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図書館に行くと、つい映画関係の置かれているコーナーで何か面白い本ないかと探してしまう。 そこで見つけたのが「森田芳光全映画」という553ページに及ぶ分厚い本だった。 森田監督は、1980年代自主製作映画畑からメジャーな映画業界に進出し、停滞していた邦画の世界で脚光を浴びてい...
2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直してます。 今回は奥田英朗「サウスバウンド」。 2005年発表作品。 サウスバウンド 上下巻セット (角川文庫) Amazon 奥田英朗は1959年生まれで、自分よりだいぶ上の世代の作家さんです。 直木賞を受賞した「空中ブランコ」のようなユーモアたっぷりのものからシリアスなものまで、良質な作品を書き続けているかと。 本作「サウスバウンド」もユーモア溢れる傑作となっています。 本作は、元過激派で伝説の闘士である父親にその一家(母親・長女・長男・次女)が翻弄されると云う物語です。 第一部は東京・中野が舞台。第二部はある…
「サウスバウンド」 奥田 英朗 東京中野に住む主人公二郎はどこにでもいるような普通の小学6年生…ではあるが、公安に目をつけられている伝説の元活動家である父の暴走に振り回されたり、同じ学区の不良中学生に因縁をつけられたりなど人一倍悩みを抱えている。 そんな悩み多い毎日を送っていたところ、ひょんなことから父が西表島に移住すると言い出し、家族総出で移住するというあらすじの話。 西表島の人々はみんなが優しく、「モノ」に対する所有欲がないのか、移住したばかりの二郎たち家族のために家、食べ物、農耕機など様々なものを分け与えてくれる。 その光景は、資本主義、共産主義のどちらにも共通