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先だって、欧州連合(EU)加盟候補国の旧ソ連構成国グルジア(ジョージア)で行われた議会選で、ロシア寄りの与党「グルジアの夢」が、約54%の票を獲得し勝利したとの報道がありました。2012年から続く与党の政権継続が確実になったということです。でも、与党と異なる政策を進めようとするサロメ・ズラビシュヴィリ大統領や大統領を支える野党側は結果を認めず、激しい抗議行動を続いているということです。そして、12月16日に退陣しなければならない親欧米派のスラビシュヴィリ大統領(フランス生まれのグルジア系移民で二重国籍)のもとに、激しい抗議行動には、ウクライナ危機に関与した傭兵が参加しているとの情報が多く寄せられているといいます(大統領は、うした情報に信憑性はないと主張している)。でも、与党側のコバヒゼ首相が、多極主義を掲...ウクライナモルドバそしてグルジア
最近、しばしばアメリカ中央情報局(CIA)長官の発言が報道されます。先日は、CIAのバーンズ長官とイギリスMI6のムーア長官が、”プーチン政権に不満を抱くロシア人たちを情報工作員などとして取り込みながら、諜報活動に生かしたい”とする考えを示した、との報道がありました。私は、その報道にびっくりし、それはアメリカが相当追い込まれていることを示しているのではないかと疑わざるを得ませんでした。プーチン政権に不満抱くロシア人を工作員として利用し、秘密工作活動によって、ロシアを混乱させ、弱体化し、あわよくばプーチン政権の転覆を図ろうということでしょうが、今までは、そうしたことは、水面下で秘かに行われてきたと思います。CIAは、表向きには、世界中からアメリカの安全保障に関わる情報を収集し、分析することを任務としていると...覇権の衰退で、CIAが表に出てきたか?
下記は、「レッド・パージとは何か日本占領の影」三宅明正(大月書店)から、報道機関のパージの遂行に関する一部分を抜萃したものですが、私は、ここにウクライナ戦争におけるアメリカの姿が重なって見えます。アメリカは、直接表に出ることなく、相手国の権力者と手を結び相手国の権力者の責任においてアメリカの目的を達成するための活動をさせるという、新植民主義的なアメリカの姿が見えるように思うのです。このところ、「ロシアによるウクライナ侵攻一年」というようなテーマの記事や映像を毎日のように目にし、巧みに世論が誘導されているのを感じています。悩ましいのは、親族や友人を失ったり、苦しい生活を強いられているウクライナの人びとの辛い日常に心を痛め、何とかしてあげたいという思いを抱かせる報道の内容が、停戦の方向ではなく、ロシアを憎み、...報道によってつくられる世論、隠されるアメリカの犯罪
ウクライナ戦争、ロシアの立場を考える(河瀬監督の東大入学式祝辞やコンチャロフスキー監督の言葉を踏まえて)
先日の朝日新聞に、東大入学式における映画監督・河瀨直美さんの、祝辞が取り上げられていました。祝辞の中の言葉、「自らの中に自制心を持って」を題とし、下記のように簡単にまとめられたものでした。”来賓の映画監督、河瀨直美さんは祝辞でウクライナ侵攻に言及。「ロシアを悪者にすることは簡単」としたうえで、「なぜこのようなことが起こっているのか。一方的な側からの意見に左右されてものの本質を見誤ってはいないか。誤解を恐れずに言うと『悪』を存在させることで私は安心していないか」と述べた。そのうえで「自分たちの国がどこかの国に侵攻する可能性があるということを自覚しておく必要がある。そうすることで自らの中に自制心を持って、それを拒否することを選択したい」と語りかけた。”私は、ウクライナの戦争で、公平な判断がとてもできないようなアメリ...ウクライナ戦争、ロシアの立場を考える(河瀬監督の東大入学式祝辞やコンチャロフスキー監督の言葉を踏まえて)