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冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…36
「どうしたの?もう、ギブ?」 無邪気な顔をして、からかうようにリュウが言う。「なんだよぉ」自分よりも小さなリュウが、自分よりも元気なのが、何だかくやしい…「仕…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…35
「それじゃあ、引っ張ってあげよう」 それなら、いいだろ、とタツさんは裕太の手をギュッと握る。大きくて、ゴツゴツした手だ。そうすると、思った以上に、裕太の足取り…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…34
裕太は、すべてを飲み込めたわけではない。だが、何となく、そういうことがあってもいいな…ふと、そんな風に考えたのだ。「じゃあ…このトンネルは、そのためのもの?…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…33
キンコウ?何のことだ、と裕太はボンヤリとする。まるでアニメの世界のようだ。本当に…そんなことが、あるのだろうか?何だかとても、想像できない。言葉に出来ず、裕…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…32
あらためて、そう聞かれると、裕太は言葉を失う。「えっ?それは…ここに住んでいるからでしょ?」それ以外に、何があると言うのだ?裕太は急に、不気味なものを見てい…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…31
「あれは、目印だ」 とてもシンプルに、タツさんが答える。「目印?」「そう、道に迷わないように」何の目印?標識みたいなものか?「案内板?」うまい言葉が思い浮かば…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…30
「あそこには…井戸があるんだ」 ジンさんの代わりに、タツさんが答える。「井戸が?こんな所に?」地下の洞窟に、井戸が?そんなことは、聞いたことがない。「あぁ、そ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…29
「平気だよ、みんながいれば… キミはただ信じて、ついてくればいい」 その声は、決して大きくはなかったけれど、裕太の心にまで響く声だった。(なんだろう、この感じ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…28
なんだか、スッキリしないけれど…そんなことを気にしているわけにはいかない。「まさか…竜の体内とか?」そんなバカなこと、と思うけれど、試すように言ってみる。「…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…27
「そうだろ?空気の通りがいいだろ? 何しろここは…生きているからなぁ」「え~っ?」 なんだよ、それ!思わず裕太は笑う。「ねぇ、どういう意味? だって、ここは……
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…26
確かに、竜の道というだけあって、うねうねと長く、とぐろを巻くように続いている。ジンさんは、何を目印にして、歩いているのだろう…フワフワと揺れる後ろ姿を見て、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…25
(ジュンペイは、本当に、この道を通ったのだろうか?) あのいなくなった場所からは、ここはかなり離れている…と思うのだけれど。(でも、ドローンが迷い込んだら、ジ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…24
「ここから、どのくらい行くの?」 ジンさんの後ろに続いて、裕太は声をかける。「そうだなぁ~どのくらいかなぁ」どうやらジンさんも、詳しいことまではわからないらし…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…23
「これって、村祭りで見かけるのと、同じだ」 なんで、ここに?裕太は奇妙に思う。裕太の視線に気が付くと、「丁度、そこにあったからねぇ」さり気なく、ジンさんは奥の…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…22
「ユウタくん、あと少しだ」 いつの間にかタツさんが、裕太の隣を降りている。「うん、わかった」タツさんの顔を見付けると、裕太はうなづく。どうやらタツさんは、裕太…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…21
「ほら、こうすれば?」 見て、とリュウはクルリと背を向けると、穴の縁につかまる。そのまま、足から中に入って行く。「おい、大丈夫なのか?」裕太がハラハラしながら…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…20
穴の中は、真っ暗だけれど、さぁさぁと水の流れる音がする。懐中電灯で、中を照らすと「おーい、ジンさぁん」裕太は声を張り上げる。「あっ、裕太くん、入っておいで」…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…19
タツさんも、裕太たちの後ろに立って、耳をすませている。「どうやら、お出かけのようだな」ボソリとそうつぶやく。「えっ?」出かけるって、誰が?裕太がキョトンとし…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…18
裕太は一人っ子だ。ジュンペイのように、小さい子の世話をしたことがない。だから、どうやったらご機嫌を直せるのか…などとは、想像もつかないのだ。「バカになんて、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…17
「ねぇ、知ってる? この洞窟には、本当に…竜が住んでいるんだよ」 なぜか無表情で、リュウは裕太に打ち明ける。「へっ?リュウ? リュウって、お前のことだろ?」裕…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…16
「な、すごいだろ?」 ツンツンと、興奮したリュウが、裕太の腕を突っつく。「うん」そう言えば…ここにいるリュウも、タツさんも、確かに常人離れした空気をまとってい…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…15
「タツさんも…引き続き、よろしく」 そう言うと、タツさんは大きな体を縮めるようにして、「かしこまりました」まるで頭が下につくくらい、深く垂れる。「何だよぉ~み…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…14
「そうだねぇ」 ジンさんは、タツさんの方をチラリと見る。「それは、ちょっと、厄介なんだよねぇ~ 下手すると、キミまで、出られなくなるからねぇ」にこやかな顔をし…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…13
「おやおや~」 まいったなぁ~思い詰めた裕太の瞳とぶつかると、ジンさんは「とにかく、落ち着いて」裕太の肩に手を置く。それから大きく、はぁ~と息を吐くと「たぶん…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…12
