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★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第七話 更新★★★(2024/11/30)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第七話:来栖川姫子の改悛わたしはわざととりつくろった笑顔を見せた。でも、どうしようもなく瞳からはあふれるものがあった。どうしてだろうか、嬉しいのか、悲しいのか、苦しいのか、楽しいのか。もうわからない。泣き虫なわたしは、胸のなかのざわめきを抑えられなかった。このひとのまえで泣いたらいけないのだ。自分だけがかわいそうで流す涙は卑怯だってわかっているのだ。********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「君の瞳に生まれた...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第七話更新★★★(2024/11/30)
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第六話 更新★★★(2024/11/16)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第六話:来栖川姫子の真言千歌音ちゃんの両手を握ってひきあげるようにして。やっと、同じ目線の高さのふたりになった。千歌音ちゃんに懇願されるようなまなざしで、仰ぎ見られるのは、なんだか甘酸っぱい感じがして。とてもくすぐったくて、そして、もったいない気がするから。「ごめんなさいは、こちらこそ。私も姫子と同罪だから」********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。https://blog.goo.ne.jp/yorozu-hakiお読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第六話更新★★★(2024/11/16)
神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(六)
「それで、姫子はどうしたいの?」「千歌音ちゃんに笑って許してほしい」「そうするわ」千歌音ちゃんの両手を握ってひきあげるようにして。やっと、同じ目線の高さのふたりになった。千歌音ちゃんに懇願されるようなまなざしで、仰ぎ見られるのは、なんだか甘酸っぱい感じがして。とてもくすぐったくて、そして、もったいない気がするから。「ごめんなさいは、こちらこそ。私も姫子と同罪だから」え、とわたしの目がまん丸くなる。千歌音ちゃんが取り出した一枚は、わたしの泣きそぼったあとの寝顔の写真。感動する映画を観に行って、帰りのリムジンのなかで眠りこけてしまったらしい。しかも口の端からよだれが…。なんという、うかつな。でも、千歌音ちゃんに比べたら、けっして寝相も寝顔も整っているとは言いがたいのだから、証拠写真を挙げられても驚きはしない。...神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(六)
神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(五)
「やはり、私たちはこの恰好からはじめないといけなかったのかもしれない」千歌音ちゃんはにこやかに微笑んで、カップの底をソーサーに置いた。かちゃり、と白磁が触れあう、そつのない響き。柄だけでなく、音や光沢までも高級感がある。千歌音ちゃんが口をつけたカップはいつも同じ角度に取っ手が向いていて、テーブル上の置き場所も迷いがなく、狂いがない。弓道やピアノと同じ、的の真ん中を射るために動作を限りなく抑えていたら、自然とそうなってしまうの。と、千歌音ちゃんは付け加える。わたしがなにを不思議に見ているか、じっくり観察して、頭の中身を言い当てられてしまたったみたいで気恥ずかしい。紅茶を飲み干すしぐさは様になっているけれど、着物姿で、というのはちょっとアンバランス。そういうわたしも長い袖口の下についた玉飾りの房が引っかかりそ...神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(五)
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第五話 更新★★★(2024/11/09)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第五話:【五】来栖川姫子の変身千歌音ちゃんはなぜか楽しそうにウインクまで寄越してくる。生まれ変わる前の、千歌音ちゃんもこんなに目を瞠るぐらいのまばゆい美人さんだったけれど、でも、きっとこんなに割り切ってはいなかった…はず。それはわたしも同じで、いつも臆病で怯えてて、甘えられる人には泣きべそで、泣けない相手には薄ら笑いで黙って耐えるだけ。そこから、ちょっとは成長できたのかな。********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第五話更新★★★(2024/11/09)
