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ホワイトアイ・シュリンプゴビー(=イトヒキハゼ属の1種1)(Cryptocentrus sp)その2
撮影日時:2019-04-23 撮影場所:セブ(アンクルズプレイス) 撮影器材:Canon EOS7D MarkII 100マクロ 上が、黄色くない方の、ホワイトアイ・シュリンプゴビーである。 目の上部が、白くなっており、”ホワイトアイ”という英名の由来が、一目でわかるだろう。 『新版 日本のハゼ』によれば、これは雌だということだ。 一方、下が雄である。 撮影日時:2018-10-27 撮影場所:セブ(ボードウォーク前) 撮影器材:OLYMPUS TG-4 違いは、背鰭の形状にある。 下に、上の個体の、背鰭のアップ写真を、載せてある。 この写真からわかるように、第2棘が長く伸びており、その後ろ…
ホワイトアイ・シュリンプゴビー(=イトヒキハゼ属の1種1)(Cryptocentrus sp)その1
撮影日時:2018-10-27 撮影場所:セブ(アクアバディズ・ビーチ) 撮影器材:OLYMPUS TG-4 本ブログでは最初に、イトヒキハゼ属の黄色いハゼを、まとめて紹介したが、これを紹介するのを忘れていた。 和名はないが、『新版 日本のハゼ』には、「イトヒキハゼ属の1種-1」(P330)として紹介されている、ホワイトアイ・シュリンプゴビー(White-eye Shrimpgoby)である。 英名の由来は、目の上半分が白いところから来ているが、この種の黄化個体にはそういった特徴が全くなく、他の黄色いハゼとの区別がつけにくい。 そもそも、他の種でも、黄色いハゼはどれもよく似ていて、区別がつけに…
ブチハゼ (Cryptocentrus inexplicatus) その2
撮影日時:2019-12-10 撮影場所:マクタン(マッドヘヴン) 撮影器材:Canon EOS7D MarkII 100マクロ 前日の写真とそっくりだが、タイムスタンプが、3分ほど空いている(こちらが後)ことから、恐らく、別の個体だと思う。 砂地に棲む共生ハゼの巣穴は、横向けに掘られているのが普通だが、ブチハゼを始めとする泥ハゼの巣穴は、この写真のように、縦になっていることが多い。 泥地で、巣穴の出口を横向けに作ろうとすると、天井が崩れてくるために、このように、縦に作るしかないのではないかと思う。 前日の写真の個体は、その巣穴の外側まで出てきて、横向けになっていたが、この個体は、巣穴の中でホ…
マウデズ・シュリンプゴビー (Cryptocentrus maudae)
撮影日時:2017-05-04164 撮影場所:セブ(アクアバディズビーチ) 撮影器材:OLYMPUS TG-4 シロオビハゼと、非常によく似ているのが、この、マウデズ・シュリンプゴビーである。 違いはと言えば、シロオビハゼは、体の背面が白い帯になっているのに対し、マウデズでは、途切れ途切れに数個の白斑となっていること。 棲んでいるところも、同じアクアバディズ・ビーチの、水深3-5m前後の浅場で、どうやって棲み分けているのか、不思議である。 今のところ和名はないが、『新版 日本のハゼ』のP540に、「イトヒキハゼ属の1種-3」として、沖縄本島の写真が紹介されている。 同書には、「日本産標本が得…
シロオビハゼ (Cryptocentrus albidorsus) その2
撮影日時:1998-08-08 撮影場所:石垣島(荒川Wアーチ) 撮影器材:Canon EOS-5、100マクロ シロオビハゼと言えば、黒いボディに、白い帯のこちらが典型的だろう。 大抵は、このように巣穴から頭だけを出しており、白い帯を見て、一瞬、オドリハゼかと、ダイバーをぬか喜びさせるタイプである。 また、最初に出会ったとき、どこかで見たことがあると思って探してみたら、これが見つかった。 幼少の頃、テレビで見たのを、覚えていたのかもしれない。 何しろ、インパクトのある顔である。 dic.pixiv.net 写真は、悔しいことに、一緒に潜っていたバディが撮影したもの。 向こうが撮影を終えて、さ…
シロオビハゼ (Cryptocentrus albidorsus) その1
