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月夜の猫-BL小説です 花びらながれ2 BL小説 これまで何だかだと沢村のトラブルに巻き込まれてきた良太としては、できればこのくそ忙しい時に何もあってほしくはないと頭の中から沢村のことをシャットアウトする。 「良太ちゃん、坂口様からお電話です」 社長の工藤がドラマの撮影でギリシア辺りをうろついている間に、やら
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き4 BL小説 「ま、なあ、ロダンのヒヒジジイの作ったお約束なシロモノより数段マシ、かな」 「悠にかかっちゃ、ロダンもかたなしだな」 藤堂はくっくっと笑う。 「俺にとっちゃ無用のもんってことだ。ロダンを崇拝するヤツに喧嘩売る気はないさ」 「なるほど。しかし過密スケジュールだな」
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ1 BL小説 近年の日本のスポーツ界といえば、レベルの高い闘いが続くフィギュア、テニスの上坂の世界ランキングの動向が気になるところだ。 サッカー界では海外で活躍する選手の移籍問題が注目されている。 MLBでは大宮選手の活躍で持ち切りだが、プロ野球はと言えば三月も半ばを過ぎる
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ(工藤×良太) BL小説 やらなくてはならないことが山積みな良太のところに、脚本家の坂口から電話が入り、ドラマのキャスティングで問題があったと言ってきた。結局良太がその穴埋めをすることになった。しかもそんな良太に悪友の沢村から相談事が舞い込んだり。そろそろお花見かななんて思
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き3 BL小説 「高津はしゃべれるのか? フランス語とかイタリア語とか」 「しゃべれるかよ、んなもん」 悠は、と藤堂が聞かないところが悠は癪に障るのだが。 「特訓するにも三日しかないしな。ちなみに英語は?」 「だから、しゃべれるわきゃねーって」 悠はしれっと断言する。
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き2 BL小説 「そう、お金、あるのか? 念のために多めに持っていった方がいい。今度こそ絵の代金、ちゃんと使いなさい」 そうである。 藤堂が買った、はずの今このリビングのひとつの壁一面を飾っている絵は悠が個展に出品したものだ。 だが、その代金を悠はどうしても受け取ってくれないの
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)72までアップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)72までアップしました。 時節柄、花にちなんだエピソードをアップしております。 花の宴(工藤×良太)9(ラスト) 故あって桜を敬遠している工藤を、良太らが会社の裏庭で始まった夜桜の宴に引っ張り出します。
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き1 BL小説 「ヨーロッパに旅行? いつ? 誰と?」 声がひっくり返りそうになるのを、藤堂はすんでのところで堪えた。 「高津と。今度の月曜日から次の週の火曜、って二十二日? パリからローマ経由してフィレンツェ回るんだ」 夜の十時。 三月に入ったばかりの金曜日である。 昼のうち
月夜の猫-BL小説です 花の宴9 BL小説 「何が?」 アスカはパイを頬張ったまま振り返った。 「あの二人、工藤さんと山内ひとみ」 「どうにも。昔からの悪友みたいよ」 「良太とのことは?」 「知ってるわよ、彼女、良太を可愛がってるし」 「そうか……」 千雪はなるほどとうなずいた。 「それより、工藤さんじゃない?
月夜の猫-BL小説です 花の宴8 BL小説 「はあ、ガキの頃から女みたいや言うて、からかわれよりまして、じゃまくそうて、大学デビューで変身したったんです」 千雪はしれっと言った。 「はああ、いろいろ苦労があったわけやね」 「いや、これがまた周囲の反応がおもろいのなんの、ちょっとやそっとではやめられへん」 千雪は
月夜の猫-BL小説です 花の宴7 BL小説 「あ、俺やります、千雪さん」 「良太、お皿並べてんか」 「でも、テーブル乗っかりませんよ」 「じゃ、あたしみんなに配る」 皿を持つアスカを見かねて、今度は京助が切り分けたパイを二つずつのせた皿を取り上げて、配って歩く。 そのようすをしげしげと眺めていたひとみが、
月夜の猫-BL小説です 花さそう72 BL小説 「ったく、心臓が止まるかと思ったぞ。俺の人生設計が狂うかと思ったじゃねぇか」 「なあにが、設計のせの字も知らないくせに」 「フン、自慢じゃないが、俺なんか胃も腸もポリープ取りまくって、医者に一体どういう食生活してるんだってど叱られてるぞ」 それこそ自慢げに言うと、下
月夜の猫-BL小説です 花さそう71 BL小説 二四六から一つ入った通りの地下に、古いショットバーがある。 MBC時代からADや下請けスタッフのたまり場になっていたこの店は、工藤もまた金のない仲間らとよく訪れていた頃から全く変わっていない。 ドアも壁もカウンターもスツールも年季が入っている。 ポップスだかジャズ
月夜の猫-BL小説です 花の宴5 BL小説 「だって、谷川ちゃんってば、絶対飲まないのよ、運転するからって」 「それが当り前なんだ」 秋山がアスカをたしなめる。 「あの人、堅いよなー、あんま笑わねーし」 次、日本酒行こう、と俊一と競い合っている小笠原が言った。 「あ、やっぱここだ、来たぞ~良太」 良太が顔を上げ
