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添削でつかむ!俳句の極意/俳句添削・上達の方法/感想と要約、紹介など
俳句は五七五のリズムが基本となります。 必ずしも、きっちり五七五を守る必要はありません。あえて字余りにしたり、句またがりにしてリズムを崩すこともあります。 松尾芭蕉の有名な言葉に「舌頭に千転せよ」(『去来抄』)とあるように、口にして心地よいリズムであることを意識しましょう。 短くても、俳句を奥深い味わいにしているのは、「切れ」です。 添削でつかむ!俳句の極意 / 高柳克弘 著 /NHK出版 この本は、「NHK俳句」の連載「あなたの俳句を添削します 誌上添削教室」を再編集し、加筆されたもので、全7章の構成で、各章ごとにポイントと著名な先人たちの添削や推敲をもとにして、一般の投稿者の句を添削し推敲…
”文人たちは俳句にいかに接し、親しんできたか” という副題のように、俳人・石井龍生氏による明治から現代に至るまでの文人の俳句の紹介と解説になります。各文人は下記のとおり。(敬称略) 夏目漱石・久保田万太郎・室生犀星・久米正雄・永井荷風・北原白秋・内田百閒・竹久夢二・萩原朔太郎・宮沢賢治・吉屋信子・三好達治・太宰治・藤沢周平・寺山修司・森村誠一など。 夏目漱石のように子規と親交が厚く約2600句と数多の俳句を詠み、俳句が出発点だった文人もあれば、宮沢賢治のように31句と少なく余技にすぎない文人もいて、それぞれに参考になりました。 最近では森村誠一氏が、写真俳句で新たな俳句世界を切り開いています。…
本書は「俳句研究」誌で連載された『恭二歳時記』を抜粋収録したものです。 と、あとがきにありました。さらに、こうも書かれています。 本書でとりあげた句のほとんどは、発表時話題となった作品です。 確かに出てくる句もすごい名句ばかりですし、俳人も雲の上のような人ばかりです。そのため感想よりも先に、読みきるのが大変でした。 同じ句でも、今までの自分の人生から読んだ句の内容と、小林恭二氏によって俳人の歩んできた重く深い人生からの考察とでは、雲泥の差を感じました。 この俳句がスゴい!/小林恭二 著/角川学芸出版 本書で取り上げられている俳人は、 高浜虚子、種田山頭火、尾崎放哉、久保田万次郎、西東三鬼、加藤…
今日も俳句日和/歳時記と歩こう/感想・レビュー・など/俳句の本
どこにでも気軽に歳時記を持って出かけよう 季語に出会おう ・・・というコンセプトで、俳人の石田興子さんが自分自身の経験をもとに、 架空の60代の男性を主人公にして追体験するという「俳風フィクション」仕立てになっています。 今日も俳句日和・歳時記と歩こう/石田興子 著・小林木造 絵/角川学芸出版 この架空の男性は、俳句の初心者を想定しています。 この男性が1月から月ごとに、一人吟行のように町中やさまざまな場所を歳時記をポケットに入れて、季語を探しに行きます。 そこで見つけた季語にまつわる短いエッセイと、名句などをさらっと紹介して、月ごとの締めに、この男性こと石田興子さんの句が一句、という構成にな…
「デルボーの人」 仁平勝 (著) 出版社 ふらんす堂 句集で一気に最後まで読んだのは、この本が初めてです やさしい言葉を使っているのですが、うーんと唸らされるような使い方をしていますし どの句も、視点や発想が新鮮で、このような作り方があるのか、と驚かされます 普通、句集という...
「シリーズ自句自解II ベスト100仁平勝」 仁平勝 (著) 出版社 ふらんす堂 自句自解の本はいろいろありますが、通常は俳句の背景が解説されているだけですが この本は俳句の作り方や、ひとつの俳句でその言葉の選んだ背景なども書かれていて、とても勉強になります 作品だけを読む 解...
フルーツポンチの村上健志さんの俳句のお話を聞きたかったので 11月19日(日)に小松市で開催されていた「奥の細道トークショー」に行ってきました プレバトや著書 「フルーツポンチ村上健志の俳句修行」 などで、卓越した俳句の才能を見せていますが、トークショーでは、それに裏打ちされた作...
