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撮影器材:Canon EOS7D MarkII + シグマ17-70ズーム x 1.4倍テレコン (フルサイズ156mm相当) 最近ではすっかりリゾートダイバー化していましたが、8年ぶりに、東伊豆の川奈に行って来ました。 ガイドは、マクロが得意な、ジェスターさんにお願いし、オーナーの鬼頭さん自ら、ガイドをしていただきました。 jester.jp 最後に鬼頭さんにガイドをしていただいたのは、ログを見る限り、2002年の6月と、20年以上前になります。 当時は、週末のたびに通っていたのが、嘘のようです。 最近は、透視度があまり良くないと聞いて、心配していたのですが、思ったよりもよく見えました。 ま…
ラグーン・シュリンプゴビー (Cryptocentrus cyanotaenia)
ラグーンというのは、砂州やサンゴ礁によって、外海から隔てられた水深の浅い水域のことであり、礁湖とか潟湖とか訳される。 外海から隔てられているから、水が入れ替わらず、大抵は泥が溜まって、泥ハゼの、いい住み処になる。 ラグーン・シュリンプゴビーは、その名前をもらっているだけあって、やはり泥地に棲むハゼで、ブチハゼと同じように、縦に作られた巣穴の中で、ホバリングしていることが多い。 しかも、ブチハゼよりもさらに臆病で、顔は常に出しているのに、結局、尾鰭まで出た写真は、1枚も撮ることができなかった。 ネットでもラグーン・シュリンプゴビーの写真は少なく、探した限りで尾鰭まで出ているのは、次の2つ。 pa…
ホワイトアイ・シュリンプゴビー(=イトヒキハゼ属の1種1)(Cryptocentrus sp)その2
撮影日時:2019-04-23 撮影場所:セブ(アンクルズプレイス) 撮影器材:Canon EOS7D MarkII 100マクロ 上が、黄色くない方の、ホワイトアイ・シュリンプゴビーである。 目の上部が、白くなっており、”ホワイトアイ”という英名の由来が、一目でわかるだろう。 『新版 日本のハゼ』によれば、これは雌だということだ。 一方、下が雄である。 撮影日時:2018-10-27 撮影場所:セブ(ボードウォーク前) 撮影器材:OLYMPUS TG-4 違いは、背鰭の形状にある。 下に、上の個体の、背鰭のアップ写真を、載せてある。 この写真からわかるように、第2棘が長く伸びており、その後ろ…
ブチハゼ (Cryptocentrus inexplicatus) その2
撮影日時:2019-12-10 撮影場所:マクタン(マッドヘヴン) 撮影器材:Canon EOS7D MarkII 100マクロ 前日の写真とそっくりだが、タイムスタンプが、3分ほど空いている(こちらが後)ことから、恐らく、別の個体だと思う。 砂地に棲む共生ハゼの巣穴は、横向けに掘られているのが普通だが、ブチハゼを始めとする泥ハゼの巣穴は、この写真のように、縦になっていることが多い。 泥地で、巣穴の出口を横向けに作ろうとすると、天井が崩れてくるために、このように、縦に作るしかないのではないかと思う。 前日の写真の個体は、その巣穴の外側まで出てきて、横向けになっていたが、この個体は、巣穴の中でホ…
シロオビハゼ (Cryptocentrus albidorsus) その1
撮影日時:2017-05-01セブ(アクアバディズビーチ) 撮影場所:セブ(アクアバディズビーチ) 撮影器材:OLYMPUS TG-4 その名の通り、顔の正面から背中にかけて、白帯が通っている、シロオビハゼ。 棲息域は、水深1桁台であり、特に3m以浅の浅場に棲んでいることが多いため、ダイビングで見ることは少ない。 ただ、それを言えば、イトヒキハゼ属のハゼは、比較的浅場に棲んでいることが多いかもしれない。 このときも、ビーチダイビングで、上がる直前くらいに出会ったもので、水深わずか2m。 バディがどんどん上がっていったこともあり、あまり撮影時間が撮れず、全身を出すまで待てなかった。 ところで、シ…
