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2024年3月26日、バビースモは「網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫」への使用に適応が拡大されました。 それまではバビースモが使える疾患は、nAMD(加齢黄斑変性)およびDME(糖尿病黄斑浮腫)のみでしたが、今回、RVO(BRVO、CRVO)に
白内障手術にかかる時間を調査し、平均を求めてみました。 手術時間に関して検索しても、クリニックによって幅があり、「どれが正しいの?」となるかもしれません。今回、インターネット上で調べた日本における白内障手術の平均時間を計算したのでお伝えしま
【緩急のあるコミュニケーション】重要な一言を伝えるタイミング
緩和ケアの勉強をしていると必ず終末期のコミュニケーションの課題にぶち当たる。 終末期のコミュニケーション。 参考書では事例をもとにしてとても美しくまとめられていることが多い。 「あっ!これ参考書で見た事例と同じだ!」 なんて進研ゼミ状態にな
私が参加しているコロナ観察経過研究 RECOVER Study
昨日は、”RECOVER Study”の経過観察の日でした。RECOVER Studyと言うのは、アメリカ国立衛生研究所が行なっている大々的なコロナ研究で...
正しい点眼薬の付け方に関する情報です。 点眼薬を複数使用する際には、最低5分あけてから次の点眼薬を付けるようにしましょう。 5分あける理由 その根拠となる研究 5分あけないとどうなるのか などを解説していきます。 点眼薬が多い人は大変ですが
読売の「発言小町」、いつも興味深く読んでいます。「人生相談」に近いものですが、お答えする一般読者の回答が実におもしろい。多くは女性からの回答ですが、男からみると女性の心理洞察はなかなか鋭く感じます。ああ、だからご本人はバレてないと思ってる男の浮気は、女にすばやく察知されるの...
診療報酬改定の話題が広がっています。特に、日帰り手術におけるA400 短期滞在手術等基本料1のうち、入院しない手術、すなわち日帰り手術における報酬の一部(※)が約半額に減りました。(以下参照) ※手術費用自体が半額になったわけではありません
カキ=ノロウイルスの“大誤解”背景に「マスコミ報道」の影響も? 〜そうですかね?
弁護士JP編集部の記事で、そこから引用します。 「ノロウイルスと言えばカキ」 そんなイメージを抱いている人も少なくないかもしれないが、実はこれ、“風評被害”的な側面が大きいことをご存じだろうか。 ノロウイルスは長年、年間の食中毒患者数でもっとも多い病因物質となっているが(2...
黄斑円孔の手術時期に関するレビューを紹介します。 黄斑円孔は、緊急度は高くないですが、早めの手術治療を行うことが望ましいとされる疾患です。 手術時期に関していつ行えばよいか?結論からいうと 「早めに手術しておいたほうが、術後の視力もよくなり
2024年1月18日にアイリーア8mgの製造販売承認がなされました。これまでアイリーアは2mgの薬剤が抗VEGF薬として使われてきましたが、薬剤量にして4倍量の製品になります。 具体的な薬価はまだ決まっておりません。 アイリーア8mgの特徴
USMLE STEP1合格までの軌跡⑤勉強開始9ヶ月〜10ヶ月
Rです。2024年の日本の元気さに引いてます。 今回はUSMLE STEP1合格までの着せ替え第5段です。過去…
正常眼圧緑内障は、緑内障の分類の一つであり、日本人においては多いタイプでもあるため、眼科医からしたら一般的な疾患です。 しかし、 緑内障は眼圧が高いとなりやすいのに 眼圧が正常値なのに緑内障である正常眼圧緑内障 という、矛盾しているような内
2023春なぜシラウオが出回らなかったのか 〜顎口虫だったのか
1月に入り暖冬と言われる今冬も大分寒くなりました。大学入試センターの試験をおこなうこの時期、昼休みに試験場の外に出るといつも手がかじかむ思いですね。この後私大の一般入試が始まり、山場の国立大の二次試験が終わってふっと気づくと、いつの間にか陽光が強くなって春めいています。受験...