はじめての俳句づくり/辻桃子 著/感想レビュー・内容紹介など
「この本は、俳句に興味があるけれど、どうやってつくったらよいのかわからない、という初心者のために、とりあえず最初の一句をつくるための手がかりとなればよい、と思って書きました。」 ー 辻桃子ー このように俳句の雲の上にいるような人が、こうした下まで降りてきて解説してくれることはありがたいものです。 そして、私はやはり五感のなかでは、見たものに心情を重ねた句が好きですね。特に美しい風景はいいものです。 この本は名句に美しい写真が付いていて、ただ鑑賞するだけでも楽しめます。 はじめての俳句づくり/辻桃子 著/日本文芸社 〔句作の基本からワンランク上の作品の仕上げ方〕 まず、春夏秋冬の初めに、〔俳句鑑…
初めての俳句の作り方/石寛太著/成美堂出版/感想レビュー・要約など
俳句を始めようと思って本屋さんなり図書館なりに行ってみると、 『初めての……』という俳句の本がずららっと並んでいます。 この中から、どれを選ぼうかと迷うところなんですが、 私の場合は簡単です。 写真が多くて読みやすく、分かりやすい本です。 初心者に俳句を文字でいくら丁寧に説明されても、今一つ、ピンと来ないし情景もぼやけてピンボケ状態です。 そこへいくと写真があれば一目瞭然。 というわけで、超初心者だった私が、まず最初に選んだ本はこれでした。↓↓↓ カラー版 初めての俳句の作り方 石寒太著/成美堂出版 ご覧のとおり、全ページオールカラーのビジュアル本です。 これはいいですね。 秋の画像がまずあっ…
子規に学ぶ 俳句365日『週刊俳句』=編/感想レビュー・要約など
子規は近代俳句の祖といわれています。 35年の短い生涯に残した数多くの俳句・短歌・散文は、後世の日本文学に大きな影響を与えました。 この本はそんな子規が1年365日、1月1日から12月31日までの一日一日に詠んだ句を、短い解説とともに掲載されています。 多くの句を一度に読もうとすると、消化不良を起こしてしまいそうですが、たとえば1日だけ、今日はどんな句を詠んだのかなと思ってページを開いてみると、句をじっくりとよく味わうことが出来そうです。 子規に学ぶ 俳句365日/『週刊俳句』=編/草思社 では今日の、 9月14日は、子規はどんな句を詠んでいるのでしょう。 月の雨天気予報はあたりけり 明治8年…
カラー図説日本大歳時記・講談社/オークションで落札した超豪華歳時記です(((o(*゚▽゚*)o)))
30代のころ、ふっと、俳句を詠みたいという気持ちが湧いてきました。 なぜだかわかりません・・・まるで、こう、果実が熟してぽとりと落ちてくるように思いついたのでした。 それまで俳句といえば、中・高校のころに、ちらっと授業でふれただけでした。 もちろん詠んだことはありません。 そこで短歌をやっている友人に、「俳句をやりたい」といったら、 「じゃあ、歳時記を買わないと」といわれました。 「歳時記?」 その時、初めて歳時記というものの存在を知りました。 その後、俳句を詠むこともなく、ただ川柳を詠んで楽しだりしていました。 絵手紙もやっていたので、俳画を観たりするときに俳句にふれることもありましたし、T…
何気ない日常が、見慣れた世界が、キラキラし始める。 そんな俳句のある生活をご一緒に楽しみましょう。 ・・・と著者の夏井いつきさんが本書で語っています。 夏井いつきの「今日から一句」/夏井いつき/第三文明社 夏井いつき先生が俳句の基本の基を、俳句初心者のために、本書の編集者やライターさんを相手に、ざっくばらんに語っています。 ちなみに2人とも俳句の超初心者ですが、編集者さんは「くじら」、ライターさんは「水流(つる)」という俳号を持っています。 本書のもとになっているのは、教育雑誌『灯台』での「今日から一句」で、読者の投句を取り上げながら俳句のイロハを学んでいくという連載だそうです。 普段は見過ご…
この一句-108人の俳人たち-/下重暁子/感想レビュー・要約など
松尾芭蕉をはじめとして江戸期の近世俳人から、現代の俳人まで、 数多くの代表句と共に経歴までもが、 下重暁子氏のエッセイと解説によってたくさん紹介されています。 一つの俳句を鑑賞するとは、私の場合、一つの絵画を鑑賞するのにも似ています。 名画の前にはしばし立ち尽くして見入るように、名句もやはり鑑賞にふけってしまうので、なかなか読む進むことができない本でした。 この一句-108人の俳人たち-/下重暁子・著/大和書房 ページを開くと、右側に俳人の名前と簡単な経歴などと、代表句が3句ほど載っています。 左側は、俳人に対する下重暁子氏の無駄を削ぎ落した完結明瞭な想いが綴られています。さらにここにも代表的…
ランドセル俳人の五・七・五/小林凛/感想レビュー・要約など/俳句
