さよなら、田中さん/小説・児童文学/感想レビューなど
「悲しい時、腹が減っていると、余計に悲しくなる。辛くなる。そんな時はメシを食え。もし死にたいくらい悲しいことがあったら、とりあえずメシを食え。 そして一食食ったら、その一食分だけ生きてみろ。それでまた腹が減ったら、一食食べて、その一食分生きるんだ。 そうやってなんとかでもしのいで命をつないでいくんだよ」 田中さんのお母さんが、静かな暗い色の目でこっちを見ている。 さよなら、田中さん/鈴木るりか 作/小学館 作者の鈴木るりかさんは、小学四年、五年、六年生の時に、小学館主催の『12歳の文学賞』を3年連続で受賞し、この作品を書いたのは中学2年在学中でした。 今は21歳位でしょうか、はちきれるような笑…
2025/02/15 16:59