タカノハハゼ (Cryptocentrus caerulemacilatus)
撮影日時:2002-03-14 撮影場所:パラオ (PPRビーチ) 撮影器材:Nikon F4,100マクロ×2倍テレコン(たぶん) 黒色の円形斑と、それを囲む水玉模様が、胴体に縦に並んでいる。 『新版 日本のハゼ』によれば、円形斑は4個だということだが、この個体のように、5個か6個くらいあるようにも見えるのもいる。 胴体の色が、迷彩色っぽいこともあって、日の丸御三家の中では、円形斑が最も目立たない。 水深約7m以浅と、かなり浅い場所に棲んでいるので、ダイバーの目に触れる機会は少ない筈だが、ネットには、結構写真が溢れている。 コースを1周し、ボートの下に戻ってからの減圧中に、撮影されることが多…
ヒノマルハゼ (Cryptocentrus strigilliceps) その2
撮影日時:2020-3-3 撮影場所:バリ島・ムンジャンガン(タンジュン・バル) 撮影器材:EOS7D MarkII,60マクロ+1.4倍テレコン 前述したように、ヒノマルハゼの胴体には、複数の円形斑がある。 最も前方のものは、遠目には黒っぽいが、写真に撮って拡大すると(この写真では、よくわからないかもしれないが)、実は濃い青色をしている。 また、この個体では、後方の円形斑の周囲を、青い小点が囲んでいるが、前日の個体のように、青い小点が殆ど見えないものもいる。 ヒノマルハゼは、さほど警戒心が強くなく、寄ってもあまり逃げないし、巣穴から全身を出して尾鰭まで見せてくれるのだが、なぜか背鰭を殆ど開い…
ヒノマルハゼ (Cryptocentrus strigilliceps) その1
撮影日時:2017-05-04 撮影場所:セブ(アクアバディズ・ビーチ) 撮影器材:オリンパスTG-4 日の丸御三家の第2弾は、その名もずばりヒノマルハゼである。 だが、どちらかと言えば、前回のクロホシハゼの方が、円形斑の縁取りがくっきりとしていて、日の丸に近いような印象がある。 これに対して、ヒノマルハゼの模様は、それほど鮮やかではなく、縁取りもぼやけた感じがする。 しかも、1つだけでなくて、4つほどが並んでいて、日の丸というには少し頼りない。 クロホシハゼをヒノマルハゼとしたほうが、名前を覚えやすかったのにと、いつも思う。 写真は、フィリピン・セブ島の、ボードウォーク・リゾートというリゾー…
クロホシハゼ (Cryptocentrus nigrocellatus) その2
撮影日時:2001-08-13撮影場所:水納島(第1ブイ)撮影器材:Nikon F4、100マクロ、2倍テレコン テレコンをつけているとはいえ、これだけ近づけた写真は、私のライブラリの中でも珍しい(ノートリミングである)。 クロホシハゼは、それほど数は多くないので、出会うチャンスは少ないが、一度見つけると、寄ってもなかなか引っ込まないという、嬉しいハゼである。 ところが、人の身体が入らないような、小さなオーバーハングの下に巣穴を作っている上、こちらに頭を向けているために、頭方向からしか近づけないことが多い。 しかも、尾鰭だけは、必ずと言っていいほど、巣穴の中に入れているため、横から全身を撮影し…
ホシゾラハゼ (Cryptocentrus cyanospilotus) その3
