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「鬼役」シリーズ。坂岡真 勧善懲悪の安心ストーリー 詰めの甘い主人公がじれったく、引き込まれる
「鬼役」第1巻 「鬼役」シリーズ。坂岡真 江戸時代の将軍の毒味役「鬼役」で、剣の達人である矢背蔵人介(やせ・くらんどのすけ)が、悪人を懲らしめるストーリー。安心して読めるし、中毒性がある。 父に勧められて図書館で手に取り、はまった。現在34巻まで出ているようだが、20巻まで読んだ。1冊に4話程度の短編で、読みやすいのもいい(短編で連続したストーリーを構成するパターンもある)。 本当に憎たらしい悪人が出てきて、蔵人介がピンチに陥ることもあるが、最後には悪人を倒すので、安心して読めて、爽快感がある。 蔵人介は、詰めが甘い性格で、最初は悪人を追い詰めず見逃したら、そのせいで善人が殺されてしまい、蔵人…
昨日は節分でしたね。寒いから、このあったかいもこもこの服着てるのかな?ああ、なるほど!鬼役をする気まんまんのソフィにゃん。3日前からこの服を着て出歩いてます。(お散歩ね)でも怖がり、弱虫(悪口)なソフィにゃんに鬼役なんてできる?この個性の時代だから、鬼も別に怖くなくてもいいか。あ、自分で命名した無邪気ならぬ、無邪鬼ねわはは、ぴったり!さてうちの無邪鬼に豆まきをしたら、どんな感じかしらん?↑ぽちっとな...
鬼役(壱) 新装版 (光文社文庫) 作者:坂岡 真 光文社 Amazon 将軍家毒味役矢背蔵人介。将軍の毒味をする御膳奉行という役目の一方、幕府に巣食う悪を裁く裏の顔を持つ。御膳所など各所に賄賂を撒き、幕府役人を接待漬けにして御用達に成り上がった商人を成敗した蔵人介は、次第に大きな騒動に巻き込まれる。そして、先に待ち受けていた罠とは―― 以下、ネタバレ有りですのでご了承ください 鬼役って何?と思ったらお毒味役のことをそう呼ぶんですね。 始めて知りました。 お仕事は毎日が命がけの立派なお役目なのに、給料がはした金なのは何でなんだ?と本当に理不尽だと思います。 毎回そればっかり思う。 名誉職みたい…
鬼役とも呼ばれる将軍家毒見役矢背蔵人介は、非番の日、町中を散策していて、商家甲州屋の店先で赤子を拾ってしまう。矢背家でその赤子を育て始めるが、ある日、その子の母であるという若い女が訪れる。その女の話から、甲州屋の金を狙った町方与力と同心の陰謀が浮かび上がる。「子捨て成敗」 矢背蔵人介の子鐵太郎が剣術道場に通い始めるが、書院番組頭の息子やその取り巻きの子らに執拗ないじめをうける。その鐵太郎をかばってくれた人は、鐵太郎に自分と同じ才能があることを見抜き、「算術本「塵劫記」を手渡す。しかし、その人は、書院番組頭毒殺未遂の濡れ衣を着せられ、殺されてしまう。鐵太郎は刀を手に取り、仇を討とうと書院番組頭の…
家慶がついに将軍となり、家斉は退位して大御所となった。 ある日、将軍毒見役(鬼役)の矢背蔵人介の家を使者が訪れる。 矢背家の居候、望月宗次郎を将軍家の影として召し抱えたいというのだ。 確かに、家慶の子である宗次郎は、影として適任であった。 家慶は将軍になると、父家斉が成し得なかった「日光社参」を行う。 莫大な費用と人員の動員を伴う社参は大事業であり、これを行うことで家慶は父家斉に将軍としての威光を示し、政治から手を引いてもらいたいのだ。 しかし、家斉はそれを激しく憎み、命をも奪おうとする。 家慶の日光社参を、刺客の一群が追う。 鬼役矢背蔵人介と影望月宗次郎は、家慶を守り切ることができるか。 *…
風花の舞う夜、将軍家鬼役矢背蔵人介は悪徳商人を暗殺すべく、闇に身を沈める。 だが、その矢背蔵人介の目の前で、見知らぬ武士が商人の命を奪ってしまう。 自らの暗殺にしくじった矢背蔵人介はその武士の背後を探る。 そこには飢饉に喘ぐ東北の民の暮らしを踏みにじりながら続けられる、津軽家と南部家の確執があった。 やがて、矢背蔵人介は幕命を果たすため、その武士と立ち会う。 雪の降る中で。 * 将軍家斉の御前で催された武芸上覧で柳生但馬守を相手に勝ったのは、北町奉行所の同心だった。 その試合の直後、同心は姿を消した。 矢背蔵人介は怪我を負った隠密と思われる人物から血判状を渡される。 それには「大塩平八郎」らの…
