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ですから、どうすれば自らの力がうまく表現される行為を作り出せるのかが、自由であるために一番大切なことになります。(p.110) 面白くて三回、読んだ。どういうところが面白かったかというと、まず、読みやすいということ。 そして、読みやすいけれど、既成概念や陋習に染まり切った私には、スピノザの斬新な考え方は、すんなりと理解できない。その戸惑いも、面白い。 そしてそうやってたじろいでいると、必ず「わかりやすい例え」が登場するのです。その例え話が本当にわかりやすくて面白くて、また、登場するタイミングも「待ってました!」といった感じで最高で、面白い。 本質は、形ではなく、力=コナトゥスだということ。 善…
非常に大雑把に言えば、近代においてはその過不足が生じるのであり、ホッブズはそれをjusの過剰(自然権)として発見したのである。スピノザもこの発見を継承する。だが、例の如く、その継承の仕方は尋常ではない。(p.250) 上記引用文は、本書の後半に登場する。私はここに至るまで、いくつもの「尋常ではない」考え方を目の当たりにしているので、けっこうどきどきするわけです。スピノザはどういう風に考えるんだろう? って。 それで、スピノザの考えを知って衝撃を受けて、私の中の常識・先入観・思い込み、といったものが砕け散り、よちよち歩きの私が誕生する、というのが、本書を読んでいるときのお決まりの流れである。 例…