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第四話 更新★★★(2024/11/03)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第四話:来栖川姫子の逡巡そうだ、わたしは…千歌音ちゃんを、愛する千歌音ちゃんを信じていないんだ。心から、信頼しきっていない。どこか怖がってもいる。許してもらえないような気がして怖い。融けかけた綿菓子みたいに、甘くておいしいのに喉に引っかかるような、得体のしれないモヤモヤがある。********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「君の瞳に生まれたエフェメラ」(目次)********【画像20241103】【神無月キャラ...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第四話更新★★★(2024/11/03)
神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(四)
「はァ~?姫子がひとを殺したかもしれない──だって?面白いこというねえ。いま、それ、日本で流行ってんの?マジ受けるんだけど、アハハっ」受話器の向こうから聞こえてきたのは、大親友マコちゃんこと早乙女真琴の呆れ声。からからとした声だけど、歯に衣に着せぬ言いかた。昔から、変わってない。遠く離れても友だちじみた声で、嬉しくなる。短距離走者からマラソンランナーに転向して実業団に所属する彼女はいま、海外で強化合宿中だった。空気の薄い高山の坂道で走りを鍛えているという。「冗談も休み休みに言いなさいよ、あんたは~。というか、休み過ぎておかしくなってんじゃないの。寝相の悪い姫子さんは夢見も悪いんだぞっと」「そうかなぁ」「そうだろ、そうだろ。だいたいなぁ、あたしの知ってる姫子が、んな物騒なことしないっての。あたし、やだかんね...神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(四)
☆マリア様がみてる二次創作小説「ままならない貴女を開く鍵」の目次再構成(2024.10.26)☆
マリア様がみてる二次創作小説「ままならない貴女を開く鍵」をお届けします。本作は「キーホルダー─過ちの鍵─」というタイトルですでに発表済みの短編を改良したものです。当時のタイトルが中身にそぐわない気がしたので、変更しました。「キーホルダー─過ちの鍵─」は拙ブログ開設時の最初の投稿作で、一度、改訂したことがあるのですが、再読したら粗があったので、書き直してみました。時期は、原作小説『マリア様がみてる―大きな扉小さな鍵』のころ。スールの妹になることを提案したのに、瞳子に拒否されてしまった祐巳。薔薇の館で二人きりになった祥子さまとの交情を描いたものです。拙ブログでは珍しく、オール健全な雰囲気百合です、ご安心ください(笑)「鍵は愛と幸福のシンボル」(2006年12月30日付け記事)にも書きましたが、もともと、この二...☆マリア様がみてる二次創作小説「ままならない貴女を開く鍵」の目次再構成(2024.10.26)☆
【目次】マリア様がみてる二次創作小説「ままならない貴女を開く鍵」
マリア様がみてる二次創作小説第一弾「ままならない貴女を開く鍵」を目次再構成してお届けします。松平瞳子にスールの申し出を断れてしまった福沢祐巳。薔薇の館で姉の小笠原祥子から、いちばん大切な贈り物を問われて…本作は拙ブログ開設時すぐにはじめて投下した二次小説。2006年10月に初回発表(そのときは一話完結だったはず)、3年後に加筆修正して全五話に増やしました。今回の改稿にあたって、タイトルを「キーホルダー―過ちの鍵―」から変更いたしました。原作ノベルの古式ゆかしきお嬢さま学園の雰囲気にのっとって書いてみようと挑戦した習作でした。マリみてといえば、やはり、祥子×祐巳!ただ、祥子は神無月の巫女の千歌音ちゃんと似て非なるキャラなので、書き方が難しいと感じた記憶があります。本文はお話のあらすじを変えない程度に、少しだ...【目次】マリア様がみてる二次創作小説「ままならない貴女を開く鍵」
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第三話 更新★★★(2024/10/26)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第三話:来栖川姫子の供述たとえ、いま、千歌音ちゃんのほんとうが分かっていても、わたしは大神くんの前ではそうしたに違いない。だって、わたしが幸せにしてあげられなかったひとのまえで、幸せは口にしてはいけないような気がしたから。わたしの一番のひとがやってきたんだもの、幸福すぎてもったいないよ、でも…。どうして、こんなに虚しいのかな…。********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「君の瞳に生まれたエフェメラ」(目次)*...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第三話更新★★★(2024/10/26)
神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(三)
