攻した大きな理由なのではないかと感じました。その前の章では第一次世界大戦、第二次世界大戦に触れています。ウクライナの視点で2つの大戦を振り返ることがなかったので新鮮。中世以前の歴史のページに関しては、地名・人名はじめ聞き慣れない単語ばかりで、読むのに苦労しました。物語ウクライナの歴史ヨーロッパ最後の大国(中公新書)黒川祐次中央公論新社物語ウクライナの歴史
岡田暁生「西洋音楽史」(中公新書) 15年ほど前の「読書案内」の記事です。相手は高校生でしたが、今となっては話題が少々古いですね。2005年出版の本なので、《2004年書物の旅》に入れるのにも、少々抵抗があ
「サラ金の歴史」小島庸平著、中公新書、2021年2月サラ金の歴史消費者金融と日本社会(中公新書)小島庸平中央公論新社自分は幸いにもサラ金(消費者金融)のお世話になったことはなく、サラ金との関係は、駅前で配っていたポケットティッシュをもらっていたくらいです。明るいイメージのテレビCMが多かったですが、利用者の不幸や会社の不祥事などが定期的にニュースになっていたため、良いイメージはなかったです。本書はサラ金のはじまりから繁栄、衰退までを、「罪」の部分だけでなく、「功」の部分も取り上げて振り返っています。中間的な立場のように見えましたが、「おわりに」に著者が学生時代、プロミスの創業者が運営する農場に招待され接待されたとあります。したがって、業者寄りのバイアスがかかっていることを前提に読んだほうがよいと感じました...サラ金の歴史
【書評】兵士の目線から太平洋戦争を振り返る!「日本軍兵士」を読む
平成の終わりと令和の始まりのはざまを目撃し、間もなく戦後80年を迎える現在において、第二次世界大戦を考える一冊、吉田裕氏の『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』(中央公論新社)をご紹介します。第30回アジア・太平洋賞特別賞受賞、2019年
「競争と公平感」大竹文雄著、中公新書、2010年3月競争と公平感―市場経済の本当のメリット(中公新書)大竹文雄中央公論新社男女の格差、不況、貧困、高齢化、非正規雇用など、身近な事例を経済学の観点から紐解き、働きやすい社会のあり方を考えた本。行動経済学の考え方も多く出てきます。3章構成で、各章の冒頭に記載されている問いかけについて考えていく内容になっています。----------Ⅰ競争嫌いの日本人・なぜ日本人は競争が嫌いなのか?・競争の好き嫌いは何で決まるのか?・競争のメリットとは何だろうか?Ⅱ公平だと感じるのはどんな時ですか?・競争は格差を生む。その格差の感じ方に差が出るのはなぜか?・価値観や選考は、経済のパフォーマンスにどう影響するか?Ⅲ働きやすさを考える・競争と公平感は、私たちの働く環境にどのような影響を与...競争と公平感