撮影日時:2017-05-01セブ(アクアバディズビーチ) 撮影場所:セブ(アクアバディズビーチ) 撮影器材:OLYMPUS TG-4 その名の通り、顔の正面から背中にかけて、白帯が通っている、シロオビハゼ。 棲息域は、水深1桁台であり、特に3m以浅の浅場に棲んでいることが多いため、ダイビングで見ることは少ない。 ただ、それを言えば、イトヒキハゼ属のハゼは、比較的浅場に棲んでいることが多いかもしれない。 このときも、ビーチダイビングで、上がる直前くらいに出会ったもので、水深わずか2m。 バディがどんどん上がっていったこともあり、あまり撮影時間が撮れず、全身を出すまで待てなかった。 ところで、シ…
シゲハゼ (Cryptocentrus shigensis)
撮影日時:2001-09-16 撮影場所:川奈(ビーチ) 撮影器材:Nikon F4+100マクロ×1.5倍×2倍テレコン ハゼというのは、基本的に南方に多い。 従って、日本固有種というのは少ないが、このシゲハゼは、その数少ない例外の一つである。 分布は、『新版 日本のハゼ』によれば、千葉県から高知県。 和名の「シゲ」と、学名のshigensisの由来は、最初の標本が、静岡県沼津市静浦の、志下(しげ)というところで採取されたためだという。 泥地にエビと共生する。 21世紀の初頭に、東伊豆の川奈ビーチに通い詰めていたのだが、後にも先にも、見たのはその時に一度きりである。 自分で見つけたわけではな…
タカノハハゼ (Cryptocentrus caerulemacilatus)
撮影日時:2002-03-14 撮影場所:パラオ (PPRビーチ) 撮影器材:Nikon F4,100マクロ×2倍テレコン(たぶん) 黒色の円形斑と、それを囲む水玉模様が、胴体に縦に並んでいる。 『新版 日本のハゼ』によれば、円形斑は4個だということだが、この個体のように、5個か6個くらいあるようにも見えるのもいる。 胴体の色が、迷彩色っぽいこともあって、日の丸御三家の中では、円形斑が最も目立たない。 水深約7m以浅と、かなり浅い場所に棲んでいるので、ダイバーの目に触れる機会は少ない筈だが、ネットには、結構写真が溢れている。 コースを1周し、ボートの下に戻ってからの減圧中に、撮影されることが多…
ヒノマルハゼ (Cryptocentrus strigilliceps) その3
撮影日時:1999-05-07 撮影場所:慶良間(阿護の浦) 撮影器材:Nikon F4,レンズ不明 ヒノマルハゼは、比較的、泥地に近い場所に巣穴を作っている。 そのため、サンゴ礁が発達して水が綺麗な慶良間にはあまりいないが、このポイントは、座間味島の阿護の浦という、かなり泥が水底に溜まった、内湾のポイントである。 泥ハゼの例に違わず、自分よりも大きなエビと共生している。 泥の巣穴だから、少しの波やうねり、加えてダイバーなどによって、すぐに巣穴が崩されるのだが、エビは、巣穴が何度崩れても、健気に修復工事を続ける。 その姿はまるで、ギリシア神話に出てくる、シーシュポスのようだ。 ブログ村ランキン…
ヒノマルハゼ (Cryptocentrus strigilliceps) その2
撮影日時:2020-3-3 撮影場所:バリ島・ムンジャンガン(タンジュン・バル) 撮影器材:EOS7D MarkII,60マクロ+1.4倍テレコン 前述したように、ヒノマルハゼの胴体には、複数の円形斑がある。 最も前方のものは、遠目には黒っぽいが、写真に撮って拡大すると(この写真では、よくわからないかもしれないが)、実は濃い青色をしている。 また、この個体では、後方の円形斑の周囲を、青い小点が囲んでいるが、前日の個体のように、青い小点が殆ど見えないものもいる。 ヒノマルハゼは、さほど警戒心が強くなく、寄ってもあまり逃げないし、巣穴から全身を出して尾鰭まで見せてくれるのだが、なぜか背鰭を殆ど開い…
クロホシハゼ (Cryptocentrus nigrocellatus) その1