大神くんは何も知らなかった。わたしがぼちぼち思い出した記憶のかけら――命懸けでオロチ衆と戦ってくれたことも。この穏やかな暮らしが再生されたのちの地球においてであることも。そして、わたしたちは他愛のない子ども時代のことをふたつ、みっつ、覚えているだけだった。わたしの大好きなもの、甘くし過ぎた卵焼きのことも忘れていない…わたしたちをつなげるものはそれだけ、それだけなんだ。示し合わせたわけでもないのに、高校時代のこと──乙橘学園でのことを話題にするのを避けていた。だって、あの日の放課後の告白のことを思い出させたくはなかったから。しゃべっているのは大神くん。息継ぎ代わりに、缶コーヒーをぐいぐい二杯も空けた。わたしの缶はなかなか減らなかった。帰りがけにふと、大神くんがこんなことを訊ねた。「姫子、お前はいま、幸せなん...神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(三)
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第二話 更新★★★(2024/10/19)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第二話:来栖川姫子の残夢過去をなぞれば、何かが見えてくるかもしれない。もし、千歌音ちゃんがそれで、わたしのことを嫌いになったとしても構わなかった。わたしが千歌音ちゃんを好きという、この気持ちだけで生きていける。再会できるまでが、ずっとそうだったのだから。********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「君の瞳に生まれたエフェメラ」(目次)********【画像20241019】神無月の夜は月が美しい秋、とりわけ十月...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第二話更新★★★(2024/10/19)
神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(二)
その晩、わたしは恐ろしい夢を見た。千歌音ちゃんがお腹を抱えてうずくまっている。板縁の床には、桜貝のペンダントが転がっていて、千歌音ちゃんはそれに必死に手を伸ばす。指先がかすかに震えていた。その指は爪の中まで赤ぐろく染まっていた。わたしの血ではない。自分の掌が、生温い刀を握っていることに気づくのに、わたしは数秒を要した。刃を放り投げ、放心したまま両膝を床に着いた。重力ではなくて、碇のように重い感情が身体を地へと沈めようとする。──わたしはそこで目が醒めた。それから幾度も似たような悪夢を見た。冷や汗がふきでて、金縛りにあったように動けないまま、起きてしまう。あれはただの夢なんだろうか?血が指のあいだを流れて、刀の柄の紋様をくっきりさせる生々しさまでもがはっきりと思い出せる。その生命の途切れがわたしに刀を滑らせ...神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」(二)
★神無月の巫女二次創作小説「花ざかりの社」シリーズの目次再構成(2024.10.18)★
神無月の巫女二次創作小説の第八弾にして長編ものの「花ざかりの社」シリーズの目次を再構成し、あらたに各章ごとに全話リンクを張りました。神無月の巫女20周年記念にちなんで、ぷちリフォーム作業なんです。月の社に幽閉され、孤独にオロチ封印の儀に臨むはずだった千歌音。そこに姫子が現れて巫女の運命に変化が訪れる。ひめちかアフターストーリーの月の社編。原作漫画のラストの続きがこうだったら、という妄想がふくらんで2005年あたりから書き綴っていたもの。この作品は「夜顔」シリーズよりも先に構想したものなのですが。一部、内容が重複する部分があって、そのために更新をためらった時期もありました。けっきょく二次小説は何作書き連ねようが、自分の書きたいことの根っこはどれも変わらないのだな、と。公開は2009年4月27日からはじまって...★神無月の巫女二次創作小説「花ざかりの社」シリーズの目次再構成(2024.10.18)★
神無月の巫女二次創作小説「花とむらい」をお届けします。別れの儀式にのぞんだ前世の姫子と千歌音。ふたりはある約束を交わす…。神無月の巫女二次創作小説「花ざかりの社」シリーズの序章。全三話の目次頁です。このシリーズは神無月の巫女20周年記念にあたり、2024年10月18日に全体の目次を再編成することにし、それにあわせて序章の本作独自の目次をもうけることにしました。第一話:別れのさだめ第二話:巫女の約定第三話:花葬の巫女(2009年4月27日より更新開始、2011年11月13日にタイトル変更およびシリーズ化に再構成)【神無月の巫女二次創作小説「花ざかりの社」シリーズ(目次)】【目次】神無月の巫女二次創作小説「花とむらい」(〇)
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」 第一話 更新★★★(2024/10/14)
