メインカテゴリーを選択しなおす
『悪の階段』(65)(2006.3.30.)実は女が一番怖い鈴木英夫監督作。4人組の強盗団(リーダーの知能犯は山崎努、金庫破りは西村晃と久保明、そして運転手は加東大介という何ともクセのあるメンバー)が、大会社の金庫から4千万円を強奪。分配はきちんと4等分(1千万ずつ)と決め、一見完全犯罪が成立したかにみえたが…。と、ストーリーは単純だが、この後、強奪金を隠した地下室の金庫を舞台に、お決まりの金と欲に目がくらんだ仲間割れが起こり、一種の密室劇が展開される。けれども彼らの行動はどこか滑稽に映り、佐藤勝の音楽がさらにコミカルな味を引き立てる。多分このへんの演出が鈴木英夫の才なのだろう。山崎の情夫役で団令子が絡むところも、なかなか面白かった。実は女が一番怖いのだ。当たり前のことだが、やっぱりこの頃の映画は、今の2...鈴木英夫特集『悪の階段』