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イタリア系アメリカ人のギタリスト、デヴィッド・スピノザのファースト・アルバム。1曲目はカーペンターズのスパースターのインストVer。こういうヴォーカル曲をかっ…
神の無限という場合、それは数の無限ではないのは当然として、どういう意味での無限なのか一応の整理をしてみよう。 スピノザの言う無限については今一つ分からない。特に属性の無限と実体(神)の無限との関係が分からない。数の無限なら可算無限と非可算無限について無限の水準の違いが明...
「エチカ」における実体と属性はバチクソ難解な概念で、未だに私はよく分からないんだけど、自分なりに分かる範囲で一応整理しておくことにする。 スピノザ全集の新刊は喜ばしいことだが、私に言わせれば「スピノザ事典」かゲルーの著書を翻訳刊行してもらいたいものだ。なぜなら「エチカ」...
「エチカ」の公理によると「結果の認識は原因の認識に依存しかつこれを含む」(第1部公理4)とある。 だけど考えてみると、これはヘンだ。 もし結果の認識に原因の認識が含まれているのであれば、神は万物の原因だから、人間は現在の結果を認識することで神を認識できるはずだ。だが実...
前回、私はラカンのシニフィアンにはあたかも物体性があるかのように思われると述べたんだけど、「シニフィアンの物体性」がどういう事態なのか明瞭にする必要がある。まあラカン自身も初期の論文(「無意識における文字の審級」)でシニフィアンを「物質的支え」としているんだけど、例のごと...
スコトゥスによる神の形而上学的探求(一般性としての神)は、あくまで彼の神学的探求(特異性としての神)とは区別して遂行されてるんだけど、それはそれなりに本格的なんだ。それはある一点というか自然知性による探究としてスピノザと結びつく。そこが興味深いところだね。 スコトゥスは...
現代思想における「特異性」はヘーゲル的特殊とは異なってるんだけど、それがどんな風に異なってるかを問い尋ねるとすれば、そもそもの淵源から探るしかない。 スコトゥスは神の認識を自然的神認識と超自然的神認識の二つに区分し、後者を前提として前者が成り立つとしている。「存在の一義...
まず最初になぜ感情と苦痛を問題とするのか、その理由を説明しておこう。それは生死に関わるからだ。人は苦痛を避けることによって、死をもたらす害悪から逃れる。だから苦痛と悲しみという感情が等根源的であるとしたら、感情もまた避けるべき信号かもしれない。にもかかわらず、人は喜んで悲...
読書が喜びであるのは、どんな本を読んでも、それまで自分の知らなかった事柄を知ることができて精神が拡大するからである。だが一方で不安もある。果たしてこの本を最後まで読むことができるか、途中で挫折するのではないか、さっぱり理解できなくて読むのが苦痛になるのではないかという不安...
現象学と言えば意識中心主義だからオワコンであって、スピノザとは無関係と思われるかもしれない。だけど私見では一つ共通点がある。それは両者がともに意識(コギト)を「志向性」として捉えていることだ。スピノザの「デカルトの哲学原理」とフッサールの「デカルト的省察」は、ともにデカル...
17世紀の哲学者、スピノザは、その著書『国家論』において、自然状態(無法状態)にある国際社会にあって、戦争とは、一国の意思のみで起こすことができる、といった意味の言葉を残しています(第3章第13節)。今般のイスラエル・ハマス戦争につきましても、何者かによる‘戦争への強い意志’が窺えます。その意思の所在については、メディア一般が報じるように、多くの人々は、イスラエルを奇襲したハマスの意思ではないかと考えるかもしれません。しかしながら、奇襲の一瞬ではなく、歴史的な経緯や戦争利権などを含めて考察しますと、真に戦争を望んだのは、直接的な開戦事由を造ったハマスとは限らないように思えます。偶然にしては、‘余りにも出来過ている出来事’の連続であるからです。そこで、戦争意思の源泉を突き止めようとしますと、イスラエルも表層...アメリカも戦争を望んでいる?
「スピノザの深遠なる哲学:神秘と宇宙の結びつき」- スピノザの哲学が紡ぐ、人間と宇宙の魂の共鳴。自然の神秘と心の情念が宇宙と交わる奇跡に迫ります。
神サマ仏サマ、つまり神道と仏教のその双方を有難く信心するスタイルは、いわゆる 「神仏習合」と呼ばれ、仏教伝来以来の日本民族の信仰は、ほとんどの期間そうした 形式で行われてきました。 つまり、神道の神サマも仏教の仏サマを区別することなく、信仰の対象となっている のですから、日...
非常に大雑把に言えば、近代においてはその過不足が生じるのであり、ホッブズはそれをjusの過剰(自然権)として発見したのである。スピノザもこの発見を継承する。だが、例の如く、その継承の仕方は尋常ではない。(p.250) 上記引用文は、本書の後半に登場する。私はここに至るまで、いくつもの「尋常ではない」考え方を目の当たりにしているので、けっこうどきどきするわけです。スピノザはどういう風に考えるんだろう? って。 それで、スピノザの考えを知って衝撃を受けて、私の中の常識・先入観・思い込み、といったものが砕け散り、よちよち歩きの私が誕生する、というのが、本書を読んでいるときのお決まりの流れである。 例…
実はというほどのことではありませんが、植物に関する本をポツポツと読んだりしています。まあ、植物に関係ない本の方が多いのですけどね。しかし、読書感想文は苦手ですから、あまりブックレビューは書きません。しかし、年末だけはこの1年を振り返るために、今年のベスト10
スピノザとは17世紀ヨーロッパ。オランダの哲学者である。ユダヤ人の家系で、小さいころからユダヤ教団の律法学院で勉強した。だが成人してユダヤ人のコミュニティから追放されている。聖書は真理など教えていない?スピノザは聖書は真理などを教えていない