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(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)俺と友人のA(28歳・大学時代の同級生・俺とは違う会社の社員)は、二ヶ月に一度くらい、二人で飲んでいるのだが、飲みはじめて二時間程経ち落ち着きを見せ始めた今、最近副業にと怪談youtubeをはじめた俺は、Aに「何か怪奇体験談でもない?」と尋ねたところ、「そうだな…。俺はもう肝試しをしないと決めているんだけど、その原因となった出来事が有って…」と言ってから、奇妙な話しをはじめた。...
(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)俺(男・会社員・29歳)は最近、怪談youtubeをはじめたが、今も交友の有る大学時代の友人Bが「同級生Aは霊感を持っているよ。見せてくれるようお願いしてみるよ」と言ってくれたため、同級生Aと飲むことになった。池袋東口の雑居ビルに有る個室居酒屋にて、男三人、友人Bが仲介のような役割を果たしてくれながら、料理とお酒を挟んでしゃべっていると、俺と同級生Aの距離も縮まったので、いよいよ...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)或る夏の深夜。俺と同僚は、サウナのような夜道から避難するかのように、涼しい居酒屋にて仕事の愚痴や面白さなど語っていたが、そろそろ話しも尽きたので、プライベートな話しへ移った。「怪談ユーチューブをはじめたいんだって?山村から聞いたよ」と、おしぼりをくるくると手遊びしつつ、同僚は俺に尋ねてくる。個室ではないものの、四人掛けのテーブルを、木枠で床から天井まで覆っているため...
(本話の量は文庫本換算1P程です)同僚Aは奇妙な能力を持っている。例えば、彼が遅れて参加した飲み会にて、好きな料理の皿に付け合わせの野菜しか残っていない時、誰が最後に手を付けたとか、誰がみんなよりたくさん食べたとか、見事に当てた。過去を探る能力?|残滓の恐怖?同僚Aの異能【怖い話・体験談・超能力】そんな同僚Aの奇妙な能力は、社内でもまあまあ評判だったため、もしかするとと周囲は競馬や株式投資を勧めたが、結果...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)大学の食堂にて、俺と友人の川村と二人、窓に沿ったカウンター席に並んで座って箸を口へと運んでいると、「昨日バイトの面接だったんだろ?どうだった?」と川村は言うので、俺は、面接の時からずっと引きずっている「怪奇現象に遭遇したのかもしれない」という心のモヤモヤに雷のような衝撃が走ってギクリとしつつも、誰かに聞いてもらいたいという思いも有ったため、「面接には行ったが、何か可...
(本話の量は文庫本換算1P程です。)就職に伴って、東京多摩地方の或る住宅街に、俺は引っ越して来た。細い小路に沿って古いアパートや戸建てが並び、小路を挟んで向こうは広いビニールハウスの場所。旧農村部かもしれない。引っ越し初日。軽トラに積んだ荷物を部屋へと運んでいると、隣の部屋のドアが開いて同い年くらいの男が挨拶に出て来た。俺も笑顔で挨拶を返したが、何だろう、よそよそしい。その日の夜中、ふと目覚める。寝て...
(本話の量は文庫本換算2P程です。)或る金曜日の深夜。俺は仲の良い同僚三人で(それぞれ20代半ばの男・男・女)、オフィス近くの居酒屋で飲んだが、恒例になりつつある怖い話を語り合うノリになったので、三年前に住んでいたアパート最寄り駅やその付近での出来事の話すことにした。「ドキドキヒヤヒヤの怖さは無いけど、或る線路沿いに或る駅や電車等の、ほんのり不気味って感じの話だよ」と俺は前置きして、しゃべった。ー 暗い車...
(本話の量は文庫本換算2P程です。)ふと目覚めると、カリカリとひっかくような音が続いている。窓の外の街灯でほんのり浮かぶ白い天井もまた目に入るが、音はその辺りから聞こえて来る、そう思いつつ枕元に有るスマホを手に取ると時刻は深夜二時。もうあのカリカリは、無視しよう。これまでの経緯|無視する?深夜のカリカリ【怖い話・体験談・幽霊・アパート】―大学進学のため、このアパート(東京杉並区の住宅街で折れ線一車線の道路...
(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)寒い風の止まない或る冬の深夜。飲み会帰りの俺と同僚(ともに22歳の男)は、お湯割りを飲み直そうと、調布の古い商店街のバーで飲むことにした。奥の薄暗い席に座って早速「そう言えば引っ越すんだって?安いし治安は良いし、余計な出費だろ?」と、同僚に尋ねた。同僚は、おしぼりで拭く自身の手をじっと見つめつつ「俺は物好きじゃないんでね。平たく言うと、知らない間に幽霊と暮らしていたん...
(本話の量は文庫本換算4P程です)大学同窓会の帰り道、秋風に吹かれながら辿り着いた府中駅南口の暗い路地の喫茶店にて、俺(精神科医・32歳)と小田は、きつめのウイスキーをゆっくりと飲んでいた。小田は「留年して俺たちより遅く卒業したお前も、ちゃんと医者になっていて安心したけど、精神神経科医だなんて何かの縁だ」と言ってグラスを口に付けてから、「相談じゃなくて他愛無い話しだから、診察料は取らないでくれ。大学時代に...