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心室性と上室性のような間入性の期外収縮が続けて見られた目面しいホルター心電図です 赤と青の矢印で示されるR波は同じか或いは別の起源なのか、またその発生機序について考えてみましょう 期外収縮のR波以外のR波はPP間隔=RR間隔とPQ間隔はそれぞれ同じで一定リズムになってるので洞調律と考えられます なので期外収縮はそれぞれ間入性とみますよね 間入性が生じるためには、期外収縮によって洞調律の間隔を狂わせない(洞刺激をリセットしない)ことと代償性休止期がないことが条件となりますね では、この場合に期外収縮によって 1)逆行性VA伝導(Ⅴ→A)により心房P波(P’ )が生じない場合 2)逆行性VA伝導(…
ちょっと???となったホルター心電図があったので紹介します 下図を見てください R波を見るとその起源は洞性か上室性ですね RR間隔が飛び飛びで、基線にポコポコした波がある・・・・ 一見、心房細動AFかな でもよく見るとRR間隔の変化が規則的 そして、P波様の上向きの波形が断続的に同一間隔で出てますね とすれば、心房粗動 AFLかな でもP波様の波形は粗動波のような+/-の2相性ではないし、波形間では基線状態に戻っています そして見えるところは等間隔になっているようです なので、この波形はP波と考えた方がしっくりきますね そして、各々のR波はPQ間隔がほぼ同じでP波により房室の正常伝導(AV伝導…
2025年4月24日(木)昨日TVを見ていたら「中山美穂」さんのお別れ会をやっておりました…📺全く同じ世代です早すぎますよね……気になるのは、浴室で亡くなっていたとか(事件性は無い)「突然死」だったのですかね?個人的には【色・ホワイトブレンド】という曲が好きでした♫White Spring 春の日差しに♫White Lips 輝きだせば♫White Blend 恋が芽生えそうこの時期にピッタリ天国でも、この曲を歌ってて欲しいです🌈え~昨日、病院に行...
RR間隔が不整なら「基本調律を探せ」・・・洞房ブロックにPACが絡まった例
今回は 洞房ブロック(SAブロック)についての心電図です 分かり易そうで分かり難いですよね 規則性のある洞調律でRR間隔が突然延びて、その中にP波が見えてない場合は 呼吸性のRR間隔変動や長い場合には洞性不整脈で洞停止によることが考えられます それと、規則性変動がある場合は洞房ブロック(SAブロック)を疑えますよね なので、「基本調律が何か」を始めに探すことが肝要となりますね SAブロックは、洞房伝導時間(SA間隔)が延びて、洞結節からの刺激が心房まで伝わらずに突然P波が脱落(心房興奮してない)する現象です ここで話をややこしくするのは、洞結節からの刺激を表す波形が心電図上に表されないというこ…
心電図の基本、QRST波の成因を考える時、細胞レベルから見ていくわけですが、これがなかなか理解し難いものの一つではないでしょうか 特にT波がどのようにしてできてくるかは直感的にはなかなか理解し難い、す~っと入ってこない項目の一つですね (容易に理解できれば幸いなんですが、少なくとも自分には難しいんですね) 1.T波の理解の取り掛かり T波の成立機序をざっと復習してみましょう 心電図波形は心筋の活動電位を体表上から記録したものです 心筋細胞がマイナス電位の静止(分極)状態からプラス電位に向かう脱分極(細胞内がプラス電位)で活性化しこれが心筋内膜側から外膜側に伝播することで心筋全体が収縮します 次…
悩ましいのは変行伝導~AB・C(ABerrant・Conduction)を考える
先行するP波が有ってタイミング的にもPAC(上室性期外収縮)のように見えてるけど、QRSの形と幅が脚ブロックのように変化して広くなってる波形で、あれって思ったことありませんか? なんだかPVC(心室性期外収縮)のようにも見えるし脚ブロックのようにも見えるし・・・・? はて、なんなんだろうか それは、「心室内変行伝導(IntraVentricular Aberrant Conduction)」(=変行伝導)と呼ばれるものかもしれません 心室内変行伝導とは、「刺激伝導系の生理的不応期に上室性の興奮が伝達されることによって引き起こされる一過性の脚ブロック」と定義されてるようです たまたま起こった??…
