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近年、エラリー・クイーンの悲劇四部作や国名シリーズなどの初期の作品が、角川文庫と創元推理文庫から相次いで出版され、さらにはハヤカワ・ミステリ文庫からは、中期・後期を代表する「災厄の町」を初めとした作品が出版された。いずれも新訳で読みやすくなったので、新しい読者を開拓する事に繋がったのは、長年クイーン好きを公言してきた自分としては喜ばしい限りだ。 エラリー・クイーンの代表作と言えば「Yの悲劇…
ドルリー・レーンが「悲劇四部作」を解決に導いたのは一体いつのことか?
ファイロ・ヴァンスに引き続き、今度はドルリー・レーンだ。言わずとしれたミステリー作家エラリー・クイーンが生み出した二人の名探偵のうちの一人だ。作家と同名の探偵は長きにわたって活躍する事になるが、ドルリー・レーンが解決した事件は「悲劇四部作」に限られる。エラリー・クイーンの研究家で知られる飯城勇三氏によると、バーナビー・ロス名義でクイーン名義とは違う出版社から出したけれど、クイーン名義ほど売れな…