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私の血管を悲しみが 流れてる心臓が体中に悲しみを 送ってるだから 寒い部屋を 暖めても 暖めても寒い悲しみが体中を巡っているからこんなにも 寒かったと気づく悲しみは 冷たくて私から体温を奪い人間らしい心を奪うだから 寒くて寂しさに堪え難くて胸に手を当てるとトクトクと悲しみの鼓動が聞こえて来る鼓動は 止められないだから悲しみも 止められない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
暮らす 家を出るときに 鞄の重たすぎる日がある それでも家を出ると 冷たい雨が降っていることがある 人に会う前に すでに色々と僕を押し戻すものがたくさんある そんな時 少し先にいる僕に引っ張ってもらう それは数年先の自分かもしれない そこにいる僕は いつも軽く笑っている 笑いながら 日々を暮らしている ***** 少し先にいる自分が、笑っているととても安心します。 どんな困難なことも、きっと乗り越えて、その先で笑っているのだと思いたいです。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ…
春の陽気と言われても私には 寒い桜を見るのは楽しいと言われても私には 悲しい春の風が私の 涙の頬を撫でる涙のひと粒に詰まった夢が何度も落ちては 何度も破れた熱い珈琲から 孤独の香りが 漂う煙草を吸っては後悔の煙を 吐く雲は私の未来をさらって逃げるように 流れてく暖かく 皆が息づく春の宵私には悲しいばかりの春の未明桜前線は 毎年私を よけて北上するらしい#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#...
街燈に照らされて雪が 降っている慣れない都会に雪が 降っている死者たちが しんしんと舞い降りて来る街中が今年も死に化粧を 施している喪中の街に広がる 静寂木々も道路も電線も真夜中の 死に化粧通夜の夜中の 死に化粧尚 白く尚 白くと 死に化粧誰が死んだか知らないけれど誰が死んだか知らないけれどこの静けさは弔問客が去ったあとの途方もない 静けさによく似てる酒をふるまって賑わってでも 幾晩も寝てない疲れ...
みんなは明日を生きている私は昨日と同じ今日を生き今日と同じ明日を生きる止まらない止まらない無限ループな私の今日苦しむために産まれて来たとホントかどうかわからない自分の役割をこなすため苦しむ苦しむ苦しむだけの無限ループな私の今日苦しむのが私の役割ならばこの身をよじらせて思い切り苦しむしかないのだろう全てをあきらめて全てを放棄してまた訪れる苦しみの今日を生きるしかないのだろうきっと#ネガティブのままで...
【現代詩】「放射光」 理性を曲げるもののイメージ 現代詩の試み
放射光 高速の 無言の 粒子の群が 強力な磁場で 曲げられる時 ささやき交わす (…、ああ、ああ、〝私〟は… 層状に重なる声は 青白い放射光となり 巨大な輪の中心にそびえる 鳥居を 浮かび上がらせる ***** 宇宙のどこか遠い涯から飛んでくる無数の粒子を、私たちは浴びながら暮らしています。 私たちの身体をすり抜ける粒子群。 それを曲げてしまうほどのものが、もし私たちの身体のなかにあるとしたら。 それが聳え立つほどの大きさの、鳥居なのではないかと思いました。 そんな思いを書いてみた詩です。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書…
また 雪今度は 誰が死んだのかまた街いちめんの死に化粧葬列の 車もひときわ長く 連なっている私も 服を真白に染めて見えない 死人を 肩に 負いゆっくり 歩く街いちめんの死に化粧今度は 誰が死んだのかまた街いちめんの死に化粧私の 血で紅でも さしてあげようか街いちめんの死に化粧空が 霞む私の心も 霞む街中がしんしんと悲しみに暮れている街いちめんの死に化粧街いちめんの死に化粧#ネガティブのままでいい#シ...
自分の姿は やっぱりどこにも ないただ 皮肉なことに孤独という激痛にこの身をよじらせているときだけ私は自分が 生きていることを実感する色とりどりの日常みんながおはようとか おかえりとか言い合って 笑って零した涙が まだ熱いうちに拭い合ってる私にはもう得られない世界を背伸びして指をくわえて 垣間見るそして私はたったひとつの 救いもない独房な日常に意地悪な微笑みを向けられながら凍った涙を 頬に張りつけ...
