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冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…43
「ねぇ、大丈夫?」 ポンとリュウが、裕太の背中をこづく。「うん?大丈夫だよ」リュウはきっと、まだ幼いから、ただのいたずら書きとしか、思わないのだろう…だけども…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…42
かなり覚悟を決めて、かまえていた割には、拍子抜けするほどに、何もない。(あれ?)シン…と静まり返った空洞だ。(なんで、ドローンが、邪魔をしたのだろう?)その…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…40
「何って…ジュンペイが、どこかにいるはずなんだ!」 お前も、見ただろ、と裕太はリュウに怒鳴るように言い返す。「そうだねぇ」なぜだかリュウは、思ったよりも反応が…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…39
プン…と、かび臭いにおいがしてくる。やはり、湿気が多いのだろう。「仕方がないなぁ」ボソリとつぶやくと、ようやく裕太は、身体をかがめる。 足元を照らし出すと、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…38
竜の台座の下には、小さな穴が開いている。(次から次に、くぐっているけど…本当にジュンペイが見つかる のだろうか?)どうしても裕太は、あまり気乗りがしてこない…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…37
「え~っ、固いなぁ」 裕太はつい、ブスッとした顔になる。「引いてもダメってことは…」ためらいがちに、前足を握り直すと、ゆっくりと回す。すると…カチンと音がして…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…36
だがリュウは、裕太の顔をじぃっと見ると「さぁ?それは、知らない」あっさりとそう答える。「あっ、そう」 とにかく何が起きるのか、気になったので…裕太はじぃっと…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…35
「えっ?」 やっぱり…何かいるのか?思わず裕太は、棒立ちになる。そんな裕太に気が付くと「えっ、なに?何か感じた?」ニヤニヤしながら、リュウが話しかけてくる。「…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…34
大体彫刻に聞いても、答えてくれるわけがない。リュウのことを、しげしげと見つめるけれど…リュウはいたって大真面目に、裕太の前に立つと「念じるんだ。 心の底から…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…33
「小さい頃からずっと、この像を見て来たんだ」 そう言うリュウの横顔を見る。「今でも十分、小さい子供じゃあないか」あまりにもリュウが、大人びた物言いをするので、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…32
リュウが何を目にして、そう言うのか、裕太には見当もつかない。リュウが見ていた球体も…裕太には、ただのガラス玉にしか見えない。「これはね、水晶の玉だよ」リュウ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…31
「ねぇ、すごいでしょ? ここはねぇ~リュウの住む池、と言われているんだ」 どこでそんなことを知ったのだろう?今までにも、そういう場所を通り抜けてきた。だがここ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…30
じめじめとして、ひと気のない、何だか雰囲気のある場所だ。(ここに幽霊がいたって、ちっともおかしくないかなぁ)あまり気乗りのする場所ではないようだ。何かがフッ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…29
「わかるの?」 リュウのその背中に、裕太は声をかけるけれど、返事は返ってこない。「ま、いっかぁ」ポンとひとり言をつぶやくと、その後を追いかけて行く。 何だか…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…28
裕太は奇妙に思う。まるで今いる所と、その声の聞こえる所との間には、目に見えない壁が立ちふさがっているようだ…と。オブラートに包むように、声がわずかにボワーン…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…27
「じゃあ、今まで…どうやっていたの?」 やっぱり、リュウは普通の子とは違うのだろうか?裕太は、口にこそ出さないけれど、ひそかにそう思う。リュウは珍しく、にこや…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…26
「始まったって…何が?」 さっぱり何のことかわからなくて、悔しいけれど、リュウに聞く。「何がって…例の祭りだよ」「祭り?」あくまでも、淡々として話すリュウに、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…25
リュウは、背中を向けて、立っている。やるのか?やらないのか?だけど…後悔だけはしたくない。裕太は頭の中で、もんもんと考えている。(せめて…リュウが、背中を押…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…24
そういえば…と裕太は思い出す。じいちゃんたちの姿が、見えなくなった時…リュウが現れたのだ。「まさか…リュウがスィッチ?」あまり考えもせず、裕太がポンと口走る…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…23
まるでこれでは、禅問答だ。リュウが、一体何を言いたいのか、裕太にはさっぱりわからない。「どこに行ったって…」そう言いかけて、裕太はあれっ、と思う。(何かが、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…22
「スィッチ?」 今までとは違う答えに、裕太はピクリと反応する。「境界線でも、聖域でもなくて…スィッチ?」 それって、何のスィッチなのだろう。 本当に、ボタンで…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…21
すっかり黙り込む裕太を見て、リュウはヘラッと笑う。「そんなことになったら、ボクたち…とおに死んでいることになっちゃうだろ? 裕太って、面白いなぁ」ついにこら…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…20
「なんだよ、それ! 言い出したのは、そっちだろ?」 裕太はムッとして、リュウを見る。(あれっ?それとも、ボクが間違っているの?)目の前のリュウは、思いっきり口…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…19
「セイイキ?」「そう」 リュウのまなざしに、一瞬裕太は飲まれそうになる。だがすぐに気を取り直し、「それって、入ってはいけない場所ってこと?」確か、誰かがそんな…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…18
