レンズという窓を通じて見えるもの。あるいは見えざるもの。
写真自体よりも、寧ろそこから喚起される「もの」に意味があると考えています。全てのものは消え去っていきます。それでも、この儚い時間を、ほんのひと時だけでも繋ぎ止めてみようと思います。 ※機材紹介ブログではありません。撮影した写真を掲載するブログです。
昨年、最低限(僕なりの)機材を残し、ほとんどのカメラとレンズを処分した。特にライカ関係はすべて処分した。その後、多少のドタバタはあったものの、現在は富士フイルムのX-T5という機種をメインに使っている。描写は素晴らしい。前機種のX-PRO3と比べるまでもない。それでもX-PRO3のことは今でも夢に見る。一度売却して、また買い直して、もう一度売却したカメラである(下取りなので差額はほとんどない)。端的にいって恋しい。でも、さらにもう一度買えば、単なる馬鹿だ。そもそも当面はX-T5でしのぎ、X-PRO3の後継機が出たら買い替えようと思っていたのである。後継機が出る気配はなく、時間だけが過ぎていく。…
写真は秋田県立美術館である。なかなか立派な美術館だ。そこで現在、「秋田県美術展覧会」という公募展が開催されている。この美術展に僕は初めて出展したのである。実は高校生の頃、試しに雑誌の写真コンテストに出してみたところ、いきなり銀賞的な賞を貰ったことがある。気をよくして自治体のコンテストにも出したところ、そこでも結構な賞を頂いた。それ以降、賞を取るような写真を目指すようになってしまい、何だか写真を撮ること自体がつまらなくなった。ほどなくして僕は写真をやめてしまった。それから十年以上経って、サラリーマンとなった僕は、再び写真を始めたけど、コンテストには近づかないようにしていた。後に始めたブログが気ま…
地域タグ:秋田県
はてなブログへ移転したことをきっかけに、昔の下書き記事(ボツ記事)に目を通した。その幾つかを本記事に昇格させるシリーズ。先日の記事で岩手県の水沢での出来事を書いた。大好きな町だけど、何度も何度も通うなかで、いささか飽きも出てきているという話である。同様に何度も訪れる町、大迫(花巻市)。2年ほど前の記事だけど、やはり同じようなことを書いていた。以下、本文にて↓↓↓。 かつて大迫の町にはバスセンターがあった。厳密にいえば今でも名称としては残っているが、それは単なるバス停となった。かつてのバスセンターは駅のような機能を有し、何本のものバスが出入りし、窓口があり、売店や食堂まで存在した。岩手県は広大で…
地域タグ:花巻市
岩手・宮城内陸地震とは2008年6月に岩手県の内陸部を震源として発生したM7.2の大地震である。岩手県奥州市と宮城県栗原市で最大深度6強の揺れを観測した。三体崩壊といっても過言ではない甚大は土砂災害を引き起こし、17名の死者と6名の行方不明者が発生した。被災地は山奥の殆ど人が住まない地域にも関わらず、この被害。仮にこれが都市部で発生すれば数百倍の死者が出てもおかしくない大地震だった。気象庁の発表した最大震度は6強だが、国土交通省が胆沢ダムに設置した地震計によると、震度7だったという。さらに防災技術研究所(文部科学省系)の一関観測点では4022galという世界最大のものだった。ちなみに気象庁の観…
地域タグ:奥州市
大といってもシモの話である。なんか最近、「う◯こ」の話ばかり書いているような気がする(笑)。我が家の猫、銀次郎さんが便秘になった。先週の木曜日に小指の先くらいの小さな「うんこ」をして以来、全く出さなくなった。思い当たる節はある。フードを変えている。うんこの質も変わるだろう。だが週末になっても出さない。スープ状のフードを与えたり、ちゅーるを与えたり、色々試みたがうまくいかない。体調が悪そうな様子もなく、食欲も旺盛である。どこか違う場所に勝手にトイレを作ったのではないかと捜索しても見つからない。そこで月曜日に動物病院に連れて行った。それほど腸に詰まっている様子もないとのことで(不思議だ)、腸の動き…
ラベンダーという花は当然ながら知っている。一方で、それがどんな花かと問われると、実のところ答えられない。チューリップと向日葵とアサガオとラベンダーの四択問題であれば、答えることはできる。ある日、繁華街を歩いていると、スナック・ラベンダーという店を見つけた。店の入口脇には花が飾られていた。それは誰がどう考えてもラベンダーに違いない。ラベンダーは確かにこういう花だと思った。もしスナックの看板が存在しなければ、分からなかっただろう。だから何だという話ではあるが、僕らは世界のことが何も分かっていないのかもしれない。そういうことだ。・・・・。 『8のつく日はwebにお花を』 X-T5 / XF23mmF…
地域タグ:奥州市
温泉には伝説が多い。例えば弘法大師関連。弘法大師は、一体いくつの温泉を見つけたんだよ、もはや業者じゃね?と言いたくもなる。他にも戦国武将が傷を癒やしたというパターンも定番だし、鶴とか猿にまつわるものも多い。この瀬見温泉は武将パータンである。頼朝の追手から逃げる義経一行。奥州藤原氏のところに逃げる途中で、義経の奥方が産気づく。産湯が必要になり、弁慶が刀で石をえいっと突くと温泉が出たという話である。その昔、温泉地は出自を神秘的で神々しいものにすることで、他との差別化を図ることを目指したのだと思われる。恐らくは江戸期の創作であろう。その真偽を悪戯に騒ぐよりも、そういうエピソードが頷けるでくらいに効能…
地域タグ:最上町