【現代詩】「午後、駅で」 待ち続けてくれているもののイメージ 現代詩の試み
午後、駅で 駅のプラットフォームの 古い木製のベンチに おばあさんが座っていた 僕の乗る電車が プラットフォームを離れるとき おばあさんはのんびりと おにぎりを食べていた 電車の窓を 早春の陽射しが 暖めていた ***** さだまさしさんの作品に「空蝉」という曲があります。 老人が駅で、帰ってくるはずの息子を待っている情景が歌われています。 その歌を思い出すたびに、帰らなければ、という思いと、もう間に合わない、という後悔が、心のなかでせめぎ合います。 戻らない時間。 駅には、そんな時間がいくつも、層状になって流れている気がします。 www.youtube.com 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作…
悲しいほうへ悲しいほうへ行きたくないのに何故 行くの?ともる灯りを頼りにし幸せ求めているはずなのに結局いつも 涙雨悲しいほうへ悲しいほうへ一度でも喜びを感じたいのに涙 涙に暮れるだけ悲しいほうへ悲しいほうへどんなに陽射し求めても悲しい雲が 立ち込める#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
私の心が 映し出されたように冬空の 変化が激しい不安の大嵐不信の寒さと 依存の暑さ不穏な 私の心が空に 投影されてまた 私の心に戻って来る木の葉がひらひら 舞うだけで私の心臓は早鐘を 打つどんなに 息苦しくても逃げ道は ない発狂の海の波感情の嵐まるでひとり台風冬空が 狂う私の心が 狂う#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
刹那なわたしが刹那の夢見て目覚めたときの永遠に堪えられなくてなぜと問うなぜの問いに答えはないと知っていて問わずにはいられない脊中の十字架重たくて我が子の亡骸と渇いた魂引きずってうわ言のようになぜなぜなぜと問いつづけ我が子の亡骸抱き寄せて冷たくなったその体を暖めている生と死の区別さえつかなくなった心で#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
ぽつん静寂の中で水道の蛇口から 水滴が落ちる音ぽつん寒さの涙雨が軒先から 落ちる音ぽつん都会の片隅でひとりぼっちの音ぽつんこの身が闇の中へひとり 落ちて行く音ぽつん誰にも 聞こえない私の涙が 落ちる音夜と朝の区別も つかなくなってひとりで過ごす ひとりの音は微かなのに この耳に 激しく響くぽつんぽつんと次々に響く#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
人は大金をかけてつくった遊園地を夢の世界と呼ぶわたしはそんなところに夢を見ないわたしの夢は隠微な夜苦くて甘い一瞬のきらめき光に照らされた遠い過去抱いても抱いてもこぼれて消える悦びの華残酷な日常はいつ終わる?無限につづくなぜの問い#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
【現代詩】「ここ」 言葉は表と裏が同時に生まれるイメージ 現代詩の試み
ここ 不意に目があう と、ここに 搾り落とされる 不定形の 滴 言葉に身を隠す前の ***** 言葉は、相手に向かって発せられると同時に、自分自身に向かっても語りかけます。 今、自分が言いたかったのは、このようなことなのか。 相手に伝えたかったのは、このことなのか。 言葉によるメッセージは、何よりもまず、自分に伝えられるもの。 そこを理解しないと、自分が切り崩されて、手がつけられない状態になったりしますね。 ご用心。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 …
電車の中風が強くてどこ行きかわからないまま空いてたから乗り込んだ天国行きか地獄行きかこの際もうどっちでもいい気がして天国行きなら束の間で日常という地獄にすぐにUターンさせられる地獄行きなら別の現実を見せられるだけだだったらべつにどっちでもいい天国行きでも地獄行きでもどっちでもこんな言葉遊びをしてる間にも天国と地獄の狭間でまた苦しみを1から数え直しながら虚ろな明るい瞳を保とうとしてる#ネガティブのま...
苦しみだけで 紡ぐ人生悲しみだけで 紡ぐ人生幸せも楽しみもない私は苦しむために生まれて来た悲しむために生まれて来たいつから紡ぎ方を間違えてしまったの?幸せの糸で人生を 紡ごうとしてたはずなのにいつの間にか悲しみや苦しみの糸で自分の人生を 紡いでいた悲しみ色の織物が苦しみ色の織物が何十枚何百枚と 出来上がった苦しみは 私の代名詞悲しみは 私の代名詞私はこれからも苦しみつづける悲しみつづけるもしかした...
