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この小説は、A級戦犯の7人が絞首刑を執行され、火葬されたあとの描写から始まる。7人のうち6人は軍人。ただひとりの文官は元総理、外相広田弘毅だった。火葬された7人の遺骨は一緒くたにされ、一部はアメリカ軍が持ち帰った。残りは火葬場にある共同骨捨場にすてられた。その骨捨場から密かに骨を集めた男たちがいた。彼らは骨を興亜観音に隠した。時期が来て、興亜観音に処刑された吉田茂の筆になるA級戦犯「七士の碑」が建...
「落日燃ゆ」のモデル・広田弘毅はなぜ東京裁判で文官で唯一人絞首刑となったのか?
第二次世界大戦後の「極東国際軍事裁判(東京裁判)」で「A級戦犯」として死刑判決を受けて絞首刑に処された人々の中に、唯一人の文官(軍人以外の国家機関に勤務する者)である広田弘毅がいました。そのため彼は「悲劇の宰相」とも呼ばれます。城山三郎の小