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ホルター心電図 四方山話 https://himonzy-papa.hatenablog.com/

ホルター心電図の関する四方山話 目面しい心電図や困った心電図、解析の悲喜交々や装置のこと、愚痴や相談で語ります

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2023/09/18

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  • アーチファクトを減らそう ~先ずは皮膚・電極インピーダンスを理解しよう~

    ホルター心電図では、混入するノイズによってはアウト!!という事態も起きかねませんね(せっかく24時間も装着してたのに至極残念な結果となることもあります) 何とかノイズを低減したいものですよね ホルター心電図では、混入してくるノイズのうち中でも、人工的なノイズ所謂アーチファクトは容易に発生する構成だし原因が分かり難く結構厄介ですね これまで、当ブログではアーチファクトについて「心電図に混入するノイズの話 その1~5」まででその種類と実際例を見てきました これから、ノイズ低減のためにどう対処すればいいかをまずは、測定系の皮膚や電極周辺で発生するアーチファクトの成因を基本的なところから取り上げてみま…

  • QRS波形をベクトルで読み解く その4(左脚ブロック心電図)

    「QRS波形をベクトルで読み解く その4」 は、前回が「右脚ブロック」とくれば、左脚ブロックですから(?)今回は左脚ブロックの波形から起電力ベクトルを推測してみましょう 図の2誘導は、CH1:CM5誘導でCH2:NASA誘導です 左脚ブロックも特徴的な形状していて、CH1ではRR'波形、CH2ではrS波形'が一般的です 早速、Q/R/Sセグメントに分けてみて見ましょう 考え方は前回と同じですね 各時相において、波形の大きさを各誘導にとり(各誘導に沿った緑の細い矢印)、それぞれの垂線(緑の点線)を下ろして交点をとり、基点からその交点までを結ぶと、そ大きさと向きがその時相における起電力ベクトルとな…

  • QRS波形をベクトルで読み解く その3 右脚ブロック波形

    「QRS波形をベクトルで読み解く その3」 は、異常波形の中でも分かりやすい右脚ブロック波形の起電力ベクトルを推測してみましょう 図の2誘導は、CH1:CM5誘導でCH2:NASA誘導です 右脚ブロックは特徴的な形状していて、CH1ではRS波形、CH2では(q)RR'が一般的です 早速、Q/R/Sセグメントに分けてみて見ましょう 下図を見てください まず、①の時相です R波の立ち上がりで①時相のCH2はr波ピークで+0.3mv、CH1はR波立ち上がり始めで約+1mvですねこの大きさを各誘導にとり(各誘導に沿った緑の細い矢印)、それぞれの垂線(緑の点線)を下ろして交点をとり、基点からその交点まで…

  • 心電図波形をベクトルで読み解く その2(正常心電図を見てみるかぁ)

    心電図波形をベクトルで読み解きます 正常心電図のQRS波形から起電力ベクトル*を推測してみます 2誘導のホルター心電図では、CH1はCM5誘導でCH2はNASA誘導です Q/R/Sに分けて見ます ①がQ波で、CH1は-0.05mv、CH2は+0.1mv(緑の細い矢印) このベクトルを各誘導から垂線を(緑の点線)下ろすと、その交点が①の起電力ベクトルで各誘導に投影されたものとなります 心室興奮の最初は、心室中隔が左室から右室側に興奮するので、Q波のベクトルの中心は心室中隔辺りにあると考えられるので下図のようになります(①緑矢印) ②はR波で、CH1は+1.5mv、CH2は+0.7mv (赤の細い…

  • 心電図に混入するノイズの話 その5 (VT/Vfと見紛う程のアーチファクトはどこから?)