わたしは白日夢を 見に行く夢を見られなくなったわたしはお金を払って夢を買うそれは束の間の夢まぼろし束の間の至福すぐに残酷なだけの日常が戻って来るとわかっていてそれでもわたしは夢を買う束の間の至福をきっといつまでも引きずるだろうとわかっていてそれでもわたしは夢を買う束の間の夢まぼろしは麻薬のようにわたしの心を蝕むだろうとわかっていてそれでもわたしは夢を買う#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩...
ともだち 今日娘のともだちが引っ越していく 娘はいつものように一緒に遊んでいる そして、そのまま別れるようだ この日が、胸の中の冷たいしずくになっていることに気がつくのはいつのことだろうか その日も空が晴れていてくれたらいい ***** 娘がまだ幼稚園に通っていた頃のことですね。 引っ越していく友達と、最後に遊んでいます。 遊び終わると、そのままお別れ。 それでも、なんのわだかまりもなく、普段通りに遊んでいました。 ふと、自分の最後の日も、そんな感じで過ごせたらいいなと思ってしまいました。 飛躍しすぎですね。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作…
私に届く 何通ものメールはその殆ど全てがただの広告でそれが 忌々しくて片っ端から削除するあれやこれやの支払いを済ませては通帳の残高に 眩暈を起こすそれしかない日常の背後に常に流れているのは死もう死にたい と思う気持ちは煩わしい日常のひとつとして常に流れている毎日毎日家事をするのと同じ常に死が流れているあの空に死を見て足元の小さな花に死を見て散らかった部屋に死を見て万物に死を見つめる日々こんなつまら...
毎回 薬の束を広げて長過ぎる 余命の日々を一包一包 数えてるあと何日か何百日か何千日かも わからない果てしなく長い長い 余命賽の河原でひとつ積んでは父のためふたつ積んでは母のためと 積み石をしても欲望という名の鬼に崩されるその度にまた一個目から数えては 積み直す永遠に終わらない 積み石はまるで私の生活そのもの崩されても崩されても薬の数を数え積み石の数を数えるだけの私の毎日#ネガティブのままでいい#シ...
ごめんなさいすみません私は いつも謝ってばかりいる見知らぬ人と ぶつかってごめんなさい自転車で お見合いになってごめんなさいそんなお互い様の出来事なのに私のほうが いつも謝っている生きていてごめんなさいこの世界に いてごめんなさいごめんなさいだらけの人生生まれてすいません太宰の名言自己否定存在の 不確かさ夕暮れ冬空孤独の 足音#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
被害妄想に 耽っては身投げでも するようにベッドに飛び込み眠りに落ちるのを ただ 待つだけの日々この捻じ曲がった 心を治したいと思うけどこの 心はもの心ついた頃からもう 捻じ曲がってた捻じ曲がったことに気づかずに歩いて行ったその先は道なき道の闇の中妄想と現実の区別さえ つかなくなって道なき道の闇の中手探りで必死で歩いたけもの道足は 血まみれそれでも 歩いたけもの道歩くことに 疲れ果てやがて 私は闇...
春の日差し 暖かな日差し微かな風 やわらかな笑声甘い匂い 春は確かに 近くに来ている どこかに引っ掛かっている冬の裾を 明日の朝 外してあげよう ***** 過去のデータを見ると、僕は毎朝、詩を書いていたようです。 これも2008年の作品。 気持ちに波があっても、そのまま書いていますね。 後で整理するつもりだったのでしょう。 今となっては、整理されないままの方が、自分らしい気がしていますが。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記…
まいにち まいにち死んでいくわたしの中の大事なものがいくつも いくつも死んでいくひろっても ひろっても死んだものは わたしの心にもどってこない大事なものは思い出か未来か 過去かきらめく夢か大事なものってなんだったのかそれすら すっかり忘れ果て惰性 という名のかわいた たましい長すぎる 尻尾のようにもてあましまいとし 遠くに春を 見て大事なものが これ以上死なないように胸 おさえる#ネガティブのまま...
