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*小説『ザ・民間療法』を始めから読む ある日のこと、いつものように健太くんの家に行くと、お母さんがいいづらそうに「実は…」と話を切り出した。隣町に、健太くんと同じ脳性麻痺の子供を抱えるお母さんがいて、健太くんが急にしゃべれるようになったことを、つい話して
「あいつらはここ数日姿を見せなくなった。今までは三日にあげず現れていたが」「……」再度ビイスの所にやって来た五人に広場にいたカウザが伝える「警戒されちまったか…」「次現れるのは当分先になりそうですね」気付かれた事にいざないは厳しい顔「仕方ねぇ、奴らのアジトを見つける方に切り替える。少し経ってから様子見に来るさ」「分…
第48話 奇跡は起きるのか(3/6)突然しゃべり始めた健太くん
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む毎週日曜日に、脳性麻痺の健太くんの家に通うことに決めた。健太くんのトレーニングのためである。トレーニングといってもごく軽い動作なので、健太くんは遊びだと思っていることだろう。子供の扱いが苦手なはずの私が、なぜこんなこと
――マルー 「ししょーには伝えた。俺達は再びビイスの所へ行く事にする」「よろしくお願いします」いざない達は混ざりを捕まえた後マルーに戻り報告していた。次の目的を告げた後それぞれ休憩する為に一旦部屋へと向かうが、ふといざないが足を止め難しそうな顔をする「どうしたのいざない?」「ビイスの所来んのはあと三人だ。その前にジンホウ連れ…
第47話 奇跡は起きるのか(2/6)健太くんのトレーニングを始める
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む助産師の酒井さんに連れられて、脳性麻痺の健太くんの家に行った私は、なぜ彼の背骨には、脊髄損傷の人のような緊張が現れていないのか、それを不思議に思った。これは全く予想外だったのである。そもそも脳性麻痺と脊髄損傷による麻痺
船着き場に到着すると、降りて来た典型派は見知った顔がいた事に気付く 「ミオカさん!」 「イソネか。のの子も久しいな」「べし!」かつてイソネの上司だったミオカは船着き場から降りて行く人達を確認しては眺めていた「警備隊がここまで来ると言う事は何かあったのですか?」「警備隊抜きで自分一人の行動だ」「?」「隣の…
第46話 奇跡は起きるのか(1/6)脳性麻痺の健太くんとの出会い
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む開業して半年も過ぎると、だんだんと整体の仕事にも慣れてきた。もちろんまだまだ知らないことばかりで、毎日が勉強に次ぐ勉強だ。それでも学生のころとちがって勉強が全く苦にならない。知識はすぐ実践に反映されるので、そこに充実感
――ウフビスーブテラ(地下都市) 「プロドゥとイクセスはまだ帰って来てないの!!?」程で言えば見た目五十代の女三人が、前に並ぶ若い衆と話し合いをしていた。一人の女は腕組みしキリキリしていたが、他二人は化粧をしたりのほほんとしている「入った所まではいたんだけどね」「ビイスに散り散りにされました」「プロドゥの事だからイクセス連れ…
「ある閉ざされた雪の山荘で」東野圭吾著、講談社文庫、1996年1月ある閉ざされた雪の山荘で(講談社文庫)東野圭吾講談社舞台のオーディションに合格した男女7名が、3泊4日の舞台稽古のために集まった山荘で、一人ずつ消えてしまう話。1992年に発行、1996年に文庫化された、東野圭吾の長編小説。今まで読んだことはありませんでしたが、1月12日から本作を原作とした映画が上映されているということで、鑑賞前に購読しました。一人ずつ消えていくのが劇中の出来事なのか、あるいは本当に殺されてしまったのか。犯人は誰なのか、動機は何か、最後まで興味深く読めました。映画の主要キャストは重岡大毅、中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗。「堀田真由出演」というのが鑑賞したいと思っている一番の理由ですが...ある閉ざされた雪の山荘で(書籍)
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む最近また釣りを始めた。始めたといっても、月に1回も行けるわけではない。それでもふとした瞬間に、「今度は何を釣ろうか」と考えるだけで楽しい。もともと田舎育ちの私は、子供のころから近くの川で釣りをするのが好きだった。しか
