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息子が生まれてからの物語43話目。 前回の続き。 『息子の誕生』←ここからスタートしてます。 息子の気道確保の手術は無事終わった。 首は包帯でおおわれているが、 手術であごの下から首の付け根まで 十文字に切開されている。 気管の中にはモールドが入れられ、 気管切開したところには Tチューブという管が入っている。 息子は麻酔で眠ったまま 手術室から病室に運ばれる。 手術後も麻酔でしばらく眠っていたが、 目が覚めてきた。 苦しそうな表情をしている。 「彰ちゃん、頑張ったね。 きついよね。 苦しかったろ。 手術は成功したよ。 口から 呼吸できるようになるし、 声も出せるようになるよ」 私も妻も息子の…
息子が生まれてからの物語44話目。 前回の続き。 『息子の誕生』←ここからスタートしてます。 息子は包帯交換時に抵抗し首をひねり、 その後、首をまっすぐにできず、 いつも左側に首をかしげた状態になってしまう。 手術後の気管内の傷に、 首の怪我も加わる。 息子は首の捻挫と診断され 治療のため、首をけん引される。 器具で首を固定され、 つらそうにして 目に涙を浮かべる息子の姿を見ると 不憫でならなかった。 やっとこれから気道が回復する矢先に どうして息子が こんな苦しい目に会うのだろう……。 首の捻挫の治療もあり、 入院期間は長引き、44日目に退院。 しかし、その3日後、 気管切開した場所に挿入し…
息子が生まれてからの物語46話目。 前回の続き。 『息子の誕生』←ここからスタートしてます。 2003年11月、 口からの気道確保の手術を終えて3カ月。 開通した気道には、 塞がらないようモールドが入っている。 3カ月経過し、気道の形も整い モールドを取り除くことになった。 いよいよ口から肺まで空気が通るようになる。 今回、同時に気管孔拡大の手術も 行うことになった。 気管孔は赤ちゃんの時に気管が塞がり 気道確保のために首の下の方に開けた穴。 気管孔拡大の手術は1年半振り二度目。 息子の体も大きくなり、 それに合わせての手術になる。 気管が開通し、 口や鼻から呼吸できるようになる見込みだが、 …
息子が生まれてからの物語47話目。 前回の続き。 『息子の誕生』←ここからスタートしてます。 気道のモールドを取り除き、 気管孔拡大の手術を終え退院して数日後。 首の下の方の気管孔に入れてある Tチューブを息子が抜いてしまう。 Tチューブにして2回目の自己抜管。 口からの気道も確保されてはいるが、 生後2カ月から7年間 気管孔でしか呼吸していないため、 安心はできない。 気管孔も手術で大きくなっているので、 すぐに呼吸が危なくなることはないが、 安全な状態ではない。 以前使っていたカニューレをすぐに入れ、 気道の安全を確保し、九大病院へ。 病院で再度、Tチューブを入れる。 このTチューブを挿管…