瀬見温泉に行ってきた。瀬美温泉とは山形県最上町にある温泉地のことである。新庄市から宮城県の鳴子温泉に抜ける国道47号線、この山あいを走る道路沿いに小国川が並走している。その小国川沿いに瀬見温泉の旅館が建ち並ぶ。その数は10軒に満たない小さな温泉街である。その風情と「喜至楼」という古い旅館が気に入り、何度か宿泊したこともある。今回は近く(といっても数十kmはある)の真室川町まで来たので、日帰り入浴しようとお邪魔した。結果的に時間が合わず入浴はできなかったけど、温泉街を歩いて来た。小さな温泉街なので、通りを往復しても15分と掛からない。昨年7月の大雨の際は、温泉街の裏山で土砂崩れが発生し、駐車場な…
地域タグ:最上町
週末は朝から小雨がぱらつき、半袖では少し肌寒い気候だった。こんなときに食べたいものがある。山形県の真室川町、JR真室川駅前の食堂の「とりそば」である。シンプルを極めた店構えであり、暖簾だけが営業中であることを告知している。そういえば何回か食事をしているけど、僕はこの店の名前を知らない。どこにも書いていないからだ。Googleマップで調べれば、名前はわかるかもしれない。でも調べないままの方が良い。店内も静かで、余計なBGMも、鬱陶しいポスターもない。いつも通り、「とりそば」を注文した。580円。500円台を維持したいという気持ちが伝わる価格設定である。750円くらいでも良いと思うのだが・・・。 …
地域タグ:真室川町
六月は日本海が綺麗に見える季節である。この日も若干靄っているものの、概ね綺麗に見えた。偶然立ち寄った高台から覗き込んだだけなので、然るべき場所を見つけ、しかるべき体制で撮影すれば、もっと綺麗に写るのだとは思う。一方で幾ら日本海が蒼く染まっても、海岸には人が集まる施設もないし、特に人が集まる様子もない。何か勿体無いと思う。近い将来、この写真の画面奥に、洋上風力発電システムが建設される予定となっている。どんな光景になるのだろうか。・・・。写真も内容も薄いけど、今日はこれくらいで・・・。 X-T5 / XF16-80mm F4R OIS WR ブログ村ランキングに参加しています。応援クリックお願い致…
地域タグ:秋田県
ドラッグストアの入り口に何気ない顔をして貼られた紙。こともなさげに、まるで「足元が滑りやすいのでご注意下さい」と変わらぬテンションの注意喚起。しかしその内容は中々エグい。クマがウロウロする可能性があるので、中に入れぬように自動ドアを手動にしている。ということは、駐車場は危ないのでは?・・・。それさえ気づかせぬさりげなさ。もはや秋田県におけるクマと人間の共存は新しいフェーズに入ったと思われる。ちなみにここは、「東北のマツキヨ」と呼ばれる大手チェーン店である。もう何年かしたら、クマは普通の顔をして、レジに並んでいるかもしれない。 (追伸)実際は近所にクマ出没情報があり、万々が一に備えて取った措置だ…
地域タグ:秋田県
解けるわけがない。何故かといえば、これは算数というよりも、禅問答だからだ。問題を解くには理数系の技術というより、人間に対する深い洞察、尊厳と憐れみ、そして赦しが必要だ。出題は僕が勝手に「日本一算数の弱いロー〇ン」と認定している某コンビニ店舗で実際に起きたことをベースにしている。該当店舗では過去に何度も不思議な体験をしている。そこで起きたある出来事を計算問題に昇華した。情報量が多すぎて、出題した自分でも、読むほどに分からなくなる。我こそはと思う方は是非チャレンジして欲しい。正解しても特典などはありません。 *これは僕が定期的にぶっこむネタ記事です。お遊びでやっていることなので、真剣にクレームをつ…
水沢の町で写真を撮る。続き。 要は僕は飽き始めているのだ。元々、僕は子供の頃から一つのことに狂ったように打ち込む性分だった。その反面、ふとした拍子に突然飽きて、全ての興味を失うのである。あれほど好きだったのに何故?と自分でも不思議に思ったものだ。東北の街で写真を撮ること、あるいは水沢で写真を撮ることについては、そこまで至ってはいない。でも少しづつその瞬間が近づいている感覚がある。それはそうだ。軽く15年以上は東北の街で写真を撮り続けている。大抵の街には何度か行ったし、大抵の被写体は何度か撮影している。それをこの先、死ぬまで繰り返すかと考えると、ふと虚しくなることもある。次の週には楽しくて仕方な…
地域タグ:奥州市
岩手県の旧・水沢市(現・奥州市)。最近では大谷翔平選手の出身地としても有名になった。水沢は僕が東北地方の街歩きをするきっかけになった町である。最初から好きな町だったし、今でも好きな町だ。それでも一時期よりも訪問頻度はかなり減った。そんな水沢を久しぶりに歩く。今回は昨日掲載した「小安峡温泉」が主目的だった。まず秋田県から岩手県の水沢まで来て、街歩きをする。その後、山の峠道を走り、秋田県の小安峡温泉に向かい、汗を流す。なかなか良いアイディアに思えた。だがこの日の水沢は30度近い猛暑だった。つい2週間前までストーブを使っていた秋田県の男には暑すぎた(小安峡は大分涼しかった)。数年前まで水沢の地には「…
地域タグ:奥州市
秋田県湯沢市の小安峡温泉。栗駒山の麓、深い山中にひっそりと佇む温泉地である。周囲は自然豊かな渓谷に囲まれ、どこか日本の原風景を思わせる。そんな人里離れた山奥に、突如として現れる温泉街。その不意打ちのような存在感に、初めて訪れる者は誰しも驚かされることになるだろう。 最寄りのJR湯沢駅からは、車かバスのみのアクセスで、片道およそ50分。山間部特有の複雑な道路網を抜けていくこの地は、宮城や岩手の県境にもほど近い、まさに「境界の町」だ。 僕自身、小安峡温泉に宿泊したことはない。数回、日帰りで立ち寄ったことがあるだけだ。それでも、訪れるたびに感じるのは、この場所が「温泉リゾート」としてのポジションを目…