心電図を勉強しだした頃、理解するのにハードル高いのが用語が結構ありました 用語は、現象や波形自体を定義するので、特に直感的にイメージでき理解する必要があります (簡単に理解してしまう方も多くいるとは思いますが、凡庸な自分にとっては・・・) 例えば、「洞調律」とか「期外収縮」は、何を表しているか直感的にイメージできますよね ところが、そう簡単にはイメージできず何のことやら??となりそうな用語、 自分にとってはその一つに「代償性休止期」がありました もちろん、直感的に理解できる方が殆どだとは思いますが、これがそう簡単にはいかないロジックの頭の人ともいるわけですね 心室性期外収縮の早期タイミングの分…
洞結節以外の場所から刺激が出ることで、期外収縮や補充収縮やそれらの調律が起こりますが、刺激はそこから刺激伝導経路を通常の順行とは反対に逆行したり、また発生場所によっては順行と逆行が同時にが起こったり心房を興奮させたりします 刺激伝導を分かり易く模式的に考えると簡単にイメージできそうです 刺激伝導系についての模式的な説明については、以下の「刺激伝導系について模式図で分かり易く考えてみる」を参照してください 始めに、逆行性伝導の基本原理を見てみたいと思います 1.逆行性刺激伝導路とそのタイミング 逆行性伝導で1番長い経路は、期外収縮の心室興奮による刺激でそこから上方に向かい心房を経て洞結節まで到る…
ホルター心電図で、洞性不整脈か上室性期外収縮(PAC)の繰り返しなのか、ちょっと区別がつかなそうな波形をTwitterに投稿してみました まず、P波とPQ間隔をよく見ていくと4種の形状とそれに伴うPQ間隔を持つP波があって、PACとBlocked PACはそれぞれのリターンサイクルを経て、洞調律が続きます (詳細は図に書き込んであります) ・・・というふうに考えましたが、如何でしょうか?? Although it seems to be sinus arrhythmia or repeated PAT, single or continuous PAC or Blocked PAC is ob…
洞房ブロック(SAブロック)の理解は、洞性や呼吸性不整脈、上室性期外収縮などの区別にとって必要であり、意外と簡単にかたずけて、見落としてしまいがちな心電図ではないでしょうか なので、SAブロックについて整理して復習してみたいと思います SAブロックは、洞結節から刺激が出てるのに心房まで到達せずP波が出ない状態をいいます 洞結節から刺激が出ない洞停止や刺激は伝わってるけど心房が興奮しない心房停止(殆ど稀にしか起こらないらしい)とは区別したいところですが、なにせ洞刺激の波形が心電図上現れてこないので、話はややこしくなりますね それでも、SAブロックの心電図上の特徴を理解しておくことでRR間隔の長い…
先日、あるホルター波形で一瞬首を傾けるようなものが有ったので、Twitter に投稿しました それは、デルタ波のある洞調律に左脚ブロックを伴う早期収縮が発生したものです 洞調律のQRS波形は、R波の前にちょっとしたピーク(心室の興奮)があってその直後にR波に続く変形した(?)Δ波がありました CH1:CM5がR状でCH2:NASAではrS状なのでΔ波は「B型」と推測できますね その後に、ワイドQRSが出るのでこれを子細に観察してみます 形状からPVCかなぁと思いよく見ると、CH2の「r」波に対応したCH1には先ほどの小ピークが存在しておりどうもΔ波のようです リターンサイクルを測ってみると先行…
期外収縮の起源を推測する場合、そのリズムやタイミングなどについて、ラダーグラムを書いたり間隔を図ったりと、そのため刺激伝導系の伝導の仕方について知識がないと大変ですね 近頃はそんなことが多くなってきたので、自分なりに要点をまとめてみました (但し、この中には、教科書的な説とつまみ食い的な知識、それと自分の経験則的に推測した説が有ります つまみ食いと経験則は「・・・と考えられる」としていますので注意してください) 下図は刺激伝導系とその説明となります 刺激は、基本的に上部の洞(洞房)結節から下部のプルキンエ線維まで伝導し、途中で心房筋及び心室筋を興奮させます その伝導の仕方に特徴があります (大…
