今野緒雪の小説『マリア様がみてる─チェリーブロッサム─』
春のはじまりになったら読みたくなるのが、この一冊。表紙からして桜に見せられた生真面目な少女。ひびき玲音さんの美しいイラストが目を引きます。この子が表紙になったのって、これきりだったのでは…?「チェリーブロッサム」という軽めのカタカナタイトルが、良く似合っています。桜を描いているのに、サブタイに桜とあったら、なんだか重いもの。チェリーに、可愛らしいとか、初々しいとか、そんな意味あいをかけているんでしょう。「チェリーブロッサム」は、桜の花とか桜色といった意味。けれども、サクランボの種は英語では「とるに足らぬもの」の意味。桜が散ったあとに残る実りは、終わって考えてみれば小さな悩みだっだ、そんな含みがあるような題なのかもしれませんね。平成時代の百合スタンダードを築いた、今野緒雪先生の百合ライトノベル「マリア様がみ...今野緒雪の小説『マリア様がみてる─チェリーブロッサム─』
2025/04/11 09:17