メインカテゴリーを選択しなおす
通信制大学は学歴にならないからやめた方がいいのか?―何を得たいかで選択の是非が変わる―
↓クリックしていただけると嬉しいです。↓ランキング参加中【公式】2025年開設ブログ 通信制大学に進学を検討する際、「通信制は学歴にならないからやめた方がいいのではないか」と不安を抱く人は多い。この問いに対しては、制度上の学位認定と社会的評価の区別を前提に、慎重に検討する必要がある。 まず制度上の事実として、通信制大学は高等教育機関として正規に認可されており、卒業時には学士号(学位)が授与される。文部科学省の定めに基づき、通学課程と同様に「大学卒業者」として法的に扱われるため、学歴としては明確に「大卒」である。これは履歴書や国家資格の受験資格、大学院進学などにおいても正式な資格として通用する。…
有名通信制大学を卒業しても、学歴コンプレックスは消えなかった
ランキングに参加しています。クリックお願いします。 ランキング参加中【公式】2025年開設ブログ 高卒で社会に出た者にとって、学歴コンプレックスは根深い問題である。その克服手段として、働きながら通信制大学に通う選択肢を取る人は少なくない。とりわけ、有名大学の通信課程を四年で卒業することは、努力の証として高く評価されることもある。しかし、現実として、通信制大学を卒業することが学歴コンプレックスの解消に直結するとは限らない。 通信制大学のカリキュラムは、自学自習を基本とし指定された教材をもとにレポートを作成し、合格すれば単位取得試験を受けるという構成である。内容はシンプルで、レポートの構成方法や引…
有名通信制大学を四年で卒業はすごいのか?―すごいと言われるのは通信制大学界隈だけだった―
有名私立大学の通信課程を四年で卒業したと聞くと、「すごい」「努力家だ」と称賛される場面がある。しかし、実際に四年で卒業してみて思うのは、それほどすごいことではなかったという現実である。 通信制大学はカリキュラム自体はあくまで自学自習が前提で、テキストを読みレポートを提出し、合格すれば試験を受け単位を取得していくという単線的な流れで構成されている。そこに他者との議論や対面でのフィードバック、学内活動などはほとんどない。要するに、「単位を取ること」が学習の中心になりやすく、深い理解や批判的思考を育てる構造にはなっていない。 また、「通信制でも〇〇大卒」と名乗る人がいるが、通学課程と同じように見せる…
同じ看板の通学課程と通信制大学は、同じレベルの授業を受けていると言えるのか?
有名大学が設置する通信制課程について、「看板が同じなのだから、通学課程と同じレベルの教育が受けられるのでは」と考える人が一定数いる。しかし、この認識は現実を正確に捉えているとは言いがたい。結論から言えば、同じ大学の名前を冠していても、通信制課程と通学課程とでは、提供されている授業の構造・内容・学習体験は大きく異なっているのが実態である。 通信制大学における学習の中心は、メディア授業やテキスト学習である。学生は指定された通信教育専用の教材を使って独学を行い、所定のレポートを作成・提出し、それが合格してはじめて単位取得試験の受験資格が与えられる。試験に合格すれば単位が認定されるという仕組みだ。つま…
通信制大学は本当に難しいのか?―4年で卒業して見えた現実とは―
私は20代半ばで某伝統校の有名通信制大学に入学し、4年間で卒業した。高校時代は学業に対する関心も意欲も乏しく、偏差値38の高校を卒業後、そのまま就職の道を選んだ。大学進学は、自分には無縁のものだと長らく思い込んでいたが、社会人として働くなかで次第に「大卒」という肩書きへの憧れが強まり、学歴に対する劣等感が拭えなくなっていった。そこで、誰もが名前を知る伝統ある通信制大学への進学を決意した。 入学前には、不安が多かった。インターネットやYouTube等で情報を集めるなかで、通信制大学に対する否定的な声を数多く目にした。「卒業率が低い」「レポートが厳しい」「英語の試験はほぼ無理」「4年で卒業は無理」…