撮影日時:2001-08-13撮影場所:水納島(第1ブイ)撮影器材:Nikon F4、100マクロ、2倍テレコン 前日に書いたように、ここからは、イトヒキハゼ属のうち、胴体に日の丸のような丸い模様のある、ハゼたちを取り上げる。 クロホシハゼ、ヒノマルハゼ、タカノハハゼの、「日の丸御三家」と勝手に呼んでいるグループである。 御三家共に、比較的浅場に棲息しており、分かっていて探さないと、ダイバーの目に止まることは、少ないかもしれない。 最初は、日の丸模様が、一番クッキリとしている、クロホシハゼから。 写真からわかるように、鰓のところに、真っ黒の円形の斑点があり、かつ、その周囲に白い縁取りがある。 …
ホシゾラハゼ (Cryptocentrus cyanospilotus) その1
撮影日時:2018-05-16 撮影場所:セブ(アンクルズプレイス) 撮影器材:EOS7D MarkII 100マクロ これまでに紹介した黄色いハゼは、どちらかと言えば、白黒よりも黄化個体の方が多かった。 ギンガハゼが、その典型的である。 ところが、今回紹介するホシゾラハゼは、圧倒的に白黒が多く、黄色は殆ど見たことがない。 というわけで、まずは白黒の方を紹介する。 柔らかな泥地に棲み、大きさは全く違うが、少しお腹が膨れた感じで、後述するホシハゼに体型が似ている。 頬に水色の水玉があるのが特徴で、水玉は胴体にもあるが、水玉の代わりに横縞が入っているものもいて、個体差が大きい。 新版「日本のハゼ」…
ブルーテイルド・シュリンプゴビー (Cryptocentrus pavoninoides) その2
撮影日時:2018-5-17 撮影場所:セブ(RSN) 撮影器材:EOS7D MarkII、100 マクロ こちらが、黒っぽい個体で、頬の水玉と背鰭の黒点(というよりは紺に近い)は同じなので、見分けはつきやすい。 ギンガハゼやフタホシタカノハハゼのように、黄色と黒で全然模様が違うのとは、対照的である。 ブルーテイルド・シュリンプゴビーの他に、イエローバード・シュリンプゴビーとか、ピーコック・シュリンプゴビー とか、ブルースポッテッド・ウォッチマンゴビーとかいった、様々な英名で呼ばれている。 というのも、学名のつけ方には、世界標準のルールがあり、和名(標準和名)のつけ方には、日本共通のルールがあ…
ムラサメハゼ (Cryptocentrus fasciatus) その3
見たことのないハゼの写真を撮影したら、種類を知りたいのは、ダイバーの常である。 ところが困ったことに、ムラサメハゼは、色の変異が実に多くて、まぎらわしい。 頬の斜線と、背鰭や尾鰭に鰭条に沿って放射状に入る筋が、大きな特徴の筈なのだが、それに殆ど当てはまらないものがいる。 上の個体は、頬の線がなく、背鰭にも放射状の線がないが、尾鰭の放射状の線から、恐らくムラサメハゼと思われる。 また、下の個体は幼魚で、全くと言っていいほど特徴がないが、かといって、ムラサメハゼ以外とも考えにくい。 南方(特に八重山諸島以南)の黄色い共生ハゼで、ギンガハゼでもフタホシタカノハハゼでもなく、同定に困るものがあったら、…
ムラサメハゼ (Cryptocentrus fasciatus) その1
撮影日時:2018-05-16 撮影場所:セブ(RSC) カメラ:EOS7D MarkII、EF100mm F2.8 マクロ USM ギンガハゼと間違いやすい、黄色いハゼには、フタホシタカノハハゼ以外にもう一種、このムラサメハゼがいる。 ギンガハゼやフタホシタカノハハゼと同様に、黄化個体と白黒の個体がいる。 かつては、黒っぽい個体から、ブラック・シュリンプゴビーと呼ばれていたが、最近になって和名がついた。 実際、ギンガハゼやフタホシタカノハハゼは、白黒よりも黄色が多いが、このムラサメハゼは、白黒の方が多い印象である。 和名のムラサメ(村雨)は、強く降ってすぐ止む雨のことだそうで、頬の斜線を、村…
フタホシタカノハハゼ (Cryptocentrus sericus) その3
撮影日時:2018-12-12撮影場所:アニラオ(ハイディ) コロナ前に行ったアニラオでは、フタホシタカノハハゼの黄化個体と白黒個体を、どちらも見ることができた。 撮影日時:2018-12-14撮影場所:アニラオ(バブルス) フタホシタカノハハゼは、どちらかと言えば、背鰭をあまり立てないことが多く、90度よりも立っているのを見たのは、このときが初めてである。 ブログの更新を待ちきれない方は、こちらをどうぞ。 200種類を越えるハゼの写真が、まとめて見られる。 kasuri-haze.sakura.ne.jp 応援、感謝!