ホルター心電図で2連のPACのように見えるECGですが、よく見ると単発のPACが間入性で出現したと考えられるとTwitterに投稿したところ、その考え方で「PACに間入性はありえない」と指摘されて、「そうなんですかぁ~」ともう一度PACの出現タイミングを考えてみることにしました それは次のようなホルター心電図です 色々書きこんでるけど、要はPACが2連発に見えるということ 間入性PAC? でもよく見ると、最初のPACの前後にある、P’を挟むPP間隔は 洞調律のPP間隔に同じですね ラダーグラムで考えると、P’の心房興奮による洞房結節の逆行性伝導(AS伝導)が起きず、洞結節の刺激をリセットしない…
Twitterにアップされるホルター心電図では興味あるものが「どう考える??」みたいな感じで投稿されてますね その中でも、これは紹介したいという記事を転載と共に解説したいと思います 今回は、一見PPが連続して不規則に出現しRR間隔が延びたり縮んだりと心房細動AFに見えるし、将又心房頻拍PATにも見えるし、判読に困る心電図ですよね Although after the answer, I think these ectopic beats are AT with Aberrant Each ectopic beat has a preceding P wave By QRS attributes…
2度房室(AV)ブロックでも分かりやすいのもあれば、なんだぁこれ!みたいのも結構出てきますね 今回はそのような心電図の中でも、ちょっと複雑な心電図でブロック比率(何回のP波でR波ブロックされるか)が決めきれないものなどを見てみたいと思います 話は前後しますが、先ずは今回の心電図がどのようなものかを下に表示したものからざっと見ておいてください 同一患者の24時間記録中の4つの時間帯の心電図を今回は検討してみたいと思います ではどのようなQRS波形が出てるかと見ると、下図モフォロジー分類からQRS幅が狭い(心室性以外と思われる)ものは2種類(S1、S2)あります S1はドミナント波形(記録中で一番…
(↑何だと思います??「サフラン」の雌しべなんです。収穫いたしました。乾燥させてサフランライスを作ってみたいデス)半年ぶりにホルター心電図の検査がありました。ちょっとこれって面倒臭いんです。身体に機械をつけて(下げて)24時間というのだけでも気分は滅入りますが、問題は、つけ外しで2日続けて病院に行かないといけないところ。新宿の病院へ行ってた時は、検査となると、連日スケジュールを空けておき、仕事も休む必要がありました。ところが、前回の検査からは地元の病院。家を出るのを30分ほど早くして、仕事場に行く途中で下車し、病院に行き、ホルター心電図をつけてもらって、そのまま仕事へ。思いのほか早く終わったので、途中、上島珈琲で久しぶりに黒糖ミルクをゆっくり味わい、お昼のお弁当も買って職場に行きましたよ〜。機械をつけての...ホルター心電図をつけて、仕事にも行って!
今朝は、一昨日から昨日まで 装着したホルター心電図計(以下、 「ホルター」という)について。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 筆者は、現在定期的に病院に 通院…
Twitterからのホルター心電図のBlocked PACで、リターンサイクルが少し延びる興味深いのがあったので紹介します Holter-strip 25 mm/s; what is the reason for this short pause 🤔 pic.twitter.com/SuZjweccHG — Andreas Roeschl, MD (@ecgandrhythmRoe) September 25, 2024 心電図は、回答でも多かったように、ちょっと見、P波がT波に重畳した Blocked PACと思われます そこで確認のためにReturn Cycleを測ってみると、基本周期のP…
こういう心電図がありました 基線もきれいで波形セグメントもしっかり見えて、リズムもメリハリあってと、 こういう波形が24時間続けばホント解析しやすいですね では心電図です 洞調律のR波が突然抜けて、その後に早期ではない期外収縮が出ています 一見、PP間隔が突然伸びて補充収縮のような感じですね P波、R波とPQ、それぞれの間隔詳しく見ていきましょう CH2:NASA誘導にP波がはっきり出てますね (CH1:CM5誘導でかなり小さいのが気にはなりますが・・・) P波は⊕で幅0.1S、PPレートが50bpmの洞調律です(下図 PP1) R波はどうでしょうか 形状は、左軸偏位と見られる形状でT波が陰性…