――二日後の夕方 ザッ 視界がはっきりしない暗闇と薄明りのさなか、頭巾を被った数人が現れビイスの敷地内へと侵入してきた。途中、待ち構えていたビイス達に遭遇。棒を振り下ろされると避けた混ざり達がそれぞれ別れて散っていく「……!」 はっ一人の混ざりがビイスを見てある事に気付いた「まちなさい! …
――五日後「うれしいですねぇ」幻獣の森入口では明るく陽気な声が響いていた「まさかこんな早くに又ビイス君達に会えるとは」「…頼むから邪魔だけはすんなよ」「分かってますって〓」いざないは面倒くさそうにジンホウを見ている「…大丈夫かなぁ。十人くらいいるんでしょ…捕まえられるかな私……」マルーの仕事と聞いていた…
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む私の親しい友人である寺田さんは、ロック専門の音楽事務所をやっている。彼の紹介のおかげで、ロックミュージシャンたちからの予約も多くなっていた。音楽の好みとしては、私はロックよりも圧倒的に藤圭子のファンである。だが、私は
派長室へとやって来たいざないは、扉を開けて入ろうとする人物に目が留まる(のの子?)のの子が室内へ行くのを廊下で待った 「?」のの子は中に入らずドアノブを掴んだまま動かない「どうした? のの…」 「ポンポン頭!?」 むっさ険しい顔で中を見てるのの子の陰からいざないが様子を窺うと、変化世界の若『てんしん くいだ』と他…
「やはり風が出来た当初からいる幻獣はいませんね」「…うん千年も生きてる奴いねーだろ」五つめの幻獣訪問が終わり森を歩く五人がいる。ディックとれいりは陽気にルンルンしているが、いざないはぐったりしていた「これでダメなら一旦止めねーか? 喜んでんのあの二人だけだし」「そうですね。かれこれ二十日ですし、別の方法を考えましょう」 「じ…
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む考えてみると、人から人への「紹介」はおもしろいものだ。以前、タモリのお昼の番組に「ともだちの輪」というコーナーがあった。そこではその日のゲストが次のゲストを指名する。すると思いもよらない人同士のつながりが見られて、番
風のように ふわりと 軽く 飄々と♪こんにちは風◯りです☺️ 皆さまいかがお過ごしでしょうか❓ 今年は本当に亡くなる人が多い😢40数年生きてきて初めて喪中ハガキと言うものを受け取りました。それも3通も⁉️ もういない事実を知って思うこと。 甦る思い出と『最後にあったのは…会えなくなる前に会いに行けばよかった…』 きっと年を取ると言うことは、こう言う経験が増えていくことなんだろうなぁ。 皆さん人間はいつか必ず死にます。 それは自分も例外ではないけれど…一緒に過ごせる時間は有限で、いつ限りがくるかは誰にもわかりません。時間やお金がないを言い訳にせず、大事な人には会っておくことが大事です✨ちょうど年…
濃艶派改め“優美派”が新たに誕生した。能力等考慮の末、選挙で決まった“ヒドウ エダ”を代表リーダーとし、他は今まで同様サブリーダーとして落ち着く事になる 〈幹部集まり会に行けない…〉〈はあ…〉〈まいち様〉 まいち狙いで頑張るも落選した三人はがっかりしてぼやいている。トリ マツリに至ってはとにかく鍛錬なのでどうでも良かったらしい
1、作品の概要 『ユーチューバー』は、村上龍の長編小説。 2023年3月29日に幻冬舎より刊行された。 4編からなり、表題作の『ユーチューバー』は書下ろしで、あとの3編は文芸誌に掲載された。 169ページ。 有名な作家・矢崎健介は、ホテルで「世界一モテない男」と知り合い、ユーチューブの撮影をすることになるが・・・。 2、あらすじ ①ユーチューバー ホテルで作家の矢崎健介と知り合いになった「世界一モテない男」は、仕事を退職したあとユーチューバーをしていた。 話の弾みから彼のプロデュースでユーチューブに出演することになった矢崎は、これまでの女性遍歴を赤裸々にカメラの前で話し始める。 女性遍歴を振り…
バチッ! 「え?」 シャッ カチ!! ダイヤと鎖は怒り目になりジンホウの前とソルムの前に位置して睨み合いに。ダイヤは横に整列し、鎖は四角に組み合わせ盾の様になっている「ダイヤ君と鎖どうしたの!?」双方戦闘態勢に入り身構えた「……」 じっ
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む整体の学校を卒業した私は、いよいよプロの整体師として開業することにした。とはいっても、ちゃんと場所を構えて看板を上げるようなゆとりなどない。不動産バブルは崩壊していたが、それでも東京都内の路面店となれば、べらぼうに家賃