    ホルター心電図に紛れ込む厭らしいほどのアーチファクトに、よく見る「VT/Vf*擬き(もどき)」がありますね *VT/Vfとは ここで言うVT、Vfはその種類や発生起序に分類される厳密な定義ではなくて、「3連続以上する心室性収縮」程度の意味 で使っています アーチファクトと始めからわかるなら無視しますけど、VT/Vf 擬きですからちょっと怪しかったり判然としない時にはほうってはおけず落ち着きませんよね で、結構よく出てくるんですよね、そんな「擬き」は・・・ 下図を見てください 今回はそんなアーチファクトを見てみたいと思います (まだ分かりやすい方ですね) Vf擬きアーチファクト さて、心電図に出…

  • ホルター心電図の誘導法

    ホルター心電図の誘導は、一般的に2又は3チャンネルですが2チャンネルが主流と思います 最近では多チャンネル誘導記録もできるようですが・・ 誘導法は何種類かの方法によりそれぞれ特徴があります よく使われるのが CH1:CM5 ⊕電極はV5の位置で、⊝電極は胸骨上端右側 Ⅱ誘導類似の波形でR波が大きい、左室側の変化が現れる、下壁虚血が現れやすい なので、不整脈や伝導系による波形変化が出やすいので、CH1電極はしっかりと着けたいですね CH2:NASA ⊕電極は剣状突起下側で、⊝電極は胸骨上端 V2に似た波形、aVF波形にも似てます、P波が大きい、右室側の変化が現れる、 基線が安定し易い、ので上室側…

  • 心電図波形をベクトルで読み解く その1(心電図から起電力ベクトルを推測する)

    ベクトルという考え方で心電図波形を見ると、心筋活動の時間、方向、大きさが見えてきます (心電図波形は、電気刺激の伝導により起電力が発生した結果であり、心筋活動そのものではないという記事を見たことがあります でも、心筋活動による電位変化が起電力として現れ心電図となるのだから、心筋活動そのものと見做していいと思うのですがね、如何でしょうか?) そこから推測して、刺激伝導経路の時間と方向が見えてきて、波形の成因が分かった気がするものです なので、ベクトルという考え方を身に着けておくときっと役立つと思いますよ では、ベクトルっていったい何? 力を表すにはその「大きさ」だけを表すスカラー量 「大きさ」に…

  • 心電図に混入するノイズの話 その4(PACなのかな、これは?)

    心電図に混入するノイズの話 その4 では、実際にあった「これなんでしょう?」と言う心電図です 下図は3誘導のホルター記録です 青の矢印に注目、 自動解析でPAC2連で検出されました 前後の洞調律リズムからすると間入性PACのように見えます 形状は、CH1:CM5とCH2:CC5供も同じで、右脚ブロック様(或いは変行伝導)の上室性期外収縮かな でも、CH2でS波ベクトルは左軸偏位のままで右脚ブロック様ではなさそうです 先行するはずのP波を探すと、スパイク状の波形がT波に乗っています(赤い矢印) これが先行するP波であれば相対的不応期に出現したためPQが延びてると見えないこともないですね CH3を…

  • 突然形状変化する右脚ブロック心電図だぁ

    洞調律の右脚ブロックで、短時間で急激に形が変化する心電図がありました 間欠性や交代性などの変化は見たことがありますけどね こういうのは殆ど見見たことがないので、あれって思って記事にしました 大体において、洞調律の心電図でRR間隔は同じでQRS波の形状変化するのは、体位変化による電気軸変化や刺激伝導系の変化によるものと思われます 被検者は76才、男性、昼前ごろに記録開始 PVCやPACは単発が4、5拍ほどで平均75bpmで徐脈、頻脈、洞停止などもありませんでした 記録から約30分後で下図の変化が起きました HR62bpmの洞調律の右脚ブロックで、㏚間隔が0.24sでしたが、同じリズムの途中で突然…

  • 心電図に混入するノイズの話 その3 (f波に見えるアーチファクト)

    心電図に混入するアーチファクト 如何にもアーチファクトと分かる波形は未だしもどっちなの?と思わせぶりな波形も多々 特に基線に入るP波状の低い周波数のノイズやR波に似た棘波、それに続く、T波様アーチファクト これは、悩ませますねぇ 先ずは、基線に乗ってくる低い周波数で低い波高値の、厄介な波形 P波やf波、T波やU波などと区別がつけにくいアーチファクトが常に潜んでるようですね 下図を見てください 基線に細かに波がありP波ははっきりとわからないし、f波のようにも見えますね RR間隔が一定なのでAf+Ⅲ度AVブロック?? CH2にはしっかりとP波が見えてる洞調律のようだし、CH1だけに混入してるし、R…

  • 長い洞停止で終わる発作性心房細動PAfがありました(前回の続き)

