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古い絵葉書から(2)古い絵葉書から昨日の「坂の上の雲」見ました。何度か見ていてもドキドキしますね!バルチック艦隊が対馬を通るのか、はたまた津軽か宗谷海峡かで連合艦隊の参謀連中が憔悴していた時期、大本営海軍部参謀であった財部彪が海相山本権兵衛宅に自転車で急行する場面がありました。前回書きましたが創作ではなく実際に自転車で駆け付けたようです。あの辺りの話はとても好き。東郷平八郎も山本権兵衛も凄いよなあ…...
広瀬武夫と日露戦争、旅順口閉塞作戦8(ドラマ『坂の上の雲』)
いきなり寒くなりましたね。めったに雪が降らない、めっきり雪が降らなくなってしまった地域に住んでおりますが、今日はちょっと雪でも降るのかというか、やや雪っぽい雨が…降っていたのか(曖昧そして今話題のインフルエンザが自分の周りで大流行!やだーこわいー(棒皆様もお気を付けください。***90分放送の「広瀬死す」回の後半を見ているのですが、これ本当に良く描けてると思う。時系列、また言葉も資料にかなり忠実。恐...
サイト更新しました。近代:慶明雑録より『慶明雑録』より薩摩の戊辰戦争史料集『慶明雑録』より石神良策の話、土持佐平太、土持平左衛門の書簡murakumo1868.web.fc2.com桐野利秋の指のスピンオフです。お盆前に更新する積りだったのだけれど伸びてしまった。桐野の欠指について調べていた際に探し当てた『慶明雑録』という史料が面白くて、そこからの話になります。慶明雑録は薩摩藩が作った薩摩藩の戊辰戦争史料で、今分かってい...
日本の武士の主従関係におけるルール性の欠如:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第四章メモ2
前回は近世の武士の心性に「意地」と「法」の深い緊張関係があるという話でした。今回はそれの続きで伝統中国の士大夫との比較から始まっています。以下、だいたいの要約です。儒教社会の社会秩序を実現する手段として「礼」のプログラムがあります。「礼とは、日常生活の基本的局面において関係者がいかにふるまうべきかを、特にその行為の外形に注目して規定した規則集である」。儒教は個人の倫理であるとともに、周囲にも礼を守...
サイト更新しました。近代:あとみよそわか3 サイト振り返り3秋山真之のこと(日露戦争以後の話、宗教に傾倒した晩年、大本教)、海軍兵学校15期の人々murakumo1868.web.fc2.com サイト振り返りの続きです。今回の目次はこんな感じ。【13】秋山真之のこと【14】秋山真之のこと 続【15】秋山真之のこと 続々【16】海兵15期の人々 再び【17】海兵15期の人々 再々今回は見ての通り大体秋山の話です。この辺りは全然サイトの振...
サイト更新しました。近代:あとみよそわか2サイト振り返りの続きです。今回の目次はこんな感じ。【7】加藤高明と原敬、伊東巳代治【8】海軍の人々、あれこれ【9】日露戦争の頃の艦長たち【10】提督の話【11】海軍のリストラ【12】大王と努力する天才本当に申し訳程度の政治家の名前。笑ほぼほぼ海軍の話になります。人物の話と、停限年齢(定年の事です)や大佐から将官への進級は難しいという話、広瀬ら海兵15期あたりは大正期の...
サイトの広瀬武夫年表の手入れをしているのですが、明治33(1900)年の以下の一文を見てこの浜口代議士って誰かしらと。代議士ならすぐに分かるだろうに、調べた事無かったなと思ってさ。代議士で浜口と言えばすぐに浜口雄幸が思い浮かぶのですが、二八会なので流石に違うなと。雄幸だったらと思うのは私の希望すぎる。笑二八会は何度か触れた事があるのだけれど、こちら(下の方)、またはこちら(下の方)をどうぞ。蕎麦でも打っ...
サイト更新です。近代:あとみよそわか1 サイト振り返り1海軍軍縮と財部彪、参謀本部を廃止したい高橋是清と統帥権、ミリ飯と文豪、広瀬武夫と海兵15期の人々murakumo1868.web.fc2.com 果たしてこれは更新と言って良いのかとも思うけれども。題名からして想像がつきそうですが、先日来書いていたサイト振り返りです。結構な記事数になってきているので、うちのサイトにどんな話があるのかを知る切欠になればいいなと思って...
