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冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…110
「どういうことだ?」 目の前にいるのに、手が届かない。しかも、かすりさえしない…透明の壁を隔てて、すぐ目の前にいるというのに…近づくことさえ、出来ないのだ。「…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…109
「えっ?」 まさか…ジュンペイ?「ジュンペイ、どうしたの? なんで、こんなところにいるの?」思わず裕太が声をかける。『あぁ、やっと気づいてくれた』水の中にいる…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…108
透明なゲル状の壁の向こうに、何かが見えているようだ。裕太が、試しにその前に立ってみると、確かに自分の姿が映っている。それからさらに、もっとよく見よう…と、中…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…107
なんだ、それは…裕太には、今一つよくわからない。「じゃあ、ジュンペイの今いるところは、どんなの?」とにかく今、会話が出来るうちに、少しでも手がかりを手に入れ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…106
(あぁ、何てことを言っているんだ! もうちょっと、まともに話せないのかなぁ) 裕太は我ながら、自分が情けなくなる。「泉?」 だが、ジュンペイの反応は違うようだ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…105
裕太はなぜか、焦っていた。この洞窟に入ってから、どのくらいの時間がたったのだろう?外の世界が見えないせいか、まったく時間の感覚がわからないのだ。「電池があと…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…104
「ボクには…ジュンペイの姿が見えないんだ」 これは、致命的だ。裕太は困ったように、声の方に顔を向ける。「えっ、そうなのか? だったら、どうやって、ボクがここに…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…103
「え~っ、何のこと?」 すぐにジュンペイが、聞き返す。どうやら本当に、身動きが取れなくて、困っているようだ。「リモコンだよ」ポンと裕太は返す。「リモコン?」何…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…102
「それがねぇ、どこかに落っことしたみたいなんだよぉ」 話の内容の割りには、ケラケラと笑っている。なんだよ、それ。ジュンペイらしいなぁ…と裕太は思う。「へぇ~間…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…101
だが再び、「おーい、誰かいませんかぁ?」今度はさらにハッキリと、聞こえてくる。その声は…(やっぱり、ジュンペイ?)「おーい、ジュンペイ~!!」裕太は、のどが…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…100
「あのぉ~あなたは、どこにいるのですか?」 もう一度、その人に声をかけたけれど、もう返事は返ってこない。さっきまでの気配も、感じられないので…「行ってしまった…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…99
「キミは、とっても…素直な子だなぁ」 どうやら裕太のことを、気に入ったらしい。「この竜は、まだ子供だけど…十分キミの役に立つはずだ」 保障するよ。やけに自信満…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…98
ちょっと、今…何と言った?裕太は、確かめるように、その人に尋ねる。「入り込んで来た?」「そうだ」「入り込んで来たって…どこに?」「それは…」その人は、少し言…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…97
やはり…リュウタか?ようやく落ち着きを取り戻すと、裕太は考えを巡らせる。「この奥に、キミの探している人が、いるはずだ」まるで感情のない機械のように、その声は…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…96
てっきり暗い水の中にいるのか…と思いきや、なぜか暗いトンネルの中を突き進んでいる。「えっ?どういうことなんだ?」キツネにつままれた気がして、思わず後ろを振り…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…95
(あ~、やっぱり、水の中にもぐるのかぁ) どうも裕太は、気が進まない。何だか段々、憂鬱になってくる。それでもしぶしぶ、裕太が竜に乗ると…それを確認したのか、竜…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…94
「リュウタが…入れるの?」 チラリ…と、竜の方を振り向く。(どんなに頑張ったって…それは無理だろ)それに、そんなに深そうにも見えない。長老は、鋭いまなざしを、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…93
「えっ、ボク?」 だって、今さっき…長老が、ボクには無理だ、と言っていただろ?そう思って、裕太は長老を振り向く。「ユウタ!勘違いしてるでしょ?」にぃっと、リュ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…92
「簡単って?」 そうなのか?裕太は、リュウの方を見るけれど…リュウはまったく気にする様子もなく、「うん!」ピョンと、また跳ねる。「リュウタだよ!」突然、嬉しそ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…91
「でも…あの中に投げ込んでも、ムダだ、とさっき言ってたじゃあ ないか…」 裕太には、何が何だか、わからない。「それは…この世界のものじゃないと、中には入れない…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…90
「怒らない、怒らない」 こちらを見上げるリュウと、目が合う。「だったら…前みたいに、ドローンを飛ばしてもらうとか?」それなら、出来るはずだ。(だって、さっき、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…89
「試してみようと思ったのに…」 未練がましく、抗議の声を上げる。「ふーん。なら、試してみたらどうだ? たぶん…ムダだと思うけどな」やけに自信の満ちた声で、長老…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…88
「あれか?あの機械か?」 長老は、やけにのどかな声で、聞き返す。「あれはなぁ~どこかから来たんだ。 まるで、吸い寄せられるようにして来て、そして今は、あの奥に…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…87
今目の前に見えている人は、本物のジュンペイなのか?だってさっきは、ドローンを使って、自分と会話をしていたじゃあないか…どうしても、信じることが出来ない。「ゼ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…86