地域タグ:湯沢市
裏庭のクレマチス。裏庭には2〜3種類のクレマチスが咲く。ちなみにこれは河津桜とヤマモミジの間に咲く。もうカオスである。クレマチスと聞くと「クレマチスの丘」と反射的に浮かぶ。静岡県長泉町の美術館である。あそこにクレマチスが咲き誇っている光景は見たことはないが、井上靖文学館が併設されているので、何度か行ったことがある。長泉町は柿田川湧水という富士山の湧き水が湧出する町である。町の水道はひねればそのままミネラルウォーターが出てくる状態で、水道水で作る水割りが一番美味いと聞いたことがある。いまはどうなんだろうか。 そんなことを想いながら、掃き溜めのごとき裏庭に咲いた、思いの外に高貴なクレマチスを眺める…
こんな夢を見た。僕はプロレスのリングの上にジャイアント馬場と二人で胡坐をかいて座っている。ジャイアント馬場(以下「馬場さん」)は、真剣な顔で僕に語りかける。 馬場さん「16文キックでは物足りないので、18文キックを習得したい。悪いが協力してくれ」 僕「どうしたら良いですか」 馬場さん「足が18文になるように引っ張ってくれ」 そんなわけで僕は馬場さんの大きな足を一生懸命に引っ張ろうとするが、あまりに大きくてうまくいかない。それでも馬場さんは「これで足は18文になった。あとは実技のトレーニングだ」と言う。そして僕をロープに振って18文(?)キックを繰り出す。その動きはスローモーションのようであり、…
下書き昇進シリーズ第三弾。これがボツになった理由は明白だ。写真の質に問題があったからだ。僕は失敗写真なら失敗写真で、平気でネタにして掲載する。でもこの時ばかりは、そうできない理由があった。それが本文に登場する男性の存在だ。確率論からして、その人が僕のブログを見ることは殆どないと思う。でも万が一、このブログを見られたらまずい。その人が写っているからではない。そこでやりとりした経緯から、こんなレベルの写真を見られたら恥ずかしいのである。しかしながら、その場でのやり取りは興味深いものであった。さてそれでは・・・。 少し前の写真である。某所(山形県新庄市だけど)を歩いていて、路地の出口で目が留まった。…
地域タグ:新庄市
田沢湖のリゾートホテル近くの広大な敷地に、ひっそりと佇む金色大観音像がある。地域の人々の開運を祈って、昭和62年に建立されたという。詳しい経緯は不明だが、地元の篤志家が私費を投じて建立したという話も耳にする。 かつては参拝料金が徴収されていたようだが、現在は営業を休止している。ただし、ゲートは開放されており、自由に見学することが可能だ。宗教施設というよりは、宗教的な要素を含んだ観光施設だったと考える方が適切かもしれない。 それにしても、このような山中の施設を一人で見学するのは、少なからず勇気が要る。この日も他に訪れていたのは家族連れが一組だけで、まるでゴーストタウンに紛れ込んだかのような心細さ…
地域タグ:仙北市
酒田市にて。とりあえずY字路の写真を撮り終え、そのまま帰るのもあれなんで、カメラを持って街を歩く。Y字路の撮影が犬のおしっことすれば、今回は猫のマーキングである。縄張に異変がないかパトロールし、爪研ぎとか匂い付けの替わりに写真を撮る。街で写真を撮るということは、犬になったり猫になったりすることでもある。実際、この日歩いたのは20分くらいに過ぎないが、マーキング対象物の幾つかは消滅していた。それもまた街の営みである。 追伸:長嶋茂雄氏が逝ってしまった。寂しい。昭和が消えていく。 X-T5 / XF23mm F2R WR ブログ村ランキングに参加しています。応援クリックお願い致します。 ランキング…
地域タグ:酒田市
山形県酒田市のY字路。もう十何年前からずっと撮り続けている。撮ったからどうなるものでもないし、撮ってどうしたいという野望もない。では必ず撮るのは何故だろうか?。多分、犬が電柱におしっこをするのと同じことだと思う。ポチがあの街角の電柱におしっこを掛けるように、僕は酒田でY字露の写真を撮る。これを犬の作法という。 GRⅢ ブログ村ランキングに参加しています。応援クリックお願い致します。 ランキング参加中写真・カメラ
地域タグ:酒田市
東北の日本海側には島が極めて少ない。有人離島という意味では山形県の飛島だけである。新潟まで行けば佐渡島という大きな島があるし、東北地方でも太平洋側の岩手県と宮城県には多くの島がある。でも日本海側には小さな無人島ばかりである。週末の土曜日、湯野浜温泉を出た僕は、同じ鶴岡市にある白山島という無人島に向かった。海岸から橋を渡って徒歩で渡ることのできる島である。渡るのは今回が初めてのことだ。雰囲気たっぷりの朱色の橋は200mくらいの長さだろうか。この姿、どこかで見たことないだろうか。千と千尋の神隠し?、違います。江ノ島である(笑)。この島は一部で「東北の江ノ島」と言われているのだ。先日掲載したハチ公像…
地域タグ:鶴岡市
湯野浜温泉の町並みである。湯野浜温泉は山形県鶴岡市の湯野浜地区にある温泉である。土曜日に日帰りで遊びに行った。目の前には整備された綺麗な砂浜があり、夏は多くの海水浴客で賑わう。その海に面して大型の観光ホテルが建ち並び、ホテルの裏手には生活圏としての町並みが形成されている。とても小さな町だ。世で見る湯野浜温泉の写真の殆どは、海岸線から見たホテル群の写真である。それに対し今回は、生活圏に絞った写真となる。 かつてこの地区には庄内交通湯野浜線という鉄道が走っていた。鶴岡駅が始点で、湯野浜温泉が終点の約12kmという短い路線である。逆説的には、そういう鉄道が成立するほどの利用客はいたことになる。湯野浜…
地域タグ:鶴岡市