********神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第一話:来栖川姫子の写真千歌音ちゃんに再会したときから、わたしのアルバムの空虚な隙間は埋められていった。まるで裏側から炙り出したように、彼女の姿はみるみる浮かび上がってきた。そうすると、わたしの瞳を覆っていた膜が溶け出すように流れて、写真の上に滴り落ちた。写されたのは高校生なのに、出逢ったわたしたちは、もう二十歳を超えてしまっていたからだった。********神無月の巫女二次創作小説第十六弾にして、二〇周年記念の新作をお届けいたします。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「君の瞳に生まれたエフェ...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」第一話更新★★★(2024/10/14)
写真というのは、とても不思議な機械のからくりだ。人はそれを向けられると十中八九、取りつくろった笑顔を向ける。鏡みたいにごまかしが利かないから、真剣にもなる。そういうもんじゃないかな。だって、一生残る顔だもの、とっておきの一瞬にしたい。美しく、清く、正しい自分を残したい、永遠に。他人の目にそんな自分を焼きつけたい。愛おしい人のために自分を飾りたい。幸か不幸か、そこで自分と違う、自分と似たものが生まれることもある。わたしは、もしかしたら千歌音ちゃんの都合のいい部分だけ切り取って、自分勝手なアルバムに再構成しているだけだったのかもしれない。わたしの眼に収められた彼女は、本当の彼女なのかな。どれも自然な千歌音ちゃんのように思えるけれど。千歌音ちゃんに再会したときから、わたしのアルバムの空虚な隙間は埋められていった...「君の瞳に生まれたエフェメラ」(一)
★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」掲載開始★★★(2024/10/13)
今年は20周年!!姫子と千歌音の愛は永遠!月と地球と太陽とあなたの元気があればそれでイイ!!神無月の巫女二次創作小説第十六弾「君の瞳に生まれたエフェメラ」をお届けします。2022年秋ごろに完成させてはいた完全新作。今年の20周年記念にあわせて発表することにしました。転生後に同棲しはじめたものの、ある一枚の写真をめぐる姫子と千歌音のさざなみを描いた短編アフターストーリー。全七話予定。更新は随時おこなっています。お楽しみいただけましたら幸いです。「神無月の巫女二次小説其の一」→「君の瞳に生まれたエフェメラ(目次)」がアクセス経路になります。今年はプラモデルやアクスタなどの発売ニュースで話題になりましたが。姫神の巫女の同人誌についてきた姫子と千歌音の歴史解説みたいに、なにがしか20周年記念本が発売されたりしない...★★★神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」掲載開始★★★(2024/10/13)
【序】神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」
「本当を、もう一枚」よくある、アニメ最終回後のアフターストーリー。すこし大人になった姫子と千歌音のお話。秘かに隠し撮りした千歌音ちゃんの写真に、違和感をいだく姫子視点です。過去のデータから拾った走り書き。書いたのは2008年ぐらい。ある長編に含めようと思って合わずに、そのまま放置の作を手直したもの。一応、健全めです。骨のある構成とか萌えとかなくて、すみません…orz転生しても、お姉さんぽくっても、どこかちょっと泣き虫な姫子が好きです。このふたりは、もちろん公式設定どおり、同い年として転生しています。なお、神無月世界は平成どころか昭和末期らしいので。アイテムとかがそのあたりの時代を感じさせるものにしています。今の若い方にわかるかな(汗)(2008年3月25日構想執筆、2022年9月19日擱筆、2024年10...【序】神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」
【目次】神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」
神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」の目次頁です。2022年秋に完成させていたもの。いわゆる短編の現代編アフターストーリー。2024年の20周年記念にあわせて発表することにしました。転生後に同棲しはじめたふたり。しかし、ある一枚の写真をめぐって姫子には千歌音に言えない秘密が…。百合度はやや高め、おなじみのキャラも一部登場します。2021年発表の現代編短編「想いの後先」よりはかなり前に構想していたものですので、前書きなどは当時のままに残してあります。神無月の巫女二次創作小説としては、再構成の「禁色の圃(ほ)」、さらに姫神の巫女ほかシリーズ作オールスター共演作の「召しませ、絶愛!」を含むと、通算して第十六作目になります。全七話と短いですが、◆神無月の巫女二次小説其の一◆にリンクさせています。...【目次】神無月の巫女二次創作小説「君の瞳に生まれたエフェメラ」
Happy October, Happy Kannazuki 2024
酷暑をのりこえて、苦しかった9月も終わって、今年もこの神無月を迎えることができました。遅ればせながらの神無月の巫女生誕祭!今年はいよいよ20周年、おめでとうございます!この20年、がんばって生き抜いてきた甲斐がありました。いいことも、悪いことも、この世の中では流れていく。月の中にある誰も知らない社を見上げるようにして、独り言ちて、やり過ごし、ときには虚しくあらがい、たまに逃げるようにしてこの物語に触れては、癒されてきた。そんな20年だったのかもしれません、私にとっては。年々不甲斐なく、オロチの闇に囚われたかのような呪いの言葉を吐くことも増え、ブログを閉じようかと思ったこともありました。20年で成長できたのかは疑わしい限りではありますが、それでも、この作品とともに生きたこの20年を無駄だったのだとは思いたく...HappyOctober,HappyKannazuki2024
