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「やっちゃった…」 カガリは、ガクンと頭を垂れる。「アキちゃんらしくないですねぇ」「どうしたんだ?アキ」ようやくショータもユウジも、アキの側に近付く。「確かに…
「アキちゃん…」 何を考えているの?カガリは、二人のピンと張りついた空気の中、ハラハラしながら見守っている。ショータとユウジは、少し離れたところで、その様子を…
「ふーん」 なぜかナイトは、まったく平然とした顔で、アキを見返している。(一体、彼は何を考えているのだろう?)何だかナイトのことが、よくわからなくなる。「おや…
そこで、アキはひらめいた。「ねぇ~アリスを知ってる?」それとなく、水を差し向ける。「アリスですか?」キョトンとした顔で、カフはアキを見る。「あぁ~知ってます…
「あっ、それって、アリスでしょ?可愛い~」 すっかりご機嫌斜めのアキに、何とか取り入ろうとしているのか、カフはいきなり、はしゃいだ声を出す。「ちょっと、クルッ…
「ケイタを見掛けませんでしたか?」 何度目かの質問だ。本当は知っているんでしょ、とアキは思う。(とっとと、教えてよ!)とイライラしている。「いや…ご期待に添え…
まるでそこは、中世の要塞のようだ…「この階段、実は終わりがなかったりして…」ボソリと、ユウジがつぶやく。「やめてよね!」アキが怒鳴りつけると…トトトトト…後…
「ボクたち…完全に不法侵入者だなぁ」 なぜか楽しそうに、ショータがう。「そんなことを、言っている場合じゃあないでしょ」ブスリとアキは返す。 勢いで、乗り込んで…
すると先ほどから、黙っていたナイトがパッと動く。「しっ!静かに」押し殺した声で、注意をうながす。(えっ?なんで?)アキは、カガリと目を見合わせる。すると…ス…
(おかしい…静か過ぎる…) アキはそのことが気になり、落ち着かない気分になる。無事に人に見つかることなく、潜入出来たことに、喜んでいたのだが…(まさか…もしか…
「女王様は今頃、北の庭園で、クロケットをなさっています。 護衛もそちらの方に、行っていることでしょう。 中は手薄なハズです」 今はとにかく、ナイトの言葉を信じ…
「そんなことをしても…いいのか?」 ユウジが心配そうに、アキを見るけれど…幸い今、廊下には誰の姿も見受けられない。(チャンスだ!)アキは、面倒臭そうにうなづく…
「いいから、いいから」 アキは、カガリにそっとささやく。「アリス…さん、ですか?」その人は、疑いのまなざしを向ける。 「あの…マダム!ちょっと、よろしいですか…
「あっ、あいた…」「しっ!」 背筋をピンと伸ばすと、アキはユウジをたしなめる。扉からは、白い帽子のようなものをかぶった女の人が、顏をのぞかせる。「何か、御用で…
案の定、ノワールは、ショータの手をすり抜けて、姿を消した。文字通り、ドロンだ。「今頃…女王のところに、告げ口をしに行っているんじゃあないのか?」大丈夫か、と…
「えっ、まさか…本気でやるつもりなのか?」 バラの生垣をすり抜けて行く、アキの背中に、ショータが声をかける。正気の沙汰とは、思えない…そんなことは、死にに行く…
「おや、スペードの女王の所にいるんですか?」 わざとらしいくらいに、ノワールは大げさに驚いてみせる。「おい」ショータがぐぃっと、ノワールを捕まえようと、ユウジ…
「大丈夫よ」 カガリは軽く、手で合図をする。ノワールは、グルリと見回した後…ナイトにピタッと、視線を向ける。「おや、これは…また、見たことのある方が、お仲間に…
「えっ?」「誰だよぉ」 四人は一斉に、声の主を探す。「今度は何を、しでかしたんですか?」ニヤニヤしながら、フワリ…と、黒猫がアキたちの前に姿を現す。「ノワール…
冒険の旅へ出かけよう!宝の島 続編 第24章 竜への道…105
「そうなんだぁ。そこに連れて行ってくれないか?」 裕太の代わりに、タツさんがリュウに聞く。裕太の時とは違い、リュウは素直に「いいよ」と言うと、スタスタと歩き始…
「なんだったんだよ、まったく」 ブスッとユウジは、足元の石ころを蹴る。「とにかく…アリスを探さなくちゃ」アキがソワソワするけれど…「いや、それより… ホントに…
「まいったなぁ~」 三月ウサギはペタンと、腰をおとすと、イラついたように、頭をかきむしる。「ホントに、時間がないんですってば!」パッとアキから、懐中時計を奪い…
「そうだな」 あわただしく、三月ウサギはペガサスに飛び乗ろうとする。「ちょっと、待って!」アキはあわてて、ペガサスに近付く。ペガサスはその瞳をアキに向けると、…
三月ウサギは、ソワソワしながら、「アリスです」ボソッと、小さな声でつぶやく。「えっ」「アリス?」「そうだ」「アリスって…今、どこ?」四人は一斉に、ウサギを取…