ボツ記事の救済企画第二弾。2023年の記事である。写真は蝦夷のリーダー「阿弖流為」の仮面。岩手県北上市の「鬼の館」というところで見つけたものだ。阿弖流為が鬼ということではなく、「仮面」をテーマにした展示だった。この表情を見ると、あの忌々しい出来事を思い出す。まあそこまで怒る話でもないけど。以下、本文。 踏んだり蹴ったりという表現にぴったりの日があった。国道をクルマで走行中に、僕は尿意を催した。首尾よくコンビニがあったので、そこに滑り込む。奇跡的に他にクルマは1台も停まっておらず、ラッキーだった。ところが様子が変だ。何か暗いし、人の気配がない。天下のロー◯ンなので、予告なく閉鎖されることもない筈…
地域タグ:岩手県
鉄道の休日で拠点となったJR大館駅。少し前まで、ここはまるで戦後バラック市みたいな中々の町並みだった。繁華街や官庁街が別にあることもあり、駅前は壮絶だった。それが花善(鶏めし弁当という人気弁当の製造元)が新しいレストランを建て、秋田犬の郷という観光施設が出来るなど、ある程度の再開発が行われた。JR駅舎も建て替えられ、広くて清潔な休憩スペース付の綺麗な建物になった。僕は戦後バラックの町並みが好きだけど、まあ良いことだと思う。 大館市は「秋田犬の郷」であり、旧駅舎前に「ハチ公像」があった。JR渋谷駅前のハチ公像と大きな違いに衝撃を受けたものだ。ハチ公前・・・。昭和から平成初期、まだ誰もが携帯電話を…
地域タグ:大仙市
このブログは2008年に「Gooブログ」でスタートし、2025年の5月に「はてなブログ」に移転した。移転は概ねうまくいった。設定ミスから多少の問題はあるけど、これで良しとした。意外だったのは、掲載に到らなかった「下書き記事」も無事に移転されていることだ。当然Gooの時でもそれを見ることは出来た筈だが、目立たなかった。はてなでは、下書きとして分かり易い場所に出現した。忘れられたり、一定の基準に達せず没になった記事たち。謎の仲間意識が沸いたので、時々その記事を「下書きからの昇格」として本記事に昇格させようと思う。その一回目が今回であり、本文は当時そのままで掲載する。次からは必要に応じて修正(加筆、…
地域タグ:大仙市
田舎のクルマ社会では、昼酒の機会は少ない。ランチで昼酒を飲む為には、結構な苦労を伴う。今回は、たった300ml(+α?)の日本酒とはいえ、久々の昼酒に心地よい気分になった。そしてそのままGRを片手に駅方面に歩く(途中からバスに乗った)。例えとして適切ではないかもしれないが、ジャズミュージシャンのチャーリー・パーカー(以下「バード」)の録音に「Lover man」という曲がある。ダイアルというレーベルのもので、バードが麻薬で朦朧となった状態での録音として有名だ。途中アドリブが途切れ途切れとなるなど、支離滅裂な録音でもある。でもこれが何故か胸を打つ音なのである。思考とか体裁を捨てた先にある「魂の音…
地域タグ:大館市
まだ現地に着いてから1時間も経っていないが、早くもランチタイムにする。というか、今回の休日はそれがメイン目的でもある。時刻は11時半、目指すは比内地鶏料理の総本山「比内屋大館本店」だ。以前にランチでお邪魔したことがあるが、そのときはクルマ移動だった。仕方なくノンアルコールビールを飲んだ。隣のオッサンが日本酒を呑んでいるのが悔しくて羨ましくて、いつか僕も・・・と、捲土重来を期していた。念には念を入れ列車内から予約の電話を掛けた。女将らしき人が出て、少し艶っぽい声で「大丈夫。座れるからいらしてね」という。安心して向かったところ、入り口では席待ちの行列が出来ていた。外から覗くと客席は満席状態。愕然と…
地域タグ:大館市
一旦、大館駅で降りて花輪線に乗り換え、隣の東大館駅まで来た。大館の繁華街(飲み屋街)は東大館駅周辺にある。ここで写真を撮りながら、徒歩とバスを使いJR大館駅方面に戻っていく。それが今回のルートである。この近辺では何度も写真を撮ったことがある。来るたびに繁華街の色はくすみ、店と建物の数は減っていくように感じる。今回はガチガチのクラシックネガ(フィルムシミュレーション)で撮影した。クラシックネガがハマるという意味では、一級品の繁華街である。 最後から二枚目の写真は廃業した飲み屋さんの入り口のあたりで撮った。偶然近くを通ったおばちゃんが、「なぜそんなものを撮るのか」と聞いてきた。怪しむという感じでは…
地域タグ:大館市
あらかじめ言っておくと、鉄道ファンが期待するような記事ではない。そういう写真もない。そもそも僕は所謂「鉄道ファン」ではない。記事は単なるおっさんの休日の話である。僕は秋田県に住んでいる。日常の移動手段のほぼ100%はクルマである。そんな僕が休日の一日、鉄道で移動して遊びに行ったという話である。東北の田舎ではクルマがないと生活が成り立たない。クルマ移動によって享受しているものも沢山ある。一方で鉄道での移動であれば得られるメリットを失っているのも事実である。その鉄道メリットを享受する短い休日がスタートした。僕が今回求めているものは、次の5点である。 ①列車内で「うつらうつら」と寝る ②列車内で本を…
値上げ、値上げとニュースで騒ぎ過ぎているように思う。「値上げ」と連呼すると、それだけで景気が悪くなる。でも実際のところ物価は結構上がってしまった。久しぶりにコンビニでおにぎりを買って驚いた。普通に1個200円くらいするし、高級な具のおにぎりは300円近い。普通のおにぎりは120円くらい、高級おにぎりは200円弱だとばかり思っていた。世の中を知らな過ぎた。吉野家の牛丼が280円だった時代を知る者としては驚きである。一方で健全に所得が上がり、健全に物価も上がる社会が正しい社会なのだから、我が国の現状は悲惨である。もはや貧しい国であると自覚した。 古い話だけど、学生時代にコンビニでアルバイトしたこと…
