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論点6 道具存在論は存在了解をどのように深めたのか? 探究途上とはいえ、ハイデガーは実存カテゴリーまで創設して常識外れの議論を展開したのだから、存在への問いについて少なくとも中間報告があってもよさそうなものだが、ハイデガーは先を急ぐのである。そこで意味不明とされている存在...
論点5 なぜ「めじるし」は世界適合性を開示するのか? ハイデガーの言う「道具連関」とは製造プロセスの連関に限定されるものではない。まずこの点をおさえておかないと、道具連関が環境世界を開示することはなんとなく分かっても、なぜそのことが「めじるし」による世界適合性の開示に繋が...
論点3 現存在の「眼前性」とは何か? アリストテレスのカテゴリーは実体、分量、性質など10個あって、それらは述語としての最高類となる。だから実体や分量というカテゴリーの上位の類は存在しない。 で、ハイデガーはこれらのカテゴリーは「眼前存在」に適用できるが、現存在には適用...
ハイデガーの「存在と時間」はよくできた本で、素人の私でもそれなりに大筋の論旨を追うことができるんだけど、細かいところがモヤーッとして分からない。そこで分からないところを各論点として自分なりの理解を整理しておく。 論点1 現象は知覚対象か? ハイデガーは存在が現象だと言う...
デリダの「精神について」は、ハイデガーの「精神」についての書なんだけど、読み進むうちに、むしろ問うことFragenが中核になってるんじゃないかと思うんだな。 「精神」がFragenであること、そして括弧抜きの精神がFragenを喪失してること、そう捉えると、デリダの言わ...
そもそもデリダは「精神について」という本で、何を論点としてるのか。そりゃ、この本はハイデガー研究としても秀逸なんだけど、単なる解説書じゃない。それはフッサール研究の「声と現象」もそうだけど、根源が根源じゃなくて、常に非-根源によって汚染されてることを告発してるんだ。ハイデ...
デリダの「精神について」(港道隆訳)は、抑圧されたものの回帰としてハイデガーの「精神」を捉えている。デリダは序論を難解にするというクセがあって、ツカミが悪いんだけど論述が進むにつれて問題が明確になると、俄然面白くなってくる。 ハイデガーは「問われているもの」Gefrag...
死について徹底的に思考した人は、言うまでもなくハイデガーとフロイトだけど、両者の死の捉え方はベクトルが逆向きになっているようだ。つまりハイデガーの臨死存在は死を「将来」として捉えているのに対し、フロイトの「死の本能」は死を過去のものとして、生誕以前の無機物への復帰衝動とし...
不安は、人間にとって根源的な感情だとハイデガーは言います。どの人間にも共通にある可能性は死です。死という可能性を含み込みながら、私たちは今を生きています。もっ…
「人の目が気になる」 私たちが行動を起こす時、「人の目」を行動の基準になってしまいがちです。では「人の目」というときに「人」とは何でしょうか? 現存在には本質…
昨夜、市内の神社仏閣での屋外アートとライトアップの催事に行ってきました。 日中は来る人を浄め癒す神社仏閣も、夜は門を閉ざし、また閉ざさないまでも、立ち入るのを…
実家に落ち着いたと思ったら、次から次へと、心が泡立つようなことがいろいろと起きますが、習い始めた三味線の練習が、意外に心の落ち着きを得させてくれています。 夫…
この病気の当事者はかなりの数の方が経験したかもしれません。私も「死ぬかもしれない」「死んでしまっても構わない」と感じたことは多々ありました。 それは妄想が絶頂の時だったと、今なら冷静に振り返ることができます。どこにいても自分の命が狙われている、とか家
私は、「汝の意志の格率を常に同時に普遍的立法の原理として妥当しうるように行為せよ」という名言を述べた人物を問う問題をテストに出した。答えは語群から選ぶしくみにしており、私は、語群にカントの名前を入れたつもりだった。しかし、私は誤って、カントではなくハイデガーの名前を語群に入れてしまっていた。おまけに、私はタイプミスまでしており、「ハイデガー」の名前さえ正しく打てていなかった。私は、歳をとったことで自分の能力が衰えたことを痛感した。 < 完 > ↓ ここ1年ほどの間に公開した夢をまとめました ↓ おもしろ夢日記Ⅲ: アラフォー男の15年の記録