「これは、ショータの?」 アキがそのペガサスを見て、ショータに聞くと、「いや…これは、ホンモノの馬だ」ショータがキッパリと言う。 自分たちが乗って来たメリーゴ…
「え~っ」 ユウジは思い切り、大きな声で叫ぶ。「そんなの、ウソツキじゃないか!」三月ウサギは、そんなクレームにも、一切ひるまない。「ウソツキでもなんでも… そ…
(ルーク、大丈夫?) さすがにショータは、心配になるけれど…表面上は、すっかり元気を取り戻したようで、「さぁ、まいりましょう」女王に向かって、腕を差し出す。「…
「ルーク、おまえは…私を裏切って、何を企んでいるんだ?」 目をギラつかせて、女王はルークに詰め寄ろうとする。「おっと、待った!」ゆるみかけた手を、あわててショ…
「おまえ…何を寝ぼけたことを、言っているんだ?」 そんなことよりも、早く助けてくれ、と女王はイラついた顔で、ウサギを見上げる。だがウサギは…「あれぇ?おかしい…
ヒヒーン!ペガサスが空から舞い降りると、フワリと背中から、白いウサギが飛び降りる。「女王様、大丈夫ですか?」あわてたように、女王の側に駆け寄る。「ホントだ、…
「あれは…」「ウサギよ!」 カガリが叫ぶ。「おーい、おーい!」アキも一緒になって、ペガサスに向かって、手を振る。いきなり動いたものだから、さらに網にからまる。…
「さすが、女王様!お気づきでしたか?」 楽しそうに、ナイトが声を上げる。「こしゃくな!」さらに女王が、カードを投げつける。「おまえ…その杖の本当の力を、知って…
「そうよ!ウサギを探さなくちゃ!」 網を破ろうと、アキはもがきながら、声を張りあげる。「無駄だ。 その網は、特殊な糸で出来ている。 ちょっとやそっとじゃ、破れ…
(えっ、まさか…) ショータはイヤな予感がした。だが、そんなことはないだろう…と否定しようとしていた。だが、「あっ!」ユウジがひと声叫ぶと…そのバラに向かって…
「おまえたち…あの子の仲間なんだろ?」 いきなり鋭い声で、女王が決めつめたように言う。「えっ?」「あの子?」ショータとユウジは、声をそろえて、女王の顔を穴があ…
(行けと言われても…そういうわけにはいかないだろ) ショータは腹の中でそう考えると、女王に向かって、にぃっと笑いかける。「そのままだと、ルークが女王様にお話が…
ユウジは手足をバタバタさせて、「はなせ~!」もがくけれども。ふふふ…「これは、見ものだなぁ」愉快そうに、女王は手をたたいて笑う。珍しく、機嫌がいいようだ。目…
「えっ」 これが、あの?ショータが思わず、その女性の方を向く。「女王?何の女王? 女王様だからって、こんなことをしてもいいの?」だが、頭に血が上ったユウジは、…
(うわっ!来た!) 振り向けない…見ていないのに、その存在の強さが、ショータにも伝わってくる。「ねぇ、何なの?」さらに執拗に、その女性は彼等に向かって、声を放…
「境界線?」 エリアとエリアの間の、区切りみたいなものなのか?ユウジはそう考える。だが、そんな単純なものではない…とショータには、わかっている。 四人はとりあ…
「うわぁ~便利なんですねぇ」 すっかりルークは、ショータの相手をするのを、面白がっているようだ。だがユウジは、あまり楽しくはない。「ゼペットさん…ボクたちに、…
ショータはすっかり、不機嫌な顔になる。「大体ユウジが、大げさなんだよ」押し殺した声で、ボソリと言うと…「ごめん… でも、今どき、そんなヤツがいるなんて…」ま…
「おっ!何だか、カッコいいぞ」 首を回して、ユウジが冷やかすと「からかうのは、止めろ」照れたように、メガネのツルに手をやる。「キミたちは、荷物はないのか?」ナ…
「あぁ、そうだな」さっきのサイレン!たかが小学生の子供相手に、ここまで大騒ぎをして、追い掛け回すだろうか?「ボクたち…ここから、出られるのかなぁ」ふとユウジは…
ルークはナイトを、壁際に引っ張って行くと、何やら話し込んでいる。「おい、どういうつもりなんだ?」何も知らないユウジが、ショータに問い詰める。「いや、別に…た…
「ユウジは何か、聞いたか?」 ついでだとばかりに、ショータがユウジの方を向く。「やっぱり、ここにはあちこち、トラップが仕掛けられているから、 気を付けるように…
その時…自分たちが入ったのと同じように、ブルーのラインがスーッと床に走った。「ショータ!ここにいたのか」ルークとは、また違う雰囲気の男の人と、仲間が飛び込ん…
「敵でもないって、どういう意味?」 あまりにも、謎めいている。「それは、文字通りの意味だよ」ルークがサラリと言ってのけると、試すようにショータを見る。「それっ…
「それなら…キミの友達が、どんな目に遭っているのかを見たら、 信じられるか?」 そう言うと、カシャカシャと再び下を向く。(今度は、何だ?)ショータは警戒する。…