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「いい学校に行っていい会社へ」というのは随分昔から言われてきた。貴族でも資産家でもない我々中産階級では少しでもいい会社に行くというのが昔からの目標だった。いい会社に入れば幸せになれるのかという話はさておき、今やもうそんな時代じゃないだろうと多くの人は言うけれど、高学歴と大手での実績と経歴を携えていればその後の独立や転職もうまくいきやすいだろうし、最大手を狙う今の就活生たちは意外にも終身雇用を考えていなかったりするのである。まずは入社してから考えれば良いと、我々より冷静に社会を見ている。また、そういう所で嫁さんを見つければ、間違いなく良いお家柄で良い遺伝子を残せるという超昭和的な考え方は未だに若…
深夜2時過ぎに帰宅、4時か5時に寝てお昼に出社するという年末進行は毎年恒例である。電話もメールも止まり上司が居なくなる深夜が一番仕事がはかどるというのはどこのクリエイティブ業界も同じであろう。編集室に籠もればいいのだけれど、自分のデスクの方が広くて使い勝手がいいというおかしな環境である。しかしこのところ寄る年波か1時を過ぎる頃にはさすがに目が辛くなってきた。 そんな折り、あまりに寒くなったのでハリスツィードのマフラーを探すために引き出しを漁っていたら一番底から昔の財布が出てきた。中を見てみると諭吉先生が二枚差し込まれていた。すっかり忘れていたへそくりが見つかってラッキーとは思ったけれど、所詮自…
2024年はカブ90のミラーを左右2本とも割ってしまった。右側はバイク置き場でカバーをしたまま突風に煽られて転倒。左側は単純な立ちごけ。そもそもカブのサイドスタンドは頼りなく(車体が軽いせいもあり)少しでも下り坂に停めようものならスルスルッと前に出て簡単に転倒する。かなり気をつけていたけれど年に一回くらいのついうっかりが出てしまった。当時の純正ミラーはすでに出ないので社外品の純正風ミラーを付けることにした。が、驚いたことにM8正ネジのはずが左だけ逆ネジになっていたのである。ネットで調べてみたら丁度このカブの年式から接触時に緩むように左が逆ネジになったらしい。旧式鉄カブ=正ネジという思い込みを覆…
小気味よい排気音を轟かせて、まず滅多にお目にかかることはないロータス・マーク6が箱根の山を上がってきた。SHCCのM山さん。ロータスセブンの始祖でこの個体はMG-Tシリーズの1250を積んだ1954年式。この年代でこの低さはもはやレーシングカー。コクピットも戦前レーサーの名残で雰囲気抜群。ピカピカに磨かれていたらかえって萎えちゃうかもなガサガサのボディがたまらなくセクシー。眼福、耳福。 さすがにここまでの車になると、単なるノスタルジーとは違う非日常の乗り物として愉しめる。いつかは乗ってみたいものである戦前のエムジーかライレーに。
朝の箱根の気温は0℃。走り出した時間でも5℃という寒さ。都内より一足先に本格的な冬を感じながら山々を抜けて走る。 高速道路は3500回転をキープして55マイルで巡航するくらいが気持ちいい。ミジェットに比べて回転数が高いけれどよく回るエンジンなのでまったく気にならない。少しの上り坂でもすぐに失速するくらい非力だけれど、その代わり山道は楽しい。スポーツカーって速く走るためだけの車じゃないという事を知らしめてくれる希有な存在の車。軽くて本当によく曲がる。GRヤリスも相当楽しそうだけれど、非力でもこれだけ楽しい車はそうないだろう。この血統を受け継いだミジェットが重く感じてしまう軽快さ。これでもう少しミ…
あの頃はよく富士山が見えた、と老人は言った。久しぶりに来社した老人はお茶を啜りながら昔話をする。老人は病気の話と昔話が得意である。今時期には事務所の窓からキレイに見えた富士山は向かいのマンションに完全に遮られ空が狭くなり、一昨日上空を通過した国際宇宙ステーションのきぼうも僅かな時間しか見る事ができなかった。老人は8歳で終戦を迎え、疎開先から戻ってきた目黒区武蔵小山は焼け野原だったと言った。自宅も勿論焼けてしまい、父親と敷地にあった材料をかき集めてバラック小屋を建てて住んでいた。そしてその小さくて低いバラック小屋の窓からは富士山がキレイに裾野まで見えたと言った。そこは目黒区である。 日本の象徴の…
イラストレータのbowさんがお亡くなりになられたとの事。ずっと患われているのは知っていましたがあまりに早かった。ボクが英車界に引き込まれたきっかけはbowさんの表紙絵から、高校生の頃にジャケ買いしたスクランブル・カーマガジンがきっかけでした。とにかく彼のシングルナンバーのトラサンが憧れでした。いつか会えると思いつつ、すごく近い所に居るのに結局お会いすることができなかった憧れの人でした。ご冥福をお祈りいたします。 by Bow。collection
先日修理で預けたボロボロのブーツがこんなにキレイにリペアされて帰ってきた。あと10年履けるか、人生のうち40年履くブーツというのもなかなかいい。もう1足30年選手が居るのでこちらもお願いしようと思っている。 この投稿をInstagramで見る www.instagram.com