Twitterからの問題です さて早速、過去問を見てみましょう 色んな種類のものが出てますがこれはどうでしょう There is a P wave at the red arrow This isAF On the other hand, since looks like as the R wave does not correspondbut R wave has PQ duration 0.32seconds, it is Ⅰ° AV block, I think pic.twitter.com/3WC7Ke7rBU — himonzy_papa (@himonzy_papa) June …
今回は実際解析した心電図ですで、なにこれ的なホルター心電図を紹介します CH1では心房粗動の様であり、CH2では心房細動の様であり誘導によって見え方が違ってるというものです 加えて、ある時間帯だけ、心拍数が倍ぐらい変化するものでもありました 24時間トレンドグラフは下の通りです 大体が130bpm位、それもほとんど一定ですね 普通だと、自律神経の異常を疑うようなトレンドです そして、23時から24時と17時、20時に急激な心拍の変化がありますね さて、急激な心拍数の変化があった時間帯の心電図です 130bpm位で一定のリズムだったのが、所々でR波が数拍抜けています でも、期外収縮ではなさそうで…
最近のホルター心電図、本当に小さくなりコードも短くなったので快適です。 だからといって頻繁にしたいものではありませんが。 ※nippleは自己規制しました 心臓・血管・血液ランキング ランキング参加中【公式】2024年開設ブログ
みなさんこんにちは😃6月10日朝、病院に電話してから総合受付に行きました。病院の正面玄関前で車から降りてたかが50m先にある総合受付の椅子に着いた途端に息苦し…
6月11日(前半)ホルター心電図を付けている事もあり、職場には、11日の13時に病院に寄ってから仕事に行きます、と伝えていたので、10日の夜は録画したサッカー…
6月11日(後半)前半はこちら『胸の痛みと呼吸困難が何回も続きもう限界』6月11日(前半)ホルター心電図を付けている事もあり、職場には、11日の13時に病院に…
発作性上室頻拍(PSVT)を考えてみる ー AT?AVNRT? 将又Af?ー
発作性上室頻拍PSVTの機序を探るのは結構むづかしいですよね 今回はー AT?AVNRT? 将又Af?ーと題して考えてみましょう 同一被検者(78才、男性)の、ホルター心電図で午前から午後にかけての3種の時間帯のものです 誘導は3チャンネルで、CH1:CM5、CH2:NASA、CH3:ModifiedCC5(V5⊕と剣状突起間⊝) 先ず一つ目の心電図 RR間隔が早期収縮が短くなったところは3ヶ所ありますね(区間①に注目) 早期収縮の連結期が一定で、QRS幅や形状が洞調律と同じなので、P波がぽこぽこ連続してるけど(今は気にしないで)、取り敢えずは「上室性期外収縮(PAC)」のようですね 確認のた…
今年の2月に都内の病院でカテーテルアブレーションを受けました。 なぜカテーテルアブレーションを受けることにしたのか、そこまでの道のりを連休明けの激務の中、ぼんやりと思い返しています。 今回はその⑤です。 入院日が決まると、逆算的に様々な検査が決まっていきます。 レントゲン、血液検査(BNPなど)、心電図、ホルター心電図、睡眠時無呼吸症候群の検査、造影心エコー…。 この間で一生分の心電図検査を受けたような気がします。 ただ、これらの検査結果を知ることなく、カテーテルアブレーションを受けることになるとは想像していませんでした(笑 そういえば、術前(麻酔)外来もありましたね。この外来では麻酔関連の注…
以前にリターンサイクルという不整脈解析の便利なツール(?)を紹介しました P波がはっきりしなくてQRS幅が広く、上室性の変行伝導か心室性なのか判然としないような時、リターンサイクルの概念を使えば、P波が見えてきてはっきりさせることができるなど活躍するはずです ここでは、上室性期外収縮PACの出現機序をラダーグラムで詳しく見てみます PACというと、3連発以上を含めて言うこともあるかと思いますが、3連発以上はPSVTといった方が通りがいい印象を持ってますね ここでは、単発と2連発のPACを取り上げます 下図A1~A2は、同一被検者の連続した12秒間の心電図です 最初の6秒間A1には単発PACと2…