月夜の猫-BL小説です 花の宴4 BL小説 昨年末の、良太が沢村の会社に引き抜かれる云々のすったもんだは、会社関係者みんなが知るところだ。 「まあ、いいじゃない、もう済んだことだし、良太の友達なんだから」 秋山は笑う。 その時、ドアが開いた。 もう来たのか、と良太が振り返ると下柳がよう、と手を挙げた。 「何だ
月夜の猫-BL小説です 花の宴3 BL小説 「……でさ、これ誰が後片づけすんだよ」 ふと嫌な予感がした良太が、一人呟く。 パーティ用のグラスや皿も、リラクゼーションルームから持ち出したものだ。 「そりゃもちろん、準備しなかったヤツ、な」 ぽん、と俊一が良太の肩を叩く。 「んだとぉ、紙皿とか紙コップとかにすれば
月夜の猫-BL小説です 花の宴2 BL小説 「あ、じゃあ、もう予定入ってないってことでしょ。今夜の花見、行きましょうよ。八時前か、今頃始まってるな」 そう言ったかと思うと、良太は会社へと車を走らせる。 「良太、遅くなってもいいから、工藤さんも連れてきてよね」 というのがアスカからのお達しなのだ。 「おい、良太
月夜の猫-BL小説です 花の宴1 BL小説 「前線の影響で、関東全域では明日は朝から雨、一日中断続的に降り続き、桜にとってはどうやら「花散らしの雨」となりそうです」 FM局のキャスターが告げる予報に、MBCテレビから外堀通りへと車を走らせる良太は、あ~あ、と口にする。 「どうした?」 良太のいかにも残念そうな
月夜の猫-BL小説です 花の宴(工藤×良太) BL小説 そろそろ桜も終わりに近づいた頃、アスカがお花見をやろうと言い出した。それも会社の裏庭でだ。というのも、会社のビルが建った頃から平造が丹精した桜の木が育って、なかなかの花を咲かせているのだ。良太もこれなら人混みの中に出かけなくても充分花を堪能できると思いつつ
月夜の猫-BL小説です #post_titleBL小説 花-桜にちなんだエピソードをアップします。■花の宴(工藤×良太) ■花びらの囁き(藤堂×悠) ■花びらながれ(工藤×良太)
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)69までアップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)69までアップしました。かぜをいたみ(京助×千雪)18までアップしました。またメインではありませんが名前が途中から変わってしまってる人がいたため、修正中です
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ18 BL小説 八月に入ってから、うだるような暑さが続いていた。 じりじりと焼けるような太陽は、せめて窓の外で見るだけにしたいものだと思いながら、法学の講義を終えて教壇を去ろうとしたところで、千雪は学生につかまって質問を受けた。 京助が持っている法医鑑定学の講座の階段教室満杯
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)63までアップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)63まで、かぜをいたみ(京助×千雪)13までアップしました。
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ10 BL小説 やがてオーダーした酒とナッツやドライフルーツ、チーズやサラミなどが並ぶ皿がテーブルに置かれた。 スコッチを口に含んだ檜山が「美味しい」と呟いた。 「創作能も披露するって?」 「ええ。ニューヨークはいろんな人間が集ってて刺激的だっただけでなく、想像力も広がり
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ9 BL小説 「いやまあ、考えてみてもええけど、どないなるかわかれへんで?」 檜山にそんな期待に満ちた目を向けられたら、千雪も本当に考えてみようという気にもなる。 実際、次作のプロットが手詰まりのまま放ってあった。 ちょっと能について調べてみるのも面白いかも知れない。 観阿弥
月夜の猫-BL小説です 花さそう59 BL小説 身体が温まりそうなよく煮込んだ鶏肉のクリームシチュウ、鯛やアサリをつかったアクアパッツァ、サワークリームの乗ったボルシチと、柔らかいステーキの追加はその場で京助が焼いていく。 刺身の盛り合わせやぶり大根や肉じゃが、サバの味噌煮などの和食系のテーブルでは、熱燗や
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)58アップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)58アップしました。 かぜをいたみ(京助×千雪)8、 バレンタインエピソードが終わったので、久々、アップです
月夜の猫-BL小説です 花さそう58 BL小説 「お前、そういう発言、オフレコでもここだけにしとけよ。由々しいと思ったら、最近じゃオフレコ破りで記事にされるぞ」 良太は沢村を冷ややかに窘めた。 「俺がやめたって誰が困るもんかよ」 沢村はあくまでもひねくれた言い方をする。 「お前、自分を知らないわけじゃないよな?
月夜の猫-BL小説です 花さそう57 BL小説 「しょうがないじゃないですか。竹野さん、今度のドラマのゲスト主役なんですから。竹野さんが出演するってことで、記念番組にしたんで、やっぱそれに合わせた企画も必要なんですよ」 「フン、何のかの言っても工藤さんの肩持つんだから、良太は」 アスカはプンスカ怒って口を尖らせ
月夜の猫-BL小説です 花さそう56 BL小説 「あ、すみません!」 ペコリと頭を下げた良太を千雪はその腕を掴んだままキッチンを出て行く。 「ほんまにうるさいんや、京助。キッチンは神聖やとか、おかしなとこ研二と共鳴しよってからに」 千雪はブツクサ文句を並べる。 「まあ、お二人ともほんと料理人って感じですよね~。研