【画像№014】早乙女真琴、戦えなかったアスリートの勇気(2024/09/01)
2024年夏、パリ五輪開催中にて(この記事掲載時点ではパラ五輪)。よくも悪くもさまざまな話題をまきつつ、連日、日本勢の活躍の報に私はおおいに勇気をもらっています。今回もそれにちなんだ話題を。学園物で必ず一人はいがちな体育会系キャラとしての早乙女真琴。画像はOP映像の一場面。真琴は主人公・来栖川姫子の女子寮ルームメイトにして親友。アニメの冒頭から登場するものの不幸な事故によって途中で退場を余儀なくされる。しかれども、後半から復活して輝きだすキャラです。そして、最終話でも、何気なく、姫子の失った想い人の悲しさを演出するために欠かせない存在。第一話、正体不明の巨大ロボットが学園を襲い、逃げ惑う学生たち。しかし、姫子は千歌音ちゃん宛のプレゼントを探しに、あえて群れに逆行。追いかけた真琴は足を負傷し入院、試合に出ら...【画像№014】早乙女真琴、戦えなかったアスリートの勇気(2024/09/01)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第三〇話 更新(了)★★★(2024/08/12)
********あと2箇月で神無月!20周年までもうすぐ!!神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第三〇話:アンサング・ヒロイン「またタバコが吸いたくなったら、ベランダの柵を超えたくなったら、私のつくる世界においで」「あんたのつくる世界ってなによ?」「絶望の沼底へダイブする人がいても、巨大なロボットの掌ですくわれる世界。それが私の描きたい究極の愛、最高の夢想。歌えなければ土台になればいい、愛する友を背中に乗せて高みに押し上げる、君といっしょに吠える舞台――それがあたしのブレーメンラブ」********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)二次創作小説の目録です。「●●二次創作小説」の色文字を...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第三〇話更新(了)★★★(2024/08/12)
ご読了ありがとうございました。面と向かって甘いことは言わないのに、気持ちの根っこでは繋がってる女の子どうしっていいですよね。公式ではダウナー系の漫画家レーコ先生、アッパー系のアイドル歌手コロナ。むっつりなんとやらで攻めなのは、レーコ先生。ただし、興味の欠片もない人(たとえば来栖川姫子)にはとんでもなく塩対応。アグレッシブで野心的だけども、セレブ(姫宮千歌音みたいな)には届かなくて、あんがい傷つきやすかったりもする歌姫。ボケツッコミで夫婦漫才のように仲良くケンカして。みたいな、ふたりの関係を妄想してみました。漫画家やら歌手やらの生態はわからないので、想像の範囲です。ファンレターなんて自宅に直接届かないのでは、と思うのですが。担当の編集さんが集めてまとめ渡しされてますよね、たぶん。同人作家さんなら、昔は住所を...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(了)
「またタバコが吸いたくなったら、ベランダの柵を超えたくなったら、私のつくる世界においで」「あんたのつくる世界ってなによ?」「絶望の沼底へダイブする人がいても、巨大なロボットの掌ですくわれる世界。それが私の描きたい究極の愛、最高の夢想。歌えなければ土台になればいい、愛する友を背中に乗せて高みに押し上げる、君といっしょに吠える舞台――それがあたしのブレーメンラブ」「…あ、そ」「暗黒の闇わだのうえには、血塗りの色した鳥居が環状にならぶ。悪の化身のような機体を背景に、はげしく踊りくるう怪しい歌姫。八つのメカは合体して咆哮し、この世を轟かす――なんてステージデザイン、どう?」描き貯めていたらしき秘蔵のスケッチブックを引っ張り出して、また見せる、見せる。火焔土器みたいなモチーフで市街地が火の海。サソリみたいな尾っぽの...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(三〇)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十九話 更新★★★(2024/08/05)
********神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十九話:傘の下の君に告ぐ「アテレコは、縦のざあっとした帯が画面に走った合図で喋ればいいし、ひとりで収録もできる。恥ずかしくて、踏切が下りた絶望の瞬間だけ歌ってた子なら絶対にできる。雨が降ったあいだだけ、あなたは素敵に歌える。どしゃぶりで、カンカンうるさい場こそ、コロナは最高の歌手になれる。どうかな?」********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「ミス・レイン・レイン」(目次)→「アンサング・ヒロイン」)【画像20240805】【花火をめでる姫千歌】20...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十九話更新★★★(2024/08/05)
見送りにきたレーコが無表情で突っ立っていた。そういや、こいつ、何かあたしに用事があったんじゃなかったっけ。