新宿へ、久しぶりにスーツ屋に出掛けた。愚息の就活用。スーツ業界が作り出したリクルート用という名のスーツは就活だけで役目を終えるように出来ているらしい。それは生地と縫製を見れば素人のボクでも一目瞭然、安価なのがいかにもなので仕方なくランクアップして探す。乗り込む場所がそれなりの所なのでそれなりの格好をさせて送り出したい。人は見た目が9割である。9割りのうち10%でもカバーできればとの親心、出費は痛いけれど。というわけで帰りの昼飯は節約のためはなまるうどんで済ます。二人で千円也。
なるほど、ゴジラ−1.0で神木君が乗っていたオートバイは目黒Z型だったのか。確かどこかのニュース記事であれは陸王だと出鱈目な記事が書かれていたような。自動車の記事でもよくあるけれどライターのレベルが本当に低くなった。昔の車のレビュー記事などは、自動車雑誌とは思えないほどインテリジェンスで文学的だった。
テレビを付けたらオザケンがNHKのごちゃごちゃしたオフィスで歌っていた。時々スマホのカメラにスイッチする。音もそのスマホの拾った音に変わる。すげえ聴きづらいけれど、なるほどカメラがスイッチしたらその場所の音で聞こえていいはずという小沢健二の理論は間違っていない。なかなか面白いことやってるなNHKも。
どうもフロントタイヤのエアーの減りが異常なC50zzカブ。パンクだなと思い三軒隣のタイヤ屋へ持ち込んだら「ああ今日はもうコンプレッサー止めちゃったよ、自分でやりなよ」と、軽くあしらわれた。自分でできるけれど面倒くさいから頼みに行ったのにとかブツブツ言いながらネットで部品を注文する。チャリンコのタイヤ・チューブ交換は数え切れないほどやっているけれど、チューブの噛み込みミスをよくやってしまうので正直苦手な作業である。まあ今回のチューブ交換は通勤途中の路上じゃないし、ちょっと慎重にやってみようとタイヤを室内に持ち込んで腰を据えてやってみる。 外してみたら重たいタフチューブが入ってた。タイヤは10年選…
小田原の現場は珍しく小田原急行鉄道で向かった。10年ぶりくらいにロマンスカーに乗ってみる。小田原まで1時間、うとうとしながら渋滞する東名の半分の時間で行けることに感動する。機材は運べないけれどたまにはいい。昼飯は町中華。ベイシックな中華そばとピンク色の蒲鉾が入ったチャーハンは実にベイシックな味。町中華でスポーツ新聞を広げながら食べるこんな昼飯もいい。
ステージ撮りは広角はAFを使うけれど長玉は必ずマニュアルフォーカスで撮る。たとえ400ミリでもMF、ファインダーが命なので光学以外考えられなかったけれどようやく液晶にファインダーに慣れて来た気がする。それでも勿論相当外すのでかなりのシャッターを切る。Lightroomの処理がエライことになるけれど下手くそなので仕方ない。不思議なのは30分もセレクトをしていると必ず眠気が襲ってくる謎。意識朦朧としながら撮ったときの手応えを思い出している。
先週までは丁度いい水温だったけれど、今週の水温は現像適温を下回り少し湯を足す。いつの間にか現像適温の季節を過ぎて冬に向かっている。ここ最近は撮る方のペースに現像が追いついていない。
旧車には独特の匂いがある。勿論キャブ車なのでガソリンの匂いはするのだけれど、それとは別にその国特有の匂いがある。内装の接着剤の差異なのだろうか、いわゆる車の加齢臭である。英国車の匂いもそうだけれど、ポルシェだけの独特の匂いというのもあるらしい。室内には確かに他車とは違う匂いがある。これがポルシェの匂いなんだとMさんは教えてくれた。 ミジェット仲間のSさんが乗ってきた912。前車は長く930を乗られていたので空冷ポルシェ歴の方が断然長い。昔から912は廉価版として格下に見られてきたけれどここ何年かで爆上がり。912も立派なポルシェの血統なのである。930と入れ替えて912に乗り出したSさんは買っ…
スーパーカブ50のファイナルエディションが発表された。フロントエンブレムはおっぱいカブ=マックィーンカブと同じ仕様。個人的にはフロントまわりは行灯よりこのカブが一番スッキリしていてかっこいいと思っている。特にカゴを付けない状態だと非常に顕著である。今乗っているC50Zzは別体タンクだけれど行灯でないところが気に入っている。行灯がなくなってライトにポジションが入って黄色く反射するのも実にいい。何よりフロント周りがすっきりしていてこのマックィーンカブを彷彿させるからである。というわけで当時に寄せたカラーやキャリアの色も含めファイナルエディションはちょっといいなと思っている。買わないけれど。
通勤途中、向こうからやってきた挙動不審な自転車が急に向きを変えてボクの横に並んだ。自転車はクラシカルにカスタムされたシングルバイクだった。黒いディッキーズのパンツの右足を膝下まで捲りあげているお洒落な三十そこそこの若者はボクのC50を繁々とみながら話しかけてきた。「カッコイイです。ボクもコレ探しているんです。これは何年式なんですか。」とゆった。カブの色もヘルメットもライダースもカッコイイと言ってもらってすっかり気分の良くなったボクはエンジンを切って対応することにした。そしてボクごときが生意気にも少しばかりカブの事を教えてあげた。カブもミジェットも爺様やおっさんには随分モテるけれど若者にナンパさ…
前週は伊豆半島を走り、この週は三浦半島を走る。季節のいいうちにカブでもロングを走りたい。目的地のカフェに車を停めてみるとさながら90年代の環八沿いの中古車屋みたいだねと言って皆で笑った。