撮影日時:2002-03-13 撮影場所:パラオ-PPR(パラオ・パシフィック・リゾート)ビーチ 撮影器材:Nikon F4 レンズ・フィルム不明 前の2枚は、地面で這っていたが、ホシゾラハゼは、この写真のように、ホバリングしていることも多い。 ヤシャハゼのように、常に浮いているというわけでないにしろ、真下にエビを従えるようにして、その上でホバリングしながら、周囲を監視している。 ちなみに、泥地のハゼでは、自分より大きなエビと同居していることが多いようだ。 写真は、パラオの、PPR(パラオ・パシフィック・リゾート)ビーチで撮ったもの。 フィルム時代だから、現像するまで、どんな写真ができてくるか…
ホシゾラハゼ (Cryptocentrus cyanospilotus) その1
撮影日時:2018-05-16 撮影場所:セブ(アンクルズプレイス) 撮影器材:EOS7D MarkII 100マクロ これまでに紹介した黄色いハゼは、どちらかと言えば、白黒よりも黄化個体の方が多かった。 ギンガハゼが、その典型的である。 ところが、今回紹介するホシゾラハゼは、圧倒的に白黒が多く、黄色は殆ど見たことがない。 というわけで、まずは白黒の方を紹介する。 柔らかな泥地に棲み、大きさは全く違うが、少しお腹が膨れた感じで、後述するホシハゼに体型が似ている。 頬に水色の水玉があるのが特徴で、水玉は胴体にもあるが、水玉の代わりに横縞が入っているものもいて、個体差が大きい。 新版「日本のハゼ」…
ブルーテイルド・シュリンプゴビー (Cryptocentrus pavoninoides) その2
撮影日時:2018-5-17 撮影場所:セブ(RSN) 撮影器材:EOS7D MarkII、100 マクロ こちらが、黒っぽい個体で、頬の水玉と背鰭の黒点(というよりは紺に近い)は同じなので、見分けはつきやすい。 ギンガハゼやフタホシタカノハハゼのように、黄色と黒で全然模様が違うのとは、対照的である。 ブルーテイルド・シュリンプゴビーの他に、イエローバード・シュリンプゴビーとか、ピーコック・シュリンプゴビー とか、ブルースポッテッド・ウォッチマンゴビーとかいった、様々な英名で呼ばれている。 というのも、学名のつけ方には、世界標準のルールがあり、和名(標準和名)のつけ方には、日本共通のルールがあ…
ブルーテイルド・シュリンプゴビー (Cryptocentrus pavoninoides) その1
撮影日時:2018-5-17 撮影場所:セブ(RSN) 撮影器材:EOS7D MarkII、100マクロ 黄色いハゼとしては、他に、このブルーテイルド・シュリンプゴビーという種類が知られている。 但し、日本には(恐らく)おらず、フィリピンやインドネシアなど、南方の海に棲息していて、やはり、黄化個体と、黒っぽい個体がいる。 頬に水色の水玉模様があるのと、背鰭の前部に黒点があるのが特徴だが、この黒点の数が、1から4程度まで、個体によって差があるというのが、ちょっと変わっている。 手をつくと、肘までもめり込んでしまうような泥地にいるため、あまりクリアな写真が撮れていない。 加えて、あまり逃げない割に…
ムラサメハゼ (Cryptocentrus fasciatus) その3
見たことのないハゼの写真を撮影したら、種類を知りたいのは、ダイバーの常である。 ところが困ったことに、ムラサメハゼは、色の変異が実に多くて、まぎらわしい。 頬の斜線と、背鰭や尾鰭に鰭条に沿って放射状に入る筋が、大きな特徴の筈なのだが、それに殆ど当てはまらないものがいる。 上の個体は、頬の線がなく、背鰭にも放射状の線がないが、尾鰭の放射状の線から、恐らくムラサメハゼと思われる。 また、下の個体は幼魚で、全くと言っていいほど特徴がないが、かといって、ムラサメハゼ以外とも考えにくい。 南方(特に八重山諸島以南)の黄色い共生ハゼで、ギンガハゼでもフタホシタカノハハゼでもなく、同定に困るものがあったら、…
ムラサメハゼ (Cryptocentrus fasciatus) その2