ドアノブから手を離して、しばらく無言で見つめあっていた。いま、レーコはあたしのどんなこころを読みとっているんだろうか。重苦しい沈黙が流れたあと、停滞した空気の壁を裂くように、言葉を出したのはレーコのほうだった。まるでヤクザが刀を渡すかのように、ぶっきらぼうに水平にしたままの傘を片手で突き出していた。「その傘もってて。たぶん、今の貴女に必要だから」今度のあたしは、さしだされた好意をすなおに受け取った。けれど、ありがとう、とは言わなかった。ぎこちなく頷いて、開いた傘にそそくさと顔を潜らせた。その柄には「くるすがわひめこ」の文字はない。もちろん、こいつが愛読者からもらった傘をあたしに又貸しするとなったら、一...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十九)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十八話 更新★★★(2024/07/26)
********神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十八話:悲しみはいつもおいしい音楽「作家業は音楽と似てる。楽譜を描くのは作家、でも演奏してもらうのは読者。読者に響いてこないと、どんなに徹夜して描きあげた作品だって、ごみ箱行きだ。笑ったり泣いたりしてもらうこと。読者から音楽を引き出すのが、漫画家の役割なんだ。コロナの反応はまずまずってことか」********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「ミス・レイン・レイン」(目次)→「アンサング・ヒロイン」)【画像20240726】【神無月の巫女オリンピックなるもの...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十八話更新★★★(2024/07/26)
「うちのメシスタントのパスタ、すごく絶品なんだ」さっきとおなじ言葉。しかし、今はこいつの言いたいことがよくわかる。胃袋をつかんだら、こっちのもの。だけど、自分、つくる女じゃないんで。こっちも食べざかる女でもないんで。いっしょのもん食えるなら、唇もごちそうさまで合わせていいなんて誰が決めたの?同じ種族だからって確認しときたいから?それってただの動物の本能?そもそも食事はどうでもいいのだ。ほんと、もうちっとマシな言い方ないのかよ。そう思いながら、あたしの顔にはふやけた笑いが浮かんでいたのかもしれない。「…アンタさ、それ、ひょっとしたら誘ってんの?」「いま、気づいた?なんでご飯に誘ったら、お酒も飲んだら、一夜で親しくなれるって思うんだろね。ニンゲンって気持ち悪いけど」レーコはおもむろにスケッチブックを取り出して...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十八)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十七話 更新★★★(2024/07/14)
********神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十七話:雨の走りすさぶ音「ほら、聞こえない?」──耳を澄ますしぐさをしてみせながら、レーコがつぶやく。ずしゃあ、ずさあ、という水飛沫がさかんに聞こえてくる──「聞こえるよ。地球が溜め込んだ涙を蹴散らしながら、走っていくあの快感に満ちた響き。水たまりがわめいているんだ。私の心の中にはいつも、この音が棲んでいる。やっかいだけど、大好きなこの音が」********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「ミス・レイン・レイン」(目次)→「アンサング・ヒロイン」)【画像2...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十七話更新★★★(2024/07/14)
雨は小難しい言葉でいえば蕭然と降り続いていて、とうぶん止みそうになかった。その雨にかき消されそうなほど、か細い声でレーコが喋った。いつもは掠れてへちまを口にあてて話しかけているかのような声が、やけにしっとりと落ち着いて聞こえた。「雨の日の匂いって好きなんだ。湿っぽくて、花や草や、土の香りがいつもよりしっとりしてきつくなる。生きもののにおいもはっきりする。雨の日の音も好きだ。こんな高さまで街の底を滑っていく音が聞こえてくる。よけいな声はなにひとつしない」「ほら、聞こえない?」──耳を澄ますしぐさをしてみせながら、レーコがつぶやく。ずしゃあ、ずさあ、という水飛沫がさかんに聞こえてくる──「聞こえるよ。地球が溜め込んだ涙を蹴散らしながら、走っていくあの快感に満ちた響き。水たまりがわめいているんだ。私の心の中には...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十七)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十六話 更新★★★(2024/06/18)