通信制大学の卒業は大卒扱いになるのかー社会的評価の視点からー
通信制大学を卒業した場合、制度上は間違いなく「大卒」として扱われる。学士号も授与され、履歴書や職務経歴書にも正当に「大学卒業」と記載できる。これは、文部科学省の定める大学教育の体系に通信制課程が含まれているためであり、法的には通学課程の卒業生と全く同等である。 しかし、実社会においてその扱いは決して平等とは言えない。たとえば、新卒採用におけるエントリーシート(ES)では、通信制大学というだけで学歴フィルターにより足切りされるケースが珍しくない。企業側からすれば、「なぜ通学制ではなく通信制を選んだのか」という先入観や、「対面での学生生活を経験していないのではないか」といった不安を抱かれる可能性が…
Fラン大学と有名通信制大学ならどっちが良い?―学びと就職の観点から考える―
通信制大学の知名度が高まり、社会人の学び直しや大卒資格の取得手段として注目を集めている。一方で、いわゆる「Fラン大学」と呼ばれる偏差値の低い地方私立大学に進学する若者も依然として多い。この両者を比較したとき、果たしてどちらに軍配が上がるのか。結論から言えば、Fラン大学の方が優れていると私は考える。 まず、就職における現実を直視すべきである。私の地元では、たとえ「Fラン」と揶揄される大学であっても、地元での評価は高いことが多い。実際、地方銀行や市役所、県庁などの地方公務員、さらには地方の有力企業に就職している卒業生も珍しくない。地元に根差した大学には、地元企業との結びつきがあり、大学名だけで一定…
通信制大学と通学課程が同じ大学に属している場合でも、その教育の中身や制度的な役割は根本的に異なる。にもかかわらず、学位記やディプロマが同じ大学名で発行されることをもって、「同じレベルの内容を学んだ」と解釈する人が、ごく稀にだが存在する。しかし、これは制度の趣旨や教育設計を理解していない浅い見方に過ぎない。 同じ大学の看板を掲げていても、通信制課程と通学課程は、その目的・設計思想・教育内容のすべてにおいて本質的に異なる。通信制大学は、社会人や主婦、高齢者など、時間的・地理的な制約を抱える人々にも高等教育の機会を開くために制度化されたものであり、その成り立ちそのものが通学課程とは違っている。 通信…
有名通信制大学を卒業すれば就活で通学課程と同じ扱いを受けるのか?
近年、早慶やMARCHに設置されている有名通信制大学に注目が集まっている。働きながら学べる利便性や高い知名度がその理由だ。しかし、ごく稀に「通学課程と同じ大学なのだから、就職活動では学歴フィルターを通過できる」という主張を見かける。結論から言えば、それは誤解であり、通信制大学に対する実社会での評価は通学課程とは明確に区別されているのが現実である。 まず、制度的な違いが証明書類に明示されている。たとえ大学名が同じでも、通信制大学の成績証明書には必ず「通信教育課程」と記載されている。これは学歴の正式表記に含まれる情報であり、採用担当者の目に留まれば、通学課程とは別枠として認識される。また、通信課程…
有名通信制大学の卒業率は実は低くないー通信制大学と通学課程では算出方法が違うー
通信制大学を卒業したとされる人物が、「有名通信制大学の卒業率はわずか3%」などとネットやYouTubeで語る場面を見かけることがある。このような馬鹿げた主張の多くは統計上の前提を無視した、恣意的で誤解を招く内容である。 特に問題なのは、通信制大学の「4年卒業率」を通学課程と同じ基準で比較しようとする馬鹿げた考え方である。通学課程の場合、18歳で入学し、22歳で卒業するというタイムスパンが制度設計の基本にある。入学者の大多数が「4年で卒業すること」を前提にしており、それに基づいた卒業率の算出には合理性がある。 一方、通信制大学の入学層はフルタイムで働きながら、あるいは家庭の事情と両立しながら学ん…