メインカテゴリーを選択しなおす
午後6時半。母の夕食の時間だ。 友人との電話を途中で断り台所に立つ。 母の廊下を歩く足音の後、リビングの戸が開く。 いつもより少し早い。焦り気味で味噌汁を椀によそう(る)。 食卓に置いた途端「味噌汁はどうでもいいのよね」と、母は椀を片手で遠ざけた。 時間に間に合うように急いで支度をした私は、瞬時にキレた。 「そんな言い方はないんじゃないの」 母は少しびっくりした風で、わけがわからない顔をする。 「出した途端に、味噌汁はどうでもいいって言うことはないんじゃないの」 「だって、出した時に言わなきゃわからないじゃないの」と母が言う。 ほう・・・喧嘩を売る気か?! いやいや、これはたぶん自分の発した言…