アーチファクトを減らそう 次に~インピーダンスと心電図増幅器の関係~
前回は、ホルター心電図で混入するのアーチファクト発生要因を理解するために、皮膚・電極インピーダンスと等価回路についてみました 今回は、心電図信号やアーチファクトを一緒に増幅する差動増幅器のことを知ってた方がよりアーチファクトを理解できると思いますので、インピーダンスと増幅器の関係について見てみましょう 差動増幅器の特性の概要については以前のコラムで書きましたので、そちらを参照ください ここでは、インピーダンスと増幅器の関係についてみて見ます 生体信号を測定する時にノイズを少なくするために、一般によく言われることに ①増幅器の入力インピーダンスは、皮膚・電極インピーダンスに比べて十分大きいこと …
アーチファクトを減らそう ~先ずは皮膚・電極インピーダンスを理解しよう~
ホルター心電図では、混入するノイズによってはアウト!!という事態も起きかねませんね(せっかく24時間も装着してたのに至極残念な結果となることもあります) 何とかノイズを低減したいものですよね ホルター心電図では、混入してくるノイズのうち中でも、人工的なノイズ所謂アーチファクトは容易に発生する構成だし原因が分かり難く結構厄介ですね これまで、当ブログではアーチファクトについて「心電図に混入するノイズの話 その1~5」まででその種類と実際例を見てきました これから、ノイズ低減のためにどう対処すればいいかをまずは、測定系の皮膚や電極周辺で発生するアーチファクトの成因を基本的なところから取り上げてみま…
QRS波形をベクトルで読み解く その4(左脚ブロック心電図)
「QRS波形をベクトルで読み解く その4」 は、前回が「右脚ブロック」とくれば、左脚ブロックですから(?)今回は左脚ブロックの波形から起電力ベクトルを推測してみましょう 図の2誘導は、CH1:CM5誘導でCH2:NASA誘導です 左脚ブロックも特徴的な形状していて、CH1ではRR'波形、CH2ではrS波形'が一般的です 早速、Q/R/Sセグメントに分けてみて見ましょう 考え方は前回と同じですね 各時相において、波形の大きさを各誘導にとり(各誘導に沿った緑の細い矢印)、それぞれの垂線(緑の点線)を下ろして交点をとり、基点からその交点までを結ぶと、そ大きさと向きがその時相における起電力ベクトルとな…
48時間の「ホルター心電図検査」が終わりました。5つの電極を粘着テープで胸に張り付けてあったので、その部分が赤く腫れて痒みと痛みが残りました。それはともかくと…
「QRS波形をベクトルで読み解く その3」 は、異常波形の中でも分かりやすい右脚ブロック波形の起電力ベクトルを推測してみましょう 図の2誘導は、CH1:CM5誘導でCH2:NASA誘導です 右脚ブロックは特徴的な形状していて、CH1ではRS波形、CH2では(q)RR'が一般的です 早速、Q/R/Sセグメントに分けてみて見ましょう 下図を見てください まず、①の時相です R波の立ち上がりで①時相のCH2はr波ピークで+0.3mv、CH1はR波立ち上がり始めで約+1mvですねこの大きさを各誘導にとり(各誘導に沿った緑の細い矢印)、それぞれの垂線(緑の点線)を下ろして交点をとり、基点からその交点まで…
心電図波形をベクトルで読み解く その2(正常心電図を見てみるかぁ)
心電図波形をベクトルで読み解きます 正常心電図のQRS波形から起電力ベクトル*を推測してみます 2誘導のホルター心電図では、CH1はCM5誘導でCH2はNASA誘導です Q/R/Sに分けて見ます ①がQ波で、CH1は-0.05mv、CH2は+0.1mv(緑の細い矢印) このベクトルを各誘導から垂線を(緑の点線)下ろすと、その交点が①の起電力ベクトルで各誘導に投影されたものとなります 心室興奮の最初は、心室中隔が左室から右室側に興奮するので、Q波のベクトルの中心は心室中隔辺りにあると考えられるので下図のようになります(①緑矢印) ②はR波で、CH1は+1.5mv、CH2は+0.7mv (赤の細い…
心電図に混入するノイズの話 その5 (VT/Vfと見紛う程のアーチファクトはどこから?)