「大量にあって驚いた……ミヨシかなり置いてったんだ」両手にアイドルグッズを持ち客室へと向かうれいり。同じく客室に来たいざないがれいり達を見かける「ま…明日家に置いてこよ…」「御意」「…ん?」ふと立ち止まり考えた「おソノさんほとんど帰って来ないなら家戻ってもいいんじゃ」 カチャ 「もうしばらくこ…
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む友人たちに、最近占いの勉強をしているというと、みんなキラッと目が光り、「見て見て!」とせがんでくる。整体なんかよりも、占いに興味がある人が多いようである。そこで頼まれるまま、あちこちで運勢を占ってあげていた。そんな話が
「いざない! ようやっと出られたか!!」「…お騒がせしたっす」全体派集合室に現れたいざないは、入口で深々とお辞儀した「なに、お前が元気なら何も言う事は無い」部屋の真ん中で一丁は満面笑顔「夕飯は美味い物を食いに行こう!!」「予約してきます」「頼んだ」「最近ずっと外食です。栄養偏りますって」まいち…
*小説『ザ・民間療法』を始めから読む世の中は占い流行りである。今や街のいたるところに、占いの看板が立っている。ところが今ほど占いが流行っていなかった、私がまだ中学生のころ、地元の飲み屋街に住んでいた「児島のおばさん」が占いを始めた。始めたといっても、おば
胴体部分をガッチリホールドしたれいりは怖い顔で笑う「てめっ 罠に嵌めたな!!」「どうしても捕まんない時はこれが一番だって♪」 アハハハハハ「~~~~」大笑いするれいりに言葉が出ない。れいりはジンホウの助言の元、予め洞の上に立体映像で現れる装置をセットしていた
文學界で連載(2020.8~2023.10)されていた綿矢りさの長編小説「激煌短命」が遂に完結してしまった😢初めて月刊誌の連載を最後まで追いかけたよ(^^♪図書館で借りて自宅のプリンターで全話コピーしてやった久しぶりにコピー用紙&インクを購入したよ(^^♪結構な量になったから置き場所に苦労している状況だオススメの収納のやり方があれば教えてほしい🎶↓↓↓↓こんな感じどんなストーリーか?一言で簡潔にいうと隣近所のレズカップル(主...
「お願いね」『キャン!』れいりの装備袋を背中に置いたモコモコは、小さな足を前後に動かし奥へと走って行った 「よし!」 足を肩幅に広げ腕を伸ばしストレッチ。大きく深呼吸すると眼前の森を見据えた わしゃわしゃわしゃ…ボフッ 「…お前等マジでこれ気に入ってんのか!?」 くく…<…
「るうりん!」派長室へ向かう途中、歩くるうりんを見つけたディックがやって来た「又しばらくマルー来られなくなるんだ」「では、探しに…?」「うん」 「れいりは幻獣の森でレオに会う為散策するって」「……いざないさん、そこまで何かを抱えてらしたんですか…」「…そうだね……」眉が下がりしゅんとするディック
――二日後 「れいり君、調子は」「大分良いです」まだ本調子で無いれいりは元気が無いものの、クマを膝上に置き上体を起こしていた「あの……いざない」暗い表情であの日の出来事をジンホウに語り出す「何年かして何もかも忘れる事が出来たら戻って来るって言ってました」「…モルス・トラディスは」「やりました」…
やっとやっと。読めました。 街とその不確かな壁 村上春樹 ※本の内容について触れています。未読の方はネタバレにご注意ください。 ※ほかの村上春樹さんの作品についても少し触れています。 ※ […]
*小説『ザ・民間療法』を始めから読むさあ今日から気功の修行が始まる。私はいくつか電車を乗り継いで、ナカバヤシ先生の自宅がある埼玉県の郊外まで出かけていった。ナカバヤシ先生は痩せ型の50代ぐらいで、ちょっと見は中国人の風貌をしている。弟子はとらないと聞い
礼拝堂を横切りながら、「こっちだ」とマリオが小声でささやき、アンドレスたちを礼拝堂奥の廊下へと導いていく。 礼拝堂を出て、そのまま廊下の突き当りまで進んだところで、マリオは足を止めた。 正面に
「分かりました。もうしばらくかかると団長には伝えておきます」「すみません。よろしくお願いします」言伝を受け歩いて行くまいちの背を深々とお辞儀してれいりは見送った (いざない、許すまじ!!) 鬼の形相をしたれいりは握り拳に力を込め怒りに満ちている「やはり血筋か。もう一人のプリセプスと似てる所がある」「!?」