フタホシタカノハハゼ (Cryptocentrus sericus) その2
撮影日時:2022-10-03 撮影場所:西表(比内ビーチ) フタホシタカノハハゼも、ギンガハゼと同じく、黄色個体はよく見かけるが、白黒個体には、あまり縁がなかった。 加えて、特に臆病なハゼというわけではないのだが、尾鰭だけは巣穴の中に引っ込めていることが多い。 写真の個体は、20年ぶりに潜った西表の比内ビーチで、水深を上げていく時に見かけたもの。 頬を見れば、和名の元になった「フタホシ」が、クッキリと浮かび上がっているのがわかると思う。 肉眼では、白黒がもっとくっきりと見えたのだが、写真では、かなり青カブリしてしまっている。 ブログの更新を待ちきれず、ハゼの写真を、まとめて見たい方は、こちら…
フタホシタカノハハゼ (Cryptocentrus sericus) その1
撮影日時:1999-08-13 撮影場所:西表(比内ビーチ) ギンガハゼの項でも書いたように、ギンガハゼとよく間違えられる。 但し、ギンガハゼは大抵6m以浅にいるので、水深10mよりも深いところにいると、こちらである可能性が高い。 ギンガハゼと同じように、黄色い黄化個体と、白黒の個体(後述)がいるが、白黒の方は、ギンガハゼとは殆ど似ておらず、容易に区別がつく。 黄色の見分け方は、前述したように、背鰭に水玉があればギンガハゼ、背鰭の鰭条を横切るような縞があれば、フタホシタカノハハゼ。 また、ギンガハゼの方が、南方(八重山諸島以南)に棲んでおり、沖縄本島あたりで見かけるのは、フタホシタカノハハゼが…
ギンガハゼ (Cryptocentrus cinctus) その3
撮影日時:1998-7-23撮影場所:石垣島、川平湾、船着き場 水深:1m以浅 前日と同じく、石垣島の船着き場で撮影したもの。 よく知っている人には今更だが、ギンガハゼは、共生ハゼの仲間で、エビと一緒に棲んでいる(共生と呼ぶ)。 エビは、せっせと巣穴を作り、その間、ハゼは外敵が来ないか、見張りをする。 他にも、共生することで、互いに様々なメリットがあると言われている。 新発見! 餌でつながるハゼとテッポウエビの 共生関係はワンパターンではなかった ところで、ハゼは、大人になってからエビと共生するわけではなく、幼魚の頃から、エビと棲んでいる。 大抵は、幼魚のハゼには、まだ幼いエビが、一緒にいるこ…
ギンガハゼ (Cryptocentrus cinctus) その2
撮影日時:1998-7-23撮影場所:石垣島、川平湾、船着き場 水深:1m以浅 石垣島の、マンタと真珠で有名な川平湾の、ダイビングサービスが船を繋留する砂浜で撮ったもの。 水深は、満潮時でも1mくらいのところで、あっちを見てもこっちを見ても、ギンガハゼがうじゃうじゃいた。 それまで、ギンガハゼを見たことがなかったので、かなり嬉しかった。 ボートダイビングが終わった後に、残タンクを借り、1時間以上粘らせてもらった。 12kgのウェイトをつけたが、それでも身体が浮くので、ガイドさんに上から押さえてもらったような記憶がある。 海水浴のできる砂浜で、ダイバーも船に乗る際に歩くところなので、巣穴がしょっ…
ギンガハゼ (Cryptocentrus cinctus) その1
撮影日時:2002-3-11 撮影場所:パラオ(PPRビーチ) 水深:約3m 黄色いハゼというと、多くのダイバーが連想するのが、このギンガハゼだ。 しかしながら、大抵は、水深6mより浅いところにしかいないため、特にボートダイビングでは見ることは少なく、目撃談の大半は、フタホシタカノハハゼか、ムラサメハゼである。 見分け方としては、この写真のように、背鰭に水色の斑点があれば、ギンガハゼということになる。 ちなみに、背鰭に同心円状の縞があれば、フタホシタカノハハゼ、放射状の縞があれば、ムラサメハゼであることが多い。 写真は、パラオのPPRビーチで撮影したもの。 ビーチエントリーで、入ってすぐの比較…
イトヒキハゼ (Cryptocentrus filifer/Myersina filifer) その3
撮影日時:2000-6-10 撮影場所:川奈(ビーチ) 前述のフィッシュベースや「新版 日本のハゼ」によれば、イトヒキハゼの分布は、日本近海から、インド・西太平洋となっている。 だが、この分布は連続していない。 沖縄にもいるはずだが、話を聞いたことはないし、ネットでも見つからない。 感触としては、千葉が北限、高知が南限といったところか。 www.fishbase.se 但し、タイの魚市場で売られていたという、イトヒキハゼの標本が存在する。 いったい、どんな経緯で、そのような離れた場所に、棲息するに至ったのか、見当もつかない。 もしかすると、イトヒキハゼそのものではなく、よく似た種類の魚なのかも…
