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それはアタシがまだ若い頃の振り返りのお話。 時代物や古道具が好きな人が身近にいて、アタシは古物骨董のことを色々と教えてもらったものでした。 モノの見方、見るコツ、手に入れるための交渉術、色んなことを教わった。 歴史をあまり知らないアタシには勉強になったものです。 それからアタシもささやかながらコレクション的な蒐集をするようになり、暮らしに深みが持てた。 まあ、18金を拾っちゃうような人の境地までは...
矢背家の居候宗次郎は遊郭に入り浸る。宋次郎は徳川将軍家の継嗣ともなるべき身分ながら、赤子のときに家臣の子として預けられていた。家臣の御家取り潰しの際、矢背家に転がり込んだのだった。 宋次郎は矢背家に来る前から遊郭で遊び惚ける日々を送っていた。ある日、宋次郎は遊興費を手に入れるため、所持していた茶器「つくも茄子」を百両で古物商に売り渡す。「つくも茄子」は徳川家門外不出の家宝だが、赤子の宗次郎とともに家臣に預けられていたものだった。 それが好事家の関心を引く。やがて「つくも茄子」は矢背蔵人介の養母志乃の若き日の想い人、宮瀬左兵衛督の手に渡る。古物商から持ち掛けられた宮瀬が千両で買い取ったのだった。…
エドワードは敬愛する亮二の胸の内に、ある男・中原薫(なかはらかおる)がいるのを知る。エドワードが亮二によって救われたのと同じように、亮二自身も中原に拾われ、学を与えられたのだった。「満たされれば巣立つ日も来るだろう」そう言って体までも与えてくれた亮二のために、少しでも役に立ちたいと願い、懸命に支えようとするが…。 亮二さんにけっこう重めの暗い過去がありました。 中原先生宅の書生になる前、奉公していた別の所で、 男たちから乱暴を受けていたんです。 体が弱くて貧弱で何の役にも立たないが、 キレイな顔をしているから俺たちの慰み者にしてやるって(>_<) 好き勝手され放題だったようです…。 たまたまそ…
明治末期。日露戦争後の電力需要の拡大を受け、欧州帰りの佐伯亮二(さえきりょうじ)は、地方の水力発電所の計画技師として参画し、忙しい毎日を送っていた。彼の傍らに居るのは、忠実な助手・エドワード。2年前に”言葉も話せぬ阿呆の男”として働いているのを見つけ、世話してやったのが始まりだった。二人の主従関係は、少しずつ変化を見せていて…。 お久しぶりぶりのたつもとみお先生です(^^)/ 『1/365の恋人』以来で、なんと去年の3月ぶり。 相変わらずといいますか、 やっぱり絵がすこぶる美しいです。 今作ではその美しさにさらにさらに磨きがかかっていて、 攻めのエドワードの ”雄み” がカッコ良くて、 無性に…
新感覚のお江戸BL!?「密書でござる!-隠密大江戸春情録-」斑月/感想
こんにちは、シタカラモモコです! 今回は新感覚のお江戸BL!?「密書でござる!-隠密大江戸春情録-」のネタバレ感想です。 いや~面白かった!絶倫家老×従順な隠密×淫靡な若殿が繰り広げる、ギャグBLです
【読書記録】上田秀人 「百万石の留守居役十七 要訣」 壮絶な舌戦の果て
上田秀人さんの小説のファンは多いかと。 剣戟シーンもとても面白いのですが、言葉で挑む舌戦にも息を呑みます。 この「百万石の留守居役」シリーズは、加賀前田藩の宿老本多政長の娘婿、瀬能数馬の成長を描いています。 シリーズ前半の、徳川将軍位継承での波乱を自らの剣の腕で乗り切った後、瀬能数馬は江戸で留守居役として加賀藩のために働きます。 そこで、瀬能数馬は義父本多政長によって鍛え上げられます。 第十七巻では、その一応の仕上げ。 シリーズ最終巻になります。 江戸城にいる重臣や、紀州藩藩主の仕掛けた加賀藩への難題を、本多政長に助けられながらも無事に切り抜けます。 上田秀人さんのシリーズものをいくつか読んで…