    前回の記事「発作性心房細動はこのように始まって終わる」を書いてる間に、解析したホルター心電図の中にPAfがあって、その終わり方が長いSinusArrest 洞停止で終わるのがありました 下図のホルター心電図は、3チャンネルで連続した1段7秒です 誘導は、CH1:CM5、CH2:NASA、CH3はCH2⊕極とCH1⊝極間誘導(なので、Ⅰ誘導のような感じでしょうかね) f波ははっきりと見えませんが、P波は無いしRR間隔が不整で138BPMなので、心房細動と考えていいと思います 下図1段目で突然心房が約4秒間停止してます 間に細かいのや基線の揺れのアーチファクトが入ってたりしてるので、この停止はアー…

  • 発作性心房細動はこんなふうに始まり終わるのかぁ

    ホルター心電図では得意な適応である「発作性心房細動 PAf」について見てみましょうなんで得意かって言うと、先ず、発作性心房細動ですが、これは「発作性」というぐらいで、慢性でも持続性でもない心房細動でいつ、どのぐらいの間 起こるかわからないので安静心電図では捕まえきれない場合が多いと思いますなので24時間生活の中で心電図記録するホルターでこれを捕らえれば、どの時間帯で、どのくらいの継続で、どんな頻度で、どんな心身状態のときに起きてるかが比較的容易に捉えることができるので、得意な検査と言ってもいいのではないでしょうかもちろん、24時間では捉まえきれない場合も多いとは思いますが、PAfが短時間で頻繁…

  • リターンサイクルについて詳しく見てみる

    前回、ラダーグラムを使って不整脈の出現機序を見てみましたが、今回は刺激のタイミング関係をもう少し詳しく、「リターンサイクル」についてみてみます ところで、「リターンサイクル」という概念は心電図の教科書的な本などではあまり見かけない印象がありますね 自分にとっては期外収縮や変行伝導の出現機序やその判断を考えるのには必須といってもいいほど利用してます 不整脈を理解しやすくするので、是非とも積極的に使ってみてください さて、今回の本題です 下図の心電図は、単発のPACですね 心電図上には、各波のタイミン関係を書いてみました その下にラダーグラムを置いて、同じタイミングチャートを書き加えてみました 前…

  • PVCを詳しく見てみる(その4 多源性VPC)

    「PVCを詳しく見てみる」 その4は 多源性PVCについて見てみましょう PVCはそのフォーカス(発生起源)が一つならR波の形状はほぼ同じになるし、複数であれば その形状は各々違ってきますね 一つなら「単源性」、複数なら「多源性」と呼びぶようです 複数の場合、何種類から多源性と呼ぶのかは、その知見を持ち合わせてないのでわかりません 自分が考えるには、3種類以上で発生割合が最多の形状の拍数の10%位以上あれば、多源性と 呼べるのではないかと思ってます (知見ある方に教えていただきたいところです!) 多源性PVCは各々に異なったフォーカスなので、それらに応じた刺激伝導系がありR波やT波の 形状が違…

  • ラダーグラムを使うと、不整脈の出現機序が解った気がする!

    不整脈の出現機序を考えるとき、ラダーグラムという方法を使うと、「この心電図はこうだったんだなぁ」などと意外にすっきりと分かったような気がすることが多いです 実際の心電図を基にタイミングチャートのようなものを作るので、時として知識不足で無理やりこじつけみたいなこともありますが、まあ大体あってるのではないかと思って使ってます ラダーグラムの書き方には、これだって言う決まりはないそうです(と、不整脈の先生が言ってましたから) なので、 自分の都合よくわかりやすい図を作ってみます 下図を見てください 基本は、縦方向に、刺激伝導系の順番の構成ですが、伝導時間発生する場所は縦軸に幅を持たせます 洞結節(S…

  • PVCを詳しく見てみる(その3 間入性期外収縮の場合)

    PVCをその発生するタイミングで分類すると、代償性、非代償性、それと今回の「間入性」があります 間入性は呼称そのままで、RR間隔の間に割り込む期外収縮です RR間隔は洞結節の刺激間隔となります 下図の心電図は2段目と3段目に同じフォーカス、同じ形状のPVCがあります 最初は、間入性で次は代償性ですね 面白いことにこんなことが起きるんですね 今回は間入性についてみてみます 下図のラダーグラムで見ると、期外収縮で発生した心室の刺激が房室室結節を逆行して、心房へ向かおうとしますが、期外収縮直後に発生した洞結節からの刺激が心房から房室結節を伝導して不応期となっており、期外収縮の逆行性刺激は房室結節でリ…

