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Lady of the City(2021年)のあらすじ無実の罪で終身刑を言い渡されたシャルバヌー。11年めにして、仮出所をする。息子の結婚式に参加するためだ。久しぶりの外は、なんだか太陽の光がまばゆくて、シャルバヌーは思わず目を細める。しかし、刑務所にいる年月が長すぎた。知らぬ間に、ふたりの娘の人生は狂い始めており、彼女は危険を冒してでも、娘たちの問題を解決しようと奔走するのだが、嘘まみれの世界で、もう誰を何を信じ...
今週の「憤怒の人」は、愛子さんのかつての不倫相手のことが。響子さん、ここまで書いちゃっていいのかな。愛子さんから別れを切り出した時の騒動は、昔、瀬戸内寂聴さんと愛子さんとの対談でも愛子さんが語っていたことがあったけれど、娘、響子さんの立場から書いた「別れ・その後」も壮絶。だけど、響子さんの書き方が可笑しくて、笑っちゃった。糸杉紗依の頃より、断然イイよ、響子さん。さて。イラン映画になじみがないけれど...
今年の桜は長く咲いてくれています。桜田通りから日比谷通りへ、そして芝公園へ。ボランティアの方たちが植えたネモフィラもきれいに咲いています。あらすじ(ネタバレ無し)医者もいない村落で看護師として働くズィナット。両想いのハミードと結婚をするためには、仕事を諦めなくてはなりません。ズィナットが仕事を辞めて家事に専念することを決心できるのかどうか、これが前半までの見どころとなります。映画監督のこと行ったこ...
【イランアフガニスタン映画】コンテナの中でしか遭えない関係
惹かれ合う、それだけでは許されないのか。アフガニスタン難民の女性、マロナ(ハッシバ・エブラヒミ Hasiba Ebrahimi)と、イラン人労働者のサベル(サイド・ソヘイリSaed Soheili)は、マロナの父親の目を盗み密会を重ねます。ナウィド・マームディとジャムシド・マームディ兄弟の長編デビュー作、「数立方メートルの愛」(A Few Cubic Meters of Love)。タイトルの通り、数立方メートルのコンテナの中でふたりの、もっと近づきた...
佐藤愛子さんのエッセイで、近所のサミットへ行ったとある。三軒茶屋駅前の西友ではなくて、サミットが近所?一体、どこにおうちがあるんだろう。響子さんや桃子さんは近くの家庭幼稚園に通ったともエッセイに書いてある。さらに世田谷区の印刷物を読んでいると、某神社の裏の方(裏ではなく、裏の「方」)に作家、佐藤愛子さんの自宅がある、なんて書いてあるではないか。ということは、「サミット 幼稚園 某神社」に囲まれた三...
あらすじ中学生のレザ。母親と大学生の姉を支えるため、学校へ行く前にジャラールの工房で働いている。レザの仕事は、染め上がった絹糸の束を絨毯を織る職人たちに渡すこと。しかし、経営不振のため、工房閉鎖を余儀なくされている。工房が閉鎖されれば、レザはもちろん、絨毯を織る職人たちも失業してしまう。工房を守るために、レザは奮闘する。果たして工房の行方は。雑感映画、Wing of Imaginationでは絨毯の手織り場面や絹糸...
死んだはずの男が、20年ぶりに現れた。実は死んではいなかったのか、それともなりすましなのか。映画 Alzheimer's は、謎解きの映画のようでありながら、実はそうではない。Ahmad Reza Mo'tamedi監督が、謎の男をめぐる周りの人たちの人間模様を描いているところが面白い。アミールの焼死体が発見されるが、身重の妻・アシエ(Mahtab Keramati)は取り乱し、焼け焦げた遺体は「夫のにおいじゃない!あれは夫じゃない!!」と言い...
どうも。「〇〇政治塾」なんて詐欺ビジネスです。それを見抜けないバカが騙されて大金をぼったくられ、人生の時間を浪費します。 それはさておき、映画の感想文を書きま…
父親を亡くしたシリン(Mahtab Keramati)。父の葬儀で、まるで父親が自分を見ているかのような視線を感じます。心霊モノでしょうか?ところが第二部では、シリンには言えなかった母親の秘密が語られます。映画 Jameh Daran は、第一部と第二部はセリフが多すぎて、英語字幕に追い付けませんでした。しかし、イラン革命以前の富裕層の日常生活を観るのは興味深く、何とか第二部までたどり着きました。Jameh Daranが俄然面白くなっ...
