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【あらすじ&ひとりごと】 砥上裕將さんの作品といえばデビュー作の『線は、僕を描く』。横浜流星さんの主演で映画化もされましたね。 水墨画の「線」を描くことで、悲しみを秘めて生きる主人公の「僕」が、失ったものを埋めながら救われていく。繊細な描写がとても印象的でした。 今回は『7.5グラムの奇跡』を読みました。視能訓練士の若者の物語です。 視能訓練士の資格を取ったが、なかなか就職先が決まらない大学卒業間近の野宮恭一。後がない中、面接を受けたのは北見眼科医院というまちの医院。 おおらかな院長は、恭一のしっかりとした思いを感じ取り、即採用することにする。恭一は、失敗を繰り返しながらも先輩たちに見守られ、…
「線は、僕を描く」 砥上 裕將(著者) ☆4 両親を事故で失い、心がからっぽになってしまった主人公霜介が、ひょんなことから日本を代表する水墨画家に弟子入りすることになり、心の傷の回復と成長をしていく様を描いた作品。 作者自身が水墨画家なので、水墨画に関する描写がすごいことはさることながら、「ちはやふる」のような爽やかな青春ストーリーで、読了後はなんだか気持ちのいい余韻に浸れる。 特にキャラクターの個性が本当にすばらしくて魅力的な物語にはこれが一番大事なんだなと感じさせられた。 線は、僕を描く (講談社文庫) amzn.to 858円 (2022年0