秋田県の旧・角間川町。現在は大仙市である。1955年に大仙市の前身である大曲市に編入されているので、旧町が廃止されてからは長い時間が経っている。それでも独自の町並みを維持しているから不思議である。恐らく「角間川」の存在は全国的には殆ど知られていないと思う。雄物川という大きな川が流れ、江戸期にはその水運で栄えた。大正期に鉄道網が充実すると、取り残されるようになった。内陸の小さな町が鉄道と共に発展したのに対し、大きな町だった角間川は水運と共に衰退した。僕は、この角間川の町が好きで、たまに歩きながら写真を撮る。数年前まで巨大な屋敷が廃墟同然となっていたが、いまは観光施設として再生されている。それ以外…
地域タグ:大仙市
ちょっと前のことだけど、食堂でテレビのニュース番組を見た。「またトランプ関税の被害者です」と女性アナウンサーが深刻そうな顔で報じていた。「カニカマ」を作っている会社がトランプ関税により翻弄されている。それは一度ならず二度目のことだという。内容を聞けば、この会社の「カニカマ」は中国への輸出が売り上げの大きな部分を占めていたそうだ。中国が日本産海産物を輸入停止にしたので、その対中国輸出がゼロになってしまったらしい。そこで会社はアメリカに工場を建設し、アメリカからの輸出と言う形式で中国に出荷する戦法を取った。その戦法は守備よく成功し、軌道に乗っていたそうである。ところが今般の米中関税戦争の煽りを受け…
地域タグ:横手市
相変わらず天候不順の日が続く。例年と比べて田植えも遅れていると聞く。米不足で流通する米が少ない上に値段はうなぎのぼり。さらには天候不順で今年の作付けにも不安が残る。これはもう江戸期であれば飢饉の前触れではなかろうか。どんよりとした空の下、道祖神人形は何を考えているのだろうか。そういえば300年前にもこんなことがあったなあ。あのときは・・・。なんて。 X-T5 / XF10-24mm F4R
地域タグ:横手市
GooBlog閉鎖にとも無い、はてなブログに引っ越してきました。Goo時代のご同輩も、はてなのユーザーさんも、よろしくお付き合い頂ければ嬉しいです。写真は廃業した洋服店のショーウィンドーの中で生きるミスターダンディ氏です。 ユーザー名: 6x6 *元々、二眼レフでの写真でブログを始めたからです。 写真の傾向: ①町並み写真(特に東北の小さな市町村)、②猫、③モノクロ写真、等々 目指すもの: 写真を見て頂いて、それぞれの記憶の襞から何かが喚起されれば嬉しい GRⅢ ランキング参加中写真・カメラ ランキング参加中gooからきました
番外編が残っていた。久しぶりに夜の秋田川反で一人しっぽりと呑んだ。まず渋い郷土料理店で「きりたんぽ鍋」を楽しんだ。きっと日本酒が最高に合うことは分かってはいた。でも日本酒にすれば間違いなく飲み過ぎる。そこはビール2本で我慢した。便宜的に1合と解釈しよう(もう少し多かったけど)。この日はトータル3合相当で抑えようと思っていた。日本酒に手を出すとプラス2合はいき、早くも上限値に達してしまう。僕にしては大人の判断をした。そして一度態勢を立て直すべく、僕はジャズ喫茶ロンドに行った。ジャズを聴きながら酒を飲むと、これまた量が増えてしまう。でもこの店にはどう考えてもアルコールが似合う。しかし・・・。迷った…
秋田県大仙市にある払田柵。柵というのは城柵のことであり、7世紀から11世紀頃に大和朝廷が築いた拠点のことをいう。広義でいえば「城」に当たるが、戦国時代の城とは趣が異なる。いわゆる役所的な施設であり、行政、軍事、更には官舎が一体化したものであったらしい。現在の感覚でいえば、県庁と警察本部と公営住宅を兼ねていた感じだろうか。この払田柵は明治になってから発見された。木製の柱などが田んぼの中から発見され、住民はそれを燃料(薪)にしたり、加工して下駄を作って販売していたそうだ。これってもしかすると歴史的なものじゃね?という意見が出て、発掘調査がされることになった。ただし資料文献では、この地にこのような柵…
秋田県で雨降りの日を最も楽しめる場所の一つが角館だと思う。5月の角館といえば、桜の季節が終わり観光客が少ない季節である。でも新緑が雨に濡れる光景はとても美しく、密かなるベストシーズンだと思っている。本当はもう少し後(5月中旬以降)の方が良いのだが、雨が降った土曜日に我慢できず出かけてきた。この光景は昨年も撮影した。昨年は「クラシックネガ」という描写(フィルムシミュレーション)を使い、敢えて緑をくすんだ感じにした今回は「ベルビアモード」で正統的な緑にした。個人的にはクラシックネガの描写の方が好きで、しっくり来る。でも一般的には今回の鮮やかな描写が好まれるだろう。X-T5 / XF16-80mmF…
以前は夜の川反を歩くことが楽しくて、それこそ隅から隅まで歩いたものだ。最近はそもそも夜の川反に行かないし、行ったとしてもあまり歩かない。この日も久しぶりの夜の繁華街なのに、それほど気分が盛り上がらない。呑みたいという欲求も途中で尻すぼみになった。こんな夜は無理せず歩くことにしよう。僕はそもそも酒場放浪人ではなく、マチアルキニストなのだから。そうして夜は更けていき、僕の時間は終わりを告げたのだった。X-T5 / XF23mm F2R WR