イラン当局からマークされているジャファール・パナヒ監督は、それでも映画撮影を止めない。当局の監視をかいくぐり、あの手この手で表現することを諦めないところが、面白い。「ある女優の不在」も、ちょっと変わったアプローチだった。イランの人気女優ベーナズ・ジャファリ(本人)のもとに、「これから首吊り自殺します」という動画が届く。動画の主は、女優を夢見る少女マルズィエ。ジャファリは、友人のパナヒ監督に助けを求め、ふた...
会社を定年退職した60歳のマヌーチャー。同年代・定年退職組の私は、「リスク・オブ・アシッド・レイン」を観なくては、などと思ってしまうのでした。最初の30分くらいは、マヌーチャーの孤独っぷりを、独特のアングルや色彩で静かに表現しています。イラン映画を観ていると、初対面なのに「結婚は?子供は?」とあけすけに質問するという場面にたびたび出くわします。結婚して当たり前。そんなイラン社会で、生涯独身のマヌーチャ...
男の子が誕生するというのは、イランでは今だに大歓迎のこと。2018年の映画、A Heart for an Eye は、マフタブ(Leila Zare)が男の子を身ごもっていることがわかり大喜びする場面から始まります。夫のババク(Saeed Aghakhani)は楽団を自宅に呼んでお祝いをします。ふと、テーブルの上を見ると。あぁぁ、またキュウリが・・・。キューリを見ちゃダメ。見ないのっ。いつも、そう自分に言うんだけど、イラン人の居間とか台所の場面...
高齢の男女の出逢いを描いた異色のイラン映画、「私の好きなケーキ」を観ました。テヘランで一人暮らしをするマヒーン(リリ・ファルハダプール)。恋愛ドラマを見ながら編み物をするのが、憩いのひととき。外国に住む娘とスカイプで話はするものの、娘は育児に手いっぱい。一方的に切られてしまい、寂しさが募ります。女友だちの食事会で、ひとりが仰天告白をします。男性との、ちょっとした出逢いがあったのだと。「(後ろの席で...
戦争の陰を、独特の観点から描くイラン映画「ミカエル」を観ました。ひとりの帰還兵、ミカエルをめぐる人間ドラマであり、ややミステリー仕立てでもある作品で、最後の方のワンシーンで「!!」となり、最後の最後で「・・・」となり。戦地へ赴いたミカエルが、ようやく母親、ムネースの元へ戻り、あとはミカエルとナグメ(Donya Pakdaman)との結婚式を待つばかりとなりました。しかし、何かおかしい。ミカエルは、ひょっとして帰...
テヘランの女子大生が巻き込まれた事故を描く、人間ドラマ、My Second Year in College(英語字幕)(Sale Dovom Daneshkadeh Man)を1年ぶりに、再び鑑賞しました。2019年、イスファハン出身のRasoul Sadrameli 監督の最新作。大学で学ぶアヴァ(Fereshte Arastouie)とマフタブ(Soha Niasti)は、教師や級友たちと一緒にイスファハンへ旅行をします。他愛ない話できゃっきゃと盛り上がる女子大生の華やかさに、そうそう、こうい...
【イラン映画】1973年キアロスタミ「Experience」
キアロスタミのデビュー作(とカウントしていいのか迷うが)「Experience」。住み込みで働く14歳の少年の貧しい生活と一方的な恋の哀しさをモノクロで描いています。14歳のマーマド(Hossein Yarmohammadi)は写真屋の一角に寝泊りさせてもらい働いています。裕福そうな母親が、写真屋に赤ちゃんの撮影に訪れます。マーマドは赤ちゃんをあやすのが上手で、笑顔が可愛い写真を撮ることができますが、意地の悪い写真屋の主人は、その...