「何って…あれは…なに?」 ここからは、ハッキリとは見えない。何か黒い影のようなものだ。のぞき込む裕太の脇を、スルリとリュウがすべり込んでくる。「あ~っ、ホン…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…85
ははは…乾いた声が、脳内に響く。「大丈夫。突き落したりは、しないよ。 だから、のぞいてごらん」幾分、その声音が、和らいで聞こえる。それなら…と、裕太は思い切…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…84
「どういうこと?」 人間をからめとるくらいに、大きな蜘蛛の巣って、あるのか?裕太はそう思うけれど…「まぁ、それも物のたとえだ。 本当は、そんな網って、ないんだ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…83
「チャンネル?」 へっ?リュウって…テレビを見るの?(こんな洞窟で?)ポカンとする裕太を見て、「バカだなぁ~ユウタは!」あはは、とリュウが笑う。「テレビという…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…82
「えっ?」 どういうことだ? 実際に、しゃべっているわけじゃあないのか?キョトンとしているリュウを、横目で見る。「じゃあ、リュウには、聞こえないの?」まごつく…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…81
「長老?」 岩が徐々に、姿をあらわにすると…とんでもなくどでかい生き物が姿を見せる。その姿はまるで…恐竜?いや、ちがう…まごつく裕太を見ると、リュウが「ははっ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…80
「えっ?」 まさか、これは、ワナなのか?姿の見えない相手の言うことを、信じるべきかどうなのか、裕太は迷っている。「それって、ホント? あなたは、だれ? どこに…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…79
「あれはねぇ~竜だねぇ」「竜って」 何だよ、まるで…ぬいぐるみみたいに!そんなの、見たらわかるって!「だから!」裕太は思わず、声を荒げる。「あれは…何なんだっ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…78
「竜の池?今、向かっているじゃないかぁ」 変なユウタ!ヘラヘラと、リュウは笑う。「えっ?あっ、そうかぁ」どこを見ても、何となくそれっぽく見えるので、裕太には区…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…77
(やっぱり、ジンさんなんだ) もちろん竜が、返事をするわけではないけれど…リュウは、ずいぶんジンさんのことを、酔心しているようだ。「だったら、ジンさんお、行っ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…76
「うーん、よく覚えていないけど…井戸の近くだった、と思う」 頭をひねりひねり、答えるリュウに向かい、「井戸?何で井戸があるの?」思わず裕太は奇妙に思う。 ここ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…75
竜は2人が近付いて来るのを、待っているように、じぃっと入り口のところで、こちらを見ている。「リュウタァ~」リュウは、勢いよく、ドンと竜に体当たりをする。それ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…74
「そこまでだったら、さほど迷わずに来れるからねぇ」 あっけらかんと、リョウはそう言うけれども。「いや、慣れていなかったら、ここに入る入り口も見付けられると思う…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…73
「へぇ~じゃあ、ジンさんも?」「いや、ジンさんは、特別なんだ。 そんなことはないと思う」 ジンさんの話となると、急にリュウは硬い顔になる。(どうして?ジンさん…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…72
さっきまでの狭い通路ではなくて、急に広い所に出て来た。岩盤がきれいにくり抜かれていて、岩肌もキラキラと輝きを放っている。「うわぁ~っ」思わず裕太は、ため息を…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…71
「え~っ」 ここは、どこだ? 天国か? もしもあの世があるというのなら、こんな感じではなかろうか?裕太はふいに、そう思う。「なんだよぉ~ここに、来たかったんだ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…70
超音波のような、不思議な音が、ピリピリと裕太の五感を刺激する。だがリュウは、慣れっこのような顔をして、「ほら、リュウタも行こうって言ってるよ」裕太の腕を引っ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…69
(人間が竜の母さんっていうのも、おかしな話だけどな) リュウと話をしていると、どこかずれて、調子が狂ってしまう。何だか、リュウのペースに乗せられてしまうのだ。…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…68
おかしなものだ。自分よりも小さなこの背中が、やけにしっかりとしているように見えるのだから…ジンさんが、ついてこない理由が、何となくわかるような気がした。「リ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…67
「だから…竜から離れない方がいい」 リュウは、厳しいまなざしで、裕太を見上げる。まるで別人のような言い方だ。(さっきまでのやんちゃな態度は、隠れ蓑か?)やけに…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…66
「へっ?」 リュウはキョトンとしている。「そりゃあ…裕太の友だちみたいに、姿を消されたりするかもねぇ」ケラケラと笑いながら、そう言う。冗談だろ?とてもじゃない…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…65
再び竜は、洞窟の中を低空飛行を始める。器用に体をくねらせるので、まるでジェットコースターに乗っているみたいだ。相変わらずリュウは、機嫌よく竜の首にしがみつい…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…64
「ねぇ~やっぱり見つからないんだよぉ。 ユウタ!もうあきらめて、その竜の池に行ってみようよ」 ねだるように、リュウは裕太に向かって、甘えた声を出す。「うーん、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…63
「どっちの方向へ、行ったらいい?」 前に進むのか、それとも後ろか?はたまた、分岐点のところか?(分岐点って、どこだ?)裕太は、忙しく考える。「センサーとか、つ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…62
「いや、だけど、このまんまだと、一歩もないんだろ? だったら、思い切って探してみれば、いいじゃないか」 ブスッとした顔のまま、リュウは裕太に向かってそう言う。…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第25章 禁断の聖域…61
そんなに気になるのなら、さっさとしたら?本当なら、それさえも嫌だ…と言わんばかりに、リュウは思いっきり不機嫌な顔でそう言う。「そうなのかなぁ」何となく、引っ…