chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
#于のブログ記事
  • 2022/03/15 10:04

    古代歌謡の分析2

    前回は、応神天皇の時代には、「い」を表記する万葉仮名はすべてや行の「い」だったということを論じました。そこで今回は、「う」を表記する万葉仮名がわ行の「う」だったのか検証してみました。まず、『大日本国語辞典』によると、「う」を表記する万葉仮名は次の13文字でした。◆「う」の万葉仮名:宇、于、汙、紆、有、烏、禹、羽、雲、得、菟、兔、卯ただし、得、菟、兔、卯の4文字は訓読みであり、残る9文字のうち、わ行の「う」は于の1文字だけとされています。◆わ行の「う」:于ところで、古事記には、前回ご紹介した「みづたまる・・・」という応神天皇の十三年の歌とよく似た歌が収録されています。全文を掲載するのはわずらわしいので、注目すべき部分を日本紀と比較すると次のようになります。(参考文献:『古事記』(藤村作:編、至文堂:1929年刊)...古代歌謡の分析2

  • 2022/03/15 10:03

    古代歌謡の分析3

    前回は、応神天皇の時代には、宇、于、紆、禹の4文字がわ行の「う」を表記する漢字だったということを論じました。そこで今回は、次の仁徳天皇の時代においても、于がわ行の「う」を表記する漢字だったかどうか検証してみました。次の歌は、仁徳天皇の二十二年に、天皇が、妃をもう一人皇居に住まわせるため、皇后の同意を求めて詠んだとされるものです。なお、漢字の表記と読みについては『日本紀標註』を、意味については『紀記論究外篇古代歌謡(上)』を参照しました。原文読み意味于磨臂苔能うまひとの長老の多菟屢虛等太氐たつることだて建言(によれば)于磋由豆流うさゆづる予備の弓弦(を必要とする)多由磨菟餓務珥たゆまつがむに途絶えた間を継ぐためには奈羅陪氐毛餓望ならべてもがも並べてみたいものであるここで、「うさゆづる」とは、弓の弦(つる)が切れた...古代歌謡の分析3

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用