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変則十字路角の二重屋根の大きな建物の壁に、映画の垂れ幕がかかっていた。 建物は村の多目的ホールのようで、たまに巡回映画の会場になるようだ。 映画は、週2回上映されている。 インドネシア映画がほとんどだが、時々、海外からの映画も上映される。 インドネシア映画が500ルピアで、外国映画は1000ルピア。 娯楽らしい娯楽のないこの村で、映画は村人の数少ない娯楽のひとつだろう。
『ワン・セカンド永遠の24フレーム』(2022.4.14.リモート試写)1969年、文化大革命下の中国。造反派に抵抗したことで強制労働所送りになった男(チャン・イー)は、妻と離婚し、最愛の娘にも親子の縁を切られてしまう。数年後、『英雄子女』という映画の前に上映されるニュースフィルム「22号」に、娘の姿が映っているという手紙を受け取った男は、労働所を脱走し、「22号」が上映される小さな村の分場を目指すが、孤児の少女リウ(リウ・ハオツン)が、フィルム缶を盗むところを目撃する。オープニングで男が現れる広大な砂漠、文革時代の巡回映画、『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)を思わせるような村の分場を舞台に、男と少女の間を行ったり来たりするフィルム缶や、運搬中に荷台から落ちて汚れたフィルムを見せながら、本当に上映できるのか...『ワン・セカンド永遠の24フレーム』