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前回支援級の事を書きました。支援級の対象児童をどの様な生徒と見なしているか分かりませんが、 こと自閉症アスペルガーの子供の事を考えると、その数は非常に少ない事が分かりました。 今回は特別支援校へ通う自閉症児の事を考えて見ます。 今回も舞台は架空の10万人都市。 但し支援校の話ですから、千葉県の実数を架空の10万人都市に分散して考えました。 すると 知的障害の児童生徒 71.5人 知的と肢体不自由 7.5人 合計 79人 その内自閉症のカナー型 16.5人 1学年辺り 1.8人 つまり、10万人都市から毎年2人の自閉症児が特別支援校へ入学し通うと言う事です。 では、支援校へ通わせてみましょう。地方都市ですから車に頼らざるを得ません。 片道1時間掛かるとしましょう。朝往復2時..
片岡聡さんの当事者としての発表スライド8から。 コミュニケーションの上での選択的な声の抽出について書いた。 そして片岡聡さんのトイレでの携帯電話の話のつづき・・・ アスペルガー症候群の診断を受けている妻も、片岡聡さんと同様に電話を受けているときに 外野の声に非常に惑わされる。 そこで長いOL生活の中で生み出した対応法は、電話口を手でふさぎ、有無を言わせぬ毅然とした態度と 声で「うるさい!聞こえない!」と言い放つのだ。 この、振る舞い、声質、態度、声の大きさ。ドコの誰から学んだのか、恐らく誰かのエコラリアなのだろうが、その見事さ、普段の姿とのギャップで、必ず誰もが口を閉ざす。 しかし、そのエコラリアも、職場での緊張の中使える手法であり、仕事を辞め20年。すっかり..
これも片岡聡さんの当事者としての発表スライド8から。 前回、コミュニケーションの上での選択的な声の抽出について書いたが、 今日の片岡聡さんのトイレでの携帯電話の話もこれに関わる。 前提条件として、スマホや携帯の場合、音が出る穴を耳の穴にキチンと合わせないと、耳で穴を ふさいでしまう場合がある。 妻の場合、そもそもコレが苦手で、昔の大型の固定電話なら、海外営業の最前線で働いた杵柄で、 耳にぴたっと合わせられるが、様子を観察していると、スマホを耳に合わせる事が大変苦手だ。 だから、「聞こえない聞こえない」と言いながら、顔をグイグイスマホに押しつけると、今度は顔で ピポパピポパとキーを押してしまう。結局高い値段で買ったスマホは捨ててしまった。 話は逸れたが、昔固定..
2022年7月17日更新 片岡聡さんの当事者の発表スライドがあまりに面白いので、予定を変更して「聞く」の話へ。 スライド8に園児の声が洪水の音に聞こえたと言う話。 これは、非常に重要な事項を含む事例だと私は考える。 人間は、不思議なモノで、例えばパチンコ屋の騒音の中でも、工場の中でも、それこそ片岡聡さんが 言う洪水の中でも、「選択的に音を聞き分け」会話をする事が出来る。 この能力はその状況下では選択的に音を聞き分けられても、これが一旦録音されると、すべて同じ 騒音に掻き消されて聞き取れなくなる。 それこそ、現場ではもっと騒音が大きかったのに、キチンと聞き取れて、さらにその場で会話をして いたのだ。 つまり、音を聞き分けるのは、音の大..
私は子供の頃から脳貧血?に悩まされていた。 学校で「起立!」の声と共に立ち上がると、いつも頭がクラクラした。両手を左右に開きイカが 泳ぐような格好をしてフラフラするから、ひょうきん者だと思われていたかもしれない。 「あっち見て」と言われて、振り返る時も頭がクラクラした。 ある日「もっとゆっくり立ち上がりなさい」と言われ、ゆっくり立ち上がる様にしたら大分良くなった。 振り返る時もゆっくり振り返る様にしてクラクラしなくなった。 実は、妻と知り合った時、妻ももの凄い早さで振り返るのを見て驚いた。 聞くと、やはり頭がクラクラするという。もう25才過ぎているのに、まだそんな状態。 急に振り返るのを止める様に言ったが、少しは良くなったかな? ..
2022年7月15日更新 さて、やっと本題。 スライド40で片岡聡さんが「感覚過敏」と訴える現象。 講演会では医師による補足説明がなされているのかもしれないがこのスライド原稿では分からないので、 私の解釈を勝手ながら。 追記:ここでは感覚過敏発作としているが、私の知識では「感覚過敏発作」も 「自閉症(ASD)に於ける感覚過敏発作」も理論的な裏付けを得る事は出来なかった。 似通った表現は、トニー・アトウッドの感覚の敏感性についての論文。 御存知の方は是非コメント欄に書き込みお教え下さい。 私はあくまで、片岡聡さんの個人的体験の報告例と考えています。 片岡聡さんが「光が急にまぶしくなりスマホの画面も見えなくなる」と訴えている。 片岡聡さんが訴えているんだから、その症状が出ているのは間違い無い。 ..
この原稿を書く前にもう一度読み返してみた。 するとスライド31にこうある。 ◎「感覚過敏」というよりも、健常者にとっては問題ない感覚刺激によって、 思考が中断するほどの影響をうけるというのが実態 まさしく私が常々訴えている「感覚過敏」と「自閉症児の感覚の敏感性」の違いを 片岡聡さんもきちんと認識した上で訴えている。 では何故片岡聡さんは、「感覚過敏」と表現したのか。 これもマインドブラインドネス、自閉症の特徴で、 1.本質的に言語を使用するコミュニケーションは出来ない。 2.コミュニケーションを求められるので、知能で対応する。 3.本来持たない言語は、広く使われている用語を使いたがる。 結果4.その単語の概念を精密..