「ねぇ、他にもこんな所って、あるの?」 思わず裕太は聞いてしまう。するとリュウは、一瞬ポカンとした顔になるけれど、「うん、たぶんあると思うよ」ニコニコしながら…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…17
ゆっくりと近づいて行くと、早速水しぶきが飛び散って、裕太のシャツがビショビショになる。「ほら、手で受けてみて!ヒンヤリとして気持ちいいよ」リュウに言われるま…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…16
「竜の置き物のこと?」 なぁ~んだ。リュウはハハッと笑うと「あれはね、昔からあるみたい。 竜神様を祀っているからねぇ」やけに淡々と、当たり前のようにそう言う。…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…15
「いや、そうじゃなくて…」 そう言いながらも、リュウはホントに気付いていないのか、と不思議に思う。何だか…ここに自分がいても、いいのだろうか?なぜだか、落ち着…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…14
「だって、ここって…」 裕太は思わず、言い淀む。さすがにまだ、島の事はよく知らない。それでも、裕太にも何となくわかる。ここはきっと、神聖な場所なのではないか、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…13
「あと、もう少しだよ」 リュウの声が聞こえる。「ほら、大丈夫だったろ?」励ますように、リュウが朗らかな声でそう言った。 (あれ?さっきとは、何か…空気が違う)…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…12
リュウが使ったツルが、ユラユラと揺れる。おそらく、大丈夫だ…裕太は何となく、そんな気がしている。ツルの細かな振動が、ようやく止まる。そろそろ、着いたかな?裕…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…11
「でも、大丈夫?足りるかなぁ」 リュウがどこかから、引きずってきたツルを、裕太は触れてみる。思いの外、しっかりとして固いツルだ。「大丈夫なんじゃない? ちょっ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…10
「あっ!」 そこには、大きく口を開けている場所が見える。 そうして、ドウドウと水が勢いよく流れ落ちる音がする。 「うわっ、ホントだ!」 かなり…音が近い。…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…9
「えっ、ホントぉ?」 リュウがスルスルと入って行ったのに、ここで渋っていたら、格好がつかないぞ、と思う。裕太も覚悟を決める。「ねぇ~そこに、何かある?」一応聞…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…8
それにしても、ジュンペイは、どこに消えたのだろう?裕太は少しイライラしながら、リュウの後をついて行く。「ねぇ~こっちの方へ行ったら、水があるかもしれないよ」…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…7
「ねぇ、どこかに、水が流れているところって、ある?」 思い切って、裕太はリュウに声をかける。「あるよ!」ポンとひと言、返ってきた。「えっ、そうなの?」なんだ、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…6
「いいかい、早く行こう! グズグズしていたら、ボクたちも出られなくなってしまう」 リュウの言うこと、一つ一つが、どうしても裕太には引っかかるのだが…そんなこと…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…5
「何だよ、それ」 裕太がブスッとすると、「ジュンペイは、ある所に入り込んだみたいだ」裕太に向かって、リュウはキッパリと言い切る。「あるところ?」それって、なん…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…4
「大丈夫だよ」 そんな裕太の心の声を、耳にしたかのように、リュウは励ますように言う。「あの子はきっと、大丈夫だ」不思議とリュウの言葉を聞くと、裕太はリラックス…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ…3
(本当に、リュウについて行っても、大丈夫なのだろうか?) まさか…ユーレイとかじゃあないよね?裕太自身は、まだ納得したわけではない。だけどこの状況にいる間は、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ!…2
何が何だか、よくわからない。まるでキツネにバカされたみたいだ…裕太はボゥッと、リュウを見ていた。(いや…ボーッとしている場合じゃない)ハッとして、気を取り直…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第23章 境界線を越えろ!…1
「え~っ!」 まさか、こんなことがあるなんて! リュウは、一体、何者なんだ?裕太はあまりに驚いて、次の言葉が出て来ない。リュウはニコニコしながら、「なんだよぉ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…54
(あっ、いよいよ始まるんだ) 一体、何が始まるのだろう?裕太はワクワクが、押さえきれない。こんなじいちゃんは、初めて見た、とあらためてそう思う。いつの間にか、…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…53
「えっ、なんで?そうなの?」 しかも…あんな小さな子が、ガイド?(リュウって、一体、何者?)裕太の中では、わからないことだらけで一杯になる。「絶対に、ジュンペ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…52
「怖いか? ここはそれだけ、危険だっていうことだ」 子供の遊び場ではないんだ。 じいちゃんは、やけに険しい顔付で、裕太に言い放つ。 「そして、お前にはし…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…51
(ジュンペイは、いいなぁ~ 物わかりのいいじいちゃんで…) ないものねだりだ、とわかっている。だけどもジュンペイのことが、ひどく羨ましいと思う。せめてじいちゃ…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…50
じいちゃん…こればっかりは、どうしようもなかったんだ…そう言いたいのに、じいちゃんの真剣なまなざしを見ると、裕太はもう、何も言えない。「ユウタ…おまえは、探…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…49
もっとも裕太は、今の今まで、どんな祭りなのかは、何も知らない。じいちゃんはじぃっと、裕太に視線を向ける。「おまえ…まさか祭りって…盆踊りみたいなのを、想像し…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…48
「責任?」 いきなりじいちゃんは、何を言い出すんだ?でも…と、裕太は言い返したい気持ちになる。だが現実に、ジュンペイは消えてしまったのだ。「だけど…ドローンが…
冒険の旅へ出かけよう! 宝の島 続編 第22章 境界線…47
「ユウタ、おそらくあの子は…結界を乗り越えたんだ」 じいちゃんは裕太を振り返り、いきなりそう言い出した。「えっ?」そういえば…確かリョウも、同じようなことを言…