ホルター心電図に紛れ込む厭らしいほどのアーチファクトに、よく見る「VT/Vf*擬き(もどき)」がありますね *VT/Vfとは ここで言うVT、Vfはその種類や発生起序に分類される厳密な定義ではなくて、「3連続以上する心室性収縮」程度の意味 で使っています アーチファクトと始めからわかるなら無視しますけど、VT/Vf 擬きですからちょっと怪しかったり判然としない時にはほうってはおけず落ち着きませんよね で、結構よく出てくるんですよね、そんな「擬き」は・・・ 下図を見てください 今回はそんなアーチファクトを見てみたいと思います (まだ分かりやすい方ですね) Vf擬きアーチファクト さて、心電図に出…
一昨日の続きで、昨日心臓のエコー検査を初めて受けました。 機器を胸に強く当てるんですが、これが痛い。痛ければ言ってくださいと言われましたが、昭和の人間なんで我慢しましたよ。20分ぐらい続き疲れました。
年末から少し動くと動悸がするようになっていましたが、そのうち治るだろうとそのままにしていました。(医者嫌いもある) しかし全然治らない。実は昨年7月の人間ドックの心電図検査で、『R波の増高不良』という
ホルター心電図の誘導は、一般的に2又は3チャンネルですが2チャンネルが主流と思います 最近では多チャンネル誘導記録もできるようですが・・ 誘導法は何種類かの方法によりそれぞれ特徴があります よく使われるのが CH1:CM5 ⊕電極はV5の位置で、⊝電極は胸骨上端右側 Ⅱ誘導類似の波形でR波が大きい、左室側の変化が現れる、下壁虚血が現れやすい なので、不整脈や伝導系による波形変化が出やすいので、CH1電極はしっかりと着けたいですね CH2:NASA ⊕電極は剣状突起下側で、⊝電極は胸骨上端 V2に似た波形、aVF波形にも似てます、P波が大きい、右室側の変化が現れる、 基線が安定し易い、ので上室側…
※当記事には広告が含まれています ようやく、心臓の検査結果を聞きに行って来ました。 頻繁に動悸がするため、24時間の状態を診る、ホルター心電図検査を受けたのですが、 忙しさを言い訳に、先延ばしにしてた。 ↓ yamekanri.com 果たして検査結果は・・・問題無しでした。 それどころか「年齢を考慮すると、頻脈の回数は、平均より少ないくらい」だそうで。 急に気温が下がったので、血圧も上がってないか心配だったのですが、 (家での計測をサボってました) これも、過去イチくらい低くて、つまりは健康でした。 あー、良かった!・・・と晴れ晴れした気持ちで、帰宅したいところだったのですが、 先生に、別の…
心電図波形をベクトルで読み解く その1(心電図から起電力ベクトルを推測する)
ベクトルという考え方で心電図波形を見ると、心筋活動の時間、方向、大きさが見えてきます (心電図波形は、電気刺激の伝導により起電力が発生した結果であり、心筋活動そのものではないという記事を見たことがあります でも、心筋活動による電位変化が起電力として現れ心電図となるのだから、心筋活動そのものと見做していいと思うのですがね、如何でしょうか?) そこから推測して、刺激伝導経路の時間と方向が見えてきて、波形の成因が分かった気がするものです なので、ベクトルという考え方を身に着けておくときっと役立つと思いますよ では、ベクトルっていったい何? 力を表すにはその「大きさ」だけを表すスカラー量 「大きさ」に…
心電図に混入するノイズの話 その4(PACなのかな、これは?)
心電図に混入するノイズの話 その4 では、実際にあった「これなんでしょう?」と言う心電図です 下図は3誘導のホルター記録です 青の矢印に注目、 自動解析でPAC2連で検出されました 前後の洞調律リズムからすると間入性PACのように見えます 形状は、CH1:CM5とCH2:CC5供も同じで、右脚ブロック様(或いは変行伝導)の上室性期外収縮かな でも、CH2でS波ベクトルは左軸偏位のままで右脚ブロック様ではなさそうです 先行するはずのP波を探すと、スパイク状の波形がT波に乗っています(赤い矢印) これが先行するP波であれば相対的不応期に出現したためPQが延びてると見えないこともないですね CH3を…
洞調律の右脚ブロックで、短時間で急激に形が変化する心電図がありました 間欠性や交代性などの変化は見たことがありますけどね こういうのは殆ど見見たことがないので、あれって思って記事にしました 大体において、洞調律の心電図でRR間隔は同じでQRS波の形状変化するのは、体位変化による電気軸変化や刺激伝導系の変化によるものと思われます 被検者は76才、男性、昼前ごろに記録開始 PVCやPACは単発が4、5拍ほどで平均75bpmで徐脈、頻脈、洞停止などもありませんでした 記録から約30分後で下図の変化が起きました HR62bpmの洞調律の右脚ブロックで、㏚間隔が0.24sでしたが、同じリズムの途中で突然…