こんにちは、暖淡堂です。 元日、いかがお過ごしでしょうか。 ふと、時間ができたら、時代物の小説など、読んでみませんか。 坂岡真さんの「鬼役」シリーズ、お勧めです。 * 貨幣の改鋳が行われる。この機会に莫大な利益を得ようと幕閣の重臣や御用商人などが暗躍を始める。これに姫路蕃、出石蕃のお家騒動も絡まる騒動に、将軍家毒見役、矢背蔵人介は巻き込まれる。 養母志乃、妻幸恵らに尻を叩かれ、つねられながら、矢背蔵人介は自らの剣の腕を頼りに巨悪に立ち向かっていく。 * 前巻から光文社時代文庫での書下ろしになっています。困難な出来事に巻き込まれながらも、矢背蔵人介は自分を見失いません。 今回は、ある事件で知り合…
加賀前田藩の手木(てこ)足軽の相撲取りが、茶店で乱暴を働き、女を死なせてしまう。店にいた矢背蔵人介は、それを防げなかったことを悔む。 加賀藩の重臣は事件をもみ消すため、矢背蔵人介を買収しようとする。事件を起こした手木足軽は加賀藩のお抱え力士として御前相撲に出ることになっているのだ。 矢背蔵人介は賂を拒み、将軍家斉の面前で力士に恥をかかせる形での復讐を実行する。 * ハマっています。短編連作なのが、通勤電車の中で読みやすいです。気が付けは家慶の息子の影がとても薄くなっていますね。でも志乃と幸恵は大活躍。笑いどころもあります。 そういえば、江戸時代の将軍の食事メニューがよく出てきます。夕方の電車の…
元鬼役磯貝新兵衛の息子が殿中で成敗された。上役の塚越弥十郎とその取り巻き達に陰湿ないじめを受け、その挙句に切り殺されたのだ。息子の妻も塚越弥十郎に凌辱されていた。 元鬼役は矢背蔵人介の養母志乃に仇討の相談をするが、蔵人介は乗り気にはなれない。子の仇を親が討つのは逆縁であり、幕府の認可は下りないのだ。煮え切らない蔵人介を志乃は突き放す。志乃自身が仇討の助太刀をする。 志乃の策略により、蔵人介の妻幸恵は、家斉の嫡子家慶の鷹狩りで行われる弓比べに女ながら出場し、塚越弥十郎に屈辱を味わわせる。 しかし、幸恵はその後、暴漢に襲われ刀傷を追う。怒った志乃は報復に打って出る。志乃は薙刀の名人。塚越弥十郎の取…
東大寺正倉院所蔵の香木蘭奢待(らんじゃたい)を所望した将軍家斉の命を、南都から送り込まれた幻術使いの刺客が狙う。居合の達人、鬼役の矢背蔵人介は、将軍の命を守る最後の盾となる。 * 「鬼役」シリーズ、続けて読んでいます。笑ってよさそうな部分が、次第にわかってきました。ポイントは矢背蔵人介の養母志乃と妻幸恵の登場する場面の近く、かな。 幻術の使い手が現れてしまいました。今後、どのような展開になるのやら。そういえば、「居眠り磐音」のシリーズにも、幻術使いが出てきたような気がします。 通勤の電車の中とか、在宅勤務中の休憩時間など、ふと、時間が出来ましたら是非どうぞ。 乱心―鬼役〈3〉 (光文社時代小説…
矢背家の居候宗次郎は遊郭に入り浸る。宋次郎は徳川将軍家の継嗣ともなるべき身分ながら、赤子のときに家臣の子として預けられていた。家臣の御家取り潰しの際、矢背家に転がり込んだのだった。 宋次郎は矢背家に来る前から遊郭で遊び惚ける日々を送っていた。ある日、宋次郎は遊興費を手に入れるため、所持していた茶器「つくも茄子」を百両で古物商に売り渡す。「つくも茄子」は徳川家門外不出の家宝だが、赤子の宗次郎とともに家臣に預けられていたものだった。 それが好事家の関心を引く。やがて「つくも茄子」は矢背蔵人介の養母志乃の若き日の想い人、宮瀬左兵衛督の手に渡る。古物商から持ち掛けられた宮瀬が千両で買い取ったのだった。…
こんにちは、暖淡堂です。 時代物の傑作シリーズを紹介します。 坂岡真さんの「鬼役」シリーズです。 「鬼役」とは江戸城で将軍に出される食事の毒見役を務める御膳奉行のこと。矢背蔵人介(やせくらんどのすけ)は、この鬼役を長年務めてきています。 矢背には裏の顔があります。幕府重臣の命があれば、暗殺者ともなります。矢背は痩身長躯ですが、田宮流居合術の達人。用人の串田たちの助けを得ながら、盗賊へも立ち向かいます。 日頃は養父から受け継いだ鬼役の仕事を、「毒を食らって死なば本望」との静かな覚悟をもって続けています。しかし、自らの屋敷では、穏やかな主人として過ごし、家族を大切にしています。 そんな矢背の実父が…
【年表を歴史小説でつなぐPJ】鬼役<三十一>殿中 坂岡真 1840年から1845年頃の日本
将軍の毒見役、鬼役とも呼ばれる御膳奉行の矢背蔵人介を主人公とする人気シリーズ。歴史小説というよりも江戸時代を舞台にした時代物ですね。ちょうどコロナの最初の緊急事態宣言が出された頃から少しずつ読み続けてきて、現時点(2022年4月)の最新刊の一つ手前まで読み終えました。 この巻で...