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下記は、「イスラエル、イラク、アメリカ─戦争とプロパガンダ3─」E.W.サイード:中野真紀子訳(みすず書房)のあとがきの一部です。訳者の中野真紀子氏が、パレスチナ人とユダヤ人の戦いの大事な点をしっかり踏まえて、現在に至る経緯をわかりやすく解説しているような内容なので、抜萃しました。注目したいのは、下記のような点です。〇イスラエルは先住民を抑圧する排他的な宗教国家である〇抑圧された記憶が、裏返されて他者の抑圧につながるというなら恐ろしい話だ。自らが抑圧者となって他者を同じ目に合わせなければ、過去の埋め合わせができないというのなら、迫害は永遠に繰り返す連鎖ということになってしまう。〇オスマン帝国のもと、様々な人種や文化や宗教が複雑に絡み合うパレスチナでは、人々が多様性を維持しながらおおむね平穏に共存していた。...先住民を抑圧する排他的な宗教国家
下記の、「無力のどん底」は、「イスラエル、イラク、アメリカ─戦争とプロパガンダ3─」E.W.サイード:中野真紀子訳(みすず書房)から抜萃したものですが、アリエル・シャロンが首相であった、2001年から–2006年頃のイスラエルの蛮行の話です。圧倒的な軍事力を背景に、現在と同じようなパレスチナ人の殺戮や収奪、人権侵害、レバノン侵攻や爆撃が行われていたことが分かります。見逃せないのは、下記のような記述です。”・・・それでもなお、イスラエルは、パレスチナ人のテロリズムに抵抗して生き残る為に闘っているのだとシャロンは反論する。これ以上にグロテスクな主張があり得ようか。何しろ、この狂ったアラブ殺しは、そう言いながらF16戦闘機や攻撃型ヘリコプターや何百台もの戦車を、全く防衛のすべがない非武装の人々に差し向けているの...シャロン、ネタニヤフ、アメリカ大統領の恐るべき思考
今年5月、アメリカのトランプ前大統領に有罪の評決が下されました。不倫の口止め料をめぐって業務記録を改ざんした罪に問われていたのです。それを受けて、バイデン米大統領の陣営は声明を発表し、「私たちは今日、ニューヨークで法の上に立つ者はいないということを目の当たりにした」とその評決を歓迎しました。でも、そのバイデン大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相とともに、あたかも自分達が国際社会で、法の上に立つ者のような振る舞いを続けていると思います。というのは、国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)が、”イスラエル軍の戦車が国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)の監視塔に砲撃を加えるなど、UNIFILの拠点を意図的に繰り返し攻撃している”とのUNIFILstatementを発表したことでもわかると思います(UNIFILs...イスラエル軍の暴走、国連暫定駐留軍の監視塔砲撃