昨日の続き。以下写真は『財部彪日記 海軍大臣時代』の解題「一九二〇年代、財部彪の海軍大臣時代の動向」(太田久元)より。この1ページに2ヶ所……3ヶ所? お、と思うところがありまして。その1。右側の赤丸。「海軍の本」で「加藤友三郎は井出を後任の海相にしたかったと思う」と書いたのですが、やっぱりそうだったか。結局それは実現せず井出海相は誕生しなかったのですが、解題中その理由のひとつとして上げられているのがそ...
死人に口なし昨日の続き。以下写真は『財部彪日記 海軍大臣時代』の解題「一九二〇年代、財部彪の海軍大臣時代の動向」(太田久元)より。この1ページに2ヶ所……3ヶ所? お、と思うところがありまして。その1。右側の赤丸。「海軍の本」で「加藤友三郎は井出を後任の海相にしたかったと思う」と書いたのですが、やっぱりそうだったか。結局それは実現せず井出海相は誕生しなかったのですが、解題中その理由のひとつとして上げられ...
広瀬武夫さんお誕生日おめでとうございました!(過去形)土曜日、大分の広瀬神社で例大祭が行われていましたが、残念ながら今年も欠席になりました。コロナ禍になってからは参加謝絶だった大祭に今年は久しぶりにお誘い頂いていたのですが、法事が重なってしまった。祖父母の33回忌を抜けるのは流石にちょっと。37回忌はしないかもしれないし。この銅像が広瀬神社の鳥居の前にある事から、相当前の写真だという事が分かります。笑...
佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』のメモを再開します。第Ⅰ部がヨーロッパでの近代の成立とプロテスタンティズムの関係についてでした。それを踏まえて日本の近世から近代を比較してみるのが第Ⅱ部です。読んだのはもう10年くらい前になるので内容はうろ覚えです。第I部に比べると個人的な関心は低いので、のんびりメモをとっていくことにします。第Ⅱ部 日本的近代の地平第四章 個体的戦闘者と「自由」 -「日本的」社会の誕生-一...
ポーラ美術館 2023年企画展スケジュールのご案内 - Digital PR Platform Digital PR Platform 2023年は、近代から現代までの個性にあふれた作家たち
特別企画展コラボイベント「銅鐸鋳込み体験」【土日祝日限定】 - 吉野ヶ里歴史公園吉野ヶ里歴史公園開催日時 2022年9月17日(土曜)~11月6日(日曜)...
ここまでのまとめをもとに全体の流れをなんとか抜き出してみたいです。まずはまとめ9、10、11の内容を、時系列で下に書き出してみます。プロテスタンティズムは「経済的な欲望が《無軌道な本能的享楽》であること」をある意味で発明します。そしてこの本質的に無際限で逸脱的な欲望を原罪として読み込みました。原罪が成立するためには罪を帰着するための根拠が必要で、こうして欲望を制御すべき自由意志なるものを見いだしました...
メモまとめのまとめ2回目です。前回のまとめの結論をもう一度書いておきます。ピューリタン社会の社会契約論的な自由な個人を前提する一次モデルが、結果として近代と同様の制度の無限更新運動をひき起こす。ピューリタン社会における神の存在の代わりに、近代社会は進歩の観念を利用することで社会秩序の自発的な変更を可能にしている。一度成立してしまえば近代の方が優位なので、近代社会が再帰的に成立することになる。で、ピ...
メモまとめのまとめ1回目です。結論にあたる第三章を先に要約して、第一章と第二章の配置がどういう理由だったか考えようと思います。まず第三章のまとめをみてみます。西洋近代は一次モデルとして社会契約論的に自由な個人が契約によって社会を作り出す、という考え方を持っています。このことで「自由な個人の間にいかにして社会秩序をつくりうるか」というホッブス問題が生じます。この問題の解決は現実的には不可能ですが、解...
第三章のメモまとめ二回目です。ピューリタン社会と西欧近代社会の共通点として「制度更新のダイナミクスをその内部につくりだした」ことが挙げられます。無限の更新運動としての現れは同じなのですが、ピューリタン社会と近代とは一次モデルが異なっています。ピューリタン社会の一次モデルは神の存在が前提となっているので、制度Iの選択は「選択できる」というよりも「選択せざる」を得ないもので、「彼らは『自由』たらんとし...