イトヒキハゼ (Cryptocentrus filifer/Myersina filifer) その1
撮影日時:2000.6.10撮影場所:川奈ビーチ水深:12mカメラ:EOS-5、レンズ:100マクロ×1.4倍テレコン 泥地に住み、縁が盛り上がったかなり大きな巣穴を作って、エビと共生する。 それほど人を恐れず、近づいてもずっと同じ格好で、余裕を持って前を見ている。 その分、人を警戒したり威嚇したりすることもあまりないようで、和名(イトヒキハゼ)の元となったと思われる、立派な背鰭を立てることも少ない。 上の写真は、ほぼすべての鰭を広げた、千載一遇のシャッターチャンスだったのだが、惜しむらくは、尾鰭が切れている。 加えて、顔が少し向こうを向いていて、何とも悔しい写真である。 このときは、ログを見…
ピンクスペックルド・シュリンプゴビー(Cryptocentrus leptocephalus)
ネットでは、オイランハゼとして紹介しているページもあるが、異なる学名を持つ、れっきとした別の種である。 ちなみに、かつては、Cryptocentrus singapurensisという学名だったが、現在では、表題の学名に変わったらしい。 www.fishbase.se 写真で見ると、確かにオイランハゼに似ているが、海の中では、胴体の横縞の方が目立って、肉眼での第1印象は、ダテハゼに近い感じがした。 明らかに違うのが、頬のピンクの班点の大きさで、オイランハゼと比べて、斑点がかなり細かく、水色の縁取りもない。 英名は、その頬の模様から、ピンクスペックルド・シュリンプゴビーとか、ピンクスポッテッド・…
オイランハゼ(Cryptocentrus melanopus ) その6
この写真は、20世紀の終わり頃、ポジフィルムの時代に、西表の船浦マンダリンポイントというところで撮影したもの。 内湾の浅場の、透明度の良くないポイントで、他にはイチモンジコバンハゼ、ケショウハゼなどがいた。 咥えているのは、クモヒトデの仲間だと思われる。 カメラを構えたまま寄って行くと、咥えたまま巣穴に引っ込んでしまって、食べたのかどうか確認できなかったのが残念。 オイランハゼは、今回で終わり。 次回は、オイランハゼに模様が非常によく似ているが、違う種類のハゼを取り上げる。
オイランハゼ(Cryptocentrus melanopus ) その3
同じく、セブで撮影した、正面顔。 このときのレンズは105mmマクロだが、カメラがEOS7D MarkIIなので、35mm換算すると、160mm相当になる。 もっと被写体に寄れれば、周囲がぼけて、より迫力のある写真になったろうが、これよりも近づいた写真がないので、恐らくこれを撮った直後に、引っ込んだのだろう。 写真は、少しトリミングしてある。 できれば、エビが横に出てきてくれると、もっと迫力が出るのだが、このときはなぜか、エビは1匹も見かけていない。 潮の加減とか、条件があるのかもしれない。
オイランハゼ(Cryptocentrus melanopus ) その2
同じくセブで撮影した写真で、こちらを威嚇しているところ。 ここまできたなら、全身を出してもっと口を開け、背鰭を立ててくれそうなものだと期待したのだが、どうしても、これ以上のパフォーマンスを、見せてはくれなかった。
オイランハゼ(Cryptocentrus melanopus ) その1
水深5mくらいまでの、かなり浅い砂地・砂泥地・泥地に、エビと一緒に棲む。 顔や、背びれなどのヒレに、ピンクの斑紋があるという、かなり派手な模様で有名な、イトヒキハゼ属の共生ハゼである。 模様が派手なことに加えて、求婚時に全てのヒレを全開にして2~3秒ほどホバリングするという、さらに派手なディスプレイを行なうことで、ダイバーにも人気がある。 和名のオイランは、体の模様を、江戸時代の遊女である「花魁」の、派手な衣装に見立てたところから来ていると思われる。 冒頭の写真は、フィリピンのセブ島、「サン」というポイントで撮影したもの。 水深5mくらいの、フラットな地面が続くところで、あちらを見てもこちらを…