どうも。自民党総裁選候補者の推薦人絡みで、解消されたはずの派閥がゾンビの如く復活するでしょう。自らを正すことができない政党に国政を正すことはできません。 それ…
次々と家族を失ったアリ。泣きたいはずなのに、泣けません。幸い、叔母(Hanieh Tavassoli)、親友、同僚たち、交際中の彼女、別居中の妻(Baran Kowsari)など、周りの人たちはアリを支えようとします。アリが思い切り涙を流すことができる日が、果たして訪れるのか。「今のあなたは、まるで一滴の水をかけられて溺れそうな蟻よ。自分が溺れそうだから、世界中が溺死していると勘違いしている。周りを見ていないのよ。」と、アリの現...
Hossein Darabi監督の最新作、「ヘナス」は、イランの核科学者、ダリウス・レザイネジャド(Dariush Rezainejad)が暗殺されるまでの日々を、妻、ショーレの視点から描いた、2022年の作品です。家庭的ではあるけれど、仕事のことを一切話さないダリウシュ(Behrouz Shoaybi)。ショーレは、徐々に夫の周辺でおかしなことが起きているらしいことに気づきます。自宅を監視する謎めいた隣人、ショーレの車に細工をしようとした男、パソ...
昨日、やっと告知されました。今年もリーブラホールで開催されます!あの「ヤドゥ」が。「タフティ」が。「ペインティングプール」が!戻ってきます!!あの作品の、あの場面が・・・と考えるだけで、もう涙が出そう。鈴木均先生のトークショーもあります!ドイツに移住したイラン女性を主人公にした No Prior Appointment を、Youtubeで早速、視聴しましたが、英語字幕がよく理解できませんでした。映画祭なら、森島聡さんの日本...
キアロスタミ監督の代表作「風が吹くまま」を、久しぶりに視聴しました。映像制作者のベーザード(ベーザード・ドラーニ)とクルーたちが、クルド人たちの小さな村へやってきます。目的は、クルド人独特の葬儀の様子を映像に収めること。遠くから眺めると素っ気ない村ですが、それぞれの家は扉や窓枠を青く塗り、素焼きの壺に花を飾り、不思議な三角の飾りを壁にかけています。今にも亡くなりそうな老婆がいると聞きつけて取材しよ...
2007年のイラン映画「Village Dwellers(村に住む人たち)」は、イラン・イラク戦争中、兵士たちの帰りを待つ女性や子供たちが主人公。小さな村に疎開して、共同生活をして助け合っています。普段は、連続ドラマを楽しみにしながら、家事をしたり。角砂糖を作る場面も出てきました。大根のようなものが、実は砂糖の塊です。イラン映画「花嫁と角砂糖」を見て、初めて知りました。女性たちを取り仕切っているのは、ヘイリ夫人(「ウ...
どうも。水原一平元通訳の事件で驚いたのは、電話一本で他人の口座にある大金を動かせてしまうほど、アメリカの銀行のセキュリティーが意外と緩いことです。 それはさて…
Distress(苦痛)(2008年 Ali Tavakolnia監督)をYoutubeで視聴しました。精神病と迷信をテーマにした、なかなか深みのある作品でした。最後にネタバレがあります。父親の死をきっかけに精神に異常をきたしたモフタブ。優しい夫、エーサンの計らいで、別の家へ引越しをしたのですが、荷物を家へ運び入れる最中に、鏡に黒いカラスが映り込み、バラバラに割れてしまいます。イラン映画で度々描かれるのですが、ムスリムの女性が結婚...
貧困、寒村、学校へ行けない子供たち。こういうイラン映画は、苦手なんですよね。見ていて辛くなるから。だけど、2020年のイラン映画「繭と蝶」は、心温まる作品で、日本の小学生たちにも見せてあげたいなぁ、と思いました。足に火傷を負い、歩けなくなった女の子、パルヴァネ(ペルシャ語で「蝶」の意味もある)。学校で習うことを教えてあげようと一生懸命なのは、お隣のヤヴァールくん。物がない村なので、ある物だけであの手こ...