  • VPCを詳しく見てみる(その2 非代償性休止期の場合)

    VPCでも、前後の洞性RR間隔との関係で、休止期が代償性をもつ場合とそうではない非代償性、それと間入性がありますね 今回は、非代償性のVPCです 分かりやすくするために、記録紙上に直接色分けしたラダーグラムで書き込みました 見やすいでしょう! SはSinusで赤丸が刺激発生、AはAtrialで心房興奮=P波で青色領域、AVは房室結節の伝導、VはVentricularで心室興奮=R波で黄色領域 Sから刺激発生してAに伝わると心房が興奮する、と同時に刺激はAV結節を通ってVへ至り心室が興奮します さて、期外収縮はどうなってるか? 早期に心室が興奮すると同時にその刺激はAV結節を逆行し心房へ至り興奮…

  • 心電図に混入するノイズの話 その2 (実際どうなの? アーチファクトと外部ノイズ)

    「ノイズの話 その1」で、心電図に混入するノイズの種類と原因の概略を書きました では、実際ホルター心電図で見てみましょう いろんなノイズが出てきますね 「あ~ またノイズだ!ぁ」と嘆くこと勿れ! それがどのように起こるかをできるだけ考えることが、ノイズ防止に役立ちますからね まずは、実際の記録例(下図)を見てみましょう 2チャンネルで記録してますが、CH1にはノイズが混入して、CH2はきれいに記録されてますから、なんとかなりましたが、多くは、2(両)チャンネルとも同じようにノイズが混入するので、判読がなかなか難しくなります それで、CH1だけがノイズでCH2はきれいですね これはどんな状態なの…

  • 心電図に混入するノイズの話 その1(ノイズの種類と原因)

    ホルター心電図には、ノイズやアーチファクト(この辺の定義はすごく曖昧ですね)が嫌というほど、特にここ一番波形を詳しく見たいというところで、ぐっといろんな種類のノイズが混入してくるってのは、「ホルターあるある!」ですよね 例えば、Ⅱ°/Ⅲ°ブロックのP波を確認したいのに、基線に緩やかで細かなポコポコしたノイズが混入してP波のように見えるとか 更に悪いことには、そのノイズのような波形がShortRunように見えたり、波形をゆがませてWideQRSになったりSTレベルが上下したりと、心電図自体なのかノイズなのか、区別できないことって多々ありますよね 例えば、いわゆる「歯磨きVT」のようなガチャガチャ…

  • ホルター心電図ブログ開設準備中

    ホルター心電図のブログを開設します オルター心電図の解析に携わって、日々心電図を見ているといろんな波形や症状やイベントに出くわします 一日中記録器を携帯して記録した心電図 それは貴重なデータです それをできるだけ正確に精密に解析し報告書にまとめ医療者の診断治療等に供するのが、その役目だと考えています しかしながら、専門医師などからの指導を容易に受けることはかないません そこで、ホルター心電図解析で日々疑問に思うことや悩ましいことなどについて、意見をいただきディスカッションできればいいなぁと思いブログ開設に至ったわけです 日々出会う心電図の中、そこにある貴重な心電図やホルターの話、それにまつわる…

  • 典型的な単発のVPCを詳しく見てみる

    記念する第1回目の記事は、不整脈の基本中の基本、心室性期外収縮を詳しく見てみました アーチファクトやノイズ混入の無いきれいな記録です (いつもこうだといいんですけどね) 1段目には、右脚ブロック(完全型でしょうか)の中に、期外収縮があります QRS幅が0.2秒と広いし、R波と反対向きの陰性T 波先行するP波もないし、これはどう見ても心室性期外収縮VPCですね もうちょっと詳しく波形を見ていきましょうか VPCを挟むPP間隔は先行PP間隔の2倍には成っていて、代償性休止期ですね 休止期中には、先行するPP間隔で来るべき場所((P)の場所)にSinusのP波が見えてないですね P波はどこに行ってし…

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