第三章のメモのまとめ一回目です。ざっとみる限り、一つの結論を補強するために視点を変えての繰り返しが多い感じです。西洋近代の定義で重要なのは、社会契約論的に自由な個人が契約によって社会を作り出すと考えられていること(一次モデルとして?)です。このことで「自由な個人の間にいかにして社会秩序をつくりうるか」というホッブス問題が生じます。西洋近代社会はホッブス問題の解決として「自由な個人を保存する社会秩序...
ピューリタン社会の制度更新のダイナミクス:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第三章メモ3
第三章第二節前半のメモを書いておいて上げるのを忘れてたみたいです。だいぶ順番が前後しましたが第三章第二節前半のメモです。前半はこれまでの内容の確認になってます。以下、だいたいの要約です。二 近代の歴史的変遷(前半)ピューリタン社会と西欧近代社会の共通点として「制度更新のダイナミクスをその内部につくりだした」ことが挙げられます。ピューリタン社会の方は「業の契約」(神とアダムの契約)を具体的な規範にし...
第二章のメモは残り2つです。前回までの内容とのつながりが重要なんですが、まずはメモを簡単にまとめてみます。十七世紀のニュー・イングランド社会は、ごく伝統的な規範の内容を、個人の契約の結果という新たな形式(フォーマット)によって読み込んだ点において近代的でした。そしてゼクテの論理にもとづく社会の形成が、結果として社会の一次モデルそのものの転換となって現れます。「特定の個人の人格に回収されず、かつ、個...
前回のまとめはアメリカ植民地社会から近代組織的な法人格会社へとつながるという話でした。まず第二章メモ3はプロテスタンティズムの契約神学についてです。その特徴は、禁欲される自己/禁欲する自己の二重体が無限に連鎖していくところです。「無限二重化の結果として、個人は自らにも到達不可能な「内部」を、自己の無限遠点としてもってしまう。それこそがあの近代的主体を特徴づける超越的「内面」にほかならない」。そして...
ニーチェまでは形而上学の枠組みに入るはずなので、シェリングからニーチェまでざっとみておきます。後期のシェリングは、合理的な事物の本質存在は神に由来するが、非合理な事実存在は神よりももっと根源的な神の根底に由来すると考えています。ここでいう神は理性と言い換えてもよく、彼は神の根底を「神の内なる自然」(Natur in Gott ナトゥーァ・イン・ゴット)と呼んでいます。彼による神の内なる自然とは、生きて生成、生動...
第一章のメモまとめ前半です。まず第一章で「プロテスタンティズムは資本主義をうんだか」についての考察です。ウェーバー仮説は簡単に言えば次のようなものです。「合理的な生活態度と現世に対する能動的な態度を要求する《禁欲的プロテスタンティズム》の倫理から《資本主義》の精神はうまれ、それが《近代資本主義》をうみだした。むろん、それは《近代資本主義》をつくった要因のあくまでも一つであるが。」ウェーバー仮説への...
前からまとめるか後からみるか迷ったんですが、いつも通り前からいきます。序章が30ページあってメモも4つあるので、序章からまとめていきます。序章 <近代>を語る地平 -主題と方法と構成-日本は西欧とのズレがあるので、西欧近代社会を相対化してみることができます。しかしこの視点では捉えることのできないことがあって、日本や西欧を含む近代社会全体をとらえなければいけません。近代とは何かを問うための方法として、...
デカルトからヒュームをまとめてひとまずの終着点を与えたのがカントです。カントに続くドイツ観念論と呼ばれる哲学者では、対象の認識ではなく対象の認識をする自己を認識する、といった方向に行くので、そちらは見ないことにします。ヘーゲルの同一性と差異の思考にはそこに含まれないものがあるんですが、知覚・認識論とは直接関係なさそうなので、そこも飛ばします。デカルトを代表とする十七世紀の理性の哲学者においては、神...
デカルトからスピノザあたりまでの認識論で基盤となっているのはイデア論でした。心身相関もイデアを仲介することで解決が図られているようでした。今回はイギリス経験論のところを見てみます。まずロックからです。ロックは「観念」を思考対象全般を指すかなり広い言葉として使っています。同じ観念の言葉で指しているのでわかりづらいのですが、彼が経験によって獲得されると主張したのは、胎児の時点ですでに成立する感覚をもと...