ヴォン (よし!)幻獣の森に再びやって来たれいりは、気合を込めて奥へと歩いて行く「パグちゃ…えと…いざない何処にいるか分かるかな?」木の枝に捕まりワチャワチャしていた子レオ達がれいりの声に反応しぴょんと飛び降りると走って行った。れいりは後を付いて行く『くーん』「ありがとう」数匹が片足を浮かせ向こうを差す…
しゅ~ 投影は消えた「…幻獣レオは温厚な性格です。帰りたいと言うと素直に帰してくれる筈ですが」「私はすぐ帰して貰いました」疑問を持つるうりんは右手に頬を当て幻獣レオの性質を語る「ただ彼らは感情を読み取ります。心に傷を負ってたり悩みがある場合は傷が癒えるまでその場から出そうとはしないのです」ディックもるうりんの話に顔を上下する<…
――さらに一週間後 「いただきまーす〓」テーブルの上には良い香りが漂うクッキーが並び、早速ディックは一枚頬張っている「れいり君も大分落ち着いて来ましたね」「はいっ 皆さんのおかげです」ディックの部屋でジンホウ、まいち含め五人のお茶会が催されていた「最大の難所も今ではここまでに♪」 〈ありがとうございます〉
第29話 お色気「ランバダ流」整体 VS 白衣を着た「〇〇流」整体
*小説『ザ・民間療法』を始めから読むやっと住むところも決まったことだし、私は意気揚々と池袋の整体の学校に通い始めた。40になったばかりの私など、かなり若い部類である。生徒の大半は中高年で、退職や定年を機に新たな技術を身につけ、人生の再出発を目指している人
先日の神戸婦人大学の講座は「★源氏物語」入門★「源氏物語」は 紫式部が約10年をかけて完成させた54帖からなる長編小説🍀主に「漢文」で書かれた男性の文章とは違い「ひらがな」を使って書かれています当時 和歌をたしなむ貴族女性が増え「ひらがな」が急速に広まったそうです🖌️あらすじは天皇と「桐壺の女御」の間に生まれた主人公「光源氏」が美しく成長し学問にも音楽にも才能を発揮するという物語✨主人公の光源氏を通して 恋...
期待高まる!姫川玲子シリーズ『マリスアングル』のカバーが公開に!
こんにちは。こももです。 昨日、小説家の誉田哲也さんのX(旧Twitter)で姫川玲子シリーズの最新長編である
「…」実地終了後の買い物帰り、れいりは部屋のドアノブを掴みながら、ふと隣の部屋を見た(一ヶ月以上なるけど、いざないとこんな長い間顔合わせなかった事ってあったっけ…?) 何かしら会ってたもんなぁ (おソノさんはしょっちゅうだから別にいいんだけど)見かけないいざないを自分なりに推理しドアを開けて部屋に入って行く
【本】小川洋子『シュガータイム』~普通とは何か、惹かれ合う二つの魂、モラトリアムと最後の残光~
1、作品の概要 『シュガータイム』は小川洋子の初の長編小説。 『妊娠カレンダー』で芥川賞受賞後、1991年に刊行された。 文庫版で215ページ。 砂糖菓子みたいにもろく甘い、青春の最後の日々を描いた。 2、あらすじ 大学生のかおるは、唐突に訪れた異常な食欲に戸惑いながら、その日食べたものをひたすらに記録する奇妙な日記を書き始めていた。 バイト先のホテルで余った大量のアイスクリームロイヤルをみんなで食べたこと、8歳から身長が伸びない病気にかかってしまった小さな弟の航平が隣に引っ越してきたこと、この二つが異常な食欲のきっかけにおそらくなった、と彼女は考えていた。 親友の真由子たちと大学野球を観戦に…
ああ、【永遠】という言葉が、こんなにも儚く虚しく霧散していく。 「大丈夫。アナタたちのことは、私が守る」 僕はよっぽどな表情をしていたんだろう。幼い子供を宥めるような優しい笑みを浮かべ、でもきっぱりと云ってくれたのは、僕たちの所属している小さな音楽事務所の社長。あのとき、僕たちを見つけてくれた。そして必死で育ててくれた。彼女がいたからこそ僕たちはこうして存在していられる。このひとは、身内を捨てたりしない。僕たちを、放り出したりしない。このひとがこう云ってくれるのならきっと大丈夫。僕が頷こうとすると、 がたっ、と。―――大きな音。 眼を向けると、計登さんが足をテーブルにかけ、揺らしていた。「・・…
れいりとソルムは両手一杯に街で買って来た袋を抱えディックの部屋へと入って行く 「ソルム! 最初はこれとこれとこれね。これはこーして」「…御意」 カチャ 「これからソルムさんの償いですか?」「うん〓」聞きつけてジンホウがやって来た。ディックは拳を作り入口近くでワクワクして待っている「終わったらこっち来て…
「どうぞ」「あ、すみません」まいちがれいりの荷物を持って来て渡す〈ダイヤ君、ありがとう〉 シャッ館内から出る準備をしてる際まいちはれいりの手首を見ている「赤いですね」「あれ…ほんとだ」左手首が擦り傷を負った様で赤くなっていた「床に擦ったみたいです。これくらいならすぐ治…