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半世紀前のおどろおどろしい記憶〜『少年探偵団 呪いの指紋(江戸川乱歩)』〜
(↑「読書ノート」にまとめました)シャーロック・ホームズが好きな夫、最近は青空文庫(アプリ)で、江戸川乱歩の小説を読みまくったとか。その話をしていて、わたしの脳裏に浮かんだのは、ポプラ社の少年探偵団シリーズ。小学校4年生くらいから学校の図書館でどんどん借りて、読んだ記憶。その中で、最も印象に残っているのが、『呪いの指紋』という本。表紙の絵も、そしてこの小説に出てきた「三重渦指紋」もかなりしっかり記憶していて、実はわたしが、江戸川乱歩に出会った最初の本がこちらの本だったのでした。大人になって、もう一度読みたいと思ったことが何度かありました。けれどその時は手に入れられず、よくよく調べてみたらこちらの本は、江戸川乱歩のそのままの小説ではなくて子どもむけに書き直したリライト作品。それも乱歩本人が書き直したわけでは...半世紀前のおどろおどろしい記憶〜『少年探偵団呪いの指紋(江戸川乱歩)』〜
NYに住む無免許の私立探偵、マット・スカダーシリーズの12作目。マット・スカダーは55歳になった。仕事を減らして、事実婚の相手エレインの店を時々手伝ったりしてゆったりと暮らしている。スカダーのところに、PR会社のトップがやってきて調査を依頼する。年に一度だけ会って食事をする男たちの会は、現在のメンバーになってから32年になる。会員はまだ60歳代で、そのうちの半数近くが死んでいる。偶然とは言えないほ...
【NYが舞台、探偵小説】「獣たちの墓」ローレンス・ブロック著!
NYの私立探偵、マット・スカダー・シリーズです。このシリーズの魅力はハードボイルドの乾いた文体がリズム感よく続くことにあります。スカダーと登場人物との会話の味わいが心地よさを深めます。特に、スカダーが事実婚をしている相手の娼婦、エレインとの知的でゆったりとした会話、アイルランドを旅行しているミック・バル―と電話で話すアイルランドとアメリカの文化比較、黒人の少年TJとの軽妙だがNYらしさを表現するやり...
月夜の猫-BL小説です 氷花3 BL小説 すばやくちょうど空いたテーブルを見つけると千雪を座らせる。 「お待たせ~」 やがて佐久間は紙コップのコーヒーと千雪リクエストのカフェオレを両手に、千雪がぶすっと頬杖をついているテーブルに戻ってきた。 「いっつもほら、京助先輩と一緒やと、周り女の子の視線で取り囲まれてるし、
月夜の猫-BL小説です たまにはクリスマスを4 BL小説 野球部でピッチャー、しかも直球勝負がモットーだったという良太らしく、今はひたすら工藤の背中を追いかけながら、プロデューサーとして研鑽を積んでいるわけだが、何かあれば怒鳴りまくってキャスティングに見合わないとなればクビを切る、業界では鬼の工藤と称された
月夜の猫-BL小説です たまにはクリスマスを1 BL小説 ただただ慌ただしい師走の半ばのことだ。 キャンパスにもびゅうびゅうと冷たい北風が吹きすさんでいた。 「おい、来週末、空けとけよ」 急に上から降ってきた科白に、ここ数年来なかった寒さに震えながら、学食で熱いうどんをすすっていた小林千雪は、ああ? と胡乱気に
月夜の猫-BL小説です たまにはクリスマスを(京助×千雪) BL小説 毎年年の瀬は、京助も千雪も忙しい。クリスマスなんてものは彼らには何の関係もないキーワードだ。ところが12月の半ば頃、京助がいきなり、来週末空けとけよ、と命令口調でのたまった。千雪は怪訝な顔で何を企んでいるんだ、と京助を見やったのだが……R18
図書館で目にした「横溝正史少年小説コレクション」。ドキドキしました。
驚愕の 横溝ワールド 全開の 少年本に 心躍らせ ★ 横溝正史。戦時中に倉敷市真備町に疎開していたことから、岡山県にも縁の深い作家です。その時期に書かれた、名探偵金田一耕助を配して岡山県
【読書記録】横溝正史 「日本探偵小説全集9 横溝正史集」 名探偵金田一耕助登場
日本探偵小説全集 9 /東京創元社 楽天市場 Amazon Yahooショッピング by カエレバ きっともう五回以上読んでいます。 この本を買ったのが1992年。 その頃は本格ミステリーの若手の作家の方が多くデビューされていて、数多くの作品が世に出されていました。 当時僕は島田荘司さんの作品が好きで、出版されていた本はほとんど入手していました。 それと並行して、古典の推理小説も読んでいました。 その流れの中で手にしたのがこの創元推理文庫で企画された日本探偵小説全集の「横溝正史集」。 夏になると読みたくなるのですが、今年もまた読んでしまいました。 この本の売りの一つは、収録されている作品を読む…
月夜の猫-BL小説です メリーゴーランド266 BL小説 「次、お前、乗り換えやで」 虎ノ門を過ぎると、三田村が千雪に言った。 「わかっとるわ」 尚も心配気な顔で、三田村は千雪を見た。 アナウンスが霞が関を告げると、「ほならな」と言いおいて、千雪は降りる客に紛れた。 ドアが閉まっても三田村はホームの千雪を追ったが、ぼんやりながら