********神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十六話:悲しみが落ちこぼれない日は雨あたしは知ってた。うすうす感づいていた。一階の店先から顔を出して、急にわざとらしく往来でバドミントンやったり、寝転がって雲の流れを観察したり、道端にテントやら布団やらをおっぴろげて干していたりする、あのトンチンカンな絶望の快速レストランの、暇そうな働き手たちの力を。怠惰で遊び上手な彼らがこの街でおこる最悪のためにひとしれず救っているものがあることを。********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「ミス・レイン・レイン」...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十六話更新★★★(2024/06/18)
あたしが「音速のファイナルステージ」を読んでいる間、レーコはベランダのある窓へと視線を向けていた。その長い沈黙は、音楽に喩えるなら、四分音符が八つ以上は並ぶぐらいはあったかもしれない。さっきよりはていねいに紙をそろえて、封筒にしまいこんで。「ありがと、いいハナシだったわ」なあんて、しおらしい感想までつけて。いつになく自分らしくもなく、あたしはその下書き原稿をレーコに返していた。ど、ど、ど。呼吸が熱く弾んでしまう。激しいダンスを一曲踊ったあとみたいな高揚感。こころはどこか時速百キロぐらいで運ばれていた。好きを仕事にしたプロフェッショナル、そこそこ売れて人生万事オッケー…なはずなのに、なにが、どうして、こんな後ろ暗い、底なし沼のように深いものを、エグい人間模様をこいつに描かせてしまうのだろう。ドラえもんののび...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十六)
【画像№009】レーコ先生と歌姫コロナに関する謎(2024/06/10)
【画像20240610】【レーコ先生と歌姫コロナに関する謎】神無月の巫女旧版DVD第三巻表紙。三流アイドルコロナとやさぐれ漫画家レーコ先生。旧版アニメDVDのブックレットによると、締切に間に合わないので、ほかのオロチメンバーがトーン貼りなどのアシスタントをする没エピソードがあった模様。69位という言葉の意味をはじめてしったのはこの作品、よゐこは知らなくてイイコトですね(うっかり検索しないように!)このふたりの百合メイトっぷりがわかるのは、原作漫画での千歌音ちゃん決戦時のわずかひとコマだけなんですが(レーコ先生は顔を赤らめるあたり!)、あれだけでこのふたりの深めてきた縁がわかります。ふだんはお互いにののしりあっている。なのに、危機に瀕すると相方を盾にしたり、放置して自分だけ逃げだしたりしないわけですよ。あな...【画像№009】レーコ先生と歌姫コロナに関する謎(2024/06/10)
「探し物はこれ?」小憎たらしい漫画家が、今まさにそのふた品を片手で差し出した。あたしが焦り顔なのをいいことに、こいつはかすかに勝ち誇ったように微笑んでいた。「ちょ!持ってきたんなら、返してよ」「おことわり」飛びかからんばかりにして、あたしが伸ばした手はすんでのとこでかわされた。揉み合った拍子に、セブンスターの紙箱と、あたしが愛用しているジッポ社のロゴが入ったおしゃれなライターが、洗面台にたまった水のなかへ落ちてしまった。慌てて拾おうとするあたしの手首を、レーコが掴んだ。「それ、もうコロナには要らないから」「勝手に言うな!あ~、あたしのライターが!タバコがあ!」泣きたくなるのも無理はない。この四月にどかんと値上がりしたせいで、紙のタバコといえども、けっこう値が張ってしまうのだ。でも、食費を切り詰めたってこれ...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十五)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十四話 更新★★★(2024/06/04)
第二十四話:止めない理由、やめない希望「そうね、興味深い対象だった。あなたを選んで正解だった」「ハァ?選ぶ?」「あなたみたいな人を捜してた。絶望の味を知っている。私の創作を粉々に砕いて、そしてまた、繋いでくれる人が欲しかったの。キウイじゃなくてもキュウリでいいよ、って言ってくれそうな子」********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「ミス・レイン・レイン」(目次)→「アンサング・ヒロイン」)【画像20240604】【ツバサ兄さんとシスターミヤコに関する謎】神無月の巫女旧版DVD第二巻表紙。二巻から四巻まではオロチ衆が二名...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十四話更新★★★(2024/06/04)
「そうね、興味深い対象だった。あなたを選んで正解だった」「ハァ?選ぶ?」「あなたみたいな人を捜してた。絶望の味を知っている。私の創作を粉々に砕いて、そしてまた、繋いでくれる人が欲しかったの。キウイじゃなくてもキュウリでいいよ、って言ってくれそうな子」「なに言っちゃってんの?やっぱ、アタマ湧いてんのか」慣れない嗜好品を肺に通したせいで、脳みそおかしくなったんじゃないの。ま、もともとこのテのキモオタ相手の商売してるヤツなんざ、あたしの考え及ばない価値観もってるからついていけないんだけど。「あたしさ、アンタに協力するなんて言ってないし。こないだの契約だって、マネージャー通してこっちからおことわりしたでしょ?」「そう…か。あれは、コロナ本人の意思だったんだ」「そうよ、いくらあたしだってね、イメージあるんだから。仕...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十四)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十三話 更新★★★(2024/05/29)