心電図に混入するノイズの話 その3 (f波に見えるアーチファクト)
心電図に混入するアーチファクト 如何にもアーチファクトと分かる波形は未だしもどっちなの?と思わせぶりな波形も多々 特に基線に入るP波状の低い周波数のノイズやR波に似た棘波、それに続く、T波様アーチファクト これは、悩ませますねぇ 先ずは、基線に乗ってくる低い周波数で低い波高値の、厄介な波形 P波やf波、T波やU波などと区別がつけにくいアーチファクトが常に潜んでるようですね 下図を見てください 基線に細かに波がありP波ははっきりとわからないし、f波のようにも見えますね RR間隔が一定なのでAf+Ⅲ度AVブロック?? CH2にはしっかりとP波が見えてる洞調律のようだし、CH1だけに混入してるし、R…
心電計 丸一昼夜 装着を 意識しながら 眠る不気味さ ★ 昨年末の入院中、抗がん剤の副作用を調べるために、ホルター心電図検査を実施しました。結果は不整脈などの治療を必要とすることはなかっ
長い洞停止で終わる発作性心房細動PAfがありました(前回の続き)
前回の記事「発作性心房細動はこのように始まって終わる」を書いてる間に、解析したホルター心電図の中にPAfがあって、その終わり方が長いSinusArrest 洞停止で終わるのがありました 下図のホルター心電図は、3チャンネルで連続した1段7秒です 誘導は、CH1:CM5、CH2:NASA、CH3はCH2⊕極とCH1⊝極間誘導(なので、Ⅰ誘導のような感じでしょうかね) f波ははっきりと見えませんが、P波は無いしRR間隔が不整で138BPMなので、心房細動と考えていいと思います 下図1段目で突然心房が約4秒間停止してます 間に細かいのや基線の揺れのアーチファクトが入ってたりしてるので、この停止はアー…
ホルター心電図では得意な適応である「発作性心房細動 PAf」について見てみましょうなんで得意かって言うと、先ず、発作性心房細動ですが、これは「発作性」というぐらいで、慢性でも持続性でもない心房細動でいつ、どのぐらいの間 起こるかわからないので安静心電図では捕まえきれない場合が多いと思いますなので24時間生活の中で心電図記録するホルターでこれを捕らえれば、どの時間帯で、どのくらいの継続で、どんな頻度で、どんな心身状態のときに起きてるかが比較的容易に捉えることができるので、得意な検査と言ってもいいのではないでしょうかもちろん、24時間では捉まえきれない場合も多いとは思いますが、PAfが短時間で頻繁…
先週は、心臓の検査を受けました。 超音波やレントゲンに加えて、心電図を24時間記録する、ホルター検査まで。 ひと月ほど前から、動悸が多いのです。 ▷ この記事のような状態:体調不良の原因は仕事?理由はもうどうでもいい それを、血圧の先生に伝えたところ、危険な不整脈でないか、検査で確かめましょう、と言われました。 しかし私は、まったく同じ内容の検査を、昨年、別のクリニックで行っており、 結果も「問題なし」だったんですよね。 あの時は、動悸と同時に貧血を起こして、駅で倒れて、救急車で運ばれた↓。 yamekanri.com 今の症状は、そこまで重くないし、24時間機器をつけなきゃいけない検査は面倒…
今日の午前中は次女と病院へ。 動悸&胸痛の症状があり、かかりつけの小児科に紹介状を書いてもらい大学病院に行ってきました。 そして私やらかしました。 なんと紹介状を忘れてしまいました。 先日、かかりつけから予約申し込みのFAXを病院に送ってもらっていたので、紹介状なしで診察してもらえるか確認してもらったのですが、やはり紹介状がないと診察してもらえないと言うことで、夫に頼んで持って来てもらいました。 夫を待っている間に、パン屋さんで本日2度目の朝食。 町はどこもハロウィンモード🎃 私の子どもの頃は、日本にハロウィンなんてなかっったけど、今や当たり前のイベント。 昔は「商業的な戦略にはのらないぞ!」…
前回、ラダーグラムを使って不整脈の出現機序を見てみましたが、今回は刺激のタイミング関係をもう少し詳しく、「リターンサイクル」についてみてみます ところで、「リターンサイクル」という概念は心電図の教科書的な本などではあまり見かけない印象がありますね 自分にとっては期外収縮や変行伝導の出現機序やその判断を考えるのには必須といってもいいほど利用してます 不整脈を理解しやすくするので、是非とも積極的に使ってみてください さて、今回の本題です 下図の心電図は、単発のPACですね 心電図上には、各波のタイミン関係を書いてみました その下にラダーグラムを置いて、同じタイミングチャートを書き加えてみました 前…