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「当為に翻弄される学校、ネバーランドの選手を追う」~当為と存在、ロマンチズムとリアリズム②
「こうあるべきだ」はすぐに「こうあるはずだ」に翻訳される。 しかし現実は必ずしもそうはならない。そして人々は落胆して叫ぶ。 「ほら見なさい。ネバーランドの選手は、 あんなに前を走っているじゃないか!」、という話。(写真:フォトAC) 【「かくあるべきこと」に翻弄される学校】 「当為(とうい)」と「存在」。別の言い方をすると「かくあるべきこと」と「かくあること」。その間で常に翻弄されてきたのが学校です。 教員の働き方改革が喫緊の課題となって以来、学校批判の論調はずいぶん柔らかくなってきていますが、時計を20年ほど戻して平成の最初の20年間(いわゆる失われた20年)を思い出すと、ほんとうに教師であ…
「『タワー・マンション』:私のつくった寓話をお読みください」~当為と存在、ロマンチズムとリアリズム
「こうあってほしいこと」と「こうあること」は違う。 しかしこの二つはしばしば混同され、あるいはわざと利用される。 けれどそれを厳密に扱わないと、 我々は、未来を誤る。という話。(写真:フォトAC) 【創作寓話をひとつ】 あるところに一組の夫婦がいました。二人とも働き者で、昼の本業以外に夜のバイトもそれぞれ二つずつ掛け持ちし、おかげで夫婦合わせての月収は100万円にも届きそうなほどでした。 彼らがそこまで必死に働くのには、実は目標があって、駅前に立つことの噂されているタワーマンションの最上階に部屋をもち、そこで優雅な生活を送るためだったのです。まず頭金を稼ぎ、そのあとは25年か30年のローンを組…