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恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…28
(何だか、厄介なことになったなぁ) 裕太は思い切り、顔をしかめる。(それにしても、じいちゃんは、先生と何を話しているのだろう?)裕太としては、そっちの方が、よ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…27
こんな時に限って、裕太の頼みの綱のじいちゃんがいない。(え~っ、どうしよう。母さん、ホンキだぁ)母さんが無口になる時は、かなり怒っている証拠だ・こうなったら…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…26
「ソウタくんと、何を話していたの?」 裕太が電話を切るのを見届けると、母さんがすぐに声をかけてくる。その顔には、まだ眉間にしわを寄せたままだ。「うん、何か変わ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…25
「うーん、そうかぁ」 少し元気のない、颯太の声が聞こえる。「まぁ、聞かされても、何にもわかんないしなぁ」ははは!何とか裕太は、笑ってごまかしてやれ…と思うのに…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…19
「じいちゃん、お待たせ!」 バタバタと廊下を走る足音がしたかと思うと、裕太がバァンと部屋に飛び込んで来た。「そんなに慌てて来なくてもいいのに」呆れたように、じ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…18
「それがね、たぶん鳥の島の地図だって…先生が言うんだ」 じいちゃんの反応を見て、すっかり裕太は元気を取り戻す。大げさなくらいに、じいちゃんはカァッと目を大きく…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…24
「裕太のおじいちゃんって…ホント、カッコイイもんなぁ」 この前会ってから、すっかりじいちゃんのファンになったらしい。「ソウタは、じいちゃんがいないの?」裕太に…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…23
「うん…まだ、色々あるみたいなんだ」 こればかりは、裕太にもわからない。大人の事情っていうやつだ…「そう」ちょっと残念そうな声を出す颯太に、何とかうまく伝えら…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…22
「いい加減にしてよ。 そうやって、自分の孫にまで、自分の夢を押し付けるのは」母さんが、いつもの腰に手を当てて、じいちゃんに向かって言う。「それは、違いますよ」…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…20
「おじいさん、これは、すごい発見ですよ!」 やりすぎなくらいに、野田さんは裕太のことを持ち上げようとする。「それが、本物ならね」だが母さんは、裕太の気持ちをく…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…21
「よくりゅうの島?それって、どこ?」 聞きなれない言葉に、裕太はポカンとして、じいちゃんに聞き返す。「そうだなぁ~それは…伝説の島だ」「伝説の島?」岸本先生も…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…14
「だけど裕太のためだったら、厳しくしてもらった方がいいんです」 母さんはキッパリとした口調で言い切る。心底驚いた…という顔をすると、先生は裕太の顔をチラリと見…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…13
この母さんを相手に、ここまで粘る人は、今までに見たことがない。普通の人は、母さんの迫力に圧倒されて、スゴスゴと引き下がるのが常なのだが…先生は、母さんを前に…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…12
「何するんだよぉ」 さすがにこれは、許せない…いきなり颯太との電話を、一方的に切られたことが許せなくて、裕太は母さんに向かって怒鳴る。「あんたが、ちゃんとしな…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…11
「だからねぇ、急がば回れって言うでしょ? ユウタ、焦ったら、ダメだよ。 ユウタの母さんは、これから地道に説得していかないと…」 どうやら先生は、裕太よりも、母…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…10
そんな裕太の顔を見ると、「なるほど!まだ、ダメだったんだな」すぐに、先生は察してくれた。「え~っ、わかるの?」大げさなくらいに、裕太は丸い目を見開いて、先生…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…9
このままだと、本当に颯太だけが、先生と一緒に、あの島へ行ってしまうだろう…それは仕方がないことだ、とわかっていても…(やっぱりボクだって、この目で見てみたい…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…8
(じいちゃんが…何か知っているのだろうか?) そういえば…地下の洞窟のことを、じいちゃんに聞こうと思っていたけれど、それも延び延びになっていることを思い出す。…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…7
「ねぇ~じいちゃん! どうやったら、うまく母さんを説得出来るの?」 ついに裕太は、出かけようとしていたじいちゃんを、玄関先で捕まえるのに成功した。じいちゃんは…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…6
「そうだけどねぇ」 これは、予想以上に手ごわいぞ。裕太は思わず、顔をしかめる。すると母さんは、すぐに裕太の顔に気が付くと「とにかく、何を言っても、ダメなものは…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…5
「ひどいなぁ~」 何てことを言うんだ、と母さんの言い様に、裕太はかなりガッカリする。こういう母さんのことは、嫌いだ…と、裕太はそう思う。「だって、野田さんは専…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…4
「とにかく、私は反対だから!」 母さんが強く言い切ると、「アヤメ!」すかさず、じいちゃんの声がとぶ。母さんは悔しそうに、じいちゃんの方を向くと「おじいちゃんも…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…3
「母さん…」 何で、そこまで反対するの?ボクのことを、そんなに信用できないの?何だか裕太は悲しくなり、何と言ったらいいのか、わからない。 「その辺に、しておき…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…2
そもそも母さんが、あっさりと引き下がるわけがない。母さんはあんな言い方しか出来ないが、あれで裕太たちのことを、本気で心配しているのだ。(かあさん、ごめん!)…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第3章 立ちはだかる壁…1