問診は患者さんの症状、病気の原因を考える上で大事ですが、眼科医である場合には、それ以外にも確認すべき事柄があり、特に、 眼鏡(メガネ)の有無 運転免許の有無 本日の来院手段(都心以外) の3点はとても大切です。 若手の先生は忘れがちかもしれ
Thorough Analysis of the Reasons for Failing USMLE STEP1
Hello I'm "R". No one can beat the lack of morning ener…
数は少ないですが、眼や眼周囲(まぶたなど)から生じる癌はあります。 今回は、もともと眼の癌ではなく、身体の癌があり、その身体の癌が原因で目に病気を起こす疾患についてです。(こちらも数は多くはありません) これらは腫瘍随伴症候群といい、腫瘍が
USMLE STEP1合格までの軌跡④勉強開始6ヶ月〜8ヶ月
Rです。2024年一発目の投稿です。 今年もとことん勝負します。 今回はUSMLE体験記第三段です。 勉強開始…
BDUMPとは、Bilateral Diffuse Uveal Melanocytic Proliferationの略で、日本語では「両眼性びまん性ぶどう膜メラノサイト増殖」となります。 BDUMPはかなり珍しい疾患ですが、身体の悪性腫瘍か
本来、白内障手術は急ぎません。 白内障手術は基本的に予定手術で行うものです。しかし中には緊急を要してすぐに手術する白内障もあります。 今回は、早急な手術が必要である白内障について解説していきます。 白内障手術における緊急度 まずはじめに、白
いずれも水晶体の内側(嚢内)の成分が溶け、水晶体の外側(嚢外)に溶け出すことで生じます。 水晶体成分が前房内に溶け出し、炎症所見を認めるときに、水晶体起因(性)眼内炎(ぶどう膜炎)といいます。 溶け出した成分により、急激な眼圧上昇を伴う眼痛
「医師の育成には一人あたり1億円の税金がかかる」という都市伝説がありますが、本当なのでしょうか。 他ブログでは既に解決済みな解答が得られていますが、いまだにこのような発言が飛び交うこと、また某大学がホームページで具体的に記載していること(←
眼球破裂、眼球穿孔は開放性眼外傷であり、眼科における超重症・緊急疾患の一つです。視機能予後は基本的に非常に悪いですが、その予後スコアであるOcular Trauma Score(OTS)を紹介します。 Ocular Trauma Score
人間誰でも老いていく、老いていくと同時に死ぬものだ、今は亡き作家の遠藤周作氏がエッセイのなかで「楽に死なせる研究」が行われないかと時々夢想するという。 医学では少なくとも現在本人が望む、望まないにかかわらず一日でも長く生き伸ばすことを研究してる、認知症や寝たきりになりたくない、その前に死にたいといっても許されない。 だから「ご安心下さい、そうなられる前に安らかにあの世に行けるような健康法を教えましょう」という医者がいたらどうだろうと読者に遠藤氏は投げかけてる、闘病生活が長かっただけにわかるような気がする。 私の場合、両親とも晩年苦しんで亡くなったのを見てるだけに、そんな健康法にすがりたい気持ちもあるけれど、今はとにかく生きることだけ考えよう、いつか人生は終わるのだからというのが偽らざる心境である。安らかにあの世に行ける健康法があったなら
抗VEGF薬が眼科領域で使われるようになって、硝子体注射は眼科において非常に一般的に行われている治療の一つになります。 眼球内に薬液を注入する際、眼球容積は変わらないことから眼圧は必ず上昇します。 眼圧の上昇がどれくらいなのか 注射後眼圧が
USMLE STEP1合格までの軌跡③勉強開始3ヶ月〜6ヶ月
Rです。マジギレしている人を関係無い所から見ていると笑いが止まらなくなってしまうのをどうにかしたいです。 今回…
緊急対応を行っている眼科病院であれば、感染性眼内炎の緊急対応を行うことはあると思います。 忘れた際にすぐこのページを検索できるように、もしくはブックマークしておくことをお勧めします。 文献としては「白内障術後眼内炎」となっていますが、実際に
医学部学士編入生がガチで苦しんだ医学部の科目ベスト3(n=1)
Rです。携帯の充電器を断線させる速さなら誰にも負けない自信があります。 今回は私が医学部学士編入後苦しめららた…
硝子体注射後の無菌性眼内炎と感染性眼内炎の違いをまとめました。 抗VEGF薬の硝子体注射が頻回に行われるようになった現在において、以前は感染性眼内炎が重症な合併症として重要でしたが、ブロルシズマブ(ベオビュ®)が登場してからは無菌性の眼内炎
結論からいいます。 新専門医制度で、専門医の質は担保できません。 当記事は眼科における内容、考察ですが、他の科の医者にも当てはまることがあるかもしれません。 ※一個人の感想であることをあらかじめご了承ください。 新専門医制度とは? 新専門医
2023年までの眼科専門医試験 受験者数・合格率の推移まとめ