ホームページの「近代の哲学まとめ」ページを書くのに苦労してて、先にこっちにメモを書いておくことにします。「知覚・認識論」、「西洋近代形而上学」、「自然科学と形而上学」の三つの項目で書く予定で、今回は「知覚・認識論」についてのメモ1回目です。まずはデカルトからです。デカルトで関係しそうなのは心身相関のところです。彼は真に存在するのは精神のみで、それに捉えられる物体の本質は延長などの量的諸性質です。そ...
近代という無限運動:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第三章メモ4
第1部最後のメモになります。やっぱり今回も細かいところはわからなくて、結論にあたると思われるところだけメモして終わりにします。三 西欧近代の無限運動西欧近代は「日常的な営みをかたちづくる具体的諸制度を不断に解体し再編成している社会」と映ります。これだけだと内部の一次モデルを無視して組み立てられた二次モデルです。「西欧近代社会の自己組織性は、ホッブス問題の西欧的解決可能性と社会以前的な個人の存在とい...
社会以前的な個人と近代社会:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第三章メモ3
第三章第三節後半のメモです。前半でピューリタン社会の説明だったので、後半でそれに対する近代社会の特徴についてです。以下、だいたいの要約です。ピューリタン社会では個人の「自由」は神との契約という形式で成立するものですが、十九世紀型近代社会の一次モデルでは神の審判と救済が正面に現れることはありません。ピューリタン型の一次モデルでは、具体的な社会秩序や制度の変化を説明できないという問題があります。それに...
自由を根拠とする二つの循環的制度構造:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第三章メモ2
ここから近代社会とは何かという問いの回答にはいっていくわけですが、前の内容を忘れてよくわからなくなってるところがけっこうあります。読み返しは第1部を読み終わってからしようと思うので、わからないところはわからないところで、そのままメモをとっていくことにします。近代社会の基本的な特徴として次の二つが挙げられています。①学校などの具体的な諸制度の運営上で、個人の選択の自由を大幅に認める選択-帰責の論理をと...
第三章に入ります。次章からは日本の近代の話に移るので、ここで一つの結論が出てくるはずです。第三章 近代社会とホッブス問題 -近代のダイナミクス-一 解かれる「問い」西欧近代社会の定義はいくつかあるのですが、決定的に重要なものとして社会契約論的思考が挙げられています。社会契約論では自由な個人が契約によって社会を作り出すと考えるので、「自由な個人の間にいかにして社会秩序をつくりうるか」というホッブス問題...
個人の権利の不可侵と私有財産の不可侵:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第二章メモ7
第二章最後のメモです。これまでのまとめになっているはずですが、けっこうな部分がよくわかりません。わからないところは置いといて、第三章までメモとってから考えることにします。まず、ゼクテの論理をもとにした社会と社団の交錯が近代社会を産み出した、というところからはじまっています。社団が具体的に何を指すのかがよくわからなくて、たぶん法人や近代組織のことだと思うのですが、後回しにします。この交錯に理念的な『...
近代誕生の説明の佳境が見えてきてて、ここから三章まで一気に読みたくなってきました。いやすでに二、三度読み返してるのだけど、もう内容覚えてません。週二、三回くらいにペースアップしてメモをとっていくかもしれません。四 「最初の」近代社会十七世紀のニュー・イングランド社会は具体的な規範のレベルでは「中世的」といえるような厳格な社会だったそうです。当時の教会で具体的な罪とされたものが多数紹介されていますが...
社会としての会社:佐藤俊樹『近代・組織・資本主義』第二章メモ1
第二章に入ります。第一章で、個人と組織の合理性の分離が結果として近代資本主義を産んだということが言われていました。そしてプロテスタンティズムと近代組織をつなぐのはまず、政治組織だったというまとめで終わってました。第二章ではそのことについて展開されるはずです。第一節はアメリカ植民地の民主主義的特異性について詳細に記述されてます。私ではまとめられないので、話のつながりを考えたときに重要と思えるところだ...
近世はルネサンスから始まり、その後バロックを経て、18世紀にはロココに突入。 Patreon3月の新作より 18世紀の自堕落な貴婦人 それまでのバロック様…