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そんなわけで陽は落ちて夜が来た。夕刻までの時間は、末席ながら自分のことを写真撮りと思っている。夜の帳が降りてからは、旅人と呑兵衛の比率が写真撮りを上回る。夕方までは高揚感に包まれながらも、どこか覚めた眼と意識で街を見ている。それが今や僕は夜の街の一部と化し、弛緩した意識を保ちながらも単なる酔い人となる。犬から酔っぱらい(笑)。もう被写体の細部なんか見えていない。身を置いたその場から見えるものを拾い上げるだけである。写真だって人様に見せるようなものではないかもしれない。そんな僕の唯一優れたところを記すとすれば、街への紛れ方だと思う。酔客が闊歩する繁華街(この日は殆ど居なかったが・・・)。明かりを灯した夜の店。ここで写真を撮ればトラブルに発展する可能性もある。でも僕はどこからどう見ても一人の酔っぱらいのオッサ...八戸探訪(終)~夜は野となれ山となれ