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「残照の頂続・山女日記」湊かなえ著、幻冬舎文庫、2024年8月残照の頂続・山女日記(幻冬舎文庫)湊かなえ幻冬舎登山する女性たちの人間関係や心理を描いた、湊かなえの連作小説。「山女日記」の続編。前作に比べて上る山の標高が平均的に高くなっています。一番低い山で武奈ヶ岳の1,214メートル。2,000メートル級の山が多いです。山がそうさせるのでしょうか。湊かなえにしては爽やかな読後感の話が多いです。登場人物は各話独立していて、ある話に出てきた人が別の話にも出てくるということはなかったと思います。各話のタイトルと登場人物:「後立山連峰」夫の遺志を継いで喫茶店を営む60代半ばの女性と、仕入先の乳製品メーカーの40代女性、山岳ガイドの40代男性。山岳ガイドの男性は亡くなった夫と面識あり。「北アルプス表銀座」音楽大学生...残照の頂続・山女日記
幻冬舎(2021) 【あらすじ&ひとりごと】 湊かなえさんの『山女日記』の続編、『残照の頂 続・山女日記』を読みました。 前作に続いて、主人公の女性が心に残る後悔や喪失感を山に癒され、希望を見出し人生を再生する。そんな登山と人生を重ねた物語です。 本作は四編からなる短編で、舞台となる山は「後立山連峰」、「北アルプス表銀座」、「立山・剱岳」、「武奈ヶ岳・安達太良山」です。 亡くなった夫に対して後悔を抱く女性と人生を迷うOL、思いが擦れ違う母娘、疎遠となってしまった友人など、それぞれが悩みや後悔を抱え山を登り癒され、心を浄化させていく。読後にニンマリと頬が緩む短編集でした。 迷いながらも一歩一歩、…