眼科専門医試験の受験者数、合格率などについてまとめました。 眼科専門医試験の合格率・受験者数の推移 眼科専門医認定試験は、平成元年が第1回目として、毎年6月に行われています。 日本眼科学会ホームぺージにて確認できる年までの内容をまとめました
患者として病院にかかる以上、良い医者とめぐり合いたいと思うのは普通のことです。しかし、勤務する医師が複数人いる病院でどの医者が自分の主治医・担当医となるかは、運の要素がまずまずあります。 性格が合わない、医者としての技術・知識が心配、その他
USMLE STEP1合格までの軌跡②勉強開始3月目初NBME模試
Rです。前大学時代に青春を捧げたラクロスがオリンピック種目に採用され歓喜です。代表チームドクター目指します。 …
目は左右2つあり、両眼とも白内障であれば両眼とも白内障手術をする必要があります。 厚生労働省のDPCデータベース上では、 両眼同時白内障手術件数は、片眼白内障手術件数の5分の1程度 となっており、白内障手術は両眼に白内障があっても、別々の日
医学部学士編入試験の洗礼〜鹿児島大学筆記試験体験記(1年目)〜
Rです。栄冠ナインのアプリ版を始めて早くも70年以上指揮を執っています。 今回は、医学部学士編入試験挑戦の一年…
抗VEGF薬であるルセンティス、そのバイオシミラー(バイオ後続品、通常の薬剤で言うジェネリック)であるラニビズマブBSの適応疾患が、2023年9月27日、拡大しました。 これまでは、 ラニビズマブBS適応疾患(~2023/9/26) 加齢黄
医者の不養生、私も昔はよく言われていました(?) 今回は医者の不養生という用語について、医者(眼科医)である身として、内省しつつ書いていきます。 医者の不養生とは? 簡単にいうと、「人に注意しておいて、自分はそれをしないこと」を言います。
網膜疾患は主に 網膜自体の疾患(網膜血管関連など) 網膜と硝子体の接着面での疾患 脈絡膜からの影響による疾患(加齢黄斑変性など) に分かれます。 イメージとしては、 網膜自体 網膜より内側(硝子体) 網膜より外側(脈絡膜) という感じです。
ステロイドによる眼合併症についてまとめました。眼科医の人は皆知っていますので、眼科以外の医療関係者(主に医者)に知っておいて欲しい内容です。 ステロイドは強い消炎作用を持つ薬剤であり、さまざまな疾患に用いられる一方、合併症も非常に多く、特に
昨日から気になる医学関係のニュースが流れています。 「日経メディカル」の記事を読みます。 2023年9月22日、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は合同で会見を行い、糖尿病の新しい呼称として、「ダイアベティス」を提案すると発表した。現在の医学において「糖尿病」という名称は病態を...
医者の間で使われることわざのような言葉として、「後医は名医」というものがあります。 その意味と実情に関して書いていきます。 「〇医」の言葉の意味としては下記のようになります。 前医:最初に診た医者。紹介元の医療機関の医者。 後医:後から診た
流しそうめん店で93人食中毒 〜キャンピュロは湧水にもいるのか
ちょっと前ですが、表題のようなニュースが流れました。 カンピロバクターには Campylobacter jejuni と Campylobacter coliがありますが、jejuniの方が多いでしょうか。私はキャンピュロバクターという英語発音に慣れていますが、通常はカンピ...
眼科の手術で、目を取る手術があります。目の癌や感染症の波及を防ぐ目的や、視機能のない目の慢性的な痛みから解放するために行うことがあります。 目を取る手術としては 眼球摘出 眼球内容除去 の2つがあります。どちらも全身麻酔下で行います。 眼球
「敬老の日」も過ぎた9月後半ですが、本日も30度超えだそうです。いい加減夏が終わってほしいし、地球規模の温暖化傾向がこのまま続けば大災害が続発しそうで怖いです。しかしそういう大所高所に立った恐れでなく、私は今夏足がずっと痛くてとても難儀しておりこれ以上長引かないか恐れていま...
遺伝性網膜ジストロフィーの遺伝子治療薬、ルクスターナ®(一般名:ボレチゲン ネパルボベク)が国内承認を受けまだ日が浅いですが、その薬価が決まり、第一次投与施設が決定したようです。 ルクスターナの薬価 片眼あたり4960万226円 両眼で99
多発性後極部網膜色素上皮症(MPPE:multifocal posterior pigment epitheliopathy)は稀な疾患ですが、非常に激しい反応を起こし、広範な網膜剥離を生じ視力低下を起こす可能性がある疾患です。 CSCと同
ヒドロキシクロロキン(Hydroxychlorquine:HCQ, プラケニル®)は抗マラリア薬であり、海外ではマラリアの治療や予防のために用いられますが、日本においては2015年から全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚エリテマトーデスの