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さがしものは人生?「アンティーク雑貨探偵1 掘り出し物には理由がある」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。食べ物を扱ったものが多いコージー・ミステリだが、こちらのシリーズはアンティーク。日本でもお宝鑑定の番組は人気だが、イギリスやアメリカは本家本元。アメリカのお宝さがしの一端が味わえるということでさっそく読んでみた。人員整理で広告代理店を退職したジェーンは、趣味のアンティーク蒐集の腕を生かし、フリーランスの「拾い屋(ピッカー)」に。私生活では中年の危機なのか...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。一定の人気がある時代小説。その名手は数々だが、2017年に惜しまれつつ亡くなった著者もそのひとり。役所広司主演で映画化された「蜩ノ記」などが知られているが、この作品は、オビにあるように「爽快&軽快」なエンターテインメント作品。読まず嫌いはもったいない。武家の娘、菜々は、父が無念の死を遂げ、母も亡くしたことから身分を隠して16歳で風早家の女中となった。俊才で人望...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日初めて読んで面白かった、昆虫好きの青年・魞沢泉(えりさわせん)を主人公とする連作ミステリ。その第2弾がこちら。第74回日本推理作家協会賞、第21回本格ミステリ大賞の受賞作を皮切りに、知られざる魞沢泉のルーツが明らかに?山形県のある村で出会う3人の人物。そのうちの1人、16年前に災害ボランティアで村を訪れた男性が当時目撃した少女は災害で亡くなった少女の幽霊だっ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。久しぶりに人出の多かったゴールデンウィーク。ちょっと出かけたら、あまりの人の多さにびっくりしてめまいが。そんな時は読書に限ります。ちょうど創元推理文庫から面白そうな新刊が出ていたので、さっそく読んでみた。舞台は第二次世界大戦下のロンドン。わけあっておじとともに金庫破りをなりわいにするエリーは、忍びこんだ屋敷で捕まってしまう。相手は陸軍のラムゼイ少佐。おじ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。東京創元社の「名作ミステリ新訳プロジェクト」。これまでに、さまざまな名作の新訳が行われてきた。4月の刊行は、ジョン・ディクスン・カーの「幽霊屋敷」。フェル博士を探偵とするこの怪事件、さっそく読んでみた。かつて落下したシャンデリアの下で老執事の遺体が発見されたロングウッド・ハウス。奇怪にも、背が届く高さにはないそのシャンデリアには老執事の指紋が残されていた...
烏のがらくた箱~その九百二十九・『#徒歩チャレンジ』なるものが流行っていると聞いたので
と、本編に入るその前に。昨日の地震で被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げますm(_ _)m最近の地震にしては崩れている家屋が多いのも心配ですし(それだけ古いおうちが残っていた地域だったのでしょう🥺)1日でも早く地震が落ち着き、復興できますよう願います🙏で、話は変わりますが今朝のTV番組で『#徒歩チャレンジ』なるものが流行っていると聞きました🥰お金はかからないし健康になるし、徒歩ペースで歩くからこその新発見があ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。咲き乱れる花を背景に、おのおのくつろいだり、なにかを読んだりする3人の女性の表紙が目を惹く。オビには「お金、健康、孤独……先の心配尽きぬとも今を楽しみ尽くす令和の還暦小説」との文字が。これは読むしかないでしょう。広告代理店で働く可南子は、定年退職が迫って将来を憂いていた。そんなとき、中学時代の同窓会で友達の芳美と再会。夫を亡くしてひとり暮らしの芳美に同居を...
オススメ本紹介:岡崎琢磨 「珈琲店タレーランの事件簿〜また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を〜」
こんにちはmkです! オススメ本紹介、本日は岡崎琢磨さんの作品 珈琲店タレーランの事件簿〜また会えたならあなた
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。新しい本を探しているとき、見つけたのがこちらのコージーミステリ。その名も大統領の料理人シリーズで、主人公はホワイトハウスのシェフ。アンソニー賞・バリー賞・ラヴィ賞の各賞受賞の第一作がこちら。ホワイトハウスの厨房でアシスタント・シェフとして働くオリー。身長155センチと小柄だが腕は確かだ。まだ内緒の恋人はシークレット・サーヴィスのトム。尊敬するエグゼクティブ...
「雑草」という植物がないように「老人」という人はいない「72歳、好きな服で心が弾む、ひとり暮らし」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。YouTubeのおすすめで出てきた1本の動画。サムネの「69歳でファーストフード店員になったよ」というコメントとポップなコーディネートに惹かれて思わず視聴。それが福岡県のYouTuber、ロコリさん。これは世間が放っておくはずはないと思ったら案の定、この3月に出版されたフォトエッセイがこちら。71歳でYouTuberデビュー。累計100万再生超えとなった著者が、YouTubeでは語り切れない...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。いろいろと取りざたされる老後とお金の問題。みんなどうしている?と気になるが、この方も書いてくれました。前期高齢者である作家のお金に関する考え方にちょっとすっきり。1954年生まれ、前期高齢者となった著者のお金に関するエッセイ。若いころのお金の使い方、亡母にせがまれて建てた「実家」の顛末、家やこれまで集めてきた好きなものの処遇。時代の変遷と変化する社会情勢の中...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。最近、久しぶりに新作を発表した村上春樹。短編のなかでも一番好きなのがこの本。著者のストーリーテラーとしての魅力が詰まった一冊。偶然の一致、肉親の死や失踪。みなの人生にもしかしたら一度はあるかもしれない、説明できない出来事をつづった短編集。ディケンズ、非常階段、猿。一瞬のあわいに背中合わせになっている、現実と非現実。今あるものが次の瞬間にはなくなるかもしれ...
ダークな味が案外心地いい「ダークマター スケルフ葬儀社の探偵たち」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。各国のミステリが紹介されるなかで、スコットランド発のミステリも多くなってきた。この本は、2020年マッキルヴァニー賞(スコッティシュ・クライムブック・オブ・ザ・イヤー)候補作。エディンバラで創業100年のスケルフ葬儀社。物語はその当主ジムの火葬場面から始まる。妻ドロシーは夫の秘密を知る。娘のジェニーはコラムニストの仕事を解雇され、10年前からジムが始めた探偵の仕...
女子高生が殺人事件を捜査!「自由研究には向かない殺人」 ホリー・ジャクソン著
どん今回は本の紹介です。年間のランキングでは上位にランクした、評判の翻訳ミステリー、「自由研究には向かない殺人」です。自由研究には向かない殺人」の面白さ。イギリスの地方の町、リトル・キルトンに住む、(日本で言う)女子高生のピップ。学...
投資は奇をてらわず、堅実に。「ジェイソン流お金の増やし方」 厚切りジェイソン 著
どん今回は、60万部突破し、「2022年、日本で一番売れた本」の、「ジェイソン流お金の増やし方」を紹介します。結論「ジェイソン流 お金の増やし方」は読むべきか。投資に興味がある人ならぜひ読むべきだと思います。特に投資初心者は大いに参考になる
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。書店でふと目についたこの本。表題作は第10回ミステリーズ!新人賞受賞作だという。第71回日本推理作家協会賞候補になった作品も収録されているということで、さっそく読んでみた。昆虫オタクの青年、魞沢泉(えりさわ・せん)を主人公にした短編小説集。表題作「サーチライトと誘蛾灯」が東京創元社のミステリ専門誌<ミステリーズ!>の第10回ミステリーズ!新人賞受賞作。さらに「...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。扶桑社から最新刊として出版されたこの本、1930年代フランスの不可能ミステリ。フランスのミステリといえばガストン・ルルーの『黄色い部屋』が有名だが、これはどんな作品なのか。さっそく読んでみた。自らの富の証として、マルシュノワール館を買いとることにした富豪のヴェルディナージュ。その契約の日、館の書斎には「この館から出ていけ」と書かれた脅迫状が。過去にも主人が変...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ふと見つけたこの本、副題に「陽気な探偵小説」とある。そのうえ、「戦後最高の密室ミステリ」との言葉が。ミステリ・ファンとしては読むしかない。舞台は海辺の小さな町、アムネスティ。そこに住む「長身豚軀」の名探偵ヴェリティは、ある朝、散歩中に町のホテルの窓から隣室に忍びこむ男を見つける。注意しようとホテルに入ると、窓から忍びこんだとみられる人物が殺人を告げる。銃...
ミステリファン必読の書「辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。誰もが知る名探偵といえば、シャーロック・ホームズ。ミステリではさまざまな国のホームズが描かれてきたが、ここに登場したのは香港版ホームズ。その名も「辮髪のシャーロック・ホームズ」とくれば、読まないわけにはいかない。語り手のホア・ションは科挙に合格し軍務についたが、負傷をきっかけに軍役を退き、香港で薬局の医師を務めている。下宿人を募集していたフー・アルを紹介...
ミス・マープルの代表作はやっぱり面白い「パディントン発4時50分」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。アガサ・クリスティーのミステリに出てくる探偵で、ポアロと双璧をなすのがミス・マープル。ポアロが旅先や移動中の乗り物の中で事件に遭遇するのに対し、典型的なイギリスの村や町で起きる事件を解決するのがミス・マープル。その代表作といえば、やっぱりこれ。新訳で活字も大きく読みやすい。ロンドン発の列車の座席で、並走する列車の窓に映った「殺人現場」を目撃したミセス・マ...
こんにちは! まずはじめに僕のランニングでの月間走行距離は月間200〜300キロ。 この距離を走るって実際は中途半端な感じです。 一般ランナーで(エリートの方)サブ3を達成している人はもっと走っているし、全く走らない人からしたら1日10キロ
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。辻真先といえば推理小説界のレジェンド。90歳を超えた今も作品を発表しつづけているからすごい。そんな著者の、終戦直後の日本を描いたミステリがこちら。2020年の年末ミステリランキング3冠達成。戦争の傷もまだ癒えぬ昭和24年。ミステリ作家志望の勝利は、学制改革によって男女共学となった名古屋市内の新制高校3年生。旧制中学からの制度変更で1年だけの高校生活、勝利が部長を務...
料理をラクに食をたのしく「88歳ひとり暮しの元気をつくる台所」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。おばあちゃんの日常を孫が発信したYouTubeが、あっという間にチャンネル登録者数15万人超となった「Earthおばあちゃんねる」。昨年おばあちゃんこと多良美智子さんのライフスタイルを紹介した本、『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』が12万部のヒットとなった。これはその第2弾で、日々の食事を中心に紹介したもの。第1弾に引き続き、ひとり暮らしの日々の食事を皮切りに、料...
【自分は運が悪いと思っている人にオススメな本】『運転者』ー未来を変える過去からの使者ー
『運転者』ー未来を変える過去からの使者ーは喜多川泰さんの小説です。「運・ご先祖様・生き方」などを考えさせられ、自分が世界で一番不幸だと感じている時に読みたい一冊です。こうしてこの本を目にしたり、気になったという人は、私がそうだったように、今少し運気が下がっているからなのかもしれません。そんな人こそこの本を読んで下さい。
今回も脱力(いい意味で)「大鎌殺人と収穫の秋 中年警部クルフティンガー」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日読んだ「中年警部クルフティンガー」シリーズ。2作が邦訳されているが、2作目は猟奇的連続殺人事件? 死体嫌いのクリフティンガーとは相いれない事件にさっそく読んでみた。秋を迎えるバイエルン地方。ふだんは平和な村に大鎌で首を切られた遺体が。しかも、発見場所は遺跡で、遺体の上にはカラスの死体や近くには奇妙な記号の書かれたメモまで。猟奇的事件に気分を悪くしなが...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。その独特の文体で鋭く描写される「俗物」の姿に、”イタタ”と笑いながら目が離せない作家、金井美恵子。姉が画家、妹が作家という家庭に迷いこんだ一匹のトラ猫を描く、ネコ好きにはたまらない一冊がこちら。今からおよそ30年ほど前の12月、金井姉妹の住むマンションに迷いこんだオスのトラ猫。おそらく飼猫だったその子猫を「トラー」と名づけ、ネコ好きならではの「親バカ」っぷりで...
いつまでもミステリを楽しみたい「ぼくのミステリ・マップ 推理評論・エッセイ集成」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。海外ミステリといえば、なんといってもアガサ・クリスティ。そのクリスティ作品を多く翻訳されたのが詩人の田村隆一さん。この方の訳された本を何冊も読んだ。ミステリに関するエッセイ集が出たとなると読まずにはいられない。「探偵小説、あるいは推理小説は、ユーモアのセンスとウィットの知的活性で味つけされた御馳走(エンターテインメント)」。クリスティやダールなど戦後の海...
いろいろあっても明るく乗り切る「ママ探偵の事件簿② 秘密だらけの小学校」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日読んだ「ママ探偵の事件簿」シリーズ。第1作のあとがきにあったフライフォンの行方が知りたくて2作目を読んでみた。ドタバタ度倍増の上に、新たな展開?いろいろあった第1作から1年後、パート探偵を続けるマージー。義母の援助で有名小学校に入学することになった娘のエルシーは、相変わらず犬のふりを続けている。家庭内の問題も解決しないまま夫は留守になり、代わって自然...
みえなくてもいいから感じたい「一(にのまえ)教授はみえるんです 京の都は開運大吉!」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。この世には説明がつかない事柄も多い。そういうとき、日本語には「縁」や「めぐり合わせ」などの便利な言葉がいくつもある。かの羽生善治九段も勝負を最後に決めるのは「運」だとおっしゃったとか。京都の町を舞台にしたこの本も、説明が難しい不思議な世界を描いた一冊。女子大生のようなルックスでアラフィフの大学教授一(にのまえ)凛子は不思議な力の持ち主。魔物探知ができる愛...
『美人画報ベスト』 わぁぁ…💖『美人画報』の電子版が! VOCEで連載されていた安野モヨコさんの美容イラストエッセイ『美人画報』『美人画報ハイパー』『美人画報ワンダー』の3冊が再編集&合本のベスト版として新装刊されたものです。 シリーズ3冊ともいまだに持ってるけど、書き下ろし2編が加わってるなんて言われたら買っちゃう。 (見てのとおり、好きすぎてオビまでとってある。) 2000年前後くらいの連載なんですが、あの頃はVOCEを欠かさず読んでたなぁ。 大学生〜20代前半くらいの時期なので、「スキンケア&メイク大事!」って思っていて、年齢が上の人たちが「健康が大事」って言ってる意味がわからなかったけ…
またひとつトリビアが生まれた「江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。「どうする家康」ではないが、江戸時代には知らないことが多い。学生時代の日本史は江戸幕府が始まったあと幕末から明治に飛んでしまったし、情報のほとんどは時代劇由来。全員が三河屋や悪代官のはずはなく、当然「暴れん坊将軍」でもない一般(?)の武士はどう暮らしていたのか?江戸の武家地の約55パーセントを占めたという江戸藩邸。現在の愛知県豊橋市にあった三河吉田藩に残る...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。「ママ」と「探偵」は、どうも不釣り合い。しかし、そんな「ママでも探偵」な主人公がこちら。子育てと探偵業の両立に興味津々で読んでみた。育児ストレスから食べ過ぎて、すっかりぽっちゃり体型になった30代の主婦マージ―・ピーターソン。弁護士の夫は仕事が忙しいが、子供2人が幼稚園に入ったことから、高額の保育料を賄うために働くことを決意。しかし、応募できそうな求人はスト...
トンデモ警部はドイツにもいた!「ミルク殺人と憂鬱な夏 中年警部クルフティンガー」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ミステリには不可欠な中年警部もの。古くはジョイス・ポーターのドーヴァー主任警部や、比較的最近ではウィングフィールドのフロスト警部など、ちょっとお下品な警部が実は敏腕で見事に事件を解決するのがお約束。その系譜につながりそうなこちらは、ドイツ語圏で450万部を超えるベストセラーになったシリーズの第1作。ここはドイツの片田舎の平和で小さな町。音楽隊の大太鼓の練習...
1度はやってみたいルーツ探し?「おばあちゃん姉妹探偵3 さわらぬ先祖にたたりなし」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日来、でこぼこ姉妹のやり取りにハマっている「おばあちゃん姉妹探偵」シリーズ。シリーズ8冊のうち、邦訳されている第3作を読んでみた。身長154センチ、体重48キロのパトリシア・アンと、身長178センチ、体重113キロのメアリー・アリスは、家で生まれていなければ病院で取り違えられたと思えるほど似ていない姉妹。メアリー・アリスの娘デビーとパトリシア・アンの教え子ヘンリー...
毎年同じことができるってありがたい「青嵐の庭にすわる 「日々是好日」物語」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。森下典子さんといえば、かの週刊朝日の「デキゴトロジー」の取材記者として有名だった。舞妓になった体験を書いた『舞妓どすえ』も、当時興味深く読んだ。最近では、長年習っておられるお茶に関する本も執筆されている。なかでもこれは、映画化された『日々是好日』のエピソードが満載の一冊。黒木華主演、樹木希林や多部未華子らが共演した映画「日々是好日」。その映画化の始まりか...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。先日偶然読んだ「おばあちゃん姉妹探偵シリーズ」。でこぼこ姉妹のかけ合いが面白くてハマったので、2作目も読んでみた。身長154センチ、体重48キロのパトリシア・アンと身長178センチ、体重113キロのメアリー・アリスは、自宅で生まれていなければ病院で取り違えられたのかと思うほど外見が似ていない姉妹。クリスマス直前、2人で出かけた画廊のパーティの夜にオーナーが不自然な死...
女王への愛はきっと永遠「エリザベス女王の事件簿 バッキンガム宮殿の三匹の犬」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。昨年9月、96歳で亡くなられたエリザベス女王。初めて見る英国君主の葬儀の模様に、女王がいかに敬愛されていたかを実感した。その女王を探偵役としたミステリの第2弾がこちら。亡き女王をしのびつつ、さっそく読んでみた。国民投票でEU離脱が可決された2016年。バッキンガム宮殿内のプールでハウスキーパーのミセス・ハリスの死体が発見される。折しも、ミセス・ハリスを含む宮殿の職...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。2021年『父のビスコ』で第73回読売文学賞を受賞された平松洋子さん。おいしそうな食エッセイや楽しい読書エッセイを多く発表されているが、何度も読み返しているのがこの本。読むと買い物がしたくなる。フードジャーナリストの著者が出会った品々を愛を込めて語る買物エッセイ。単行本化された6章(「オンナを上げます」、「きれいのためなら」、「生ツバ、ごくり」、「失敗してこそ...
「おばあちゃん」のイメージが覆る?「おばあちゃん姉妹探偵① 衝動買いは災いのもと」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。作家で詩人、ピューリッツァー賞候補にもなった著者のアガサ賞受賞作がこちら。格式が高い作品?と思いきや、予想を裏切るズッコケぶりが楽しいミステリ。パトリシア・アンは身長154センチ、体重48キロ、60歳の元教師。夫のフレッドとは40年間連れ添っている。65歳の姉メアリー・アリスは身長178センチ、体重113キロで3人の夫に死に別れた。家で出産していなければ、病院で取り違え...
「キュン」のある毎日を大事にしたい「好きになってしまいました。」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。「風が強く吹いている」、「神去なあなあ日常」、「舟を編む」など、独自の視点で描かれた三浦しをんさんの作品を欠かさず読んできた。無類の本好き、マンガ好きとしても知られる著者の最新エッセイを久しぶりに発見し、思わずサイン本を購入。2012年から2022年のあいだに、いろいろな雑誌・新聞で書いたエッセイを一冊にまとめたもの。一章は「日常の中の美」をテーマにした比較的新...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。アガサ・クリスティーが「外国旅行物」の中でもっともいい作品のひとつと考えていた本作。数々の映画やドラマになり、日本を含む各国で舞台化された。社交界の花形であり財産家でもあるリネットとその夫サイモン。エジプトをハネムーン中の2人をつけ狙うのは、サイモンの元恋人のジャクリーン。ナイル河観光船の中でそんな3人の関係に気づいたポアロはジャクリーンに忠告するが、忠告...