キャバレーの看板のネオン球。僕は「ネオン玉」と読んでいる。これまで昼間にしか撮ったことはない。夜であれば光っていることは分かっているけど、敢えて夜には近づかなかった。見ない方が良い気がしていたからだ。今回はそのことをすっかり忘れていて、目の前で光っているネオン玉を見つけてしまった。据え膳食わぬは男の恥(?)。撮らせて頂いた。何故こんなときに鍵って「XF23mmF1.4」ではなく「XF23mmF2」なのか。せめて「XF35mmF1.4」であれば、もっとアップで撮影できたのに・・・。しかもボケももっと美しかったのに・・・。なんていうのはマニアの戯言で本筋と関係ないので我慢しよう。想像していたのと異…
僕は休日の昼間に川反(秋田市最大の繁華街)の写真をよく撮る。お決まりの被写体のひとつに「北洲」という料理店がある。これがまた実に香ばしいファサードで、実に魅了されている。最近は看板の一部が剥がれたり、かなり老朽化が目立つようになった。もしかして営業していないのだろうかと不安になったこともあるが、調べたところ絶賛営業中だった。秋田県の郷土料理がメインで、きりたんぽ鍋が美味いらしい。というわけで、この週末に一人川反に出向き、北洲にお邪魔した。毎回モデルになって頂いているので、お布施を払わないといけないのである。特段予約もせずに行ったが、無事カウンターに通して頂いた。座敷に女性二人組(多分観光客)、…
5月に入っても気温の低い日が続き、朝晩にはストーブを点けていた。ここ数日、やっと春らしい陽気に近づき、農家も田圃に水を張り出した。来週あたりには田植えも始まるかもしれない。夕方のオレンジ色の空の下、土手の向こうには鉄道が走る。田園の水面に残照と車両が鈍く反射していた。これを田園風景というのだろう。この光景を車輛の中から見たら、どう映るのだろうか。X-T5 / XF16-80mmF4 R OIS WR
GWが始まるときは亡き師匠のことを想う。GWに限らず町を歩いて写真を撮るときは、いつだって想いはする。だけどGWは特別だ。何があってもその日は町で写真を撮っていようと考えている。最近の自分自身を振り返ると、確かにほとんど毎週どこかに出かけ写真を撮っている。とはいえ諸事情で出かける頻度は下がっている。どんな人にも事情はあるのでそれは良い。問題は出かけた際のことだ。ほとんどの街は何度か出かけたことのある町となった。どうしても効率を優先する行動が知らぬ間に身についてしまった。この駐車場に停めて、あそこに行って、的な動きをする。クルマを移動しなければならないとか、駐車場から遠い場合、その先まで足を伸ば…
秋田県の今年の春は、はっきりいって「寒い」。決して長雨続きということではない。地味に日射量が少なく(曇りばかり)、地味に気温が低い。例年GW期間に多くの農家が田んぼに水を張り、「代掻き(しろかき)」を行う。今年は例年の3分の1以下ではないだろうか。これが江戸時代であれば不作の前触れと騒がれているだろう。なんとなく「今年の一番の暑さ」を連呼する全国天気予報に騙されているけど、稲作農家にとっては結構大変なニュースだと思う。庄内、新潟などの他地域でも同様な状態になれば、米価格は更に上昇するだろう。全国ニュースは相手が「全国(実際は大都市圏)」なのだから良いとして、地元マスコミが何故全く取り扱わないの…
新潟県村上市の小俣街道。昨日掲載した小国街道からは直線距離で約8km、実際の道路距離では約25kmくらいの距離にある。ここは「日本国」という山の麓に位置し、小俣街道の宿場町である。小俣街道も広義な意味での出羽街道にあたり、新潟県村上市(村上城)と庄内地方を結ぶ街道であった。分かりやすくいえば「大名倒産(浅田次郎)」の地から、「たそがれ清兵衛(藤沢周平)」の地を結ぶ街道である。この場所に初めて来たのは、2016年のことだった。有名な街道ではないのでそれほど期待していなかったが、あまりに美しい集落で驚いたことを思い出す。小国街道と同様に一応商店が一軒あるが、他に施設らしい施設は何もない(敢えていえ…
街道と聞くと心躍る。基本的に住民は領内で暮らすことが基本だった江戸期に、大小様々な街道が整備されている。商人の行き来や、藩関係者の往来が主だったものだとしても、街道の充実ぶりを考えるとそれだけとは思えない。相当数の庶民だって街道を通ったに違いない。それは病気療養のための旅だったり(湯治などに向かう)、お伊勢参りだったり、それにかこつけた物見遊山だったり・・・。一体どんな人が、どんな目的で、どんな格好をして街道を歩いたのか、興味は尽きない。かつての街道は道路となって現存したり、街道町が発展して町並みを形成したり観光地化したりしている。その一方で消えてしまった街道もあることは想像に難くない。なかに…
今年のGWは家にいる時間が例年と比べ多い。猫は満足のようだ。首輪ハゲのところからは中々毛が生えず(薄っすらとしか)、相変わらず首輪なしの生活をしている。遊ぶ時間も増えた。ここ数年は玩具にそれほど興味を示さなくなったが、試しに買った「繭」を使った玩具が気に入り、狂ったように遊ぶ。お腹が空いておやつを要求する。そして夜になると疲れて早々に寝ようとする。写真はモノクロだけど、これぞ猫のゴールデンウィークではないか。こうやって平和な時間が、いつまでも続くことを願っている。X-T5 / XF23mm F1.4R LM WR
奥会津を訪ねたのはGW前半だった。宿も空いていたし、車も少なく、渋滞などは存在しなかった。福島側とはいえ、尾瀬にも人の姿は多くなかった。恐らく、この地は「自然風景」を求められていて、それが花開くのは初夏になるのだと思う。尾瀬だってほら、「夏が来れば思い出す〜」だから。逆にいえば、自然風景ではなく町並みを見に行った僕にとっては良いシーズンだったのかもしれない。今回は宿については触れない。当地は「温泉民宿」的な施設が多く、そこに格安に泊まることが出来た。完全個人経営の民宿については冗談の一つも書きずらい。エピソードを一つだけ。宿泊の際に「馬刺しは食べることができないので、いりません」と連絡していた…
