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「な、ミツキちゃん。 オジサンはねぇ、どうやって初めて会う人と、仲良くしたらいいのかなぁ」 思わずポロリと愚痴を言う。この子なら…余計な事は、何も言わないだろ…
「あ~あ」 先ほどから、善行のため息が止まらない。「あ~あ」中庭で、黒猫のボスがエサを食べているのを見ながら、再びため息をもらす。 最近一緒に暮らすようになっ…
入れ替わり、立ち替わり現れては「ゼンコーさん、メシ喰ったかぁ?」「たまには、カメさんの所で、コーヒーでも飲もうぜ」と誘いに来た。カーテンを閉め切った家に引き…
「それにボクの店は、別に廃品回収でも、慈善事業でもないんだ」 キッパリと善行は言う。「何を言ってるんだ? その割りには、ちっとも儲からないことばかり、してるじ…
なんだって? ボクが、お悩み相談だと? バカも、休み休み言え!ヤカンを頭にかけたら、おそらくは秒で沸いてしまいそうなくらい、善行は不機嫌な顔になる。 もとも…
「なぁ、ゼンコーさん、ちょっと頼みがあるんだが」 いつものように、喫茶メモリーズでサービ定食を食べているところだった。この日は、ミツキちゃん(わけあって預かっ…
ここに来る条件は、ただ1つ。自分の思い出の品で…処分に困るものを、持ってくるというものだ。しかも骨とう品店でも、質屋でも、ロッカーでもなく、一時的に本人の気…
「なんで、そんなうさんくさいトコ…行かなきゃいけないんだよ?」 連れ出そうとする家族に、男は歯をむき出しにして、あらがおうとする。「そうじゃないのよ、お父さん…