私は いつも過去の 私になって貴女や 貴方と対話する過去の 私や貴女や 貴方は元気で若くて生き生きと 遊び夢を 語り未来を 語った何の根拠もなく未来は明るいと 信じてた私は 現在(いま)を生きられないだって現在は もう過去の あなたたちはいないから世代は うつろい過去のあなたたちが現在を 生きて妻となり 夫となり親となっても私だけが置いてけぼり現在を生きるあなたたちに過去の私が何を 語りかけてもも...
スタートしない まだスタートしない 今年はゆっくりと 今夜はたくさん寝るんだ ビールを少し多めに飲んで ***** これも2008年のお正月休み期間中に書いています。 思えば、これまでの会社員生活の中で、トップクラスに忙しい時期だったと思います。 力をためていたんでしょうね。 この後、タイ駐在を始めるまでは、日々駆け回ることになります。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ
【現代詩】「石の川原」 ”ここ”を過ぎ去ったもののイメージ 現代詩の試み
石の川原 国道沿いの無人駅に降り立つ 切符を改札口の金属製の箱に入れ 何かに呼び止められるように何度も振り返りながら 国道を渡る その先に、ゆったりと川が流れている ごつごつした石を踏みながら水に近寄ると やはり何かに呼び止められるような気がする 国道を車が走りすぎて行く それを、じっと見送る 車の中の人がこちらを見ていたようだ その視線が僕を〝ここ〟に搾り落とす 風が吹く 川原を風が通り過ぎる 僕もまた〝ここ〟を過ぎてゆけばいいのだろう ***** 風の強い日には、いろいろなことを思い出します。 それも、自然と思い出されるものばかり。 悲しい、辛いこともあれば、楽しく、喜びに満ちたものも。 …
絶望の闇に 見えるのは遠く 遠くに行ってしまったあなたのあの 暖かな胸このつまらない人生を紡いで途切れがちになった記憶の糸絶望という名の日常希望 とかいうものを持ったことがないからその意味を知らない知りたいとも 思わない絶望しきってしまえたらきっと 楽になれるのに欲深い わたしはまだ このつまらない人生をちゃんとあきらめきれずにもがくから 苦しいのだろう絶望しきってしまえたらその先には きっと光が...
まるで 眠剤を飲んだ翌日のように私は あちこちぶつかりながら歩くひとりぼっちを 引きずってこれからの 季節どんどん ひとりぼっちになるあなたがいた頃は暖かかったあんなに暖め合っていたのにいつしかあなたと傷つけ合うようになったやがて別れがやって来たあれから何年経っても私はあなたを思い出す思い出す度まだ癒えていない傷が痛む暖め合っていた頃を思い出せないのが切なくて忘れたい忘れたくない思いが交錯するなら...
厚い雲が空に 広がっている明日は また空が 泣くのだろううつの風に 吹かれる不安の血が体中を巡る悲しみは胸の奥に封印して無理に明るく振る舞う私は まるでかくれんぼした子どものように泣き場所 探して街を さまよう心に土砂降りの 雨が降ると余計に前が見えなくなる泣きたいときはどこでだって泣けばいいのに泣けるだけ泣いたら心もきっと少しは晴れるのに台風一過の朝のように#ネガティブのままでいい#シニア女性#現...
冬の ため息は窓を 白く染めて涙みたいに結露を ぽたりと落としてる若さは過ぎ去ってから 気づく最高の 贅沢生き生きとした若者たちを 真ん中に 見てまたため息を ひとつ私は 世界の 隅っこでうつを 叫ぶ煙草とコーヒーと薬は私の 大事なおともだち遺言を書いても誰にも読まれることはない無縁仏上等この先の長く 続いてくだけの 終らない 時間をただ 過ごすくらいなら孤独死上等遺影の写真は何を 語りかけても笑...
【現代詩】「速度差」 遅れることで実現されるズレを生きる 現代詩の試み
速度差 〝私〟は 希薄な流体の速度差が生み出す 濃淡の、層状の、互いに混じり合わない 白い空間に置き去りにされる 柔らかな身体と、硬い嘴をもつ 雛の群の中に放り出されたように 〝私〟の身体は 心地よさと痛みとを同時に感じる それは不意に熱く、不意に冷たく 〝私〟を眠らせない ああ、幾本もの白い指よ 〝私〟は〝ここ〟でいい もう行ってくれ… ***** 僕の書棚には、自費出版されたものから古典のものまで、詩集がたくさんあります。 自分で買ったものも多いのですが、自費出版された方から献本していただいたものも結構あります。 「詩と思想研究会」(2003年頃を中心に参加していました)で出会った方々から…
カーテンを開けるときまた今日が始まるのかとその手が 重たくなるカーテンを閉めるときまた長い夜が始まるのかとやっぱりその手が 重たくなる季節の繰り言の中でうわ言のような生活の中で私は自分を 見失うどこにいるの?わたし日の差し込まない 闇の中息を潜めて 暮らしていると自分が どこにいるかもわからなくなる冷気に 頬を撫でられると冷たいけれど自分が生きてることを思い出す頭に痛みが走るともがくけれど自分が生...