奥会津の旅、最後の訪問地は金山町。「金山町」は福島県以外にも、山形県にも存在する。また既に合併した岐阜県の旧・金山町(下呂市)もある。地区名としての「金山」であれば全国に数知れず存在するだろう。いずれも何らかの金山銀山などと関連しているか、「金山神社(金山彦の命)」に由来していると考えて良いそうだ。でも福島の金山町の周辺、もっといえば南会津地域には金山らしきものは見当たらない。あるのは奥深き山と平家落人伝説。徳川家康は江戸幕府を開くと、南会津地域(5万5千石)を幕府直轄地とし、わざわざ尾瀬の麓に関所を作ったという。何故このような地を・・・。平家の莫大な財宝が隠されているとか?・・・。もうロマン…
会津最奥の旅。早くも二日目(今回は宿泊場所については割愛する)、只見町に到着した。昨年の9月に会津坂下町から柳津町、そして三島町まで西進した。只見川沿いに国道252号線を走る旅だった。景色は最高で、どこまでも進みたかったけど、日程の都合で断念した。金山町と只見町が未踏のまま残った。今回は西側から只見町、金山町と入り、そこから先は9月に通った道を戻っていくことになった。只見町は檜枝岐村の北に位置している。直通ルートはないので、一度東側の南会津町まで戻り、その後北北西に進路を取った。南会津の宿からは1時間ほどで到着した。その只見町の最果て感は檜枝岐村よりも分かり易い。実際の最果ては檜枝岐村だけど、…
奥会津の集落を見ると、元々は藁葺き屋根だったであろうトタン屋根の家屋が多い。きっと壮観だっただろうなと思う。その原風景をそのまま残したような場所がある。旧・舘岩村(南会津町)の前作地区である。約20戸の伝統的な家屋が残っているという。この地区には川を渡る橋(最後の写真)しかアクセスルートはない。背後は奥深い山となっている。これって平家の落人が住まう村で間違いないのでは・・・。橋の向こうへは、住民の車以外は集落内に入ることはできない。見学希望者は橋の手前で車を停め、入場料300円を払って集落に入る。多分、見学料の収益は茅葺の修繕の補助や集落の整備に使われるのだと思う。茅葺きの張り替えは莫大な費用…
過去2回の会津への旅で、会津の奥深さと恐ろしさは身に沁みて分かった。本当の意味で会津を制覇することなど出来る筈もない。それでも福島コンプリートを目指す以上、形だけでも会津の最奥まで到達しなければならない。まだ先の話になるが、来るべき福島コンプリートのフィナーレは、会津最奥の檜枝岐村、あるいは沿岸部の双葉町(福島第一原発のある町)だと考えていた。GWとなり、遠距離ドライブを厭わず出かけるチャンスが来た。沿岸部は季節に関係なく到達できるが、奥会津は真冬だと厳しい。今しかない。いよいよ会津最奥を目指す短い旅に出ることにした。短い旅といっても一日に8〜10時間も運転するきつい旅である。会津の最奥は本当…
GW前半戦として、またも会津方面に行ってきた。都合3度目の会津遠征であり、どうしても進路が被る。既視感(というより実際に既視)のある町並みを何度も通過する。楽しいというより、苦行のような趣きすらあり、一体何のためにこんなことをしているのか、煩悶を続ける道中となった。それはそれとして・・・。本編に入る前に、道中に道の駅で食べた「ラーメン丼」を紹介する。その道の駅のレストランでは結構本格的な「喜多方ラーメン」を食べることができる。でも僕はオリジナルであるという3つのメニュー、すなわち「ラーメン丼」、「ラーメンピザ」、「ラーメンバーガー」が気になって仕方なかった。こういうのが好きなのである。もはや味…
秋田県某所。物件が特定されないように、断片的な写真しか掲載できないことをご容赦願いたい。撮影したのはちょっと前のこと。いつものように街を歩きながら写真を撮っていた。そこに廃屋らしき建物を見つけて、通り過ぎようとした。ん?、ん?。建物の奥で灯りが点いている?。こういう場合は大抵、どこかの穴から光が差し込んで反射しているだけだ。僕は何となく入口に近づいてみた。照明が点いている。流石にこの建物で営業はしていないだろうと思ったら、入口に「営業中」の札が掛かっている。これが雑貨屋さんとかであれば、敢えてそういう狙いなのかもしれない。でもここは美容室だ。この状態で営業許可の更新が出来るのだろうか?。あまり…
気づけばGWが目の前に迫っている。秋田県では今だに肌寒い日が続き、朝晩にはストーブを使っている。我が家の太陽光発電の発電量も、例年の半分ほど。4月の日射量(発電量)は記録的な低さになっている。ここ15年では間違いなく最低だと思う。桜前線も目立った盛り上がりのないまま終焉を迎えた。晴れ晴れとした5月が来るように願っている。来月には僕のブログも移転することになるだろう。GooBlog最後の日々も楽しみたい。写真の桜の遊歩道は、今のGooBlogにそっくりだなと思った。X-T5 / XF90mm F2.0LM WR
我が家の猫、銀次郎くんが14歳になった。銀次郎君は「25歳+α」まで元気に生きることを目指している。だからまだまだ道半ば。今後も食事と運動には気を使っていこう。まあでも本人(本猫)は、気ままなものである。既に先代のオス猫の年齢を超え、来年にはボス猫の年齢を超える。嘘みたいだ。これからの一日一日を大事にしていきたい。猫生はまだこれから。楽しくやろうぜ!X-T5 / XF35mm F1.4R
FUJI(SATO)カラーで写そう(終)〜記憶の色は薄れていく