イラン映画、What's the Time in Your World? は、「別離」などでおなじみのレイラ・ハタミと、ご主人のアリー・モサッファが共演しています。日本では未公開なのが残念です。砂漠や貧乏な人が出てくるというイラン映画のイメージを、がらりと覆してくれる純愛もの。でも、見方によっては、ストーカー映画とも言えるかも。英語字幕版は、著作権の関係で削除されていました(泣)スペイン語字幕版しか見つかりませんでしたが、とり...
出典元: あらすじ イラン北部のコケール村のとある小学校の教室。アハマッドの隣に座る友だちのモハマッドが、宿題の書き取りをノートに書かずに紙に書いてきたということで先生にひどく叱られる。モハマッドは従兄の家にノートを忘れてきてしまったとい
先日、イラン映画、Fireworks Wednesdayという映画のことを書きました。この作品で、金持ちだけど横暴な夫を演じていたHamid Farrokhnezhad (ハーミド・ファロクネザド)が、イラン映画では珍しいオカルトっぽい作品 Harim に出ていました。(harimの意味は不明。英語のタイトルは「封印する」になっています。)イランでの予告編。次々と起こる謎の惨殺事件。捜査にあたったのは、最近、妻を亡くしたモヘビ捜査官(ハーミド・フ...
声優のTARAKOさんが、さくらももこさんのオールナイトニッポンに出演した時のことを思い出すと、今でもクスクスと笑ってしまいます。同じ声で、どちらがしゃべっているのかわからなくて。享年63歳。私とたいして変わらない年齢。何があるか、わからない。今日という日を大切にしよう。TARAKOさん、安らかに。さて、今日も古いイラン映画のことを書き留めておきます。2006年のイラン映画、Fireworks Wednesday。イランが世界に誇る...
バフラン・バフラミアン監督(Bahran Bahramian)による「パリナーズ」(英語版タイトル Fairy out of Wedlock)は、7年間上映禁止の後、ようやく公開されました。親を失った少女パリナーズ(マリヤム・ザレイMaryam Zarei)には、行くアテがありません。パリナーズの叔母、ファルコンデ(ファテメ・モタメド・アリアFatemah Motamed-Aria)が、不承不承、パリナーズを引き取ることにします。一人暮らしのファルコンデは精神を病ん...
今日の東京は、少し汗ばむような陽気でした。こんな天気のいい日に、パートから家へ直行するのはもったいないと、前から行ってみたかった無料の博物館で、日本で出土した人骨を見てきました。いやー、平日の昼下がりに、骨。贅沢な時間を過ごしてきました。お墓は江戸時代に広まったそうです。長い日本の歴史をみれば、割と最近のこと。なんだ、そんなにお墓にこだわることもないんだな。さて、それで。唐突に、忘れられないイラン...
最近また騒がしくなってきた中東イランの映画。イスラエル映画は2作品見たことがありますが、イラン映画は初めて。イスラエルは他国から攻め込まれる緊張感が映画からも感じられましたが、イランは国内への不満から他国に逃げ出そうとする緊張感が映画から感じられました。本作はイランからの逃亡を図る2組のカップルを、監督自らが取材する作品。ドキュメンタリー風ですがフィクションだそうです。ただ、自国イランでは上映禁止で、本作完成後に監督は逮捕されたそう。どこまでが真実でどこからが創作か分からなくなります。(新宿武蔵野館)【株主優待】武蔵野興業:映画優待券(2023年3月分)監督・脚本・製作・主演:ジャファル・パナヒ【公式】映画『熊は、いない』オフィシャルサイトイラン(平凡社新書0992)新冨哲男平凡社関連エントリ:テルアビブ...熊は、いない
世界で最も勇敢な映画監督ジャファル・パナヒ監督の最新作です。今回もまた強烈!イランの実情を覗いてみませんか?”熊”の考察も解説。
【イラン映画】余命宣告をされた映画監督とサフラン農家は理解し合えるのか
定年退職後の映画読書三昧の日々。日本未公開・英語字幕付きの映画を中心に、備忘録として書いています。
出典元:あらすじテヘランから北へ350キロ、ケヘルの地で新たな映画の撮影のために、主役の娘のキャスティングを行っている。後日主役に選ばれたタヘレを迎えに行くが、タヘレは友達から借りてきた服を着たいとごねてしまう。「オリーブの林をぬけて」の撮