煙草を吸うとけむりが 鼻から抜けて行くのと一緒に自分の魂まで 抜けて行くようだそう思いながらも私は 二本目の煙草に火をつけている魂 抜けてどこへ行く?誰も知らない遠くへ行く真冬の死人の肌のような 冷気が顔に 吹きつける寒いというだけで冷たくて 悲しくて私も 死人になったようで吐く息の 僅かな暖かさで生きていることに 気づくああ 私も生きていたんだと街が暗くなるのが飛ぶ鳥のように 速くて怖い夜になっ...
晴れ 今朝は晴れ 山にかかる雲の端が 赤く染まっている 雲の切れ間にのぞく空が 青白く光っている 立ち止まれば 妻が背中を支えてくれる 娘が手を握ってくれる 生きていくのに さらに何が必要だというのか 今朝は晴れ もう一度夢を見よう もう一度、夢を見よう… ***** 2008年は、タイとの行き来が増えてきていた頃。 忙しかったのでしょうね。 そして、とても疲れていたようにも思います。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書き…
元日 神社に行った家族でお参りした家から半径五十メートルをこえなかった 今年はできれば自分の足で行ける範囲で生きたい そんなことを思ったりした 雪が降っていた静かな一日だった ***** これも2008年の元日に書いた詩です。 自宅のすぐ裏手に神社がありました。 ちょっと遠回りしないといけないのですが、近いので、お参りには片道1分かかりませんでした。 ある意味神社に住んでいたような感じですね。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日…
西日が 差し込む部屋光りのシャワーはひとりぼっちを 照らしてる暖かいはずの光が痛い部屋中がひとりぼっちで満ちているベッドの上も ソファの上も 明るく 眩しくひとりぼっちを 照らしてる何があっても ひとりぼっちひとりぼっちで何でも考え何でも決めてひとりぼっちで 行動するひとりぼっちで考えることには限界があると知っていてひとりぼっちで考えるしかない光りのシャワーはそんな私のひとりぼっちを 照らしてるい...
生きてることも 忘れ果てそれが何かも 考えずただ失った子に 会いたいと泣き木枯らしの中 歩いてる木枯らしは私を いたぶりどうあがいても 寒空の下何も見ないで 歩くしかない眠れぬ長い 夜の中膝を抱えて 堪え忍びあちらこちらに ぶつかりながら傷だらけでも 歩いてる傷を 癒やす人もなく血が流れても 放置してビルは見えても 足元見えず意味もわからず 歩いてる誰か教えて歩く 意味を誰か教えて私の 罪をどうか...
朝の陽は私の部屋に 差し込まないから時の流れが わからない時の流れに 逆らって過去に戻るセピアの景色に鮮やかな 色が戻ってこの唇も 赤くなる赤き唇で 私は歌った遥かな夢の歌 未来の歌を飽きることなく生き生きと愚かな私はお伽話がこの世にも 転がってると錯覚してた陽は私の夢を 照らし星は私の未来を 輝かせる赤き唇 あなたと重ね二人の宴に酔いしれた あの日々が蘇る気がつけば唇は褪せていた夢破れて 暗がり...
今年の雪 色々な街で 降る雪を眺めた 冷たくもあり、暖かくもあり ひたすらに白く、また暗い影を孕み あるいは、零下の夜気を吸い、青く光り 今年は 軽やかに舞う雪になった この 西の街で ***** 2008年の元日に書いた詩です。 当時は山口県に住んでいました。 山口の方が、関東(神奈川)よりも雪が多かったように思います。 日本海が近いからかもしれません。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ
巡る季節は私を無視する太陽は私を無視して昇っては沈んでく不安という白い呼気が私の行く手を 妨げる107歩で 終わらないグリーンマイルを私は いつも歩いてるあと何歩で 終わるのかそれが知りたいのに不安という 白い呼気に街中が 包まれるどこを どう歩けば良いのか私は いつも迷い人迷い人は目的地を持てないただ 徒に歩いて疲れ果てるだけ誰か 私の手を引いてこの 長いグリーンマイルをどうか 終わらせて#ネガ...