撮影日時:2001-2-12 撮影場所:モルジブ(ボリフシ・ハウスリーフ) ムラサメハゼは、ブラック・シュリンプゴビーの英名の通り、黒い個体が多い。 また、和名が最近ついただけあって、日本では比較的珍しく、ネットでも、日本よりも、フィリピンからマレーシアやインドネシアなどの赤道近くで撮られた写真が、圧倒的に多い。 インド洋のモルジブにもいて、写真は、ボリフシの、沈船ポイントで撮影したもの。 身体が、こういう鮮やかな黒色をしている場合は、和名の元になった頬の斜線の代わりに、水玉模様があるようだ。 (続く) ブログの更新を待ちきれない方は、200種類を越えるハゼの写真がまとめて見られる、こちらをど…
ムラサメハゼ (Cryptocentrus fasciatus) その1
撮影日時:2018-05-16 撮影場所:セブ(RSC) カメラ:EOS7D MarkII、EF100mm F2.8 マクロ USM ギンガハゼと間違いやすい、黄色いハゼには、フタホシタカノハハゼ以外にもう一種、このムラサメハゼがいる。 ギンガハゼやフタホシタカノハハゼと同様に、黄化個体と白黒の個体がいる。 かつては、黒っぽい個体から、ブラック・シュリンプゴビーと呼ばれていたが、最近になって和名がついた。 実際、ギンガハゼやフタホシタカノハハゼは、白黒よりも黄色が多いが、このムラサメハゼは、白黒の方が多い印象である。 和名のムラサメ(村雨)は、強く降ってすぐ止む雨のことだそうで、頬の斜線を、村…
イトヒキハゼ (Cryptocentrus filifer/Myersina filifer) その3
撮影日時:2000-6-10 撮影場所:川奈(ビーチ) 前述のフィッシュベースや「新版 日本のハゼ」によれば、イトヒキハゼの分布は、日本近海から、インド・西太平洋となっている。 だが、この分布は連続していない。 沖縄にもいるはずだが、話を聞いたことはないし、ネットでも見つからない。 感触としては、千葉が北限、高知が南限といったところか。 www.fishbase.se 但し、タイの魚市場で売られていたという、イトヒキハゼの標本が存在する。 いったい、どんな経緯で、そのような離れた場所に、棲息するに至ったのか、見当もつかない。 もしかすると、イトヒキハゼそのものではなく、よく似た種類の魚なのかも…
イトヒキハゼ (Cryptocentrus filifer/Myersina filifer) その2
目聡い人は、表題のイトヒキハゼの学名が、Cryptosentrus filifer/Myersina filiferとなっていることに、気づいたと思う。 Cryptosentrusとは、イトヒキハゼ属であることを示し、Myersinaとは、ハゴロモハゼ属であることを示している。 なぜ、2種類の名前があるのかと言えば、最初は、イトヒキハゼ属とされていたのが、数年前に、「こいつはどちらかと言うと、ハゴロモハゼ属なんじゃね?」という論文が出たらしい。 現在は、ハゴロモハゼ属だろうという考えが、主流らしく、フィッシュベースという、世界最大の魚類データベースでは、そちらになっている。 www.fishb…
イトヒキハゼ (Cryptocentrus filifer/Myersina filifer) その1
撮影日時:2000.6.10撮影場所:川奈ビーチ水深:12mカメラ:EOS-5、レンズ:100マクロ×1.4倍テレコン 泥地に住み、縁が盛り上がったかなり大きな巣穴を作って、エビと共生する。 それほど人を恐れず、近づいてもずっと同じ格好で、余裕を持って前を見ている。 その分、人を警戒したり威嚇したりすることもあまりないようで、和名(イトヒキハゼ)の元となったと思われる、立派な背鰭を立てることも少ない。 上の写真は、ほぼすべての鰭を広げた、千載一遇のシャッターチャンスだったのだが、惜しむらくは、尾鰭が切れている。 加えて、顔が少し向こうを向いていて、何とも悔しい写真である。 このときは、ログを見…