「ダメです、いけません!」 思い切って、母さんに打ち明けると…早速母さんが険しい顔になる。「ユウタが行く理由は、どこにあると言うの? そんなに行きたい…と言う…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…25
「おいおい、キミたち…何を話し込んでいるんだ?」 さっきまで地図とにらめっこをしていた野田さんが、クルリとこちらを振り返る。(あっ、やっぱり聞いてたんだ)てっ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…24
颯太は少しの迷いも、ないのだろうか?裕太の視線に気が付くと、颯太はとてもにこやかに、笑ってみせる。「そんなの…テクニックだよ、テクニック!」いつも優等生な、…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…23
「ソウタこそ、大丈夫なのか? ほら、塾とかで忙しいんだろ」 何とかうまく、颯太のことを丸め込もうとしている。そんなことは、ないさ!颯太はむしろ、とても朗らかな…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…22
「どうした?ずいぶん、おとなしくなったなぁ」 ここに来て、何かあったのか、と先生は裕太のことをジロジロ見ている。「まさか…おっかなくなったのか?」わはは…と豪…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…21
「あっ…」 見たとたん、確かに何かが違う…というのが、すぐにわかった。「島の形が、違う!」この島の地図は、見たことがないけれど…たぶん、楕円形のような形をして…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…20
何で、こんなものが?「これって、誰かの落とし物か?」まさか、あの竜が書いたとは、とても思えない。「そうか? ここに…ボクたち以外に、誰か来るとでも?」野田さ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…19
(えっ?) そんな紙…中にあったっけ?「野田さんって…マジシャン?」思わず裕太が、声をかける。確か、ホコラの中には、そんなものはなかった…と思う。だが野田さん…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…18
「ねぇ、先生!アベさんは…何者なの?」 やっぱりどうしても、本当の姿が想像出来ない。「アベさん?」先生は一瞬、キョトンとしたけれど、「あぁ、野田さんね」すぐに…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…17
「へぇ~」「そういうものなの?」 何となく釈然としない。さっきの竜は、どこへ行ったのだろう…と、しばらくその姿を探していた。「何をそんなに一生懸命、探している…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…16
先ほどからしきりと颯太は、「あれが、竜?竜って、ホントにいるんだ」興奮の面持ちで、繰り返しつぶやいている。先生はどうだ、と反対側を振り向くと、思いのほか冷静…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…15
裕太と同じように、颯太も野田さんのすることに、度肝を抜かれたようだった。ポカン…と口を開けたまま、食い入るようにして、野田さんのすることを見ている。ブツブツ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…14
それは確かに、昨日見つけたものだ。「へぇ~」野田さんは、手を突っ込むと、ためらいなくその鏡を手に取る。「あっ」そんなことをしても、大丈夫なのか?(まさか…呪…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…13
「ここだよ」 何も知らない人が見たら、ただの古びた木の箱にしか見えないのかもしれない。だが裕太は、(あれが夢でないのならば)この目でハッキリと見たので、いささ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…12
自分はたまたま、ここに出てきたけれど…同じ道は、二度と通れないような気がしていた。しばらく、手に引っかき傷を作りながら、目的地を目指す。そうしてようやく、見…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここにいるの?…11
「え~っ、もしかして、裕太って竜を見たの?」 いいなぁ~颯太は目をキラキラと輝かせて、裕太を羨ましそうに見つめる。「見たよぉ」本当のことを、この親友に話しても…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここにいるの?…10
「不思議だろ? 自分がはぐれたことなんて、すっかり忘れて、ほいほいとこの神社 まで、案内してもらったんだ」 先生は、じぃっとあのクスノキを見上げる。「先生が、…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…9
「あっ?」 裕太の言葉に、先生は振り返る。「何だぁ~あっちの古い方かぁ」そうしてヘラッと笑う。「あぁ、そうかぁ。 たしかにあっちの方は、竜を見た…という話を聞…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 なんで、ここに?…8
「そういうオトシゴロ?」 どうなんだろうなぁ?裕太は颯太を振り返る。「ははっ、うまいこと言うなぁ」颯太が笑っている。 確かにボクたちは、あの夏の日、神々の島へ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…7
「うん…ボクたちの時は…この社には、竜の神様がここに住んでいて、 時々、人間の前に現れる…という噂なんだ」 先生が言うと、「そうそう!月のきれいな夜には、地下…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…6
「おっ、中々鋭いなぁ~」 野田さんは、大げさに感心してみせる。「やっぱり、そう?」「そうだよぉ~もっともボクたちは…地下の洞窟までは、見つけられなかった けど…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…5
(先生って…この人に弱みを握られているのだろうか?)いつも、豪放磊落な先生なだけに、それもまた、奇妙に映る。「大丈夫だよ… 先生は昔っから、フィールドワークと…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…4
「この先生はねぇ~こんな澄ました顔をしているけど… 案外、好奇心が旺盛でねぇ」 ニヤニヤしながら、アベさんがポンポンと先生の肩を叩く。「何だよ、それ…」 口で…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…3
やっぱりこの人は、先生の友達なんだ。先生が変わっているから、友だちも変わった人なのだ。「え~っ」どうしよう、と裕太は先生に助けを求める。「そんなことを言って…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…2
「お褒めにあずかり、ありがとうございます」 わざとおどけた口調で、アベさんは無造作に、ひょろりとした手足を揺らしてみせる。裕太にまた会えたことを、喜んでいるよ…
恐竜の島に会いに行こう 宝の島続々編 第2章 何で、ここに?…1
「すごいなぁ~ コイツと、もう仲良くなっていたのか」 大げさなジェスチャーで、先生は裕太をほめたたえる。驚くのは、こっちの方だ。裕太はまだ、信じられない。だっ…