片岡聡さんも私たち夫婦も同じ自閉症三つ組の障害が完備したマインドブラインドネスだ。 一番の問題はマインドブラインドネスであるが故に、自分自身の状態が「誰にもある事」 なのか、私、或いは片岡さんだけに起きている事かが分からない事なのだ。 だから、自分の感覚過敏について、補装具を付けて自分が大変だった事に初めて気付いた と言う事になる。小島慶子さんが薬を飲んで初めてADHDの脳を知った事と同じだ。 本来は、周囲の誰かが気付いて「この子は感覚過敏だ」と認識されればその子の環境は配慮され 格段に環境が良くなる。 片岡さんの講演を聴いた訳では無いので、詳細まで分からないが、片岡さんの言う「感覚過敏」の 例には二つの原因が考えられる。 ひとつは、少しだけ触れ..
例えば、人を体重で精密にクラス分けをする。ミドル級ならミドル級。それ以外ナニモノでも無い。 しかし同じミドル級でも、サッカー選手や、ボクシングの選手。スワットのスナイパーかもしれないし、 ひよこ鑑別士かもしれない。 そうなると、「ミドル級で目が良い人がいる」と言う事になるが、「目の良い人はミドル級だ」とは 絶対ならない。 こんな事あまりにあたり前で誰も問題にしないが、事「発達障害」と単語が付くと、誰も疑問に 思わなくなる。 つまり、「自閉症には感覚過敏がある 人もいる」が「感覚過敏があれば発達障害だ」 と言う事になり、誰ひとり疑問にも思わず、異議も唱えない。 さらに、「感覚過敏にはサングラスを掛けると大丈夫」「感覚過敏には耳栓で対処できます」と ..
2022年7月10日更新 2005年には私のブログは荒れに荒れ、その代わりアクセスも増えた。 2006年には非常にお金の掛かった精密なニセメール(なりすまし)も届いた。 さらに、ネットマガジンでは杉山登志朗先生にニセアスペと診断された。 そんな中でも、ブログにはホンモノのエピソードを持つ人が数人だが集まってきた。 荒れた分アクセスランキングで一位になったところ、突然予告なくブログの強制表示停止、 何度かのクレームで解除されながらも遂に消し去られた。 私の文章が消えるのは大した事は無いが、貴重なエピソードと僅かなネットワークを壊されたのが 残念だった。私たち夫婦は数少ない話し合える相手を失った。 その後2009年にはスラップ訴訟を起こされ、家宅捜索を受け、資料を没収され、実刑1年執行猶予4年が付..
片岡聡さんを見たのは国立精神・神経医療研究センターの かかりつけ医対応力向上研修テキスト2018.3.1の当事者資料だ。 それこそ誰でも学会では無く、まともな学会だね。 その中で感覚過敏について多く語られている。私は感覚過敏という言い方は、 非常に誤用誤解を招き易いので感覚の敏感性として貰いたいところだが、 流し読みしただけでも、まさしく「ホンモノの当事者」 「ホンモノのエピソード」なので本当に驚愕した。 さらに、キチンと診断を受けて、自分自身も納得してから当事者活動を行うと言う所が、 まさしく自閉症のメンタリティだな。先例の当事者達とは大きく違う。 こんなエピソードに巡り会うのは、ブログを強制削除されて以来なんと10年振りだ。 なぜ、世の中に自閉症スペクトルの人間が..
統合失調症の人が見る世界の詳細な情報を知る機会はほとんどありませんが、草間彌生と並ぶ統合失調症の 画家の作品は見る事が出来ます。 ゴッホの作品。初期の作品は特別な部分はありません。何故か人物の顔に非常に惹かれていた様です。 タッチが変わるのが、自画像を描き始めてから。作風を変える為の習作と言うより、見え方が変化する 自分の顔、その瞬間を何とか再現しようと苦闘しているように感じます。 それから、どんどん筆致が激しくなり、死後有名になる作品を次々書き始めました。 ついに幻聴に耐えかね自分の耳を切り落とすと、病状が一旦収まったのでしょうか。耳を治療中の自画像は とたんに静かな筆致となります。 しかし、その病状は一進一退の様で、その画風は時期により激しくな..
◎「自閉症、アスペルガー症候群は立体視していない」 「統合失調症も発症すると立体視が出来なくなる」 「正常な人が見る世界」を知る統合失調症と「正常」を知らない自閉症との差は 非常に大きな差があるのです。 「自閉症者」のアドバイスによって創られた、「自閉症が見ている世界のバーチャル映像」 しかし、不思議な事にその映像は、草間彌生さんが幼い頃から見ていた世界を再現。 草間彌生さんは統合失調症の芸術家です。 1.自閉症は想像力の欠如がある。つまり判定テストで想像力の欠陥が認められたから 自閉症の診断が下るのである。 2.自閉症は「他者のこころの理解」に問題がある。 3.バーチャル映像のアドバイスをした「自閉症者」はどうやって正常な人間の見え方を想像したのか。 私は医療機械メーカーで医学部..