********神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十三話:喫(の)みすぎたのはあなたのせいよ頭の後ろをいきなりハンマーで叩かれたぐらいの衝撃だった。女の子がくるりと透明な傘を廻す。雨あられと落ちてくる、とんがりコーン。古い洋画のように軽妙なスイングで、歌い踊る女の子。滴のように弾かれたお菓子を、周りの通行人たちが舞い狂いながらぱくぱく食べる。シャガールの恋人たちの絵のように身をくねらして食らいつく。********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案内★へ([神無月の巫女二次小説其の一]→「ミス・レイン・レイン」(目次)→「アンサング・ヒロイン」)...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二十三話更新★★★(2024/05/29)
「百合度」を診断するテストです!設問は10問で全て択一式。1~2分でできる簡単なテストなので今すぐトライしてみましょう♪
「ねえ、タバコやめないの?」「やめない」「メロン食べても、キュウリの味しかしなくなるよ」「キュウリにハチミツかけりゃいいでしょ」「肺がんや、喉頭がんになってもいいの?」「吸ってるより、吸わされてるほうがリスク高いのよ」あたしは二本目を、紙の箱から手のひらへと滑り落とした。吸い口のほうを、箱の面でとんとんと軽く叩きつける。どうしてこうするのが分からないけれど、フィルターの詰まりがよくなっておいしく感じるからって聞いたっけ。無意識にくり返していたら、もはや儀式みたいになっていた。「アンタも受動喫煙がイヤなら、あっち行っとけば?」唇にくわえたままだったので、はっきりしない発音だった。レーコはあたしの言葉がちゃんと聴き取れなかったのだろう。疑問を顔に浮かべているので、ライターで火を点ける前にまた仔犬を追い払うよう...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十二)
【画像№006】勝ち組リーマンみたいな大神君(爆)(2024/05/13)
【画像20240513】【勝ち組リーマンみたいな大神君(爆)】神無月の巫女原作漫画の第五話扉絵からですね。お昼時の丸の内を歩いている、勝ち組リーマンみたいな大神君(爆)。アニメではあんまりこういうナンパな恰好はしなかったような。彼は成功してもあまりドヤ顔しなそうなイメージがあります。この原作者さんの主人公の男の子、たいがいそうですよね。この絵、一瞬、制服違う?!ブレザー?!って思ったのですけれど。乙橘学園の男子学生の制服が特殊なのね。夏服だと、上着を脱いで、半袖白のカッターシャツ+ネクタイなのかしら?ソウマくん版のコスプレ服があるのも知ってびっくり!襟が固めでしっかり立っているのはけっこう好みです。ソウマくん、学園内では「蒼き貴公子」なんて異名があるぐらい、宮様と人気を二分する学園のエース。なのに、幼馴染...【画像№006】勝ち組リーマンみたいな大神君(爆)(2024/05/13)
「アイドルが煙草なんか吸ったら、マズいんじゃないの?」「人前では吸わないわ。ヘビースモーカーじゃないし。タバコ吸ってると落ち着くのよ。食欲もおさえられるしね」さっき、瓶を差し出した時点でわかってたくせに。なぜ、わざわざそれを言うかな。あんたは、あたしの親か兄弟か、先生サマかい。そんなシケた顔されちゃたまんない。こっちはハイな気分に浸かってんのにさ。そういや、姫宮千歌音にも喫煙はなじられたっけ…。自分でも気づかなかったけれど、タバコが指のあいだで震えていた。ひょっとしたら地震でもあったんじゃないかと疑ったほど。だけど、何も震えていはいない。ベランダの柵も同じ高さで、排水溝も動いちゃいない。街も、空も、隣のレーコの眼鏡もそのまんま。揺らいでいるのは、いっつもあたしだけだった。下っているのは、あたしだけなんだ。...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(二十一)
★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二〇話 更新★★★(2024/05/10)
神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二〇話:今のあなたに必要な空き瓶あたしの目の奥を読もうとしているのか、自分の目の奥を読ませたがっているか。こいつは、ガラス瓶の底を遠眼鏡よろしく瞳に押し当てたかのような、得体のしれないようなまなざしで、あたしを覗きこもうとしている。だけど、その眼鏡はどんな欲望や偏見にも曇ってはいないのだということはわかる。慎重なピンセットで築かれたボトル詰めの模型船みたいに、大事にだいじに、あたしを観察し、感情を組み立てようとしてくれている。――だからこそ、なおさら、こいつが怖い。********売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)お読みになりたい方は★創作小説ご案...★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」第二〇話更新★★★(2024/05/10)