いじめられ生きたし行けぬ春の雨 ブーメラン返らず蝶となりにけり すごい本と出合ってしまいました・・・この本の作者は、 11歳の不登校の少年でランドセル俳人の小林凛さんです。 小林凛さんというのは俳号で、大好きな小林一茶からの『小林』と、カニングハム久子先生からつけてもらった『凛』を合わせたのだとか。 でも、僕には俳句がある 壮絶なイジメから生きる希望を支えてくれたのは、俳句を詠むことでした。 ランドセル俳人の五・七・五/小林凛/ブックマン社 本には俳句と共に、小林凛(本名・西村凛太郎)さんの944gという超未熟児で誕生してからの日々と、小学校に入ってからのイジメのことが母や祖母による記録や思い…
文庫本サイズの俳句鑑賞の本がありました。 俳人の堀本裕樹さんが厳選した名句と、美しい写真が添えられ、 句の解説もあります。 厚さも約1㎝という薄さなので、持ち運びが楽です。 散歩が楽しくなる俳句手帳/堀本裕樹著/東京書籍 読書好きな人にとって、外出先でちょっとしたすき間時間ができて読むべき本がないと、すごく時間がもったいなく残念に思うことがあります。 たとえば美容院での待ち時間、一人で入ったお店で注文したものが出てくるまでの時間、電車やバスの待ち時間、あるいは移動中のそれ、友人知人との待ち合わせでのロスタイム……そんな時、いつも本を持って来れば良かったと思うのです。 そして、それはやっぱり紙の…
猫は髭から眠るもの/堀本裕樹編著/感想レビューなど/猫俳句大賞入選句
こんな本を見つけてしまった。。。 猫の俳句。 密かなマイブームの猫ちゃんと俳句が、アッポ・ぺ~~ンですよ。 こ~~んな面白こと思いついたのは・・・ どなた様の句集かと開いてみれば、「猫俳句大賞」の入選句ですと。 猫は髭から眠るもの/堀本裕樹・編著/幻冬舎 「猫のことを詠んだ句であればどしどし送ってください」というこの本は、 堀本裕樹さんが編著とありますので、たぶん、これは堀本さんが思いついたのではないかと推察しますが・・・まずは、お代官様の衣装を着て、こう言いたい。 「おぬしも猫好きよのう」 この本には、第1回~第3回までの入選句が載っていますが、応募総数が3万句になるといいますので、猫好き&…
これは古今東西、春夏秋冬のさまざまな俳句をぶぐる旅の本です。 選句もガイドも夏井いつきさんですが、旅のガイドさんが時どき歌うように、夏井いつきさんが詠んだ句もところどころに散りばめられています。 一つの句に短い随筆のような形で、句に対する想いを多角的に解釈されていますので、初心者もそうでない方も、あなたの解釈の助けになることでしょう。 夏井いつき、俳句を旅する/夏井いつき 著/悟空出版 俳句に対しる深い愛と造詣がある著者によるガイドは、もちろん夏井いつきさんの人生経験と知識を下敷きにされています。 どの句もすばらしい句で、どの解説も印象深くはあるのですが、なぜか著者の夏井いつきさん自身のことに…
俳句を始めようと思い立ったものの、俳句がどういうものかよくわかりません。そこで図書館に行き俳句の本を借りてきました。 パラパラみて、どの本を借りたらいいかわからないので、夏井いつきさんの本を2冊借りてきました。 これから学習して俳句を読めるようにしていきたいです。 今まで俳句を作ったことはないのですが、多少読んだことはあります。奥の細道以外は、個人の句集ではなく傑作選のようなものばかりです。定評のある俳句の中から選ばれますから、それなりのレベルでしょう。本当に様々なものがあります。「なるほどね」と思うものや想像力をグラグラかきたてられるもの、いろいろな個性があります。有名な方も俳句を読んでいて…
俳句初心者に向けて、 夏井いつき先生による正しい俳句の鑑賞についての解説本になります。 生徒役は本書PHP研究所の秘英知(俳号)さんで、対話形式になっています。 秘英知さんがスランプに陥っていると、夏井先生が・・・ 夏井いつきの俳句鑑賞の授業/夏井いつき 著/PHP 夏井先生の授業は10時限+αで、秘英知さんとの雑談のような気軽さで講義をされています。では、授業単位ごとに簡単に見ていきましょう。 1時間目 二つの力で俳句は上達する 俳句が上達するには、ただ作っているだけでは不十分です。 名句を読み解いて観賞することも大切です。 俳句を作ることと名句を読み解いていくことは上達のための両輪で、どち…
はじめてであう俳句の本・冬の句/感想レビューなど/~小中学生向
俳句は、文学として世界でいちばんみじかい詩です。 しかも日本じゅうの人びとにしたしまれている詩のかたちをもっています。 風景やものやことによせて、感動したこころをあらわします。 海外でもHAIKUとして知られています。 ・・・これは巻頭にある言葉です。 このことを分かりやすく言いますと、 俳句は何でも省略したがる気短な日本人に合っているということです。 でも、実のところ、俳句が盛んな土地に育ったとか、近親者に俳句を詠む人がいる人を除いて、多くの日本人は俳句に親しんでいません。 私もそうでした。 今から思うと、俳句に親しむのがこんなに遅れて損をした気分です。 もうちょっと早ければ、人生がもっと豊…