藤里町の大部分は山岳地帯であり、市街地は町の南側のわずかな範囲に集中している。北側には白神山地が広がっていて、心許ない林道で青森県の西目屋村と繋がっている。山岳地帯の一部には秋田県側からは直接行くことができず、青森県側しかアクセスできない場所もある。町の南側の市街地も国道7号線から10キロほど離れており、まるで陸の孤島のようになっている。街中には食品スーパーも含め、一応の店が揃っている。冬季間はそこに籠もって生活するような感覚があるのだと思う。勿論、今の時代はクルマで離れた町まで出かけることは難しくない。それでも、それほど遠くない時代までは、人々は決められた相手とだけ接触し、決められた店で買い…
秋田県北部の町、藤里町。これが2回目の訪問である。初めて藤里町を訪れたのは2021年のことだった。それまで幾らでも機会があったのに藤里町に行かなかったのは、世間を騒がせた児童連続殺人事件があった町だったからである。事件のことを想うと胸が締め付けられる。加害者に同情するつもりはないが、あまりに切ない事件である。更にいえば、この小さな町にはワイドショーの取材班が長期に渡り張り付き、地元住民との間に軋轢や衝突もあったと聞く。スティル写真とはいえ、カメラを手に町を歩いて良いものか逡巡したのも事実である。だが前回の訪問時に町を歩いて、藤里町はそんな暗いイメージの町ではないことも知った。今後は事件のことで…
東北コンプリートのプロセスで350近い旧市町村を歩き、250近くの役所(旧役所)を見てきた。基本的に田舎の町であるほど、役所の相対的な位置は高く、街自体が役所を中心に作られていることが多い。繁華街の殆どは、役所か寺社仏閣(その土地の中心的な)の周囲に作られている。役所は市民に開放され、市民が使うことを前提にしている自治体もあれば、どちらかというと排他的で江戸期の「城」のような感覚で運営している自治体もある。そこは自治体の考え方次第だけれど、市役所を市民に積極的に開放している町は、大抵の場合で住みやすい町であると思う。さて、ここは秋田県能代市。僕は能代市のことは正直よく知らない。街で写真を撮るけ…
秋田県の能代市方面の幾つかの町に写真を撮りに行った。すべて何度か行っている場所だ。同様に何度か入ったことのある食堂でランチを食べようと思ったら、その店は廃業していた。だからGoogleマップで調べた店に行くことにした。移動経路にあるからだ。それが今回の写真である。肝は「異様な量」である。僕は食べ物写真のセンスがないので、写真では凡庸に見えるかもしれない。実際には一目見ただけで「え?嘘??」と思うほどの量である。正直少し混乱した。国道沿いにある「食事処かあちゃん」という店である。その名の通り、かあちゃん、いやまあ実際には「ばーちゃん」が一人で切り盛りしている。要約すると以下のような店である。①基…
宮城県の登米市から栗原市の築館に移動したのが前回。築館の前には同じ栗原市にあるジャズカフェ「コロポックル」に行っていた。これで3度目だろうか。JBLスピーカーの最高峰「DD67000エベレスト」を設置した店である。値段の話をするのは野暮だが、スピーカーだけで800万円オーバー。なんだか凄いパワーアンプ機器などを含め、オーディオだけで2000万円くらいになるのではないか。何を言いたいかというとカフェの投資の範囲を超えているということだ。これだけの機器の音をたった700~800円の珈琲一杯で聴くことが出来るのは、もはや奇跡と言っても良い。ところがその珈琲がまた旨いから困ったものだ。オーディオ機器は…
落ち椿を見る度に、京都の法然院に行きたいなと思う。京都に住んでいるとき、誰もいない時間に落ち椿を撮影しようと考え、朝早い時間に出かけたことがある。若い僧侶が石畳に椿を丁寧に撒いていた。最初は「なんだやらせだったのか」と驚いた。でもその様子を眺めているうちに、それはやらせではなく修行なんだろうなと思った。一度で良いから僕も自分で椿を撒いてみたいものだ。そのとき、どんな想いが去来するのか。あるいは何も考えないのか。それは叶わないだろうから、こうやって落ち椿を見つけたら写真に撮ろう。『8のつく日はwebにお花を』X-T5 / XF23mm F1.4R LM WR
登米の町からの帰路、旧・築館町(栗原市)に立ち寄った。築館は合併時点で人口が約1万5千人ほどの町だった。でも印象としてはもっと大きな町に思える。何がそう感じさせるのかは分からない。僕は「築館」と聞くと、反射的に「ブルース」と言葉を繋げたくなる。この場合のブルースは、本物の「Blues(ブルーズ)」ではなく、淡谷のり子とか青江三奈なんかの歌謡ブルースである。多分、伊勢佐木町ブルースみたいな感じで、「築館町ブルース」という語呂を楽しんでいるだけだが・・・。登米の後に築館。宮城県は楽しめる。X-T5 / XF23mm F1.4R LM WR
ガイドブックには決して載ることのない、私的な「登米の歩き方」を掲載する。本当はガイド地図も作ろうと思ったが、歩いて探すことも楽しみの一つなので止めておいた。もっとも、これを見て実際に登米を歩く人はいないだろう。ガイドブック的な出版物は、どうしても「映える」スポットにばかり注目する。都会の喧騒から離れ東北独特の町並みを訪れた方が、わざわざお洒落なカフェに行く必要はない。そもそも登米町には、お洒落なカフェなど存在しない。それを補って余りある個性豊かなスポットが満載なのである。決してガイドブックが取り上げない(あぶら麩丼はギリ取り上げる)、登米の名所を歩いてみよう。①天然もの看板真っ茶色に染まったオ…
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