まさか…ジュンペイは、まずいことに巻き込まれているのだろうか?ジットリと手に汗をかく。リュウは、裕太の手をぎゅぅっと握りしめる。「あの方が、そう言うんだから…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…11
「神社の池?」 聞いたことがない。 それって、どこなのだろう?裕太がボンヤリとしていると、「じゃあ、行ってみるか?」さり気なく、タツさんが裕太に聞く。「行って…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…10
「ジンさん?なんで?」 早速リュウが、聞き返す。だがタツさんは、ハッとした顏になると、「あぁ~なるほどね」と、うなづく。「竜神のジンね」「そうそう、守り神で」…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…9
「それじゃあ、聞くけど…さっきのあれは、何だったの?」 守り神だか、何だかは、裕太にはよくわからない。けれども、ついさっき見たものが、何だったのかが一番気にな…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…8
「道?」 裕太は戸惑い、リュウの方を振り向く。リュウは澄ました顏をして、「うん」とうなづく。 不思議な空気をまとうこの人は、一体、何者なんだ?裕太はボンヤリと…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…7
(あれっ?ドローンを知らないのかなぁ?) そんな人って、いるのだろうか?一瞬裕太は疑うけれど、その言葉は飲み込み、「リモコンで操作して、飛ばすヤツです」やや声…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…6
「なに、なに、どうかした?」 せっかく裕太が、目を合わさないようにとしているのに…その人は、裕太の顔をのぞき込むようにしている。(ダメだってば!舞い上がって……
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…5
その声は…深くて、耳ざわりのいい声だ。(この人って、声まできれいなんだ…)こんな人、今まで見たことがない…と、裕太がまたボーッとしていると、「キミは、ここに…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…4
「これが…あの方?」 ウソだろ? ポソリ…と裕太がつぶやくと、その人は「えっ?まさか…私の悪口でも言った?」 マズイ所に、来たのかなぁ~と、にこやかに微笑む。…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…3
「おかえりなさい」 その人に、リュウは声をかけた。「えっ」まさか、この人が?(ここって、何?地下の帝国か?)マンガのようなことを思う。ここに来てからずっと、裕…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…2
間もなくして、バサバサっと何か音がする。「あの方が、帰って来たのかも」急に、大男のタツさんが、ソワソワし出す。「あの方?」あの方って、まさか…竜なのか?裕太…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第24章 竜への道…1
「ここから、入るんだよ」 いきなり今までとは、まったく違う空気を感じる。洞窟の中にいるのに、まるで森の中に入って行くような…そんな静けさを感じる。けっこう裕太…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…57
「どうする?」 タツさんが、リュウの顏をのぞき込む。「そうだなぁ」リュウは、裕太とタツさんを見比べる。だが、よく考えてみれば…それも、おかしな話だ。「わかった…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…56
「だから」 ダン!と裕太は、足を踏み鳴らす。「あの人って、だれ? あの手って、何の手? ちょっと、教えてくれないと、わかんないよぉ」ついに二人に向かって、問い…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…55
(まるで、透明人間に、なったみたいだ) 裕太はボンヤリと聞いている。「いや、それは無理」なぜだか、いつも強気なリュウが、タツさん相手にごねているようだ。(一体…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…54
「でも…ボクは友達を助けないといけないんだ。 どうしたらいいのでしょう?」 今度は切実な表情を浮かべ、タツさんを見る。「そうだなぁ~ 危険だけどキミも…あの子…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…53
「そう言う子はね、弾みがついたみたいに、また同じようなことが 起きるんだ」 タツさんが淡々と言うのを、「そんな!」思わず裕太は、落胆の色を隠せない。それじゃあ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…52
「まさか…ジュンペイのこと、知っているの?」さっき知らない、と言っていたじゃないか、と裕太は思う。「だって、いなくなったんだろ?」サラリとタツさんが言うので、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…51
「へぇ~変わったもの?」 裕太はふいに、興味が湧いて、タツさんの方に向き直る。「それって、どんなものですか?」身を乗り出して聞く。「おっ、気になるのか?」裕太…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…50
「だって…聞かないんだもん」「いや、聞いたぞ」 プンと頬を膨らませるリュウに対して、裕太はすぐに言い返す。「すみませんねぇ~ホントに」その人はあらためて、頭を…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…49
するとリュウは、ドンとその人を突っつくと、「何だよぉ~見てないのぉ?」やけに甘えたような、砕けた口調で、そう言う。裕太はまだ、顏をこわばらせて、ぎこちなくそ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…48
ようやく裕太は、ほぅっと息を吐く。「ボクは…小林 裕太。 リュウくんとは、ここで出会いました」 もっとも、ついさっき会ったばかりだけどね。そう思うけれども、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…47
「なんだよぉ~驚かさないでくれよぉ。 ボクの知り合いが、ビックリして、しゃべれなくなっているじゃないかぁ」 そう言う割りには、やけにのん気な口調で、リュウはニ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…46
だが…もちろん滅多なことを口にして、みんなな気分を悪くさせたら、この地下の洞窟から、出られなくなるのかもしれない…裕太はすぐに、思い直す。そこまで思いつくと…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…45
「もう、手遅れだよ」 だけどもリュウは、のん気な顔をして、頭の上で手を組む。「えっ、なんだよぉ~他人事みたいに」ずいぶんな言いようだなぁ~と、裕太は思わず、ム…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…44
今、何と言った?裕太はさらに、ポカンとする。「リュウ…読めるの?」この象形文字なのだか、古そうな絵文字を?あまりのことに、裕太は呆然とする。「読めるって、言…