二人の人生を私は 歩いたことがないひとりで ひとつの人生をいつもいつも 歩いてる出会う人は いても皆 人生の通過者だ桜が 舞っても一緒に 見る人は いない夏の 海を一緒に 眺める人は いない木の葉が 散っても肩 寄せ合う人はいない雪が 降っても傘を さしかけてくれる人はいない太陽が 昇る度に苦しみは 増えて行くばかり痛いよ毎日 夜を待っているよあと何回 桜が舞ったら私は ひとりじゃなくなるんだ...
幼い日母の陰に隠れて月を見上げた上目遣いにものを見るのは私の癖で母によく「ナレイはいつも上目遣いね」と言われてた怖くて真っ直ぐには見られなかったの理想 という呪縛の中で失敗だらけの私は罪びとだったの罪びとにも空だけは公平に広がっていると知って夜空の月の行方を追ったの広がる星座に自分を 重ねて星から星へ 線を描いてひとつひとつ理想の自分を紡いでいたの今夜も月が私を見下ろしている私は幼い頃のままの上目...
走り去るもの 電車の音が近づき、離れていく 雪混じりの風が窓硝子を叩く 日々が去り日々が訪れる ここ、にいるはずの僕が一番初めに 走り去る あの雪山の細い枝は きっと風に鳴っている ***** 子供達が、夕暮れ時に、外で遊んでいる。 その声を聞きながら、大人たちは、夜を迎える支度をしている。 ただ、静かに雪の降る日に。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ
私の心はもう劣化してるあちこち錆びてなかなか動かせなくて放置された自転車みたいにずっと置きっ放しにされている部品もなくなっているこの心の穴が 痛むだから私は 私の部品を探す古いから 見つからない部品が揃ってなきゃ自転車は動かない探しても探しても見つからない私の部品欠如の痛み心の穴どんなに磨いても修理しても劣化した心はもう新品には戻れない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
また ひとつ大事なものを自らの手で 捨てました大事に思えば 思うほどそれは 刃となって 返って来て私の胸に 刺さるからこの部屋は悲しみと 痛みのため息でいっぱいになっていますなぜこんなにも 大事なのにそれはいつも刃となってしまうの?それはきっと大事なものを大事にし過ぎて壊してしまうから壊れたその破片が胸に 突き刺さるから一枚 また一枚と葉を落とす真冬の はだか木のように大事なものをひとつずつ捨てる...
幻想が 大き過ぎると現実は ただただ苦しみ色 一色になるそんなもの捨てればいいと言われても長い 長い時間をかけて幻想は腫瘍のようにこの体に 巣食っているから捨てられない幻想という 腫瘍にメスを入れて 摘出したら私が 私でなくなりそうで怖くて腫瘍が 暴れる度に体に激しい痛みを覚えながら胸を抑えて 蹲る現実と幻想との狭間でもがく私は余りに 愚かで余りに 俗物だって現実なんて本当はそんなに怖い世界じゃな...
現実と 非現実の世界を行きつ戻りつ しているとときどきどっちが現実でどっちが非現実か わからなくなる死を 強く思い生を 強く思っているとときどき死んでいるのか生きているのかわからなくなるまるで成仏できない 亡者もう 何十年も前からアンビバレントに悩まされダブルバインドに引き裂かれた私の心は行き場を失い渡り鳥の列に着いて行けなくなった鳥のようにたったひとりで路地裏の 寒さに震える路地裏から 見る朝の...
ひとりでいたいでも誰かと一緒に過ごしたい矛盾に ねじれた心で見上げる 空には主観 というフィルターがかかってしまう空の青を邪魔する厚い雲のように本当の青が 見えないねじれた心で見上げる 空の青は本当の 青じゃないねじれた心で見上げる 星は本当の 星じゃない真っ直ぐな心で見上げる空はきっと本当の青私は見たい本当の空の青を私は見たい本当に 輝く星を真っ直ぐな心で生きた世界を私は見たい#ネガティブのまま...